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卒業生からのメッセージ(その2) as/237.html
森川林 2008/03/29 09:34 
 今年、卒業した生徒に勉強のことを質問をしました。

質問
「言葉の森の勉強をしたことでどう変わったか」

 言葉の森の勉強には、「文章を書く馬力」がつくことに最大のメリットがある。文章構成を先に示して作文させることで、ある程度の長さの文章を書く経験が得られる。これは小学校低学年の生徒が得られそうで得られない最大の経験だ。私の場合、この経験を積むことで、長い文章を書くことが楽しくなった。さらに、長い文章を書けるようになり、それを継続することで、自分の文章は洗練されていったと思う。(私は、文章は「量→質」の順に成長すると考えるが、言葉の森の学習法はそれに適している。)(M君 一橋大・慶應大経済学部)

 毎週作文を書くことで、文章を書くことが話すことと同じくらい自然なことになった。大学受験でも、学校のテストでも、文章を書けといわれてとまどうということがなくなった。また、作文の説明や評価を先生から聞くことは、学校の先生でも身内でもない大人の意見を聞くことであり、自分の視野を広げ、精神的に成長させたと思う。(Nさん 早稲田大政経学部・文学部など)

質問
「国語力・文章力をつけることのメリットは」

 国語力の向上により、難しい考えや思考に触れる機会が増える。その難しい考えを表現する文章力をつけることは、自分の考えを形成することだと思う。大学受験を通して感じたのは、どの教科をとっても、記述を中心とした学習を行った生徒ほど、マーク式の入試でも有利になっていることだ。これは、記述を中心とした学習により、より深い思考力が身につくことを示している。そして、その記述の前提となっているのが文章力だと思う。文章を書く地力がなければ、記述式の問題演習はスムーズに行えない。(M君)

 国語力・文章力をつけることは、自分の好奇心を育て全ての学習の基盤を育てることになる。文字を読むことが苦痛だと、それだけで自分に対するチャンスが少なくなると思う。例えば、最近は新聞を読む学生が少ない。しかし、話題が多種多様なものを読むことで、自分が普段触れることのないテーマに出会い、そこで意外な興味を持つ可能性もある。(Nさん)

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言葉の森の卒業生からのメッセージ(一橋大商、早稲田大政経) as/236.html
森川林 2008/03/29 09:22 
 今年、大学入試が無事終わったM君に、言葉の森の生徒のみなさんへのメッセージをお願いしました。


 皆さんこんにちは。
 今日は、私の言葉の森での勉強の話、そして皆さんの作文に少し役立つかもしれないお話をしたいと思います。

 私は、小学4年生の時に言葉の森の勉強を始めました。小学3年生の時の文集では、何を書いていいのか分からない状態で、「お世話になったのは、×年×組の○○さん、○○さん…」と列記して行数を埋めるという状態でした。
 そんな私は、言葉の森の勉強をすることで、文章を「組み立てる」ことができるようになったと思います。実際、4年生の最後に書いた文集は、自分の体験を生かした面白い文章だと褒められるようになりました。

 言葉の森の勉強をするにあたって、毎回、自分の好きなことを書いてください。毎日やっている野球やサッカーの話、学校の面白い先生の話、習いごとのピアノの話などなど。
 皆さんが嫌いなことを作文に書いても、きっと楽しくありません。せっかく、言葉の森のテーマは詳しく決められてはいないのだから、皆さんの好きなことを書きましょう。

 言葉の森の作文には「設計図」がありますよね。たとえば、「書き出しの工夫」とともに一つの考えを書いてから、その理由を2つあげて、最後に「光る表現」を加えてまとめます。
 作文を書くのが得意になってきたら、だんだんこの「設計図」を、自分なりに「崩してゆく」ことをしたいと思うようになるでしょう。私の場合、最初は学校の作文などでも、言葉の森で習ったような型で書いていましたが、作文が楽しくなると、それを自分なりに変え、いくつかの学期でのポイントを組み合わせるようになりました。小学校高学年や中学生になったら、そうやって「自分らしい作文」を作れるようにもなっていってほしいと思います。

