ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 190番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/2/10
小中学生の受験小論文対策 as/190.html
森川林 2007/10/30 11:01 
 入試で作文や小論文の試験を出すところが増えています。
 今日は、小中学生の作文試験対策について書きたいと思います。
 大事なことは、全部で5つあります。
 第一は、何しろいろいろなテーマで最低10本は書いてみるということです。出そうなテーマで、10種類の作文を書いておけば、実際の試験でも使えそうな実例や意見が準備できます。
 第二は、誤字を徹底してなくすことと、時間内に字数を埋める練習をすることです。誤字は、実際に書いて見つけるしかありません。時間と字数については、いろいろなコツがありますが、これも最終的には慣れるしかありません。
 第三は、挑戦実例を見つけるということです。10種類の作文を書くときに、自分がこれまで何かに挑戦したという体験をできるだけ思い出して入れていきましょう。体験実例に価値があると、作文の印象そのものがよくなります。
 第四は、家族で対話をすることです。特に、普段あまり話すことのない父親が登場して、出そうなテーマについて父親の体験を交えながら話しておくと、その対話実例がほかのテーマのときにも使えるようになります。両親との味のある対話が入っていると、挑戦実例と同じで作文の印象がよくなります。
 第五は、光る表現を入れる練習です。しかし、これは、試験直前に練習すれば十分です。
 これら5つの取り組みの中で、最も効果の高いのが、第四の「家庭での対話」です。時事問題集などを読んで身につけた知識は、表面的なものなので試験には生かせませんが、両親の肉声を通して聞いた実例は生きた実例として子供の記憶の中に残ります。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。


記事 189番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/2/10
先生の役割 as/189.html
森川林 2007/10/19 10:50 
 ここのところ、何人かの保護者の方から、「もっと厳しい指導をしてほしい」というご要望をいただきました。それは、先生の指導に対して期待をしているということだと思いますが、私は、子供の教育における先生や親、つまり大人の役割はあまり大きくしない方がよいと考えています。それは、次のような理由からです。

 勉強をするのは、子供です。勉強を山にたとえれば、子供はひとりで山を登っていきます。先生や親が先導して引っ張って登らせるのではありません。
 大人は、その山の先がどのようになっているか、おおまかな予測がつきます。場合によっては、その山を先回りして危ない場所がないかどうか確かめることもあります。しかし、山を登るのは子供自身です。
 先生や親は、後ろの方にいて、子供にときどき声をかけてあげます。その声かけのほとんどは、明るく単純な励ましと賞賛です。そして、ごくたまに、子供が危ない場所に迷い込みそうになったときに、大声で注意をします。また、子供が失敗して落ち込んでいるときは、近くによってじっくり話をしてあげます。
 教育における大人の子供に対する関わり方は、そのようなものではないかと思います。

 具体的な教室での指導の場面は、こうです。(私の場合)
 子供たちが作文を書いているときには、ときどき声をかけます。「おっ、うまいなあ」とか「たくさん書いているね」などという単純な声かけです。
 勉強以外でも、いいところはどんどん褒めます。「元気そうだなあ」とか「いいあいさつだね」などという声かけです。言葉に出さないときでも、常にそういう目で子供を見るようにしています。そうすると、雰囲気が自然に明るくなってきます。
 たまにルールに反したことをわざとやった子については、ぶっとばすこともあります(笑)。しかし、暗い叱り方はせずに明るく強く叱るだけで、すぐに切り換えるので尾を引きません。
 作文の指導については、ほとんど、よいところを褒めるだけです。個々の作品や表現について、「ここをこう直したらもっとよくなる」というような細かい指導はあまりしません。ここが、一般に期待されている先生像と違うところだと思います。
 しかし、よくがんばっている子に対しては、たまに、これからの勉強の大きな方向をアドバイスします。実は、ここも一般に期待されている先生の役割とは違うところだと思います。
 先生が先導して子供を引っ張って山を登っていくような指導ではなく、先生は後ろからついていって、たまに重要なポイントに来たときだけしっかりアドバイスをするという指導です。(つづく)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。


