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頭をよくするもの悪くするもの(その2) as/425.html
森川林 2009/03/20 04:06 
 頭をよくするものは、考える力をつけるものです。頭を悪くするものは、考える力をつけないもので、それは条件反射的な能力を必要とするものです。
 断片的な情報によって反射的な能力を必要とするものに、テレビ、ゲーム、漫画などがあります。

 さらに、学習漫画や絵本や図鑑なども、年齢によっては考える力を低くする要素があります。もちろん、それは、「読みすぎれば」という条件と、「年齢によっては」という条件をつけてです。
 例えば、小学校低学年のころは、漫画を読むことも語彙力と思考力を育てます。しかし、小学校中学年で漫画しか読まないとなると、思考力を必要としない状態に自分の能力が適応してしまうのです。
 さらに読書についても、やさしすぎる本は思考力を必要としない面があります。例えば、会話が続くような文章です。会話の多い本は内容は面白くても、思考力を必要としないので、読む力がかえって低下します。もちろん、内容が面白い本は、その内容を味わう娯楽として読むのはいいのですが、その読書が読む力を助けるというふうに考えないことです。
 さらに勉強でも反射力を必要とするような勉強をしすぎると思考力は育ちません。家庭での対話も同じです。単に条件反射的に話し合うような対話では思考力をかえって必要としなくなります。テレビの娯楽番組には、こういう反射的な会話がよく出てきます。
 ところが、子供は、こういう反射的な勉強を好みます。「日本でいちばん長い川は」「はい、信濃川です」というような勉強は、子供にとってできたという実感があるのでうれしいものです。しかし、こういう勉強をいくらしても考える力はつきません。それどころか、こういう勉強をしすぎると、思考力が低下するのです。知識は大事です。しかし、知識は勉強の材料であって、勉強そのものではないのです。
 では、思考力を育てるものは何かというと、一つは考える勉強です。もう一つは考える読書です。それに、考える対話というのもあります。
(つづく)

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頭をよくするもの悪くするもの(その1) as/424.html
森川林 2009/03/19 11:36 
 入試問題の中には、やさしい問題と難しい問題があります。
 易しい問題とは、知識の有無を問うような問題です。ある意味で、条件反射的にこたえられるような問題が易しい問題です。このやさしい問題は、勉強した量に比例して点数がよくなります。例えば、漢字の書き取り、算数数学の計算問題、又は社会科で知識の有無を問うような問題です。
 難しい問題とは、思考力を必要とするものです。これは勉強の量というよりも、勉強の質に比例して点数がよくなります。例えば、国語の長文問題です。しかも、難関校の入試問題は、かなり長い長文が出題される傾向があります。英語も同様です。単語や文法の問題よりも、やはり長文を読み取る力が要求されます。数学も同様です。単純な計算問題ではなく、考える図形問題や考える文章題が思考力を要求される問題です
 国語のかなり長い長文を見たときに、長くて大変だと思う人と、長くても大丈夫だと感じる人がいます。椎名誠は、細かい活字がびっしり詰まった文章を見ると、それだけでワクワクしたと述べていますが、普通の人は、活字がびっしり詰まった文章見ると、それだけで読む気がしなくなります。この活字が詰まった文章でも平気で読めるというのが、国語における思考力を表しています。

 毎日の生活の中で、思考力を育てるものと思考力を育てないものがあります。
 思考力を育てないものは、断片的な知識や条件反射的な思考を必要とするものです。その典型的なものはテレビです。もちろんテレビには、考える内容を報道するものもあります。必要な情報を手に入れるという面もあります。しかし、テレビの多くは思考力を必要としません。なぜなら、テレビでは画像をや音声が助けとなるので、考える力をあまり必要としなくても見ていくことができからです。
 テレビと同じようなものは、ほかにもあります。例えば、漫画、ゲーム、メールなどです。これらに共通しているのは、断片的反射的な人間の能力を必要とするというところです。逆に言うと、そういう能力しか必要としません。
 もちろん、テレビや漫画やゲームやメールがいけないというのではありません。しかし、それらが多すぎると、断片的反射的な環境に人間の能力が適応してしまい、そのことによって思考力が育たなくなるのです。
 思考力を育てないものは、ほかにもあります。実は、読書や勉強の中にもそういうものがあるのです。
(つづく)

(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)
マインドマップ風構成図
 記事のもととなった構成図です。

(急いで書いたのでうまくありません)

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