 文章を書ける人は、自分の思いを伝えられるし、いろんな考えを人と話し合えるようになると思います。
 言葉の「森」で、一つでも多くの、素敵な「言の葉」を見つけられるように、毎週の作文に取り組んでください。

 さ、こんな難しいことは考えないで、まずは今週の作文を楽しみましょう! 応援しています♪

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4月1週の作文の書き方の例(小4−中3) as/235.html
森川林 2008/03/26 09:40 
小4の作文の例「いたずらをしたこと」項目書き方の説明
「こらあ。」
 先生の声がひびきました。
 ぼくは小学校一年のとき、グラウンドで作ったどろだんごを教室にならべておきました。
 ぼくは、どろだんご作りが好きで、そのころは、……。
構成●書き出しの工夫
 作文の書き出しに、会話、色、音、景色の様子などがわかるように書きます。
 書き出しの工夫をしたあとは、「いつ、どこで、何をした」などがわかるように説明を書いていきましょう。
 みんなは、グラウンドにどろだんごをおいてきていました。
 しかし、ぼくは、教室の中に持ってきてならべておきました。
 先生は、
「だれだ、こんなことをしたのは。」
と、大きな声で言いました。ぼくは、まるでかみなりが落ちたような気がしました。
題材●自分だけがしたこと
 ほかの人とはちょっとちがう、自分だけがしたことを書きましょう。
 しかし、特に自分だけのことがなければ、ふつうに自分のしたことを書いていきましょう。
表現●たとえ、又はダジャレ
 「まるで……よう」という書き方で、たとえを書いていきましょう。
 たとえのほかにダジャレを思いついた人は、ダジャレを書いていきましょう。
 ぼくは、お母さんに、子どものころのいたずらの話を聞いてみました。すると、……
 ◎前の話聞いた話
 自分のもう一つのいたずらの話、又は、お父さんやお母さんに聞いた話を書いて、話題を広げていきましょう。
 しかし、この「前の話聞いた話」が書きにくいときは、とばしてもかまいません。
 ぼくは、心の中で、そんなにおこらなくたっていいのになあと思いました。
主題●心の中で思ったこと
 口には出さない、又は九日は出せないような思ったことを書いていきます。
 書きにくいときは、ふつうに思ったことを書いていきましょう。
小5の作文の例「さようなら○○さん」項目書き方の説明
「ゆきちゃん、元気でね。」
「うん、みっちゃんもね。」
 わたしといちばん仲のいいゆきえちゃんが、引越しをすることになった。
 ゆきえちゃんは、三年前、……。
構成●書き出しの工夫
 作文の書き出しに、会話、色、音、景色の様子などがわかるように書く。
 書き出しの工夫をしたあとは、「いつ、どこで、何をした」などがわかるように説明を書く。
 ゆきえちゃんと初めて話したのは、私がうっかりお弁当をわすれてきた日だった。
 私が、ひとりで途方にくれていると、ゆきえちゃんがにこにこしながら話しかけてきた。私は、……。
 そのとき、私は、ゆきえちゃんの顔がお日様のように見えた。
題材●体験実例
 自分の体験を書く。
 自分の体験以外の話ももちろん書いてよいが、できるだけ自分のしたことを中心に書いていこう。
表現●たとえ又はダジャレ
 「まるで……よう」という書き方で、たとえを書いていこう。
 たとえのほかにダジャレを思いついた人は、ダジャレを書いていこう。
 ゆきえちゃんとのもう一つの思い出は、一緒にプールに行ったことだ。それは、……。
 ◎前の話聞いた話
 自分のもう一つの話、又は、お父さんやお母さんに聞いた話を書いて、話題を広げていこう。
 しかし、この「前の話聞いた話」が書きにくいときは、とばしてもよい。
 私は、友達と別れることはつらいけど、別れというのは、考え方によっては新しい出発になるのだということがわかった。
主題●わかったこと
 「わかった」という言葉で、大きい感想を書いていこう。
 大きい感想が書きにくいときは、ふつうに思ったことを書いていけばよい。

小6の作文の例「私の目標」項目書き方の説明
「ゴー。」
 音を立てて青空をジェット機が飛んでいく。
 ぼくの夢は、パイロットになることだ。
構成●書き出しの工夫
 作文の書き出しに、会話、色、音、景色の様子などがわかるように書く。
 書き出しの工夫をしたあとは、説明を書く。
 ぼくが、その夢を持つようになったのは、遠足で飛行場に行ったときだった。
 ぼくは、最初に飛行機を見たとき、その大きさに驚いた。
 飛行機を見ていると、まるで大きな生き物が休んでいるように見えた。
 ぼくは、こういう飛行機を操縦して、……。
 しかし、そのためには、もう少しダイエットをする必要があるかもしれない(笑)。
題材●体験実例
 自分の体験を書く。
 自分の体験以外の事実ももちろん書いてよいが、自分の体験を書くと、自分らしさが出てくる。
表現●たとえ、又はユーモア表現
 「まるで……よう」という書き方で、たとえを書いていこう。
 たとえのほかにユーモアのある表現を思いついた人は、それを書いていこう。自分で、ユーモアのつもりで書いたところは、(笑)などと入れておくと、先生にもわかりやすい。
 ぼくのもう一つの目標は、今度はぐっと身近なことになるが、今度の水泳大会で自分にとっていちばんいい記録を出すことだ。
 ぼくは、去年から水泳を始めている。……
 ◎前の話聞いた話
 自分のもう一つの話、又は、お父さんやお母さんに聞いた話を書いて、話題を広げていこう。
 しかし、この「前の話聞いた話」が書きにくいときは、とばしてもよい。
 目標があると、人間はふだんの生活も張り合いが出てくると思った。
 ぼくは、これから……。
主題●一般化の主題
 「人間は」や「人間にとって」という言葉で、大きい感想を書いていこう。
 大きい感想が書きにくいときは、ふつうに思ったことを書いていけばよい。

中1の作文の例「あだなはよいか」項目書き方の説明
 私の学校では、友達どうしをよくあだなで呼び合う。私は、まっちゃんだし、友達の鈴木さんはすーさんだ。……。
 私は、あだなはよいと思う。
主題●是非の主題
 あだなに関する身近な実例を書き、そのあと、よいか悪いかどちらかにしぼった意見を書く。
 よいとも悪いとも両方考えられる場合でも、仮に一つの意見に決めておこう。
 その理由は、あだなで呼び合うことによって親しみが増すからだ。
 例えば、私の学校でも新年度になったばかりで、まだ友達どうしがうちとけていないころは、あだなで呼ぶことはなかった。しかし、一週間ぐらいたつと、……。
構成●理由1
 自分の意見の裏づけとなる理由を書く。
題材●体験実例
 その理由の裏づけとなる実例を書く。
 できるだけ自分自身の体験を書いていこう。
 もう一つの理由は、あだなには、その人の個性が出るからだ。
 例えば、体の大きい須藤君は、みんなからスゾウ君と呼ばれている。また、……。
 ●理由2
 意見の裏づけとなるもう一つの理由を書く。
 その理由の裏づけとなる実例を書く。
 確かに、あだなには人を傷つけるようなものもある。
 しかし、「悪いことそのものがあるのではない。時と場合によって悪いことがあるのである」という言葉があるように、あだなもどう使うかということが大事だ。
 だから、私は、あだなよいと思う。
主題●反対意見への理解
 「確かに」や「もちろん」という言葉で、自分の意見と反対の意見にも理解を示そう。
表現●名言の引用
 名言集から、自分の意見に合う名言を引用しよう。
 そのあと、書き出しの意見に戻ってまとめる。

中2の作文の例「長所と短所」項目書き方の説明
 私の長所は、明るいことだとよく言われる。それに対して、短所は物忘れが多いことだ。人間には、長所と短所がある。そして、それは結びついているような気がする。先日、……。
題材○状況説明
 長所と短所にまつわる身近な例を書いていこう。自分のことに限らず、社会的なことでもよい。
 世の中には、自分の長所を伸ばすべきだという意見がある。確かに私もそう思う。
 例えば、私は、苦手な英語と得意な数学があったが、苦手な英語をどうにかしようと思っているうちは、勉強があまりはかどらなかった。しかし、得意な数学をがんばろうと思ったら、勉強が軌道に乗り、英語に対してもやる気が出てきた。だから、……。
構成●複数の意見A
 考えられる複数の意見のうちの一つを書く。
題材●体験実例
 そのあと、その理由や理由の裏づけとなる体験実例を書く。
 しかし、長所を伸ばそうという意見とは反対に、短所を先に直すべきだという意見もある。
 一つの短所がすべての長所の足をひっぱることもあるからだ。
 例えば、織田信長は、たった一度の油断のために本能寺の変で敗れた。それは、……。
構成●複数の意見B
 考えられるもう一つの意見を書く。
題材○社会実例
 そのあと、その理由や理由の裏づけとなる実例を書く。
 実例は、できれば、体験実例とは異なる社会的な広がりのあるものを書こう。
 このように考えると、大事なことは、長所を伸ばすことと短所を直すことのどちらがよいかということではなく、大きな長所と大きな短所を併せ持つ個性的な人間になることではないかと思う。その個性の上に、うまく長所と短所をコントロールしていくことが必要になるのではないか。
 「一人の敵も作らない者は、一人の友も持たない」という言葉がある。このように、目だった短所のない者は目立った長所もない。
 私は、……。
主題●総合化の主題
 意見Aと意見Bを乗り越えた意見Cでまとめよう。
表現●名言の引用
 名言集から、自分の意見に合う名言を引用しよう。

中3の作文の例「ゴミ」項目書き方の説明
 家の近くのゴミ捨て場に、ときどきまだ使えそうなものが置いてあることがある。
 物は、不要なものだと思えばそう見える。しかし、私は、ゴミのように見えるものであっても、それをうまく生かしていけるような人間になりたい。
主題●生き方の主題
 身近な実例のあと、自分の生き方に結び付けて意見を書こう。
 そのためには、第一に、物事の欠点を見るのではなく、長所を見ることだ。
 例えば、私は小学一年生のときに、よく先生から叱られた。いつも元気がよく、脱線することもあったからだ。たぶん、そのときの先生にとって、私はゴミのような存在だったのだろう。しかし、小学二年生になると、新しい先生は、私の元気のよさを生かしてくれた。そのため、……。
構成●方法1
 意見を実現するための方法を考える。
 第一の方法は心構えのようなところで考えるとよい。
題材●体験実例
 その方法の裏づけとなる体験実例を書く。
 第二の方法は、物事を一部の人が見るのではなく、いろいろな立場の人が見ることだ。
 例えば、エジソンは、子供のころ、担任の先生からは評価されていなかった。しかし、もし、その学校で、いろいろな立場の先生がエジソンを見ていれば、中にはエジソンの長所を発見した先生もいたはずだ。
構成●方法2
 もう一つの方法を考える。
 第二の方法は、社会や教育や文化を変えるようなところで考えるとよい。
題材○社会実例
 そのあと、その方法の裏づけとなる実例を書く。
 実例は、できれば、体験実例とは異なる社会的な広がりのあるものを書こう。
 確かに、不要なものを捨て、有用なものを活用するということは、能率を高めるために必要だ。
 しかし、「雑草とは、まだ、その美点が発見されていない植物のことである」という言葉もある。
 ゴミと思えるようなものを資源に生かすことを、私は、いつも心掛けていきたい。
主題●反対意見への理解
 自分の意見と反対の立場の意見にも理解を示そう。
表現●名言の引用
 名言集から、自分の意見に合う名言を引用しよう。
 そのあと、最初の意見に戻ってまとめる。

小学生高学年以上の主な表記項目書き方の説明
 
表記●段落
 話の変わるところで、行を変えて、一マス空けて書こう。
 話の変わるところが自分でよくわからないときは、「。」が三つぐらい来たら段落にしよう。
●常体
 文の書き方には、敬体と常体がある。
 敬体は、生活作文に向いた書き方、常体は、説明文や意見文に向いた書き方と言われている。
 学校の教科書も、学年が上がるにつれて常体が増えてくる。
 常体だけで作文を書く練習をしていこう。
敬体    常体
です。   だ。
でした。  だった。
します。  する。
しました。 した。
●一文百字以内
 文というのは、「。」が来るところまで。
 一つの文の長さが、百字以上になると読みにくくなることが多い。百字を超えそうなときは、二つの文に分けよう。
●はできるだけ書くところ、◎や○はできれば書くところ。

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記事 234番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/27
言葉の森新聞訂正「作文検定には住所シールを」 as/234.html
森川林 2008/03/21 10:11 
 作文検定の予約は、下記のページからお願いします。
https://www.mori7.net/mori/yoyaku.php
(3月21日午後8時受付開始)

 土曜の生徒に送った言葉の森新聞の内容に間違いがありました。


●作文検定模試として提出する場合は、作文用紙の1枚目にバーコードシールをはってください。
●まだ作文検定模試を受けるには早いと思われる場合は、作文用紙の1枚目に自分の住所シールをはり、通常の作文としてご提出ください。


作文用紙の1枚目に自分の住所シールをはってください。住所シールのないものは受け付けません。
まだ作文検定模試を受けるには早いと思われる場合は、住所シールの余白に「作文」と書いておいてください。

 なお、作文検定に関する質問は、父母の広場でお願いします。
https://www.mori7.net/nohara/hubo/index.php


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記事 233番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/27
自発的な学習意欲を育てるために as/233.html
森川林 2008/03/13 13:58 
 大人でも子供でも、自発的に何かに取り組むためには、大きな目標だけがはっきりしていて、そのときどきの小さな目標は本人が自ら克服していけるという仕組みになっていることが大事です。
 子供が小学校低学年のころは、親は、細かいことでも子供に指示をすることができます。今の学校教育のスタイルが、先生が生徒に何かを教えるという形になっているために、親も子供に接するときに、つい先生が生徒に接するときのように教えすぎてしまうことがあります。
 例えば、子供に、作文を書かせるとき、音読をさせるとき、読書をさせるときなどに、親はつい、手取り足取りの指示をしてしまいがちです。もちろん、こういう指示の仕方も、親子がコミュニケーションを楽しみながらやっているのであれば問題ありませんが、細かい指示を始めると、つい親は苛立ち、子は不満を持ち始めるようになります。親が子供に教えることが難しいというのは、こういう事情があるからです。
 では、どうしたらいいのでしょうか。
 作文だったら、字数と表現項目だけを指示して、子供が行き詰まって親に聞いてきたときにだけ答えるようにすればいいのです。例えば、「字数は200字以上、たとえと会話を思い出して書いてみよう」という感じです。
 音読だったら、「毎日2ページ、つっかえずにすらすら読めるようになることを目標にして読んでみよう」というようなやり方です。もちろん、最初はつっかえながら読んでもいいのです。何度も読んでいるうちに必ずすらすら読めるようになります。また、読んでいるうちに飽きてきて、ふざけて読んだり速く読んだりしても、それは全然気にしません。むしろ、そういう読み方ができるぐらい余裕ができたことをほほえましく見ていればいいのです。これを、知らない言葉の意味を調べさせたり、本当に読めているかどうか親がテストをしたり、読んだところを要約させたりすれば、途端に音読が苦痛になってきます。
 読書も同じです。「マンガや絵本でない本を、何でもいいから50ページ読んだら今日の勉強はおしまい。あとは何をして遊んでもいいよ」という指示の仕方をすれば、子供は喜んで本を読みます。(学年や実力に応じて、「小3だから30ページ以上」などと柔軟に決めてください)
 親は、大きな方向だけを指示して、細かい選択は子供の自主性に任せていく、というのが自発的な学習意欲を育てるコツです。
(「内輪の父母の広場」から)

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