勉強の本質は似ています。それをプログラミングと数学と国語について説明します。
多くのプログラミング言語で最初に覚えるのは、「Hellow World!」という表示です。この言葉が表示できて嬉しいとなるのが、どの教科書でも最初の方に載っています。わけのわからないコマンドの列が、このように具体的な形となって表れるというところに、小さな感動があるのです。
プログラミングでは、やがていろいろなコマンドを使うようになります。プリントという命令や、「もし……ならば……する」という命令や、ループするというような命令です。
これが数学の場合は、計算の仕方や初歩のルールを覚えることに相当しています。
国語の勉強では、漢字を覚えたり単語を覚えたり基礎的な熟語を覚えたりするような段階がこのレベルです。この段階を、まるで自分の手足を動かすように自由に使えるように習熟することが小学校教育の目的になると思います。
やがてプログラミング言語では、さまざまなコマンドを組み合わせた関数を使えるようになります。これは、複数のコマンドを組み合わせてひとまとまりの命令を実行するという機能です。
例えば、長い文章からある特定の文字列を抽出してそれを他の文字列に置き換えるというような関数です。この関数を覚えることで、関数とルールを組み合わせるプログラミングができるようになります。プログラミングの世界では、「自分で車輪をつくる必要はない」ということがよく言われます。つまり、自分で関数という部品を作るのではなく、すでにある部品をうまく利用して、目的とする仕事をすることが大事だということです。
数学の場合は、この関数が公式や定理というものに相当します。計算の初歩のルールさえ知っていれば、そこから自分で公式や定理を考えだすことは原理的に可能ですが、みんなが独力で三平方の定理を考えだすというようなことでは、人間の文化は進歩しません。すでに考えられた公式や定理をうまく組み合わせて使うというのが数学の中段階の勉強の目標になります。
国語の世界では、この関数や公式や定理を覚える段階が、思考のパターンやことわざや名言を覚える段階に相当します。
この段階になると、理解はできるが、十分には使えないというような状態の人が多くなってきます。人間の能力は、だれでもほとんど同じですから、この段階を全然理解できないというような人はいません。時間をかけて説明されればだれでも理解できるが、それを自分の手足のように自由に使うことはできないということが学力の差となって表れてくるのです。
(つづく)
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)
マインドマップ風構成図
記事のもととなった構成図です。
(急いで書いたのでうまくありません)
入試の合格ラインは、65パーセントぐらいというのが大体どこの学校でも共通しています。中には80パーセント以上というところもありますが、数はそれほど多くありません。
受験する生徒の中には、65パーセントの合格ラインで合格できる学校に80パーセント以上の得点を取って合格する人たちもいます。しかし、大多数の生徒は、合格ラインの65パーセント近辺に集まっています。
こう考えると、ある学校に合格したと言っても、そのほとんどは65パーセント近くで合格しています。65パーセントの出来具合というのは、実感として「難しくてほとんどできなかった」というところです。よくわからなかったが、運がよかったこともあって合格した人が大多数と考えておけば間違いないと思います。
大学入試で言うと、個別試験の合格ラインは65パーセントぐらいです。この個別試験に80パーセント以上の確率で合格することを考えると、目標はとてつもなく高いものになってしまいます。平均点が65パーセントぎりぎりまで取れることを目標に勉強していくのが現実的な目標です。
しかし、今は大学入試で、センター試験を利用するところも多くあります。このセンター試験は、個別試験と違い、実力があれば8割9割の得点を取ることは可能です。また、いずれもよく考えられた問題なので、過去問をもとにしっかり準備すれば、実力相応の点数は取れるようになります。個別試験でコンスタントに何点を取ると考えるのは難しいのすが、センター試験ではある程度得点の予測がつきます。
そう考えると、センター試験の利用できる大学であれば、早めにセンター試験の過去問をやっておき、そこで高得点を取ることを目標に勉強を進めていくというのも、ひとつの重要な戦略になると思います。
高校生は、受験する科目数が多いと負担に感じると思いますが、逆に言うと、多くの高校生は受験科目数の少ない受験の仕方を目指しています。勉強すれば確実に得点の見通しがつくセンター試験の勉強にもっと時間を割いてもいいのではないかと私は思います。
現在の受験は、情報戦になっています。実力の戦いではなく、情報を分析して最適の戦略を立てられることのできる人が有利になるというある意味で不合理な競争になっています。ところが、高校生が独力でそのような情報戦を戦い抜けるかというと、そういうことを最初からできる人はほんの一握りです。しかし、幸い、情報環境は充実しているので、インターネットや模試や過去問を利用すれば、高校生でも自分なりの戦略を立てていくことは可能です。ほとんどの学校は、このような情報戦をバックアップしてくれません。大手の予備校もほぼ同じです。これから高校3年生になるみなさんは、自分の力で受験の戦略を立てるようにがんばっていってください。