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 頭をよくする作文の勉強法(その3)――玉子焼き作りを題材にした低学年の作文の例 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
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頭をよくする作文の勉強法(その3)――玉子焼き作りを題材にした低学年の作文の例 as/2636.html
森川林 2016/08/24 04:44 


 作文をきっかけにして、親子で対話をすることが頭をよくする最も身近な方法であると書きました。
 その際の対話の基本は、面白い話を難しく、あるいは似ていますが、難しい話を面白く、です。

 小学校低学年までの子供は、親の話すこと、することに強い関心を持っています。
 それは、子供の人生が模倣から始まるからであり、その模倣のいちばんの手本は両親だからです。

 子供を読書好きにする方法はいろいろありますが、その最初の土台は、親が楽しそうに本を読んでいる後ろ姿をみせることです。子供は、自分も大人の真似事をしたいと思って、自然に本に親しみを感じるようになるのです。

 親の模倣をする時期は、親の話をよく聞く時期です。
 中学生ぐらいになり、反抗期になると、親が言うことに客に反発するようになります。その時期に、いくらいいことを言っても、子供の心にはストレートには入っていきにくくなります。
 だから、子供が小さい素直な時期のうちに、子供に伝えたいことをたっぷり吸収させていくといいのです。そのための対話の基本が、面白く、難しくです。

 小学校1、2年生の作文課題は、自由な題名です。
 この自由な題名の時期に、お父さんお母さんが、子供の作文の題材になりそうな日常的な新しい経験を企画します。
 それが例えば、玉子焼き作りだったとします。

 低学年の作文の題材は、こういう身近な経験でいいのです。わざわざ遊園地に行って、おいしいものを食べて、お土産を買ってというような非日常的なものである必要はありません。

 しかし、日常的なものでよいからと言って、子供だけに作文の題材選びを任せると、毎回、「きょうのこと」のような話になり、しかもその内容が、毎回同じような、「何とかゲームで何とかをした」となってしまうことがあります。

 それが、ゲームではなく、毎回公園でのサッカーになる子もいます。また、毎回物語作りになる子もいます。
 物語作りなどは、読書生活から自然に出てくるものだからよいことのように思えますが、小学校低学年で作文に書くことが毎回自分で作った物語ということになると、これもやはり問題です。それは、その子の生活が読書ばかりという単調な生活になっているということだからです。

 玉子焼き作りの場合は、ただ卵をフライパンに入れて焼くだけであれば、大人なら数分でできます。面白くも何ともありません。
 しかし、子供と一緒に玉子焼きを作るときは、そのときの親の働きかけの仕方によって、この簡単な作業がいくらでも面白く、しかも難しく考える経験になるのです。

 まず、玉子を焼く前から、いろいろと面白い話題が出てきます。
 以下、お父さんと子供の会話の例です。

「おなかすいたあ」
「じゃあ、お昼ごはんは、一緒に玉子焼きでも作ろうか」
「わあい」
「それでは、冷蔵庫から玉子を出してきて」
「はあい」
「お、ありがとう。この玉子を垂直に立てることできるかなあ」
「え?」

 卵は、固い平らな机の上で慎重に垂直に置くと、ぴったり立つことがあるのです。
 ちょうど、1円玉を机の上に立てるような感じです。
 その原理を解明した話を、私は、これまで寺田寅彦の随筆で読んだと思っていましたが、青空文庫を見ると、中谷宇吉郎の「立春の卵」となっていました。あるいは、二人で同じようなことを書いていたのかもしれません。
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/files/53208_49866.html

 この原理をひとことで言うと、卵の表面にある小さなでこぼこの出っ張った部分の3か所の点が三角形を形作るとき、その三角形の中に卵の重心が来ると、その3点を土台にして卵が垂直に立つということです。

 玉子焼きを始める前から、こういう面白い、しかも難しい話ができることが、親子の対話のよいところです。
 しかし、これを延々とやると、子供は飽きて去っていきます。
(つづく)



コメント欄

suman 2016年9月3日 11時49分  
卵焼き作りからでも、親子でおもしろく難しい話ができるといいですね。

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