ログイン ログアウト 登録
 「言葉の森作文ネットワーク」の理念と方法(その1) 作文検定 | 言葉の森 | 作文教室【公式】
 
作文検定 | 言葉の森 | 作文教室・サイト 作文検定 | 言葉の森 | 作文教室
記事 1276番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/8/30
「言葉の森作文ネットワーク」の理念と方法(その1) as/1276.html
森川林 2011/05/25 21:19 


 「言葉の森作文ネットワーク」とは、言葉の森のfacebookページの名前です。

 今回は、このページの理念と方法について説明していきます。

http://www.facebook.com/kotobanomori

 理念という根本的な話から始めますので、しばらく作文とは関係のないように見える話が続きますが、最終的には結びつきます。また、facebookの意義ということにも結びついていきます。

 自分で言うのも何ですが、すごくいい話になると思います。(ならなかったら困るけど)(^^ゞ




 世界は大きな曲がり角に差しかかっています。その曲がり角の兆候は、一足先に日本に訪れています。

 今、日本に住んでいる人の大きな関心は、日本を守ることにあると思います。その思いは、これから、世界中の人が、今後世界に起こるさまざまな問題を克服してそれぞれの世界を守ることを願う気持ちと共通しています。

 日本を守り発展させることが、同時に、世界を守り発展させることにつながるという時代に私たちは生きています。



 人類は、今、これまでとは質的に異なる新しい歴史時代に入ろうとしています。

 それは、生産力が、あらゆる貧困の条件を覆い尽くすほど飛躍的に発展した時代です。

 今日、世界の各国で失業が大きな問題となっているのは、見方を変えれば、多くの働き手が仕事に携わらなくても、世界の経済が回っていくほど人類全体の生産力が増しているということです。

 その豊かな生産力が、現実の生活で実感できないのは、ただ政治の工夫が不足しているからという理由だけによるものです。

 アインシュタインは、かつて、「なぜ、人間は原子力を発見することができたのに、それを管理することができないのか」という質問に答えて、「それは、政治が物理学よりも難しいからだ」と答えました。

 しかし、難しいということは、やり方によって解決できるということです。



 今日の政治の問題は、ひとことで言えば、民主主義が本当の意味で機能していないことにあります。

 先進国では、単純な多数決の投票制度によって、外見上の民主主義が実現されているような印象を受けますが、実はその外見の民主主義の印象を利用して、根本的な非民主主義体制が強固に維持されています。

 その仕組みはいくつもありますが、ひとつの具体例を挙げれば、例えば、マスメディアを資金力でねじまげ、情報操作によってゆがんだ世論を作り、その世論を自分に都合のよい方向に向けて社会をコントロールするというような方法です。これは、現代の先進国では、多かれ少なかれどこでも行われています。



 しかし、インターネットの発達は、このような形だけの民主主義から私たちが抜け出せる条件を作りつつあります。

 真の民主主義を実現する簡単な方法をひとつ挙げれば、例えば、選挙権を持つ人に教養試験を行い、その評価をもとにして投票数を配分するという方法があります。政治・経済・社会・文化の総合的な教養試験で得点の高かった人には10票、得点の低かった人には1票というような民主主義を行えば、すぐに民主主義は生きたものになって復活します。人間の知恵は、こういう仕組みを作る上で、必ずほとんどの人が合意できる枠組みを見つけることができるはずです。



 もちろん、もっといい方法もたくさんあると思います。大事なことは、どんな方法であれ、その実現可能性がだれの目にも見えるような気がするほど、現在考えられる人類の未来は楽観的だということです。膨大な生産力と、真の民主主義を反映した政治が実現すれば、今、地球上にあるほとんどの問題が解決するのは時間の問題だけになります。



 ところが、ここで新たに大きな問題として立ち現われるのが、人間というものの持つ本質的な性格です。

 人間は、理屈の上でどれほどよいことであっても、同じ状態が続くことに飽きる存在です。これが、人間でなく、牛や馬やニワトリであれば、このような問題は生まれません。また、人間でなく、ロボットであってももちろんこのような問題は生まれません。更に、もっと知的な動物であるイルカやクジラやゾウであっても、このような問題は生まれないのです。

 しかし、人間が、人類社会の恒久平和を実現するために、イルカのような動物にならなければならないとしたら、それは人間の意義を否定することになります。人間は、飽きるから進歩してきたのであり、イルカは飽きないから進歩してこなかったのです。



