これは、本のタイトルです。「子どもの将来は『寝室』で決まる」(篠田有子著 光文社新書)。5000件以上のデータに基づいた学術的な本ですが、内容はわかりやすく書かれています。これから子供を育てる人には必読の書になると思います。
乳幼児期の親子のスキンシップが子供の知力を育てると言われていますが、この本を読むと、それが想像以上にはっきり現れていることがわかります。
くわしくは、本書を読んでいただくことにして、ごく簡単に説明すると、親と子の寝方が子供の成長に大きく影響します。それは、子供時代に限らず大きくなってからも、人間の情緒や知力に影響を及ぼすようです。
図式的に紹介すると、次のようになります。以下は、6ヶ月から3歳ころまでの親子の寝方です。
┏━┳━┳━┓
┃父┃母┃子┃母中心型……◎すくすく成長
┗━┻━┻━┛
┏━┳━┳━┓
┃父┃子┃母┃子中心型……○わがままになることも
┗━┻━┻━┛
┏━┓┏━┳━┓
┃父┃┃母┃子┃父別室型……△自立心未熟に
┗━┛┗━┻━┛
┏━┓┏━┳━┓
┃子┃┃父┃母┃子別室型……△情緒不安定に
┗━┛┗━┻━┛
なお、6ヶ月ごろまでは、子供はベビーベッドに分離して寝かせる形が多いのですが、生後2-3歳になってもベビーベッドに寝かせたままだと、これは「子分離型」といって、「子別室型」よりも更に情緒が不安定になるようです。
乳幼児期には、母子の密着と、父の少し離れたところからのサポートというのが理想的な親子関係だと言えそうです。
しかし、大事なのは、型という外見ではありません。その型に表れるような内的な心の関係が実は最も重要なのです。
ですから、たとえ、父親が不在であっても、母親が父親を心から信頼しているという関係があれば、子供はすくすく成長するのだと思います。
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
240マスの原稿用紙
送っていただきありがとうございました。
はい。どうも学年を間違えていたようで申し訳ありませんでした。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。子育て(117)
かつてヨーロッパ人の植民地支配が世界中に広がったころ、植民地を推進する理論は、人種的な考え方で合理化されていました。つまり、優れた白人種が劣った有色人種を支配することは、社会の進歩につながるのだという考え方です。
しかし、江戸時代末期、日本にそのヨーロッパ列強の支配が押し寄せてきたとき、日本はすぐにそのヨーロッパ文明に適応しました。そして、数十年もたたないうちに、ヨーロッパに匹敵する科学技術を持つにいたりました。この結果、ヨーロッパ文明の他の文明に対する優位性は、人種的・遺伝的な優劣ではなく、別の要素であるということがわかったのです。
現代の社会を見てみると、一方で、経済的に次第に台頭しつつアジアや南アメリカ、他方で、衰退し没落しつつある欧米諸国という大きな構図が見えてきます。このような状況を見てみると、ますます文明の優劣の差は人種的・遺伝的なものではなく、単なる教育の差、つまり教育によって培われる何かにあるのだということがわかってきます。その何かとは、知のパラダイムです。
現代の世界を支配している欧米の知のパラダイムは、世界とのつながりから離れた個人の利益を中心に物の見方を組み立てるという考え方に基づいています。これが、デカルト・ニュートンの分析主義的な科学観と結びついていました。
一方、日本には、欧米の知のパラダイムとは対極にある、人間の性善説を元にした家族主義的な発想があります。
また、科学の分野では既に、従来の分析主義の考え方では不十分にしか説明できない新しい科学としての量子論や複雑系の科学が生まれています。
しかし、この新しい科学に対応する知のパラダイムはまだできていません。
新しい知のパラダイムが構築されると、それは、かつてのヨーロッパがそうであったようにきわめて強力な文明を生み出すだろうと考えられます。
この記事に関するコメント
コメントフォームへ。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。知のパラダイム(15)