言葉は、左脳で逐語的に読む形で頭に入ります。この仕組みを図式的に説明すると、先に読んだ言葉が短期記憶として残っている間に、後に読んだ言葉と結びつき、その結びついた部分を理解しながら、前に読んだ言葉は忘れていくというような読み方です。
例えで説明すると、長い1行の文章があったとします。1行が数メートルの長い文章です。短期記憶というのは7つぐらいの言葉のまとまりを把握できるので、7語しか見えないような狭い筒で、その1行数メートルの文章を読んでいくというような読み方です。これが普通の逐語的な読み方です。その結果、読んだ内容の理解は残りますが、読んだ文章は記憶にはほとんど残りません。
ところが、右脳は、イメージや音楽を処理する機能を持っています。イメージや音楽は、覚えようとを意識しなくても、そのままイメージや音楽として記憶に残 るという面があります。脳梗塞で左脳の言語野を破壊されると、話はできないが歌は訴えるという状態になるそうです。左脳の機能と右脳の機能は、このように違っています。
イメージや音楽は、記憶をしようと思わなくてもいつまでも記憶に残ります。記憶術は、この右脳の仕組みを利用しています。
反復によって覚えるというのも、右脳の利用と結びついています。同じことを何度も反復すると、左脳で理解すべき事柄が、右脳の音楽やイメージとして把握されるようになります。だから、ある文章を何度も読んで覚えていると、その覚えた文章がどのページのどの場所に書いてあったかということまで自然と記憶してしまうのです。
この反復による記憶によって、記憶力が伸びるということももちろんありますが、それ以上に大事なことは、言葉とイメージが結びつくということです。言葉というイメージが結びつくことによって、発想が豊かになります。暗唱で右脳を活性化させると、創造力が増すという効果があるのです。
(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
反復すきです
現代は社会が豊かになったので、一回こっきりのものをたくさん使うということになりがちです。昔は社会が貧しかったので、本などでも同じものを何度も読みました。そういう反復を現代の豊かな社会でも意識的に復活させていくといいと思います。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。暗唱(121)
小学校6年生の中高一貫校などの入試作文で、30分800字などの試験課題が課せられる場合があります。高校生の大学入試小論文では90分1000字などが普通ですから、30分800字というのは異常な速さです。このような時間と字数でまともに書ける子はほとんどいません。その結果、大きな差がつくので点数をつけやすくなるということです。
しかし、これまで言葉の森から入試に臨んだ子供たちは、ほとんどが30分で800字ぐらいの作文を書いてきました。入試では、気合いが入るので練習のときよりも速く書けるからです。
もちろん、練習のときに速く書く方法もあります。
しかし、速く書く練習をするのは、試験の前の1-2ヶ月にしておく方がいいと思います。それまでは、時間を計りながら書きますが、速さよりも内容を優先していきます。なぜかというと、内容がよければ、その内容を試験の材料として生かせるからです。
普段の練習は、実戦のための予行演習ではなく、材料作る準備のための練習と考えておいてください。普段の作文の練習でよい材料とよい表現を蓄積しておくと、それを試験で生かすことができます。試験で速く書くためには、普段の作品で時間を速くするよりも、充実した内容を書くことに力を入れておくことです。
試験の1ー2ヶ月で速く書く練習をするときのコツは次のようになります。まず第1は、問題を読んだあと、作文用紙の余白に3、4ヶ所の箇条書きでメモをしておくということです。第2は、作文を書いている間は、消しゴムで消さない、書いたところを読み返さない、書くことを考えない、という三つのことを守ることです。第3に、書くことを考えずに書くためには、作文を書いていて書くことに詰まったときに、最初のメモを見ます。メモを見てすぐに書き続けるというやり方をしていけば、途中で考える時間を減らすことができます。第4に、作文の4分の3ぐらいまでの長さはほぼノンストップで書いていきます。途中で話が多少脱線したりずれたりしていても構いません。第5に、作文の結びの4分の1ぐらいに来たときに、初めて全体を読み返してまとめる体制に入ります。まとめる場面では、書き出しの意見とできるだけ対応するように考えるのが大事です。
このように、ノンストップで速く書く練習は、1、2ヶ月でできます。毎週1回作文を書いている人は、同じテーマで同じ内容の文章を書く練習をする形で、毎日作文を書いていきます。1ヶ月毎日30分で800字を書く練習をしていると、速く書く感覚がつかめると思います。
(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。受験作文小論文(89) 公立中高一貫校(63)