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親子の対話の大切さ――「ひきこもりになる子」の記事を読んで as/2505.html
森川林 2015/12/24 21:19 


 日経DUALの記事に、「『ひきこもり』になる子どもの親には共通点がある」というタイトルの記事が載っていました。
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=7673&page=5
====引用ここから
【ケース1】 子どもの回答を待たずに、先に返事をしてしまう
        子どもが「何年生?」と聞かれているのに、親が「2年生です」などと答えてしまう
【ケース2】 家庭での雑談が少ない
        「早く勉強しなさい」などと一方的に言ってしまう
【ケース3】 子どもの話を聞き流す、最後まで聞かない
        「今忙しいから、ちょっと待って」と、家事の手を休めない
【ケース4】 条件的ほめ&承認をしている
        「○○ちゃんが、××してくれたら、お母さんはうれしい」などと言う
【ケース5】 「知力」だけを育てようとして、「感情」に目を向けない
        「算数が難しい」と言うのを聞いて、「落ちこぼれちゃうよ。塾行かなくちゃね」と答える
【ケース6】 子どもを自分の思い通りに育てようとしている
        「お母さんはこの学校がいいと思う」などと、自分の意見を押し付ける
【ケース7】 子どもの挑戦を回避させようとしている
        子どもから「○○をやってみたい」と言われると、「それは危ないからダメ」などと言う
【ケース8】 “さらに上”を要求する
        97点だったテスト答案を見せられて、「あと3点で満点だったのにね」と言う
====引用ここまで
 親であれば、誰でも多かれ少なかれ似たようなことをしていると思います。
 だから、大事なことは、そういうことをしないようにと考えるのではなく、それと正反対のことを積極的にしていけばいいのです。
 それが、親子の対話です。

 対話と言っても、子供から何かを引き出そうとしたり、親が何かを伝えようとしたりはしなくていいのです。
 そういう意味のある対話をしようとすると、子供の話し下手を注意したり、親の一方的な考えを押し付けたりすることになります。
 そうではなく、対話を楽しむという話し方をするのです。だから、もちろん話の途中で脱線していくようなことでもいいのです。

 対話を楽しむむために必要なものが、ひとつは対話の話題です。もうひとつが親の正直な体験談です。そして、もうひとつはやはり慣れです。

 対話の話題は、普通の家庭では、ニュースの話になったり近所の話や学校の話や成績の話になったりしがちですが、そういう話題では話はあまり弾みません。
 いちばんいいのは、言葉の森で言えば、毎日の自習の音読長文です。自習の音読をやっていない場合は、国語の問題集に出てくるような説明文や、毎日小学生新聞などの説明的な記事です。
 こういう少し知的な話題があると、親子の話も弾み、子供も対話の中で考える力がついてきます。

 話をするときに大事なことは、親が知識や意見だけを言わないことです。知識や意見のレベルでは、親の方が子供よりも圧倒的に上なので、一方的に教え込むような話し方になってしまいます。
 知識や意見ではなく、親の子供のころの体験などに結びつけながら、子供と同じレベルで話をするのです。

 また、知識や意見を言うときでも、「でも」とか「しかし」とかいう反対の言葉はなるべく言わずに、「なるほど」とか「そうだね」という賛同の言葉で、似た話を発展させていくようにするといいのです。対話は、欧米のディベートとは違うのです。

 こういう対話が無理なくできるのは、子供がまだ低学年のうちです。低学年のころなら、「さあ、テレビを消して、みんなで話をしよう」と言えば話が始まります。学年が上がってからは、そういうことはなかなかできません。低学年のうちから、家族で話をし、子供の言うことに関心を持って聞くようにしていると、学年が上がっても無理なく対話が続けられるのです。

 ところで、ひきこもりや不登校のようなことは、心理的なことでそれぞれの個性によるものですから、機械的にどうすればどうなるということは言えません。
 しかし、そういう場合でも、救いになることのひとつがペットを飼っていることだと思います。特に、犬や猫やウサギや鳥のような対話のできるペットは、子供にとって最後のよりどころになることが多いと思います。


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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