言葉の森が今考えているのは、新しい教育システムです。
その重点は、三つあります。
第一は、すべての子供たちの学力向上です。
中学3年生までの義務教育のレベルの学習は、本来誰でもが確実に身につけられるものです。
だから、普通の大人は、勉強というものはできて当然だと思っています。何も特別な苦労をしなくても、学校に通っているだけで自然にできるようになったからです。
ところが、現在の日本では、この義務教育レベルの学習で落ちこぼれる子がいます。
その原因は、(1)学校の一斉授業(生徒の均質性がなくなった状態における一斉授業)、(2)受験を基準にした競争学習(その結果、重要なことよりも点数の差がつくことを重視した学習指導)、(3)家庭学習の不在(塾通いばかりでなく通信教育任せも含めた学習丸投げ状態)です。
勉強は、塾に通ってカバーしなければできないようなものではありません。使いやすい教材と、家庭学習の習慣と、正しい勉強方法さえあれば、普通に家族や友達と過ごせる子ならば誰でもできるようになるものです。
それも、人並みにできるという程度のものではなく、完璧にできるようになるものなのです。
クラスの中に、たまに、塾に行っていないのに成績が抜群によい子がいると思います。時間にも余裕があり、遊ぶ時間もたっぷりある子です。そういう子は、家庭で自分のペースで勉強する習慣ができているのです。
この家庭学習の仕組を広げていく必要があります。(つづく)
【次回予告】
新しい教育の重点の第二は、個性と創造性を育てることです。
新しい教育の重点の第三は、生徒を教える先生の側が、個性と創造性を発揮することです。
第1回の暗唱検定が始まりました。
検定試験といっても、特定の会場で受けるのではなく、ネットで受検します。自宅で試験を受けられるので、普段と同じ感覚でできます。
生徒と先生がウェブカメラで対峙するので、自宅で行っていても公正性は保たれます。
暗唱検定の5級は、約3000字の文章を6分以内で暗唱します。しかも、暗唱用の長文は、漢詩だったり枕草子だったりするので、子供にはなじみのない言葉がたくさん出てきます。
ところが、暗唱の場合は、意味がわからなくてもいいのです。それは、将来必ず意味がわかる時期が来るからです。
それは、すぐに意味を教えてもらうよりも、何年もたってその意味が理解できるような年齢になったときに、何かのきっかけで初めて意味を理解したという理解の仕方の方がずっと心の中に残るからです。
本日受検した小2の男の子は、そういう難しい言葉の並んだ文章の合計約3000字を4分55秒で1文字も間違えずに暗唱してくれました。検定委員の先生も思わず拍手してしまいました(笑)。
3000字の文章を大人が暗唱する場合、1日10分の練習で3か月と1、2週間かかります。暗唱の仕方さえ知っていれば、誰でもできるようになりますが、大人になるとすぐにあきらめてしまう人も多いのです。
小2のころまでは、暗唱することに抵抗がないので、毎日の時間さえ確保すれば暗唱の勉強が習慣になります。この時期に暗唱を習慣にして、学年が上がってからも続けていくと、国語も作文も英語も数学もすべてできるようになります。そして、何よりも自学自習の習慣ができます。
この暗唱検定を、更に多くの生徒が取り組めるようにしていきたいと思います。