ログイン ログアウト 登録
 読書の調査と不登校の調査を見て思ったこと Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 4332番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/24
読書の調査と不登校の調査を見て思ったこと as/4332.html
森川林 2021/09/05 22:14 


●動画:https://youtu.be/0DfU7rfFaL4

 たまたまウェブのニュースで、読書と学力テストに関する調査と、不登校に関する調査を見ました。

 いずれも、「確かにそうだろうなあ」と納得できるところがあったので、紹介します。

「家に本が多いほうがテストの正答率高い? 文科省調査」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210905/k10013244361000.html

 200万人以上を対象にした調査ですから、精度は高いと思います。
 この調査によると、
====
▽0~10冊と答えたのは小学生で11%、中学生で14%
▽11~25冊が小学生で19%、中学生で20%
▽26~100冊が小学生で34%、中学生で32%
▽101~500冊が小学生で32%、中学生で30%
▽501冊以上が小中学生とも5%でした。
====

 図書館で本を借りて読んでいる子もいるでしょうし、キンドルで読んでいる子もいるでしょうし、本の質にもよりますから、一概にどうだということは言えません。
 しかし、100冊が平均だとすると、幅90cmの普通の本棚の1棚で50冊ぐらいの本が入りますから、2棚ぐらいの本があるというのが平均的なところだと思います。

この調査では、成績との関連も書かれていました。
====
学力テストの正答率をみると、小学校の算数では、蔵書数が最も多い子と最も少ない子では18ポイントの差があり、中学校の国語でも15ポイント差が開くなど、蔵書数が多いほうが正答率が高くなる傾向が見られました。
====

 大事なことは、算数数学のような一見読書とは関係ないように見える教科で差が出ていることです。
 これは、読書が、理解力や思考力と結びついていることを示しています。


 もうひとつの調査は、不登校についてでした。
 これは、5月ごろの記事だったようです。
「文科省調査で見落とされた「不登校傾向」33万人の子供たち」
https://news.yahoo.co.jp/articles/2542e3fe50551fbb45b582f6e1520657d495c2b4?page=1
====
小学校5万3350人、中学校12万7922人、高校5万100人で、在籍数に占める割合は、それぞれ0.8%、3.9%、1.9%となっています。不登校は小学校、中学校で平成25年から前年比プラスを記録しています。
====

 つまり、毎年の少子化と正反対に、不登校の子は年々増えているということです。
 また、不登校の理由としては、次のようなことが挙げられています。
====
公益財団法人日本財団『不登校傾向にある子どもの実態調査』では、文部科学省が定義する「不登校の子どもたち」に加えて、学校に馴染んでないと思われる「不登校傾向にある子どもたち」の実態を調査しています。
……
不登校の理由として「先生とうまくいかない」という項目に対して、約4割もの生徒が選択をしている事実です。
====

 あくまで推測の域を出ませんが、私が考える理由は、次のようなことです。
・学校の勉強がつまらないこと(知的刺激のあるような勉強ではないこと)
・意味のない宿題が出されること(単なる作業のような宿題)
・テストによる評価と競争が勉強の目的のようになっていること(先生自身がそう考えがちなこと)


 さて、現状の問題を取り上げるだけでは不十分なので、私なりの解決策も書きたいと思います。

 読書については、毎日、自分の好きな本を(易しい本でいいので)毎日10ページ以上読むようにすることです。
 これなら誰でもできます。
 言葉の森のオンライクラスで毎週の読書紹介に参加するようにすれば、更に完璧です。

 不登校については、無理に学校に行かなくてもいいということです。
 今は、学校で授業を受けるより、自宅で自分のペースで勉強した方が何倍も能率よく勉強ができます。
 ひとりでは勉強のきっかけがつかめないという場合は、言葉の森のオンラインクラスの午前中の授業に参加すればいいと思います。

 大事なことは、子供の教育を考える際に、目先のことにとらわれないことです。
 成績がどうしたとか、進学がどうしたとかいうことは、どうでもいい些細なことです。
 将来、子供がどういう仕事をして社会に出ていくかということが大事です。
 そのときに必要になるもののひとつは、読書力です。
 そして、社会に出る途中の過程で、どの学校に行ったか、又は行かなかったかということは、世の中に出れば何の意味も持たないことになるのです。



コメント欄

コメントフォーム
読書の調査と不登校の調査を見て思ったこと 森川林 20210905 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
えおかき (スパム投稿を防ぐために五十音表の「えおかき」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 不登校(0) 
コメント1~10件
森リン大賞が示 森川林
作文力を上達させるコツは、褒めることでも直すことでもなく、書 12/13
記事 5398番
作文コンクール 森川林
 子供たちの教育で大事なのは、知識の詰め込みではなく、読書と 12/10
記事 5395番
読書と作文が子 森川林
 小学生時代は、勉強よりも読書。  中学生以上は、勉強と同 12/9
記事 5394番
子どもの文章力 森川林
今の受験は知識の詰め込みの勉強になっています。 考える問題 12/8
記事 5392番
作検研究。森リ 森川林
作文は、褒められても注意されても、そこに客観的な基準がなけれ 12/7
記事 5391番
「作文検定」「 森川林
 今は、AI社会の前夜。  昔は新聞やテレビが中心だった。 12/7
記事 5390番
AI時代に子ど 森川林
AI時代には、先生の役割は「教えること」ではなくなります。 12/6
記事 5389番
【合格速報】順 森川林
Rさん、合格おめでとう!! よくがんばりましたね。 受験 12/4
記事 5387番
森リン大賞9月 森川林
 従来の作文評価は、小学校低学年では「正しい表記ができている 11/9
記事 5382番
作文の学習で大 森川林
 「何でも自由に書いてごらん。いつでも褒めてあげるから」とい 11/7
記事 5381番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
2025年12 森川林
 12月8日から、中根が休講してしまい、いろいろな連絡が遅れ 12/22
森の掲示板
3I/atla 森川林
日本にはかつて穏やかに何万年も続いた縄文文明があった。そのよ 12/12
森川林日記
Re: 11月 森川林
 これは、解き方の問題ではなく、読む力の問題です。  読解 12/5
国語読解掲示板
Re: ICレ 森川林
 ChatGPT、あまり文章うまくないなあ(笑)。  音声 12/5
森川林日記
ICレコーダと 森川林
AI時代に子どもが伸びる――全科学力クラスという新し 12/5
森川林日記
noteのペー 森川林
https://note.com/shine007 12/4
森川林日記
11月分 4  あういと
問題7と問題8が分かりません。 キーワードはわかるのですが 12/3
国語読解掲示板
Re: 森川林
 字がきれいだったのは、そのあとの日記の内容を見ると、弟が葛 11/30
国語読解掲示板
Re: 11月 森川林
 お返事遅れて失礼しました。  易しい国語問題は、「同じ言 11/30
国語読解掲示板
ともとも
小5の11月の読解検定のBの問題が誕生日だから字が綺麗だと思 11/28
国語読解掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン