ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 作文試験物語(その1)―小1から言葉の森で勉強していたA君が高校入試の作文試験に臨む Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
Onlineスクール言葉の森・サイト Onlineスクール言葉の森
記事 1152番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/5/6
作文試験物語(その1)―小1から言葉の森で勉強していたA君が高校入試の作文試験に臨む as/1152.html
森川林 2011/01/30 19:40 


 以下は、小学校低学年のころから言葉の森で作文の勉強をしていた子が、中学生、高校生になって受験を迎えたときのひとつの典型的な例です。実際に教えた複数の生徒をモデルにしています。



 A君は、小学校1年生の途中から言葉の森を始めました。毎日課題の長文を音読するという自習があったので、ときどきさぼりながらも、一応音読をするという習慣を続けていました。課題の長文を音読していると、それを聞いているお父さんが、「へえ、面白い話だなあ」と割り込んできて、途中から楽しいお喋りになることもよくありました。

 小学生のころは、楽しく作文を書いていました。特に、小学校3、4年生のころは、家族の内緒の話を書いたり、自分の失敗をした話を書いたりして、家族みんなで大笑いすることもありました。小学校4年生のとき、そのひとつが、小学生新聞に入選したことがあります。担任の先生がそれに気づいて、クラスみんなの前でその作文を発表し大受けしました。

 小学校5年生になると、言葉の森の作文の課題は急に難しくなり、感想文が中心になってきました。しかし、楽しい作文は、もう小4までにたっぷり書いたので、小5の難しい課題はむしろ新鮮でした。

 小5の課題の長文を家で音読していると、時々お母さんが、「ええ、そんなに難しい話、読んでわかるの」と聞いてきたことがあります。確かに難しくてよくわからない箇所もありましたが、そういう難しい課題に取り組んでいるということがちょっと誇らしい気持ちにもなりました。

 高学年になると、友達は、みんな塾に行き始めます。作文の勉強のようなマイナーなことをやっている人は、周りにはいません。少し不安な気持ちもありましたが、小学校1年生からやっているのだし、通信教育の担任の先生も、今では学校の先生よりずっと長く教わっている先生で、自分のことをよく知っていてくれる先生なのでやめるつもりはありません。難しくて大変だなあと思いながら、そのまま勉強を続けていきました。

 中学生になると、部活と定期テストで、学校生活はかなり多忙になってきます。言葉の森は、週1回同じペースで授業があるので、定期テストとぶつかるときは休みにしてしまうこともあります。しかし、通信教育なので、自分の都合のいい時間帯に授業を受けることができるし、休んだ分は別の日にふりかえることもできるので、何とかやりくりをして続けていくことができました。

 作文の勉強をしていることは、中学の学校の勉強との関連でいうと、直接的なメリットはあまりありません。しかし、レポートを提出したり、感想文を書く宿題が出たりしたときは、みんなが苦労している中、ひとりで楽に仕上げることができました。

 また、国語の勉強については、小学生のときから言葉の森をやっているという意地のようなものもあるので、毎回高得点を取ります。漢字や文法の問題は勉強しなければいい点は取れませんが、読解問題はこれまで難しい長文を読んできた蓄積があるので、全然勉強していかなても高得点が取れるのです。

 中学3年生になり、受験が迫ってくると、みんな勉強に拍車がかかりだしました。A君も、中3の夏休みごろから、猛烈に勉強し始めました。すると、みんなも同じように勉強しているはずなのに、A君の成績はどんどん上がっていくのです。学校の先生は、「考える力のある子は、やりだすと伸びるのも速いんですよ」と言ってくれました。A君は、小学生のときからずっと難しい長文を読んできたから、それで考える力がついたのだろうなあと思いました。

 言葉の森の作文の勉強をしていたことが結果的に役立ったのは、高校入試の推薦試験の枠に、作文の試験があるとわかったときです(笑)。しかし、これまで、そのような試験向けの作文の勉強をしていたわけではありません。どうしようかと思って、言葉の森の先生に聞いてみました。(つづく)


 創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

コメント欄

コメントフォーム
作文試験物語(その1)―小1から言葉の森で勉強していたA君が高校入試の作文試験に臨む 森川林 20110130 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
そたちつ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「そたちつ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
小学校低学年(79) 受験作文小論文(89) 
コメント1~10件
森リンベストの 森川林
じすけ君、ありがとう。 統合失調症のような、また似たような 4/21
森リンベストの じすけ
こわばんは 今日は元気一杯、体験発表をさせて頂きます。 4/20
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
人はみな、未来 森川林
人は皆、未来に生きている。 親がレールを敷こうとしている未 5/4
Re: 読会検 森川林
 千個というのは、立方体のことなので、例えば、1辺が1ミクロ 5/3
なぜ、作文クラ 森川林
なぜ、作文クラスを作文個別より優先するのか。 それは、言葉 5/3
釈迦は言った。 森川林
釈迦は言った。 ――自灯明(じとうみょう)―― 人間は、 5/3
読会検定4月  あかそよ
問題3 Bが〇だと思いました。なぜなら、五段落目の一番最後 5/1
近所のローソン 森川林
毎日新聞を見たけど、記事はまだ載っていまでした。 4/25
毎日新聞に言葉 森川林
 しばらく前に、毎日新聞の人が取材に来ました。  そのとき 4/24
4月保護者懇談 森川林
シラン ●今後の「森からゆうびん」の学習デ 4/22
マスクにしても 森川林
マスクにしても、ワクチンにしても、消毒にしても、 自分たち 4/21
イエスも釈迦も 森川林
イエスも釈迦も、理想の社会を築きたいと思っていた。 しかし 4/21

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン