ログイン ログアウト 登録
 作文試験物語(その1)―小1から言葉の森で勉強していたA君が高校入試の作文試験に臨む Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 1152番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/6/12
作文試験物語(その1)―小1から言葉の森で勉強していたA君が高校入試の作文試験に臨む as/1152.html
森川林 2011/01/30 19:40 


 以下は、小学校低学年のころから言葉の森で作文の勉強をしていた子が、中学生、高校生になって受験を迎えたときのひとつの典型的な例です。実際に教えた複数の生徒をモデルにしています。



 A君は、小学校1年生の途中から言葉の森を始めました。毎日課題の長文を音読するという自習があったので、ときどきさぼりながらも、一応音読をするという習慣を続けていました。課題の長文を音読していると、それを聞いているお父さんが、「へえ、面白い話だなあ」と割り込んできて、途中から楽しいお喋りになることもよくありました。

 小学生のころは、楽しく作文を書いていました。特に、小学校3、4年生のころは、家族の内緒の話を書いたり、自分の失敗をした話を書いたりして、家族みんなで大笑いすることもありました。小学校4年生のとき、そのひとつが、小学生新聞に入選したことがあります。担任の先生がそれに気づいて、クラスみんなの前でその作文を発表し大受けしました。

 小学校5年生になると、言葉の森の作文の課題は急に難しくなり、感想文が中心になってきました。しかし、楽しい作文は、もう小4までにたっぷり書いたので、小5の難しい課題はむしろ新鮮でした。

 小5の課題の長文を家で音読していると、時々お母さんが、「ええ、そんなに難しい話、読んでわかるの」と聞いてきたことがあります。確かに難しくてよくわからない箇所もありましたが、そういう難しい課題に取り組んでいるということがちょっと誇らしい気持ちにもなりました。

 高学年になると、友達は、みんな塾に行き始めます。作文の勉強のようなマイナーなことをやっている人は、周りにはいません。少し不安な気持ちもありましたが、小学校1年生からやっているのだし、通信教育の担任の先生も、今では学校の先生よりずっと長く教わっている先生で、自分のことをよく知っていてくれる先生なのでやめるつもりはありません。難しくて大変だなあと思いながら、そのまま勉強を続けていきました。

 中学生になると、部活と定期テストで、学校生活はかなり多忙になってきます。言葉の森は、週1回同じペースで授業があるので、定期テストとぶつかるときは休みにしてしまうこともあります。しかし、通信教育なので、自分の都合のいい時間帯に授業を受けることができるし、休んだ分は別の日にふりかえることもできるので、何とかやりくりをして続けていくことができました。

 作文の勉強をしていることは、中学の学校の勉強との関連でいうと、直接的なメリットはあまりありません。しかし、レポートを提出したり、感想文を書く宿題が出たりしたときは、みんなが苦労している中、ひとりで楽に仕上げることができました。

 また、国語の勉強については、小学生のときから言葉の森をやっているという意地のようなものもあるので、毎回高得点を取ります。漢字や文法の問題は勉強しなければいい点は取れませんが、読解問題はこれまで難しい長文を読んできた蓄積があるので、全然勉強していかなても高得点が取れるのです。

 中学3年生になり、受験が迫ってくると、みんな勉強に拍車がかかりだしました。A君も、中3の夏休みごろから、猛烈に勉強し始めました。すると、みんなも同じように勉強しているはずなのに、A君の成績はどんどん上がっていくのです。学校の先生は、「考える力のある子は、やりだすと伸びるのも速いんですよ」と言ってくれました。A君は、小学生のときからずっと難しい長文を読んできたから、それで考える力がついたのだろうなあと思いました。

 言葉の森の作文の勉強をしていたことが結果的に役立ったのは、高校入試の推薦試験の枠に、作文の試験があるとわかったときです(笑)。しかし、これまで、そのような試験向けの作文の勉強をしていたわけではありません。どうしようかと思って、言葉の森の先生に聞いてみました。(つづく)


 低学年から学力の基礎を作る
幼長、小1、小2、小3の基礎学力をひとつの講座で学ぶ。
読書の習慣、国語算数の勉強、暗唱の学習、創造発表の練習をオンラインで。


コメント欄

コメントフォーム
作文試験物語(その1)―小1から言葉の森で勉強していたA君が高校入試の作文試験に臨む 森川林 20110130 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
さしすせ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「さしすせ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
小学校低学年(79) 受験作文小論文(89) 
コメント1~10件
掛け声だけでな 森川林
 あおさん、ありがとう。  読書会、確かにいいですね。 14:36
記事 5344番
掛け声だけでな あお
読書会っていいと思います。私は2年ほど前から地域の読書会に入 6/10
記事 5344番
【合格速報】東 ののはな
東北大学へのご入学、おめでとうございます。 晴れ晴れとした 4/10
記事 5324番
【合格速報】東 とうこ
Yちゃん、ご入学おめでとうございます! 嬉しいご報告を、あ 4/10
記事 5324番
【合格速報】兵 匿名
すごい 3/26
記事 5281番
新しい教育のビ 森川林
 この勉強の目的は、どこかいい大学に入るようなことではありま 3/17
記事 5309番
これからの学力 森川林
発表広場に発表作品を入れています。 (カメラオフの発表のみ 3/5
記事 5306番
暗唱のコツは早 音楽
本当にありがとうございました。 テスト合格できそうな気がし 3/3
記事 700番
優しい母が減っ 森川林
あきろあさん、コメントありがとうございます。 子供は、もと 2/13
記事 979番
優しい母が減っ あきろあ
森リン先生の投稿をみて、母は甘やかしていいんだと、初めて気付 2/7
記事 979番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
推薦図書検定の 森川林
推薦図書検定のキャラクター、「森ファン」 森のエレファント 6/1
森川林日記
作検のキャッチ 森川林
覚える学習から考える学習へ AI作文検定 AIが測定する 6/1
森川林日記
作検のキャラク 森川林
作検の新しいキャラクター、作シカくん。 5/31
森川林日記
「世界秩序が変 森川林
 「失われた30年」は、「雇用を守る」という日本自らが選んだ 5/27
森川林日記
2025年5月 森川林
●夏季休業の予定(8/11月~8/17日は休み宿題、 5/22
森の掲示板
何千年も続いて 森川林
何千年も続いてきた天皇制を 人気投票にするな。 おまえら 5/18
森川林日記
桃太郎と犬と猿 森川林
桃太郎が、犬と猿と雉に出会ったのは、 桃太郎が歩いていたか 5/18
森川林日記
AIの遠い未来 森川林
生成AIが生まれるまでの歴史を 感動を持って語れる、 そ 5/18
森川林日記
Re: 中1 あかそよ
ありがとうございました。 なんとなく、分かりました。次の中 5/16
算数数学掲示板
Re: 四月の 森川林
 お返事遅れて失礼しました。  よく考えて質問をしているの 5/16
国語読解掲示板

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン