ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 4 「新しいスタイルの作文発表会で、子供の成長を中心にした社会に」 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1484番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/16
森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 4 「新しいスタイルの作文発表会で、子供の成長を中心にした社会に」 as/1484.html
森川林 2012/03/13 20:43 



 作文の勉強は、普通、作文を書き終えたあとの評価までで終了します。作文を書き終えたあと、その作文を発表する機会というものはこれまでもありましたが、それは双方向のコミュニケーションの乏しいもので、それほど子供たちの関心を引くものではありませんでした。

 しかし、現代の情報ネットワーク環境を利用すれば、この発表とコミュニケーションを結びつけていくことができます。そのやり方は、次のようなものです。

 まず、子供が書いた作文の中を月に1回清書させます。その清書には、できればその子のかいた絵も入れておきます。また絵と文章以外に、その作文の内容を典型的に表している部分を大きく四行詩のような形で書き出させておきます。

 なぜ絵や四行詩を作文に付け加えるかというと、一目でその作文の印象を見ることができるからです。発表会で、文字だけの作文がずらっと並んでいても、なかなか読む気はおきませんが、絵や四行詩が書いてあると、その印象で中身の作文も読みたくなることが多いからです。

 そのように仕上げた清書を、インターネットを利用して、発表会用の掲示板などにアップロードします。今は、画像以外に、動画なども手軽にアップロードできるようになりました。だから、子供が自分の作文を暗唱して、原稿を見ずにスピーチするような発表の仕方もできます。

 発表会の掲示板などにアップロードされたA君の作文を見て、Bさんの親子がコメントを書きます。すると、A君の親子もそれを見て、今度はBさんの作文にコメントを書きます。このように、発表とコミュニケーションを両立させていけるのが、SNS時代の作文発表会です。

 従来の作文発表会では、全員の作品を並べるだけでしたから、発表会らしいまとまりをつけるために、コンクールやコンテストで優秀作品を選ぶという形になりがちでした。しかし、この優秀作品を選ぶという方法は、大多数の子供にとって何の意味もありません。そして、書くこと自体が好きで書いている子供たちにとっては、かえってマイナスの面も大きかったのです。

 コンクールより、もっと手をかける方法としては、先生が一人一人の作文にコメントを書くということも考えられますが、そういう無理なやり方は長続きしません。SNS型の双方向の発表会であれば、どの子も同じように主人公として参加できます。

 そして、この動きがもっと広がれば、その子の書いた作文を、家族や友達が見るだけでなく、田舎のおじいちゃんやおばあちゃんが見てコメントを書くこともできるようになります。近所のおじさんやおばさんがコメントを書くというケースも出てくるでしょう。

 これが、子供の成長を中心にした社会作りにつながっていきます(「大人の仕事を中心にした社会」から「子供の成長を中心にした社会」へ)。そして、この場合、子供の成長とは単なるペーパーテストの成績のことではありません。子供たちにとって最も大切な、日本語で読み書き考える力と、創造性の精神と、他人に共感する力を育てていくことになります。

 こうして、日本の社会のすみずみまで作文文化が広まったとき、日本は、世界中の人々の理想となる、新しい知性と愛と創造の国になっているのだと思います。


(写真は「SOZAIjiten」より)

 お皿にのせるときは、並べ方の工夫も大事。


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
森林プロジェクト(50) 家庭で教える作文(55) 

コメント欄

コメントフォーム
森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 4 「新しいスタイルの作文発表会で、子供の成長を中心にした社会に」 森川林 20120313 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
きくけこ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「きくけこ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
森林プロジェクト(50) 家庭で教える作文(55) 
コメント1~10件
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
【合格速報】東 森川林
 T君、いつも椅子に腹ばいになってずっと本を読んでいたものね 3/11
1月の森リン大 森川林
 小1から高3までの作文が並ぶと、学年に応じて、みんなの考え 3/11
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7
タイマー勉強法 森川林
 勉強も、家事も、仕事も、やらなければならない細かいことがた 4/2
人間の役割 森川林
うちの子が1歳か2際のとき、 車で30分ほどの三浦海岸につ 4/2
舞岡のシラサギ 森川林
舞岡八幡宮に行ったら、帰りにシラサギがいた。 3/29
身体や物理的現 森川林
身体や物理的現実は、時間や空間に限定されているが、意識はそれ 3/29
メジロとか、ヒ 森川林
メジロとか、ヒヨドリとか、スズメとか、ヤマバトとかが、毎日わ 3/28
批判と創造 森川林
人を批判することはたやすい。 大事なことは、批判ではなく創 3/27
ぶんぶんドリム 森川林
また、あるところが、朝小に、作文講座のカラーの全面広告を出し 3/27

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習