ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 この一年をふりかえって――試行錯誤と新しいビジョン Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2280番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/24
この一年をふりかえって――試行錯誤と新しいビジョン as/2280.html
森川林 2014/12/31 06:00 


 今年は、迫り来る社会変動の予感の中で、日本と私たちがどのような未来を目指すべきかということを中心に言葉の森の運営を考えてきました。
 そのために、昨年に引き続きさまざまな企画を行いました。それは、プレゼン作文発表会、自習検定、自然寺子屋合宿、幼児作文コース、寺子屋オンエアなどです。

 その中で、今後の大きな方向は、かなりはっきりしてきました。
 第一は、日本は文化的大国になり、その文化を自立した個人が支えるという構図です。
 第二は、その文化の中心となるものは、創造的な教育だということです。
 第三は、創造教育の前提として、本質教育、実力教育、文化教育を進める必要があるということです。
 第四は、それらの教育は、ネットを媒介として家庭と地域によって担われるものになるということです。

 そして、この新しい教育を進めるために、言葉の森の作文指導と寺子屋オンエアの全教科指導を結びつけ、それを将来森林プロジェクトに結びつけていくという展望を考えています。

 日本は幸いなことに、この未来の理想の社会に近い姿を、既に江戸時代に実現していました。
 江戸時代に日本に来た西洋人が一様に驚いたことは、子供たちがどこでも喜びあふれる様子で遊んでいる姿でした。しかも、この時代の日本の教育は、識字率の普及に見られるように、当時の西洋の教育よりもはるかに進んだものでした。
 そして、教育だけでなく、社会も文化も、当時の日本はヨーロッパよりも多くの点で進んでいたのです。

 しかし、この江戸時代の社会は、科学技術と政治体制の分野に関してヨーロッパに大きく後れを取っていたため、いったん否定されなければなりませんでした。
 そして、明治維新で西洋の文化を取り入れて再出発した日本は、先の戦争で再度その文化を否定されました。
 しかし、この二度の否定と再出発によって、現在の日本は、欧米の文化を自身の文化と同じように消化できるようになっています。
 だから、これから行われる日本文化の復活は、欧米の文化を包み込む、よりグローバルなものになると考えられるのです。

 現在の西洋の先進国は、政治も経済も文化も教育も、多くの点で行き詰まりを見せています。しかし、新興国や途上国は、その先進国の後を追っているだけですから、経済の発展以外に新しいビジョンはありません。
 日本も今は西洋の先進国の一員ですから、西洋の抱えている問題と同じ問題を抱えています。しかし、日本には西洋にはない過去の日本文化の遺産があります。
 この日本文化の遺産を、現代の科学技術の中で再発見することが、これからの日本の、そしてたぶん世界の進む道になります。

 言葉の森も、この大きな歴史の流れの中で、その流れを進める一助となるような仕事を進めていきたいと思っています。

 この一年間、皆様いろいろありがとうございました。


 創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
言葉の森のビジョン(51) 

コメント欄

コメントフォーム
この一年をふりかえって――試行錯誤と新しいビジョン 森川林 20141231 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
はひふへ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「はひふへ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
言葉の森のビジョン(51) 
コメント1~10件
森リンベストの 森川林
じすけ君、ありがとう。 統合失調症のような、また似たような 4/21
森リンベストの じすけ
こわばんは 今日は元気一杯、体験発表をさせて頂きます。 4/20
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
テスト送信 森川林
https://www.mori7.com/za2024d0 4/24
4月保護者懇談 森川林
シラン ●今後の「森からゆうびん」の学習デ 4/22
マスクにしても 森川林
マスクにしても、ワクチンにしても、消毒にしても、 自分たち 4/21
イエスも釈迦も 森川林
イエスも釈迦も、理想の社会を築きたいと思っていた。 しかし 4/21
日本復活の道筋 森川林
 工業製品を経済発展の原動力をした資本主義は終わりつつある。 4/17
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7
タイマー勉強法 森川林
 勉強も、家事も、仕事も、やらなければならない細かいことがた 4/2
人間の役割 森川林
うちの子が1歳か2際のとき、 車で30分ほどの三浦海岸につ 4/2

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習