ログイン ログアウト 登録
 国語力をつける読解作文 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 38番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/15
国語力をつける読解作文 as/38.html
cynthia 2006/03/14 21:57 
 国語の読解の勉強というと、物語文、説明文などの問題文を読んで設問に答えるという形がほとんどですが、本当にそれで読解力が身につくものなのでしょうか。わかる問題は、問題を解くまでもなくわかっていたことですし、間違えた問題を解き直してみたところで、それは本当の自分の力とは言えません。解説を聞いてわかったような気持ちにはなるかもしれませんが、解説を聞くことによって実力がついたことにはなりません。もちろん、このような設問に答える問題にも解き方のコツはあります。記号問題なら、消去法で解いていく、また、断定的な言い方のものは避けるなどといったことです。受験生は、このようなコツを覚えておくことも必要ですが、それも最終段階で間に合います。

 では、本当の読解力をつけるためにはどうしたらよいのでしょうか。まずは、ひたすら読むことです。読書好きでない人は、国語の勉強と割り切って、少しむずかしいと思えるくらいの文章を読んでいきましょう。読書好きの人も、自分の好みの本、つまり、同じレベルの本を何冊読んでも読解力がつくとは限らないので、普段はあまり読まないような論説文などを中心に少しむずかしい文章を読んでみましょう。ただ、普段から読書をしている人は、速読力がついているはずですから、速く読み進めることができると思います。問題集の問題文を読むことを日課にするとよいでしょう。ただし、同じ問題集を4回くらい読まないと実力はつきません。

 もう一つお勧めしたいのは、文章を読んだら、その文章について作文を書いてみることです。私は、これを「読解作文」と呼んでいます。もちろん、すべての文章について書いていたら時間がかかって大変ですから、週に一度ぐらい、できれば、毎週違ったテーマの文章を選んで書くとよいと思います。単に、その文章を読んでどう思ったかという感想を書くだけではなく、自分の体験などを具体的書くのがポイントです。自分の体験だけでは足りない場合は、是非、お父さんやお母さんが助言をしてあげてください。文章の内容を、自分の体験や身近な人から聞いた話と重ね合わせることによって、筆者の視点が見えてくるからです。そして、少しずつですが、筆者の意見を自分のものとして理解できるようになります。最初は長く書くのがむずかしいかもしれません。また、見当はずれの作文になってしまうこともあるでしょう。でも、読解作文を繰り返していくうちに、文章の内容を深く読み取ることができるようになるはずです。

 このやり方は、遠回りに見えますが、確実に読解力をつけていくためには一番良い方法です。作文を書くためには時間も労力も必要ですが、設問に答えるような勉強よりは効率的です。また、読解力をつけるという狭い目的だけでなく、自分の生き方を考えるときにも役に立つと思います。すべての勉強は、幸せに生きるためのものですが、特に、国語の勉強は、自分の考えを整理し、自分の生き方を考えるときの直接の手段となるというすばらしい側面を持っています。そんな意味でも、広い視野を身につけ、着実に国語力を伸ばしていってほしいと切に願います。



同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。


コメント欄

コメントフォーム
国語力をつける読解作文 cynthia 20060314 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
たちつて (スパム投稿を防ぐために五十音表の「たちつて」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。

コメント1~10件
森リン大賞が示 森川林
作文力を上達させるコツは、褒めることでも直すことでもなく、書 12/13
記事 5398番
作文コンクール 森川林
 子供たちの教育で大事なのは、知識の詰め込みではなく、読書と 12/10
記事 5395番
読書と作文が子 森川林
 小学生時代は、勉強よりも読書。  中学生以上は、勉強と同 12/9
記事 5394番
子どもの文章力 森川林
今の受験は知識の詰め込みの勉強になっています。 考える問題 12/8
記事 5392番
作検研究。森リ 森川林
作文は、褒められても注意されても、そこに客観的な基準がなけれ 12/7
記事 5391番
「作文検定」「 森川林
 今は、AI社会の前夜。  昔は新聞やテレビが中心だった。 12/7
記事 5390番
AI時代に子ど 森川林
AI時代には、先生の役割は「教えること」ではなくなります。 12/6
記事 5389番
【合格速報】順 森川林
Rさん、合格おめでとう!! よくがんばりましたね。 受験 12/4
記事 5387番
森リン大賞9月 森川林
 従来の作文評価は、小学校低学年では「正しい表記ができている 11/9
記事 5382番
作文の学習で大 森川林
 「何でも自由に書いてごらん。いつでも褒めてあげるから」とい 11/7
記事 5381番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
「給与の決め方 佐藤隆
経営者・経営層の皆さまへ 突然ですが、御社の人件費?? 12/12
森の掲示板
3I/atla 森川林
日本にはかつて穏やかに何万年も続いた縄文文明があった。そのよ 12/12
森川林日記
Re: 11月 森川林
 これは、解き方の問題ではなく、読む力の問題です。  読解 12/5
国語読解掲示板
Re: ICレ 森川林
 ChatGPT、あまり文章うまくないなあ(笑)。  音声 12/5
森川林日記
ICレコーダと 森川林
AI時代に子どもが伸びる――全科学力クラスという新し 12/5
森川林日記
noteのペー 森川林
https://note.com/shine007 12/4
森川林日記
11月分 4  あういと
問題7と問題8が分かりません。 キーワードはわかるのですが 12/3
国語読解掲示板
Re: 森川林
 字がきれいだったのは、そのあとの日記の内容を見ると、弟が葛 11/30
国語読解掲示板
Re: 11月 森川林
 お返事遅れて失礼しました。  易しい国語問題は、「同じ言 11/30
国語読解掲示板
ともとも
小5の11月の読解検定のBの問題が誕生日だから字が綺麗だと思 11/28
国語読解掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習