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 道具に頼らず技術を生かす日本文化(作文指導に使う項目マークという方法) 作文検定 | 言葉の森 | 作文教室【公式】
 
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道具に頼らず技術を生かす日本文化(作文指導に使う項目マークという方法) as/1717.html
森川林 2013/01/17 14:06 
修 削


 作文に書く「項目」を指導するというのは、言葉の森のオリジナルな作文指導法です。
 この指導法を始めた当時は、この指導法がのみこめない人が多く、説明するのにだいぶ苦労しました。しかし、今は、どの生徒も最初からごく自然に項目を意識して作文を書くようになっています。
 言葉の森の作文指導が、褒める指導を中心にしていけるのは、この項目指導があるからです。ほかのところでは、褒める指導といっても、ただ書いた結果を褒めるだけですから、子供たちはなぜ褒められているのかわかりません。
 言葉の森では、指導する目標を明確にした上で褒めるので、子供たちも納得できるのです。

 さて、言葉の森では、この項目指導の方法について、以前は、できたところに項目シールを貼るという形で取り組んでいました。これは、シールのような具体的なものがないと、子供たちに、目標が目に見えたものにならないと思われたからです。
 しかし、何年も指導を続けている間に、次のような声を聞くことがありました。
「言葉の森で作文を書くときは上手に書けるのに、学校で作文を書くとうまく書けず、ありきたりの作文になってしまう」
 子供たちは、何度も行きつ戻りつしながら上達していくので、言葉の森でうまく書けたなら、それはやがて学校の作文にも反映していきます。だから、これは特に問題ではないのですが、同時に、言葉の森で勉強したことがその子の中に定着するのに時間がかかるという問題があるということもわかったのです。
 その原因のひとつは、項目指導が、項目シールを貼るというような外からの道具に頼ったものだったからではないかと思いました。

 考えてみると、日本文化の特徴は、道具に頼ることをできるだけ避け、道具の代わりに技術で対応しようとするところがあります。例えば、欧米では、フォーク、スプーン、ナイフという具合に、使い道によって道具が異なっていますが、日本はすべてお箸です。欧米では、物を入れるのにバッグを使いますから、物の種類によってバッグのサイズや形が変わりますが、日本では昔は風呂敷1枚でほとんどすべてまかなってきました。風呂敷の使い方の中には、スイカの包み方や一升瓶の包み方のようなものもあるようです。
 道具に頼ると、道具のないところでは仕事ができません。しかし、道具の代わりに、箸の使い方、風呂敷の使い方のような身についた技術があれば、その技術だけでほとんどのことができます。

 同じことを作文の項目指導にもあてはめてみると、項目シールというのは、どちらかといえば欧米的な発想です。極端に言えば、シールがないと作文の書き方がわからないというようなことにもなりかねません。
 そこで、項目シールの代わりに、生徒本人が手書きで項目マークを書くことにしました。
 指導のしやすさから言えば、項目シールの方がずっと使いやすいのですが、子供たちには、道具に頼らず技術でカバーするという日本文化的な発想も身につけてほしいという気持ちもありました。

 今の子供たちの勉強の環境を見ると、教材や設備が至れり尽くせりで、かえって自分で工夫して勉強するという意識が希薄になっている感じを受けます。言葉の森の教材は、どちらかといえばその反対で、感想文の指導なども素材を与えて、先生が電話で解説して、あとは自力で書いてもらうという形です。
 言葉の森以外の作文通信講座では、スモールステップ方式で、細かい準備のようなことに時間を使いすぎている感じを受けます。細かい準備をしてくれるというのは、一見よさそうに見えますが、そういう勉強をしてきた子は、教材に頼る勉強になっているためにかえって作文の技術が身につかないのではないかと思います。

 ところで、なぜ項目の言葉ではなく、マークという絵なのかというと、項目の言葉である、構成、題材、表現、主題などは、小学校低学年では難しすぎるからです。そこで、構成は「枝」のマーク、題材は「葉っぱ」のマーク、表現は「花」のマーク、主題は「実」のマークとしました。
 作文を1本の木になぞらえると、構成というのは幹と枝のようなものです。同様に、題材は葉っぱ、表現は花、そして、主題は作文の目標ともなる実です。

 最初に、項目シールからこの項目マークに変えたときは、うまくマークが書けない子がほとんどでした。今でも、マークを書くということがよくのみこめていない子もいると思います。
 しかし、子供はやはり適応力が高く、最近では、先生が何も言わなくても自分でどんどん項目マークを書いてくるようになりました。項目シールではなく、手書きの項目マークを書くということがもっと定着すれば、今度は学校で作文を書くときも、言葉の森で書くときと同じような書き方ができると思います。

 以下は、体験学習用の教材の一部ですが、項目マークをどのように使うかということがわかると思います。

【小3ぐらいの子の作文と項目の書き方の例】



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