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「人間は……」と大きく考えることのできる小6の生徒は50パーセント as/2813.html
森川林 2017/02/04 05:39 
修 削


 中学の入試問題には、人生論あり、比較文化論あり、言語論ありで、小6の生徒が普通に読むような文章ではありません。
 作文も、「人間は」とか「人間にとって」という大きい一般化した感想を書かなければなりません。

 しかし、お父さんお母さんが、自分の子供のころをふりかえってみるとよくわかると思いますが、小6でそういう一般化したことを自然に考えられる子は早熟な子だけです。

 ある調査によると、「人間は」ということを自然に書ける子は、小6の50パーセントしかいないそうです。
 では、どうしたらいいかというと、考えはそこまで行かなくてもいいから、語彙だけを先に豊富にしておくのです。
 その方法が問題集読書です。

 しかし、問題集読書をひとりでコツコツやれる子はまずいません。
 問題集の文章をエッセイ集のような感じで楽しく読めるのは、かなり実力のある子です。

 だから、寺子屋オンエアでは、問題集読書をチェックすることをメインにして、希望によって先生に音読のメッセージを送れるようにしています。

====
 言葉の森の作文指導は、小学校低学年のときは楽しく書くのが基本です。間違いを直すことばかりに熱心な指導では、確かに間違いは直りますが、それよりもすぐに書くことが嫌いになってしまいます。

 間違いは、作文の中で直すのではなく、読む力をつける中で直すのです。
 一年生で会話をカギカッコで書くことと改行することができない子がいたとします。この子に、カギカッコと改行を教えて、次回から直るということはまずありません。何度も何度も同じことを教えても、それができるまでに何ヶ月もかかるのが普通です。
 なぜかというと、普段の日常会話で、会話にカギカッコがついていたり、改行されたりしていることはないからです。あったら、漫画です。

 会話のカギカッコと改行は、本の中で現れます。本を読んでいる子は、自然に、会話はカギカッコがついていて改行されていることを見ています。そういう読書の蓄積がある子は、もし会話のカギカッコと改行ができていないときも、一度説明するだけで次回からはすぐに正しく書くことができるのです。

 言葉の森の作文指導は、低学年のころは楽しい作文ですが、高学年になると考える作文になります。
 低学年のころの楽しい作文の経験があるからこそ、高学年の考える作文も同じように楽しく取り組めるのです。

 考えるというのは、抽象的に考えるということです。
 例えば、意見について理由を書くというときに、理由が書けずに実例を書いてしまう生徒がかなりいます。自分の経験したことに結びつけて書くことはできるのですが、誰にも共通する一般的な理由として書くという抽象的な思考ができないのです。
 この考える力、思考力も、読む力から来ています。

 子供たちが読む本は、物語文がほとんどです。物語文は、ストーリーという事実中心に書かれているので、わかりやすく誰でも読めます。
 これに対して、説明文や意見文は、ストーリーがありません。その代わりに、物事の因果関係などの抽象的な構造が文章の骨格になっています。こういう文章を読むことによって、作文を書くときも抽象的な構造のある作文が書けるのです。

 ところが、子供たちが楽しく読める説明文は、あまりありません。身近なところでは、小学生新聞に載っているコラムなどが読みやすい説明文ですが、こういう文章が本として出されることはほとんどありません。

 そこで、おすすめするのが、国語の入試問題集です。入試問題集の問題文の中には、読みにくい悪文もありますが、概して内容的に優れたものが多いからです。また、内容に興味を持った問題文であれば、出典を参考にしてもとの本を読むこともできます。

 しかし、この問題集読書は、家庭ではなかなかできません。形だけやっているように見えても、ただ眺めているような読み方をしている子が多いのです。
 言葉の森では、寺子屋オンエアなどで、この問題集読書にこれから力を入れていきたいと思っています。

「思考力をつける作文と、その裏づけとなる問題集読書」
https://www.mori7.com/index.php?e=2300
====



コメント欄

nane 2017年2月4日 5時52分 1 ▽
 「私の友達」というテーマで作文を書いたとき、結びの感想に、「友情とは(人間にとって)」と書けるのが、精神年齢が成長している子です。
 しかし、普通の小6の子は、そういうことはまず考えません。
 小6の子にとって、友達とは、そこにいる具体的な友達だけなのです。


森川林 2017年2月4日 5時52分 1 ▽
 以前、自分が小6のとき書いた作文を読んだことがありますが、すごく幼稚でした(笑)。
 小6のときの作文は、身近な話なら表現力の問題ですが、人生や社会についての話になると、その子の精神年齢に左右されます。
 だから、作文を上手にするよりも、読む力をつけておくのがいいのです。
 そこで身につけた語彙力が、その後の作文の中に生きてくるのです。


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