言葉の森の生徒には、小学校低学年から始めて高3まで続ける子がよくいます。
もちろん一本調子に続けられたわけではなく、そのときどきに小さなスランプがあったのだろうと思います。しかし、文章を書く生活が、習慣のようになり、書くことが苦にならないばかりか書くことが好きになって、大学生になり社会人になっていったのです。
その子たちが小学生のころ言葉の森の作文を始めたときは、大学入試のことなどは考えていなかったと思います。しかし、勉強をしているうちにいつの間にか中学生になり、高校生になり、大学入試でたまたたま小論文があったという人も多かったのです。
長く続ける生徒の中には、小学生から高校生までずっと同じひとりの先生に教わっていたという人もいます。毎週1回作文を書き、その作文をもとに先生と話をしていると、半ば家族のような感じで互いの考えていることがよくわかるようになってきます。
こういう人間どうしのつながりを更に進めるために、今、大学生や社会人になった言葉の森の生徒を対象に「学問コース」を始めようと思っています。
これは、大学生のころに読んでほしい本をもとに、ネット上で話し合いをするような形のコースです。
言葉の森を卒業した人に、そのうち連絡が行くと思いますから、楽しみに待っていてください。
NHKで、かつての預金封鎖の時代背景を解説する番組が放映されました。
預金封鎖の本質とは、それまで確実な資産としてあると思っていたものが、ある日を境に資産でなくなるということです。
同じことが、これから社会の大きな変動として起こってくるように思います。現在は、ドッグイヤーと言われているように、社会の仕組みが大きく変わり、今日まで新しいと思っていたものが、もう明日には古くなるという時代です。
こういう時代に大事なことは、古くならないものを持っていることです。それが、かつては学問でした。今の時代は、学問プラス個性になるのだと思います。
別の言い方で言えば、「持っている」と思うから、失うことを恐れるのです。
持っているのではなく、自分が「それ」を生きているのであれば、世の中がどう変わろうと、そのままの自分で対処できます。
社会の中で、みんなの役に立っていて、「ぜひいてほしい」という人であれば、いつでも生きていけます。
だから、子供の教育も、社会に役立つ人間になることを第一にし、個性を伸ばすことを第二とし、その上で、どこの学校に行くとか、どこの会社に入るとか、どういう仕事をするかなどを決めていくという順序が大事なのです。