言葉の森のオンラインクラスでは、毎週、生徒全員が読書紹介をしています。これには三つの意味があります。
一つは、毎日の読書を続けるきっかけになること。
二つ目は、ほかの人の読書を知ることで、自分の読書の幅が広がること。
三つ目は、紹介を通して、その子の人柄が伝わってくることです。
●読書力と発表力を同時に育てる
少人数のクラスで全員が発表することで、読書力だけでなく発表力も育ちます。
この読書力と発表力こそが、これからの学力の土台になります。
この読書紹介によって、毎日の読書習慣を維持している子が多くいます。
●読む本に迷ったときのヒント
どんな本を読んだらいいか迷う場合は、「読書記録」のページで、同じ学年の子が読んでいる本を参考にするといいです。そこに並んだ本を手がかりにして、少しずつ読む本のレベルを上げていくことができます。
●低学年の読書で気になること
読書紹介を続けていて、いくつか気になることがあります。
第一は、小学校低学年の子が、いつまでも絵本だけを読んでいることです。絵本には内容のよいものが多くありますが、日本語力を育てるという点では限界があります。断片的な文章と挿絵で理解する本だけでは、読む力は育ちません。
●絵本や漫画と文章のある本
もちろん、絵本や漫画を読んではいけないわけではありません。しかし、それとは別に、文章がしっかり書いてある本を読む必要があります。低学年でも、内容が面白ければ、字の細かい本でも子供は夢中になって読みます。学年にとらわれず、内容の面白さを基準に本を選ぶことが大切です。
●中学年・高学年におすすめの本
小学校中学年、高学年になると、良書は比較的多くなります。ひとつの目安として、過去の読書感想文コンクールの課題図書があります。過去の課題図書は中古で手に入りやすく、内容も確かなものが多いです。また、青い鳥文庫やフォア文庫など、小学生向けのシリーズ本にも良書が多くあります。
●本は「買って読む」価値がある
本は、できるだけ借りるよりも買うことをおすすめします。
それは、本は繰り返し読むことで読む力がつくからです。何度も読み返したくなる本が手元にある子は、自然と読書力が伸びていきます。
●勉強よりも読書を優先する意味
勉強は成績を上げますが、読書は頭をよくします。
成績はやる気になれば後からでも上げられますが、読書力は日々の積み重ねでしか育ちません。だから、小学生のうちは勉強よりも読書を優先するといいのです。
●中高生の読書習慣
中学生や高校生になると、勉強が忙しいからという理由で本を読まなくなる子がいます。こういう生徒は、学年が上がるにつれて成績が伸び悩むことが多くなります。読書は毎日の習慣が大切です。テスト期間中でも、5ページ、10ページでもいいので本を開くことが重要です。
●中高生以降の読書の質
中学生や高校生になったら、物語文は娯楽と考え、説明文や意見文を中心に読むようにします。難しい本を一日50ページ読むことを目標にするといいです。この習慣は、社会人になってからも大きな差を生みます。
●親の読書習慣が与える影響
読書力は、親の読書習慣とも深く関係しています。
読書好きな子は、親の本棚から本を借りて紹介することもあります。親子でそれぞれ自分の本を読むという環境を作ることが大切です。ただし、親が子供時代に読んだ暗い名作ばかりでなく、現代の明るく感動できる本も意識的に探していく必要があります。
●家庭で大切にしたいこと
小学生は、本当は学校での勉強だけで十分です。家庭では、読書と対話に力を入れることが何より大切です。読書力のある子は、必要になったときにすぐ学力を伸ばすことができるからです。