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facebook会員五千名以上。これから対話の教育を as/1281.html
森川林 2011/06/30 15:09 
修 削



 言葉の森のfacebook会員が五千名以上になりました。(6月30日現在5737名)

http://www.facebook.com/kotobanomori

 言葉の森のサイトの特徴は、facebookを単なるウェブサイトのひとつとしてではなく、つながりのあるメッシュのひとつとして位置づけていることです。

 これから、このfacebookを利用して、従来のインターネットではできなかった新しい教育のシステムを作っていきたいと思っています。



 今回は、その応用例のひとつとして、「対話の教育」を取り上げます。



 親子の対話というと、親と子がただお喋りをするだけのように聞こえると思います。実際、そういう面もありますが、それだけではありません。

 親子の対話は、年齢と話の質との関係で、話をすることがきわめて強力な学習の要素を持つことがあるのです。

 その最も顕著な例は、幼児期に表れます。



 0~2歳の幼児期は、まだ対話を交わすようなレベルではありません。しかし、この時期に実は、対話の核となる能力が急成長しています。

 幼児期に、親との生きた会話のかわりに、テレビやCDの音声が流れている環境で成長すると、対話の能力が阻害されるおそれがあります。おもしろくもないのに笑い声が聞こえてきたり、悲しくもないのに泣き声が聞こえてきたりすると、幼児は、対話を感情のないものとして学習してしまうのです。

 いったん最初の学習が成立すると、あとは、人間が話しかけても、その話を感情のないものとして聞くようになります。こういう子供が人間との人間らしい対話の能力を回復できる時期は、3歳ぐらいまでと言われています。

 幼児期の対話というのは、それほど重要なものなのです。



 音楽の世界では、幼児期に絶対音感を育てる方法があります。同じことが、音楽だけでなく言葉についてもあてはまります。

 幼児期は、絶対語感の育つ時期です。この時期に、親が実物とかかわりのある状態で、いろいろな話しかけを行うと、子供の思考力が大きく成長します。

 しかし、その場合に大事なのは、できるだけ実物との関連を持たせて話をするということです。その点で、絵本の読み聞かせよりも、実際に何かをきっかけにして話をすると方が話の中心になります。



 読書の場合は、それぞれの年齢に応じた発達段階があります。

 好きなものを読むのが基本と言っても、年齢相応よりも易しいものを読み続けると、逆に読む力が低下する場合があります。例えば、漫画は小学校低学年では、読む力を育てる面の方が強いのですが、高学年になると逆に読む力を低下させます。

 それは、ちょうど、やわらかいものばかり食べているとあごが丈夫にならないと同じようなことです。絵の助けを借りて読めるようなものばかり読んでいると、文字だけの文章を読む力が育ちません。

 高校生以上になると、本をよく読んでいるといっても、それが小説のような本ばかりであれば、やはり読む力はあまり伸びません。



 同じことが、対話の場合にもあてはまります。

 対話というのは、ただ親子でお喋りをすればいいというのではなく、考える喜びを育てるという面を重視して話していく必要があります。

 だから、子供が小学校低学年から中学年、高学年とだんだん成長していったときに、その子供の成長に応じて、親が考える楽しさを伝えられるような話をしていくことです。



 そういう話が自然にできる人もいます。しかし、ほとんどの人は、準備や努力なしにそういう話をすることができません。

 しかし、いったん中身のある知的な対話を親子でできるようになると、それは、その家庭の文化となり、その子供が大人になったときにも受け継がれていくようになります。

 食事中にみんなでテレビを見ながらごはんを食べるというようなこともひとつの文化です。そういう環境で育った子供は、自分が大人になり親になったときにも、やはり同じように子供たちにテレビを見せながら食事をするでしょう。

 逆に、食事中に、年齢の違う親子がそれぞれ自分なりに話をしながらごはんを食べるということができればそれもひとつの文化です。

 子供の教育のほとんどは、この家庭の文化の中で行われます。家庭の文化が崩壊している中で育った子が、学校や塾の教育で成長するというのは難しいのです。反対に、学校や社会環境がどんなに悪くても、家庭の文化さえしっかりしていれば、子供はのびのびと成長します。



 その家庭の教育文化を作ることに、facebookが活用できます。

 今、言葉の森のfacebookサイトには、「読書」や「遊び」や「季節の行事」のグループがあります。グループというのは、参加者が自由に投稿やコメントを交わせる掲示板のようなものです。

 このグループの中に、今後、課題の長文をもとに子供が作文の勉強をする際に、親子でどういう対話ができるかという情報交換のページを作っていく予定です。

 対話というのは、対話自体と目的として行うものではありません。そういう対話ができるのは、よほど趣味や関心が一致している場合ですし、その場合も毎日話せば話題はなくなってしまいます。

 作文の勉強という毎日の新しい課題があって、その課題に沿って対話をするということができれば、話題は尽きることはありませんし、何よりも考える喜びの感じられる知的な対話ができます。

 幼児期の語りかけのあと、子供が小学生になったら、その年齢に応じて自然に知的な対話が交わしていけるような発展性のあるサイトをこれから作っていきたいと思っています。



※5月からfacebookサイトの更新に取り組んでいたため、ホームページの更新が遅れていました。

 言葉の森のfacebookは、ほかのサイトにはないユニークな取り組みがいくつもあります。まだ会員になっていない方は、ぜひ言葉の森のfacebookページの会員になってくださるようお願いいたします。

http://www.facebook.com/kotobanomori



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