記事 188番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/2/10
知能を高める教育(その9) as/188.html
森川林 2007/10/11 11:26 
 知能を高めるためには、(1)パラダイムのある本を読む、(2)本をパラダイム的に読む、の二つが大切だと書きました。
 パラダイムのある本とは、いわゆる昔から読みつがれている古典です。
 本をパラダイム的に読むとは、大人と子供が共通に読んでいる本をもとに、大人がパラダイム的な読み方を生活の中で実践することです。
 例えば、大人にも子供にもよく知られている本「桃太郎」を例として説明しましょう。
子:「ぼくのところのサッカーチーム、A君は足が速いけどパワーがないし、B君はうまいけど自分ひとりでやっているし、C君は明るいけどスピードがないし……、何とかならないかなあ」
父:「うーん、そうだね。『桃太郎』は、犬や猿やキジの欠点を直して戦ったのではなく、それぞれが自分の持ち味を出して戦ったんだろう。そう考えれば、何か別の見方ができるんじゃないかなあ」
子:「あ、そうか。A君はかみつき、B君はひっかき、C君は相手の目をつつけばいいんだ」
父:「違うだろ」
 一度、こういう読み方に気づいた子供にとって、「桃太郎」という本は、単なる表面的な物語ではなく、現実を読み取る道具となります。
 パラダイム的に読むための前提は、大人と子供に共通に読める本があることです。そういう本がたくさんあることがその国の読書文化の豊かさです。決して新しい本が次々と出版されることではありません。
 しかし、親が昔読んだ本をそのままの形で出版しても、子供は読みたがりません。そこで、日本の伝統である換骨奪胎や本歌取りが生きてくるのです。
 日本の長い歴史的伝統の中には、きわめて優れた書物があります。しかし、それらの古典の多くは、岩波文庫などで博物館的に保存されていることが多く、現代に活用される形にはなっていません。それらの本を現代の言葉で復活させることが今後の読書文化の大きな柱になると思います。
 歴史的な伝統を受け継いでいないという点では、現代の親の世代もまた、日本の読書文化の伝統から切り離された浮き草のような読書を続けてきた世代です。欧米に匹敵するかそれ以上に深い伝統を持つ日本の文化を現代に生かすことが、これからの私たちの課題になると思います。

 以上、頭をよくする方法をまとめると、
1、親が昔読んだ本を子供にも読ませること
2、親子の共通の読書文化を背景に親と子が対話をすること
3、子供に、日本や世界の古典を読ませること
4、親自身も、日本の古典を新たに読むこと
となると思います。

 試験で他の人よりもよい点数を取って、成績を上げたりどこかに合格したりすることは、もちろん重要なことですが、単なる手段です。この手段を達成するために必要なことは、二次元的で量的な勉強です。
 しかし、勉強の本当の目的は、三次元的で質的な頭のよさを育てることです。そのためには読書が必要で、その読書は、小学校低学年のころはたくさん読む多読、学年が上がるにつれて、親の世代が読んだものと同じような古典を読む古読と、親子の対話で読書を生かす対読、更に、パラダイムの創造に役立つ難読、やがてもっと成長したら自分の未知の分野を広げるための新読、という方向で進めていく必要があると思います。(おわり)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。


記事 187番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/2/10
知能を高める教育(その8) as/187.html
森川林 2007/10/02 10:21 
 頭のよさとは、二次元的に足し算をするような能力ではなく、三次元的に掛け算をする能力だと述べました。
 足し算から掛け算に移るとき、一つのパラダイムの転換があります。簡単な計算ならば、慣れている足し算を猛スピードで行う方が早く答えにたどりつくかもしれません。しかし、問題が複雑になるにつれて、足し算のスピードアップは次第に限界近づき、掛け算の優位性がはっきりしてきます。しかし、足し算にいくら熟達しても、掛け算への飛躍はそこからは生まれません。足し算から掛け算に移るには、パラダイムの転換が必要だからです。足し算が量的に進化したものが掛け算なのではなく、足し算とは質的に異なった出自を持つものが掛け算だからです。
 ところが、学問の世界では、足し算をがんばることが到達点になってしまうところがあります。哲学も、経済学も、物理学も、医学も、それらの学問自体が膨大な体系を持っているので、その学問に熟達した人ほど、パラダイムの転換が難しくなります。ある分野で頂点に達した学者であればあるほど、新しいパラダイムを受け入れることが困難になります。これは努力や心構えの問題ではなく、人間の能力の仕組みがもともとそうなっているからです。
 では、人生において異なるパラダイムを身につける能力は、どこからやってくるのでしょうか。その最も大きな源泉は、年をとることです。年をとると、若いころには一方向からしか見られなかった社会や人生の様子が、異なる枠組みで見ることができるようになります。若者が、二次元的な能力で優れているときに、その二次元のレベルでは到底太刀打ちできない老人が、三次元的なレベルでは若者よりも頭のいい見方ができることがあります。
 井戸を掘ることを考えついた海蔵さんは頭のいい人でした。そして、実行力もありました。今で言うやり手のビジネスマンにもなれた人です。そのお母さんは、井戸掘りなど考えつきもしません。年をとっているので実行力もありません。ただ年をとっているだけです。しかし、その年齢が、若い海蔵さんには見えない三次元的な視野を生み出したのです。「おまえは、悪い心になっただな」と言ったお母さんの発言は、三次元から来ています。二次元にいた海蔵さんは、そのひとことで、自分の発想の限界に気づいたのです。

 もちろん、パラダイムの転換に必要なのは、年齢だけではありません。ほかにも、新しい経験や苦労、難しい読書、柔軟な姿勢などが、新しいパラダイムを形成することに役立ちます。
 そう考えると、子供たちが読むべき本も、自ずからその方向性が決まってきます。それはひとことで言うと、パラダイムのある本です。人気のある本の中にも、パラダイム形成にあまり役立たないパターン化された本があります。目立たない本の中に、子供たちのパラダイム形成に大きく役立つ本があります。
 もちろん、パラダイムという観点から意識的に文章を書いている作家はいません。いるとしたら、言葉の森長文作成委員会のメンバーだけです(笑)。だから、私たちが子供たちの本を選ぶ場合、その本がどれだけ子供たちに新しい視点をもたらすことができるかということを第一に考える必要があります。
 しかし、本自体にパラダイムがあるとともに、ある本をパラダイム的に読むかどうかということも重要です。一見、パラダイム形成とは無縁のように見える本を、一つのパラダイムを提起した本として読むことができるのです。例えば、桃太郎や浦島太郎は、ただの昔話です。しかし、これを大人が、ある現実に当てはめて子供たちに話して聞かせれば、その本は、子供たちにとってパラダイム形成のテキストとなります。
 パラダイム的に読むことが可能な本の典型が古典です。なぜかというと、古典は、異なる世代の大人にも子供にも共通して読まれた本だからです。東洋で言えば、四書五経、西洋では聖書が、その古典の役割を果たしてきました。四書五経や聖書の価値は、その本に書かれている内容だけにあるのではありません。その内容が、さまざまな時代の現実に当てはめられてきたという文化の厚みの中にあるのです。
 パラダイム的な書物も大事ですが、それ以上に大事なのが、読書をパラダイム的にする文化です。大人も子供も共通の文化として読む本があれば、子供たちの世界認識や自己認識は飛躍的に高まります。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。

コメント171~180件
……前のコメント
自習記録28件 森川林
 自習記録34件、読書記録829件。  今日、見てみたら、 7/6
記事 4790番
優しい母が減っ Koya
怖いお母さんと言うか易しすぎるお母さんも何だかな…という感じ 7/5
記事 979番
作文用紙の廃止 森川林
 新たに記事を追加しました。  小学5、6年生の生徒にも、 6/19
記事 4771番
作文用紙の廃止 森川林
 記事を追加しました。  なお、7月からの新学期については 6/19
記事 4771番
優しい母が減っ からあげ
うちはお母さんが怖いけど僕の将来の為だと思って素直に聞いてい 6/18
記事 979番
作文力のない子 森川林
 ゆきちさん、コメントありがとう。  作文が苦手だと思う理 6/16
記事 4480番
作文力のない子 ゆきち
読書は大好きで大好きでたくさん読みました。 でも、作文はと 6/16
記事 4480番
2023年の夏 森川林
 2023年の夏期講習は、暗唱、読書感想文、受験作文、国語読 6/7
記事 4756番
小学3、4年生 森川林
 ありがとうございます。  この本は、結構内容が深いので、 5/30
記事 4752番
小学3、4年生 しげか&
この本教えていただき、私も友人に勧めて、友人の子も読んで、ま 5/30
記事 4752番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
2月分 よこやまりょう
高校二年生の読解検定について質問です。 問1と問2がわかり 2/4
国語読解掲示板
Glitchの 森川林
https://hnavi.co.jp/knowledge/ 1/22
森川林日記
2026年1月 森川林
●作文について  忙しい中学生高校生が作文を能 1/22
森の掲示板
読解検定のやり 森川林
====読解検定のやり方 1.オンラインクラス一覧表の「全 1/16
国語読解掲示板
小4の12月の 森川林
問3 ○B すずめは、見慣れみな ないものが立っている 1/9
国語読解掲示板
2025年12 森川林
 12月8日から、中根が休講してしまい、いろいろな連絡が遅れ 12/22
森の掲示板
3I/atla 森川林
日本にはかつて穏やかに何万年も続いた縄文文明があった。そのよ 12/12
森川林日記
Re: 11月 森川林
 これは、解き方の問題ではなく、読む力の問題です。  読解 12/5
国語読解掲示板
Re: ICレ 森川林
 ChatGPT、あまり文章うまくないなあ(笑)。  音声 12/5
森川林日記
ICレコーダと 森川林
AI時代に子どもが伸びる――全科学力クラスという新し 12/5
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●思考力を育てる作文教育
●本で最も進んでいるオンライン教育――少人数の対話と個別指導 無料体験学習 受付中。
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。小1から高3のオンライン少人数教育。

●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育
●小学1、2年生は作文を始める適齢期です
●小学3・4年生は、作文がいちばん伸びる時期です

●小5・小6から、作文は「考える作文」に変わります。
●高校入試につながる作文力を、中学生から
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(高校向け)

●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(塾高校向け)
●学校のための日本語作文検定(学校向け)
●学年ごとの「書く力」が一目でわかる(学校向け)

●総合型選抜・小論文評価業務に関するご提案(大学向け)
●学習塾のための日本語作文検定(塾向け)
●「書ける」ことが塾の強みになる(塾向け)

● 小1からのオンライン作文で、「読む力・書く力・考える力」を一生ものにします(生徒向け)
全国初の本格的な日本語作文検定作文の客観的評価で、誰でも作文が好きになり実力がつく。特許取得の独自のアルゴリズムとAIによる対話型600字講評。(学校塾向け)
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育 言葉の森

●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく

●志望校別の受験作文対策
●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法

●父母の声(1)
●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)

●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)
●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集

●大学受験作文の解説集
●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強

●小学1年生の作文
●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準

●国語力読解力をつける作文の勉強法
●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策

●父母の声(2)
●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策

●父母の声(3)
●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導

●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信
●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準

●国語力は低学年の勉強法で決まる
●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から

●いろいろな質問に答えて
●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで

●父母の声
●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1

●作文の勉強は毎週やることで力がつく
●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応

●作文の通信教育の教材比較 その2
●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート

●森リンで10人中9人が作文力アップ
●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習