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小学生の作文の勉強で大事なこと as/5501.html
森川林 2026/04/29 13:49 


●作文力が伸びる時期と学習の目的
 
 作文の勉強が本当に価値あるものになるのは、小学五年生からです。
 価値ある作文とは、自分の体験などを基にしながらも、より広い視野での実例を組み合わせ、より深い感想や意見を書けるような作文ということです。

 このような広い視野と深い意見を持った作文は、その年齢にならなければ書くことができません。
 だから、作文学習で大事なことは、まず子供が小学校五年生になるまでは、楽しく作文を続けられることと、できれば中学生、高校生になっても作文を書く勉強を続けていけることなのです。

●楽しく続けることが最優先の指導
 
 そのための最も大事な方法は、上手な作文を書かせることではなく、楽しく作文を書かせることです。

 子供はお母さんやお父さんに認めてもらうことが嬉しいので、作文を書いています。
 競争に勝ったり、賞をもらったり、褒美をもらったりすることが嬉しいのではありません。
 逆に競争や賞を目指すと、作文を書くことに息切れするようになります。

 子供の作文は、それがどのようなものであれ、子供の成長の記録になります。
 上手な作文を書くことよりも、自分らしい作文を書くことを認めてあげることが大事です。

●保護者が行うべき三つの支援
 
 そのために、保護者のすることは次の三つです。

 第一は、読書に力を入れることで、これには読み聞かせも含みます。

 第二は、小学1・2年生の間は、作文に書きたくなるような題材を企画してあげることです。
 小学校3年生以上の題名課題、感想文課題の作文については、お母さんやお父さんが自分の体験を基にした似た話をしてあげることです。

 第三は、子供が書いた作文をいつも無条件に褒めることです。

●避けるべき指導と作文力の本質
 
 これらと反対に、良くないやり方は、子供が書いた作文を手直しすることです。
 手直しをして作文が上手になったとしても、それは子供の実力にはなりません。
 作文の実力は、読むことや、話を聞くことや、自分の経験したことから少しずつにじみ出てくるものです。

●発達段階に応じた関わり方
 
 小学1・2年生の間は、どの子もほぼ無条件に親や先生の言うことに従います。
 この時期は従うことが楽しいからです。
 だから、小学一年生は模倣の時期と言われるのです。

 子供が小学3年生になると、次第に自立心が出てきます。
 この時期に、小学1・2年生のときに親が関わっていたと同じようなやり方で接すると、子供は作文を書くことを負担に感じるようになるのです。

●長期的な成果と継続の重要性
 
 現在、中学生や高校生になって立派な作文・小論文を書いている子は、ほとんどすべて小学生のころからのびのびと褒められながら作文を書いていた子です。
 決して上手に書くために、書いたあとにアドバイスをされてきた子ではありません。

 作文の勉強の最も重要な目標は、継続することです。
 その長続きのポイントは、小学校低中学年の時期の親の接し方にあるのです。

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作文検定を普及させ、日本の教育を知識偏重から思考力重視の教育へと切り替える as/5500.html
森川林 2026/04/29 08:42 


●知識中心教育と一夜漬けの問題
 
 現在の子供たちの教育は知識中心の教育です。
 だから、勉強の方法として一夜漬けが使われています。
 
 本来は、一夜漬けなどは必要なく、普段の実力を発揮すればいいだけです。
 試験制度が一夜漬けを必要としているのは、普段の実力を測る方法がないからです。

●文章による思考力の可視化
 
 普段の実力は、その子と話してみれば大体のことがわかります。
 その話してみることの代わりになるのが、文章を書いてもらうことです。
 様々なテーマで文章を書いてもらえば、その人の考える力はわかります。
 
 だから、知識の詰め込み教育から思考力重視の教育に切り替えるには、書くことを評価の中心にすることが必要なのです。
 ところが、文章を評価する方法は十分に確立されていません。

●現行の作文評価と採点負担の限界
 
 公立中高一貫校の入試や大学入試の小論文試験なども、適正に評価されているとは言えません。
 多くは、指定の字数が埋められているかどうか、誤字がないか、誤表記がないかといった点を基準に評価されています。
 
 さらに問題なのは、その評価を採点者が一つずつ読んで行う点にあります。
 1200字の作文を読むのに3分かかるとすれば、30人分で1時間半かかります。
 しかも、短い文章を何編も読むことは非常に負担が大きいのです。
 これが、作文指導が必要とされながらも公教育で広がりにくい一因です。

●客観評価としての作文検定の意義
 
 この問題を打開するには、客観的な基準で文章を評価し、生徒本人にも納得できるオープンな仕組みが必要です。
 それが作文検定です。

 作文検定が学校教育の中で広がれば、子供たちが文章を書く時間は大幅に増えます。
 良い文章を書くためには、多くの本を読む必要も生まれます。

●作文検定の評価の仕組み

 作文検定が作文を評価する仕組みは、大きく分けて三つあります。

 第一は、作文の内容に個性、挑戦、感動、共感などがあるかどうかを、AIによって評価することです。
 ただし、この評価には点数はつけず、その作文に対するAIの感想として表示します。

 第二は、作文の構成、題材、表現、主題について、生徒向けにあらかじめ指導を行った上で、その指示に沿って作文が書かれているかどうかをAIが評価する方法です。
 しかし、AIの評価には揺れがあるため、この評価にも点数はつけず、作文を書いた生徒へのAIの感想として表示します。

 第三は、作文の中に盛り込まれている語彙を、思考を表す語彙、知識を表す語彙、多様な表現を表す語彙、自分自身の経験をもとにした語彙の四類型に分け、それぞれの語彙の種類とバランスを評価する方法です。

●語彙の種類の具体例とオープンな評価法

 例えば、思考語彙は「なぜなら」「つまり」「したがって」などの論理的な思考を表す語彙、知識語彙は「人間性」「認識」「把握」などの抽象的な語彙、表現語彙は「使われている語彙全体の多様性」、経験語彙は「歩いた」「進んだ」「振り返った」などの自分の経験を表す語彙です。

 この語彙力による評価は、人間が作文に対して感じる評価と相関が高いため、これを採点の基準とします。

 以上の三つの分野で作文を総合的に評価します。
 しかも、その評価の背景はブラックボックスではなく、すべてオープンに公開されています。
 そのため、作文を書いた生徒も納得して評価を受け入れ、次回の作文の学習に生かすことができるようになります。

●読書・思考・表現が教育を変える
 
 作文力は一夜漬けでは身につきません。
 本を読み、考え、自分の考えを書いていくという三つの要素が教育を変えます。
 
 学校のテストのために覚えた知識は、社会に出てから使われることは多くありません。
 必要な知識は、AIなどを使えばすぐに調べられるからです。
 
 しかし、多くの読書と熟考、そして文章を書く経験は、確かな力として蓄積されます。

●作文検定と図書検定の今後の展望
 
 子供たちの教育が本人の成長につながり、社会をより良くするためには、読書教育と作文教育を中心に据える必要があります。
 
 その有効な手段が、言葉の森が実施している作文検定であり、さらに現在開発中で特許出願も行っている図書検定なのです。

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