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子供にもっと科学の本を読ませよう――頭のいい子は理科が好きという話の関連で as/3155.html
森川林 2018/01/29 12:01 


 先日、賢い子は理科が好きだという話を書いたら、何人かの方から賛同をいただきました。

 人間にはもともと、知的好奇心があるので、自然界の不思議な現象の背景にある理屈などを知ると嬉しくります。
 それは、子供も同じです。

 今は、勉強というと、そういう知的好奇心の必要がない、忍耐力だけが必要なことをやらされている子が多いので、子供が本来勉強好きだということを信じられない人もいると思います。

 しかし、本当はどの子も勉強は好きなのです。
 だから、大人の役割は、そういう子供の知識欲に応えられるような環境を用意することです。

 その最も手軽な方法が、科学の本を読む機会を作ることです。
 これは、子供だけでなく、大人にとっても面白いので、親子でその科学の話題をもとに話がはずむこともあります。
 また、その話のついでに、では実際に確かめてみようとなって、親子で実験が始まる場合もあります。

 言葉の森の作文指導は、作文と言っても、文学的な面だけでなく科学的な面も重視しているので、そういう科学の話題とは相性が合います。
 言葉の森が、自動採点ソフトの「森リン」を開発した動機も、子供が自分の書いた作文を自分で客観的に評価できるようにするためでした。

 科学に関心のある子は、学年が上がるにつれて作文が上手になる傾向があります。
 それは、作文の性格が、小学生時代の生活作文から、説明文、意見文、論説文へと次第に変化していくからです。

▽参考になる過去の記事
====
「賢い子を育てる、お母さんの科学的関心」
https://www.mori7.com/as/2794.html

 子供が、最初に接するのは、両親、特にお母さん、そしてお父さんです。
 子供は両親を通して、社会に接していきます。だから、親の関心が子供の関心に結びつくのです。

 親が科学的なものの見方に関心を持っていれば、子供もそのような関心を通して世の中を見るようになります。
 これが、賢い子を育てる出発点です。
 本を読んだり、勉強をしたりする以前に、子供が親の関心に自分の関心を重ね合わせることが大事なのです。

 しかし、もとから科学好きな親ならまだしも、多くのお母さんは科学的なことにはあまり関心がないと思います。
 そこで、使えるのが、子供向けの科学の本です。

 子供と一緒に科学の本を読んでいると、「へえ、そうなんだ」と、世の中や自然の現象についての新しい理解に感心することがあります。
 特に、自然界は、科学的な考え方の宝庫です。
 自然の中にあるものは、どれもそれなりに必要な科学的裏付けを持って成り立っているからです。

 これに対して、人間社会の現象は、にぎやかな話題が多い割に、科学的な裏付けを通して理解するということはあまりありません。

 また、一般に勉強と言われるものも、科学的なものの見方にはあまり結びつかないものがかなりあるのです。
 特に、成績にすぐに結びつくような勉強は、知識と手続きの理解でなりたっているので、それはそれでとても必要なことなのですが、子供を賢い子にするということにはあまり結びつきません。
 むしろ、勉強の時間が多すぎると、勉強以外の読書や遊びや対話の時間が減る場合もあり、その方が子供の成長にとってマイナスになることもあるのです。

 最近出た科学の本として面白いと思ったものは、「理科好きな子に育つふしぎのお話365」(誠文堂新光社)です。
 390ページもあり、結構重たいので、読み聞かせに使うとしたらお母さんはかなり大変です。
 しかし、ルビがふってあるので、ある程度お母さんが読み聞かせをして、子供が興味を持てば、続きを自分で読むようになると思います。

 科学の本の選び方として大事なことは、ただ知識が書いてあるだけでなく、因果関係のような構造が書いてあることです。
 科学の本とは少し違いますが、時事問題などでも、事実の経過が重要なのではなく、その背後にある因果関係の解説が大切です。しかし、世の中にある時事問題に関する本でそういう観点で書かれているものはあまり多くありまぜん。

 知識が大事なのではなく、その知識の背後にある科学的な関係を知ることで、知的な好奇心が刺激されることが大事なのです。

 以上のような科学的関心について考えたのは、ドクター・中松さんの「私は死んでる暇がない」を読んだのがきっかけです。
 これも、とてもいい本ですから、子供向けではありませんが、ぜひ多くの方におすすめしたいと思います。
====


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コメント欄

森川林 2018年1月29日 12時13分 1 
 賢い子は理科が好きです。
 では、どうして賢いのに、学年が上がるにつれて理科や数学が嫌いになる子がいるかというと、それは教え方の問題なのです。
 今の理科と数学は、試験で差をつけるためというのが主な理由ですが、間違えやすいところやわかりにくいところを中心に勉強が組み立てられています。
 教科書がわかりやすく書かれている場合でも、教える先生が一工夫してわかりにくい問題に発展させるようなことがあります。
 そして、いったんわかりにくくなった理科や数学が、どうしたらわかるようになるかという道筋を教えてくれる先生がほとんどいないからです。
 話は変わりますが、言葉の森の作文指導は、どんなに作文が苦手な子でも、すぐに書くことが好きになります。
 それは、どうしたらいい作文が書けるかという道筋がわかるようにしているからです。
 先生の役割は、評価することではなく、子供が自分でできるようにしてあげることなのです。


nane 2018年1月29日 12時26分 1 
 作文の勉強で、最もわかりにくい指導が、「もっとわかりやすく書きなさい」という言葉です。
 また、「もっと自分らしく」とか、「もっと感情を豊かに」とか、「もっと、盛り上がりがあるように」などという指導もよくあります。
 子供は返事のしようがないので、「はい」などと言いますが、それで何をどうしたらいいのか結局わかりません。
 だから、先生はできるだけ客観的、科学的に、子供が確実に理解できる言葉で話す必要があります。
 国語や作文の先生ほど、理科的に物事を考える素養が必要なのです。


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