ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 総合学力クラスの勉強(4)――算数の勉強の仕方 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4544番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/19
総合学力クラスの勉強(4)――算数の勉強の仕方 as/4544.html
森川林 2022/10/06 10:57 


https://youtu.be/lI4q1DNa9GE

 算数の勉強は、小4までは難しいところはほとんどありません。
 しかし、今の公立学校のほとんどは、教育力を失っています。

 学校に通っているだけでは、わからないところが出てきたとき、子供が自力で克服することはできません。
 その小さなわからないところが積み重なって、算数に苦手意識が出てくると、その苦手意識は学年が上がるほど大きくなってきます。

 算数数学は、どんなに難しい問題に見えても、結局は答えのある勉強なので、数ヶ月集中して勉強に取り組めば、苦手な子でも得意になるところまで進めます。
 しかし、苦手意識があると、その集中的な勉強をあきらめてしまう子も多いので、小学校低中学年の、まだ難しいところがない時期に、算数が苦手にならないように、そしてできれば得意意識が持てるようにしておくといいのです。

 算数の勉強の基本は、1冊の問題集を完璧に仕上げることです。
 そのためには、できなかった問題にチェックをつけておき、1冊の問題集を最後まで解き終えたら、できなかった問題だけをもう一度解き直すようにすることです。
 この解き直す回数は、難しい問題のときは、4回や5回になることもあります。
 しかし、繰り返し解き直せば、誰でも算数はできるようになります。

 学校や塾の勉強が能率が悪いのは、全員に一律の問題を出し、解ける問題も解かせるようなことがあるとともに、解けなかった問題も解かせ直す機会がないないからです。

 算数の勉強の基本は、学校や塾の授業ではなく、家庭での自主学習です。
 今の市販の問題集は、解法が詳しく書かれているものが多いので、できなかった問題を解き直す場合、その解法を理解するようにしていけばいいのです。
 親が子供に教える場合も、親が理解している方法で教えるのではなく、解法に書いてあるとおりに教えるようすることが大事なコツです。

 総合学力クラスでは、ウィンパス算数の小1~小4を使っていますが、この問題集は標準的な問題集なので、算数の得意な子にはものたりない場合があります。
 そのときは、学年を先取りして勉強をしていくか、別の問題集を利用するようにするといいと思います。

 小学1年生から3年生向けには、市販の「算数ラボ」「算数ラボ2」などが、考える問題が多いので面白いです。
 小学4年生では、「中学受験新演習小4上下」の例題と基本問題を解くようにするといいと思います。

 計算表という教材がありますが、これは百ます計算と同じような使い方をします。
 時間を測って、単純な足し算や掛け算がどのくらいの時間でできたか記録をしておくと勉強の励みになります。
 掛け算の19×19までの九九は、暗唱力のある子なら全部覚えられます。

 インドで算数の得意な人が多いのは、19×19までの九九を家庭で学習している場合が多いからだと言われています。
 欧米の人が日本人より計算が苦手なのは、日本のような九九がないからだと言われています。
 計算力の基礎は、九九のような音読暗唱でつけていくといいのです。

 今の公立中高一貫校の算数や理科や社会の複合問題には、教科書の範囲でテストをするという制約があるために、複雑な計算をさせる問題が出ることがよくあります。
 計算力のある子は、早く答えを出せるので、有利になります。やや本末転倒の試験だと思いますが。
 将来の入試は、辞書持ち込み可、電卓持ち込み可になると思います。

 算数数学の入試問題で差がつくのは、図形の問題です。
 計算の問題と文章題の問題は、手順どおりに解けるので、あまり差がつきません。
 図形の問題は、パズルのようなものですから、解き方を教えてもらえば誰でも解けますが、解き方を知らないと、いくら考えてもわかりません。

 受験が近い人は、図形の問題を中心に勉強していくといいです。
 図形の問題は、難問をいくつも解いていると、パズルのような問題でも解き方のパターンがあることが直感的にわかってくるので、初めての問題でも解けるようになります。

 図形の問題は、実感としてわかることが大事なので、難問にぶつかった場合は、その図形の問題に合わせて、紙を切り取ってみたり、消しゴムをその形に切ってみたりするとということも役に立ちます。
 しかし、将来の入試では、このような差をつけるためだけの難問はなくなると思います。


総合学力クラスの勉強(1)――家庭学習のきっかけとして授業に出る
https://www.mori7.com/as/4532.html

総合学力クラスの勉強(2)――国語の勉強法
https://www.mori7.com/as/4534.html

総合学力クラスの勉強(3)――読書の仕方、読書紹介の仕方
https://www.mori7.com/as/4543.html

総合学力クラスの勉強(4)――算数の勉強の仕方
https://www.mori7.com/as/4544.html


 創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
総合学力クラス(0) 算数・数学(22) 

コメント欄

Aohane 2022年10月8日 9時52分  
先生はフィンランド式教育についてどう思われますか?計算などは頭の体操になると思ってさせていたのですが、計算機があるのだからしなくていい。というスタンスが全く新しく戸惑っています。日本の学校に通うなら、日本の学校のやり方に合わせなければいけないのかとか、色々葛藤があります。

森川林 2022年10月9日 7時41分  
 漢字や計算は、能力開発としてもちろんやっていく方がいいです。
 ただし、それを重視しすぎないことです。
 大事なのは、読む力、書く力、考える力で、漢字や計算はそのあとにやっていくものです。
 だから、家庭学習の中心は、読書と知的な対話です。

コメントフォーム
総合学力クラスの勉強(4)――算数の勉強の仕方 森川林 20221006 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
くけこさ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「くけこさ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
総合学力クラス(0) 算数・数学(22) 
コメント1~10件
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
【合格速報】東 森川林
 T君、いつも椅子に腹ばいになってずっと本を読んでいたものね 3/11
1月の森リン大 森川林
 小1から高3までの作文が並ぶと、学年に応じて、みんなの考え 3/11
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
日本復活の道筋 森川林
 工業製品を経済発展の原動力をした資本主義は終わりつつある。 4/17
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7
タイマー勉強法 森川林
 勉強も、家事も、仕事も、やらなければならない細かいことがた 4/2
人間の役割 森川林
うちの子が1歳か2際のとき、 車で30分ほどの三浦海岸につ 4/2
舞岡のシラサギ 森川林
舞岡八幡宮に行ったら、帰りにシラサギがいた。 3/29
身体や物理的現 森川林
身体や物理的現実は、時間や空間に限定されているが、意識はそれ 3/29
メジロとか、ヒ 森川林
メジロとか、ヒヨドリとか、スズメとか、ヤマバトとかが、毎日わ 3/28
批判と創造 森川林
人を批判することはたやすい。 大事なことは、批判ではなく創 3/27

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習