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オンライン作文クラスはなぜ上達が早いか――発表で育つ学力の個性
森川林 2020/01/22 20:34 

 オンライン作文クラスはなぜ上達が早いかと言うと、皆が必ず作文の準備をしてくるからです。
 その準備の中心は、自分の体験実例や両親への取材です。
 テーマに合わせて具体的な実例を考えてくるので、そのテーマが自分のものになるのです。

 人間は、ただ人から教わっただけのことはすぐに忘れてしまいます。
 しかし、自分が人に教えたことは、ずっと深く自分の中に残ります。
 だから、勉強は教わるよりも教える方が力がつくのです。

 作文の準備の発表は、教える勉強です。
 もちろん、個別指導の時間の中では、先生に教えてもらうことがあります。
 しかし、実力が伸びるのは、自分が準備してきたことを皆の前で発表することによってなのです。

 この準備が更にはっきり出てくるのが、創造発表クラスの発表です。
 自分で研究したり実験したりしたことを、皆の前で発表します。
 その発表の中で、自分の研究した中身が確実に自分のものになるとともに、学力が個性的に成長していきます。

 これからの勉強で大事なことは、この学力の個性です。
 これまでは、国語・数学・英語・理科・社会が満遍なくできることが勉強の目標でした。
 受験のための勉強では総合点が合否の基準ですから、苦手なものが少ないほど合格可能性が高くなるからです。
 そういう時代が長く続いてきたために、親も子も成績を見るとつい悪いところに目が行き、その悪いところをどうにかしようと思ってしまうのです。
 もちろん、欠点は少なくするのに越したことはありません。
 しかし、これからの時代に重要なのは、欠点が少ないことではなく、ダントツの長所があることです。
 それが学力の個性なのです。

 ダントツの長所というと、初めから自分には無理だと思ってしまう人がいるかもしれませんが、それは学力をこれまでの主要教科のようなものとして考えているからです。
 これからの学力は、そういう枠組みに入らないものになります。

 例えば、理科という教科全体ではなく、理科の中でも生物の分野が好きで、その生物の分野の中でも鳥という生き物が好きで、その鳥についての関心の中でも特に鳥を飼うことが好きで、というようにどんどん深く細分化された学力に分かれて行くのです。
 そういう細分化された学力が例えば10通りあり、そして、もう一つ分野でも細分化された学力が10通りあるとすると、その組み合わせは10×10の100通りになります。
 こう考えて行けば、いくつかの学問の分野を組み合わせてダントツの学力セットを持つということは、誰にとっても十分に可能なことになるのです。

 そして、個性的な学力を持つことの利点は、ただ仕事に役立つというだけでなく、その学力をさらに伸ばすことが自分の楽しみになるというところにあります。
 現在は、東大の推薦入試や京大の特色入試だけが個性的な学力の受け皿になっていますが、これからの先進的な大学や会社は、すべてこの方向に進みます。

 全教科がオールマイティにできるというだけの学力は、AIの学力と変わりません。
 将来の入試は、辞書持ち込み可、スマホ持ち込み可になるか、あるいは入試そのものがなくなるでしょう。
 学力の個性を持ち、それを伸ばしていく意欲さえあれば、他人からの評価は二義的なものになるからです。
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