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もとになる勉強、枝葉の勉強――作文と結びつけて読む力をつける as/2789.html
森川林 2017/01/11 04:57 


 教育に関する情報が豊富にあると、かえってその中で、何が重要で何が重要でないかを見失ってしまうことがあります。
 親も子供も熱心にやっているように見えても、その方向が脇道にそれている場合も多いのです。

 勉強の中心は、家庭で毎日取り組むと決めたことを繰り返す勉強です。生活の中で毎日当然のように行う平凡な勉強の積み重ねが、もとになる勉強のです。

 これに対して、学校や塾から宿題で出されるような勉強は、枝葉の勉強です。宿題のプリントをもらってきて、それをやるような勉強は、繰り返して身につけるというようなことがしにくいので、結局一回きりの勉強にになってしまうことが多いからです。

 子供が小さいときは、そういうばらばらのプリントをこなすような勉強も、親がファイルをして整理してやらせることができます。
 しかし、子供がひとりでそういうプリント類の管理をすることは難しいので、学年が上がると、与えられた勉強を次々とこなすだけの勉強になりがちです。

 宿題というと、やることが義務のように思うので、その勉強を第一に考えてしまう人が多いのですが、自分のペースでやると決めた勉強がもとになる勉強で、人から与えられた勉強は枝葉の勉強だという区別をしておくことが大切です。


 勉強の内容として大事なものは、第一に読む力をつけることです。小学生時代は特に、速く、楽に、和多く読む力をつけておくことが勉強の中心になります。

 第二に大事なものは、計算する力です。これも、速く、楽に、正確に計算する力をつけておくことです。
 それは、計算が苦手だと、その延長で算数や数学が苦手だと思ってしまうことがあるからです。

 ただし、計算力はあくまでも第二です。
 計算は電卓に代わってやってもらうことができますが、読書は機械に代わってやってもらうことはできません。
 計算力に比べると、読書力の差は表面には出ませんが、実はこの読書力の差がいちばん大きいのです。

 読む力を更に発展させるものとして、音読、暗唱、親子の対話などの勉強もあります。これらは単独で取り組むよりも、作文の勉強の中で取り組むようにすると定着します。

 習い事の中には、子供の個性にあったさまざまなものがあります。英語、プログラミング、スポーツ、音楽など、今は多様な学習の機会がありますが、それらは、読む力、計算する力の勉強に比べると、あくまでも枝葉の勉強と考えておくことが大切です。

 子供の好きな分野で個性を伸ばすことは大事ですが、その個性も、もとになる土台の勉強ができて初めて生きてくるのです。



コメント欄

nane 2017年1月11日 5時18分 1 
 昔、夏合宿に来ていた女の子が、「ああ、よかった。今日は○○の練習をしなくて済む」と言っていました。
 小さいころから熱心にやっているように見える習い事でも、実は惰性でしぶしぶやっていることも多いのです。
 勉強は必要なものだけに絞って(それは読書と作文と算数だと思いますが)、子供はたっぷり遊んでいるといいのです。


森川林 2017年1月11日 5時18分 1 
 昔から、学問の王道は、書を読むことでした。
 江戸時代の寺子屋では、読み書き・そろばんが勉強の中心でした。
 小学生のうちは、基本をしっかり身につけて、あとはたくさん遊ぶことです。


namura 2017年1月12日 3時49分 10 
あれもこれも手を出し、毎日の生活が忙しくなりがちですが、一冊の問題集を何度も繰り返し、読書することがいちばん大切ですね。

sizuku 2017年1月12日 7時58分 51 
とかく枝葉の勉強や習い事に目が向いてしまいますが、太い幹はびっくりするほどシンプルで持続可能なものなのですね。

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