 人類の歴史には、ある地域のある期間に限定されたものであったとは言え、相対的に豊かで平和な社会が実現した時期がありました。そのときに、昔の人もやはり、進歩と平和の両立という問題を考えてきました。

 その解答のひとつとして生まれたのが、カースト制度だと思います。

 カースト制度は、社会の中で、「生まれつき」という議論の余地のない理由によって、大多数のイルカのような人生を歩む人と、ごく少数の人間のような人生を生きる人を階層化する仕組みです。この仕組みによって、進歩と平和を両立させることができると、かつて考えた人がいたのです。そして、この考えは、ダーウィンの進化論に影響を受けている欧米の知識人の間では、今でも、最も現実的な解決策だと考えられているように思います。更に言えば、これ以外の選択肢はほとんど考えられていないのです。

 カースト制度は、インドの一部の遅れた文化に属する制度なのではありません。人類の未来の社会に待ち受けている可能性なのです。



 しかし、今西錦司の棲み分け理論を、知識として知るというよりも実際の生活の中で自然に実践している日本人にとっては、欧米とは別の選択肢も容易に思い浮かびます。そして、日本人は、それを考えるだけでなく、現実の歴史の中で実践してきました。

 日本の歴史は、欧米の発想とは全く異なる別の解決策を現実の社会の中で驚くほど長期間にわたって実現してきました。それは、(1)社会の構成員のほとんどが知的に向上し成熟していて、(2)しかも、その多くがそれぞれに創造性を発揮して生きていく、という社会です。それが例えば、質的な違いはあるものの、縄文時代の数万年と、江戸時代の数百年だったと言ってもよいでしょう。

 日本は、世界の歴史の中でほとんど唯一と言ってもよいほど、独自の方法で進歩と平和を両立させる文化を作り出してきたのです。(つづく)



コメント欄

コメントフォーム
「言葉の森作文ネットワーク」の理念と方法(その1) 森川林 20110525 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
らりるれ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「らりるれ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
日本(39) 
コメント1~10件
作文自動採点ソ 森川林
なっつさん、投稿ありがとう。 でも、ここでは森リンの採点は 8/8
記事 89番
森林プロジェク 森川林
かじかわさんへ、投稿ありがとう。 しかし、もとの記事と関係 8/8
記事 1496番
森林プロジェク かじかわ
改めて考えよう。所得の超過累進課税制による、資本主義と社会主 8/5
記事 1496番
作文自動採点ソ なっつ
母の過去から学んだ      令和の闇に負けない社会   8/3
記事 89番
作文検定で作文 森川林
評価サンプルはこちら。 6/25
記事 5538番
なぜ公立中高一 森川林
 志望校の過去問に特化した受験対策を進めるためには、まず「春 4/28
記事 5498番
作文検定のプレ あお
お返事ありがとうございます。暗唱検定が早くできてほしいです。 4/9
記事 5493番
作文検定のプレ 森川林
 日本語教育で、簡単なのは会話で、次が読書で、最後が作文です 4/8
記事 5493番
作文検定のプレ あお
日本語作文検定は、日本語を学ぶ外国人のための作文教育にも対応 4/8
記事 5493番
【合格速報】東 ふつ
合格おめでとうございます。 毎週真剣に取り組み、どんどん上 1/7
記事 5403番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
未来の仕事 森川林
教える仕事はなくなる。 教わる人がいなくなるから。 書く 8/30
森川林日記
新聞の今 森川林
朝日、毎日、 中国新聞。 読売、日経、 大衆におもねっ 8/27
森川林日記
おすすめ図書の 森川林
 これから毎月、幼長から高校生までの100冊のおすすめ図書リ 8/26
森の便り
ホームページに 森川林
「7月のおすすめ図書を明日26日に公開――読書は未来の自分を 8/25
森の便り
勝ち負けを争う 森川林
勝ち負けを争うのは奴隷のスポーツ、 勝ち負けを競うのは奴隷 8/25
森川林日記
暗唱検定と口頭 森川林
 暗唱の練習が自宅でひとりでできるように、暗唱検定のページを 8/24
森の便り
2026年8月 森川林
「2026年8月保護者懇談会資料」 https://www 8/23
森の便り
2026年8月 森川林
◆◆「森の便り」からの送信  8月3週から、こ 8/23
森の広場
言葉の森新聞2 言葉の森事務局
言葉の森新聞2026年8月4週号 通算第1912号 文責  8/22
森の便り
「推薦図書リス 森川林
 推薦図書リストが、小1から高3まで合計382冊になりました 8/21
森の便り

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン