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AIを使った作文学習の方法――考える力を伸ばし、発表する工夫を生かす as/5543.html
森川林 2026/06/30 09:10 



https://youtu.be/ZQ5i1vYWOvo

◆◆AIに作文を書かせるだけでは勉強にならない

 小学校高学年や中学生、高校生の子供たちは、AIを使って作文を書く方法を知っている子が多いです。

 そこで、どのようにAIを使うといいかということを説明します。

 最も勉強にならない方法は、AIに課題を見せてすべて書いてもらうことです(笑)。

 小学校高学年から中学生にかけては、子供たちはそういうことをすることが好きです。
 それは特にずるをしようという感覚とは少し違い、そのように裏をかくことができる自分の能力に喜びを感じる時期だからです。

 高校生の頃になると、そういうずるいことをするのは自分のためにならないとわかるので、自然にそのようなことはしなくなります。

 しかし、小学校高学年から中学生にかけては、そういうことをしてみたくなる時期なのです。

 しかし、そういうずるいや嘘が発覚してから注意をしたり叱ったりするのは、する方も気分がよくありませんし、される方も気分が悪いものです。

◆◆「あらかじめ」伝えておくことが大切

 貝原益軒の「和俗童子訓」の中に「あらかじめ」という言葉がよく出てきます。
 問題が起こる前、問題など全くない時期に、「あらかじめ」準備をしておくというのです。

 例えば、小学校3年生の、まだそのようにAIを使ったり、ずるいことをしようという意識が全くない素直な時期に、
「今はAIを使えば答えを丸写しすることができるような時代になっているけど、そういうことをすると、結局自分が成長するためのAIの使い方ではなく、自分を成長させないAIの使い方になってしまうんだよ」
と明るく楽しく話してあげるのです。

 すると、そういうずるいことができるような時期になっても、子供には免疫ができているから、特に我慢するというような意識もなく、自然にそういうことはしなくなるのです。

◆◆作文でAIを活用する基本的な方法

 では、作文の学習でAIを活用するためにはどうしたらいいかという方法です。

 作文の本質は考えることですから、課題を見て自分なりに考えたこと、書こうと思うこと、そのための実例などをメモします。
 そのメモのための時間は15分です。

 この考える時間が作文の勉強の本質です。
 メモを書き上げたら、その次にそのメモを見て作文を書くか、あるいは時間が取れないときは、そのメモを見て音声入力をするのです。

◆◆長い文章はICレコーダーとNottaで

 私は3通りの音声入力を使っています。

 最もよく使うのが、ICレコーダーに自分の書きたいことを断片的に入れていくことです。
 この断片的な、およそ50~100個の音声ファイルをunitemovieという無料のソフトで1つのファイルにまとめます。
(このソフトは今はダウンロードできないようです)

 そのまとまった1つのMP3ファイルをNottaにかけると、それなりに句読点のある文章が出来上がります。

 Nottaの弱点は数字を勝手に漢数字に変えてしまうことなので、算用数字を何度も使う文章には向いていないところがあります。
 ただし、それは後でAIにかけて、漢数字のところを算用数字に変えてくれるように頼めば問題はありません。

 1200字程度の長い文章を書くときには、このICレコーダーとNottaの組み合わせが最も使いやすい方法です。

◆◆短い文章はその場で音声入力

 もう少し短い文章を書くときは、パソコン上でNottaを開き、パソコンのマイクを使ってその場で音声入力をします。
 Nottaはスマホでもできるので、気軽に短い文章を作るときには有効な方法です。

 さらに短い文章を書くときは、テキスト用のファイルを開き、Windowsの場合はWindowsキー+Hキーでマイクを使って音声入力をします。
 ただし、Windows+Hの文章化は句読点はつきませんし、断片的に半角スペースの区切りがつきます。

 これを解消するために、私は言葉の森のサイトに作った音声句読点のフォームを使っています。
 このフォームに入れると、敬体の文章の場合は文の終わりに句点が付くので、あとは必要な読点を補えば普通の文章が出来上がります。

 常体の場合は句点がつかないので、書き上げた文章をAIにかけて、「不要な半角スペースを取り、必要な句読点を付けて」と頼めば出来上がります。

◆◆AIには「書き直し」ではなく「指摘」を頼む

 このようにして書き上げた作文を今度はAIに渡して、「おかしいところや直した方がいいところがあったら指摘して」と頼みます。

 「文章を書き直して」というふうに頼むと、自分の書いた文章とは違う文体の文章になってしまいます。
 書き直すのではなく、指摘してもらうというところにとどめておくことが大事です。

 これでAIを使った作文の書き方が完了です。
 AIは、考える力を代わりにする道具ではなく、考えたことをよりよく表現し、よりよく発表するための道具です。

◆◆作文をさらに発展させる工夫

 しかし、さらに今後考えているのは、その作文をもとに挿絵を描くことと、その作文を基にした四行詩を書くことです。

 長い文章は、それがどんなによい文章であっても、自分のことに関心のある人しか読まないのが普通です。

 そこで、誰でもその内容が一目でわかるように、作文の内容を表す画像または四コマ漫画を一つ付け、その作文の本質的な内容を四行詩として書くという方法です。

 四行詩の書き方については、またいつか説明したいと思います。

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教育は問題を解く力をつけるためではなく、考える力を育てるために――新しい作文教育を as/5542.html
森川林 2026/06/29 08:27 



https://youtu.be/HjqpSRswBt4

◆◆今の教育は問題を解くための教育になっている

 今の教育は、問題を解くための教育になっています。
 なぜそうなっているかというと、それは、考える力を育てるための教育の方法がないからです。

 考える力を育てる方法の一つは、作文を書くことです。
 そのためには、子供たちが日常的に文章を書く機会を作ることが必要です。
 作文の学習を日常的に行うためには、指導の方法が確立していることと、評価の方法が客観的であることが条件になります。

 逆に言えば、今の日本における作文の教育は指導の方法がなく、評価の方法が主観的で、しかも評価に時間が取られすぎるので、作文指導を日常的に行うことができないという根本的な問題があるのです。

◆◆作文の教育がなぜ行なわれにくいか

 作文の実力というものは、本人ではわかりません。
 だから、自学自習という勉強法が取れません。

 しかし、他の人間の手による評価はまちまちです。
 ある人は内容の一部を評価し、他の人は表現の一部を評価するという具合で、客観的な評価が行われているとは言えません。

 評価の基準が明確で、しかもブラックボックスになっていないことが大事です。

◆◆子供が納得できる作文教育――事前指導

 そこで私が考えたことの第一は、作文を書く前の指導を子供にもわかるように明確にすることです。

 例えば、小学生であれば「たとえを使って書く」とか「そのときの出来事の中の生き生きとした会話を書く」とか「自分の思ったことを長く詳しく書く」とかいうことです。

 中学生であれば、自分の意見を先に考え、その理由や方法を、自分の体験をもとにした実例と現在の社会にある実例をもとにして書き、自分の意見と反対の意見に対しても言及するという書き方です。

 高校生であれば、現在の問題をその問題が生まれた原因と今後の対策を中心にして書き、それが及ぼす将来の影響についても考えるというような書き方です。

 事前の指導があれば、事後の評価は、その指導をに行うので子供自身が納得する評価ができます。

◆◆子供が納得できる作文教育――語彙力評価

 評価を明確にすることの第二は、作文に書かれている語彙を分析し、どういう語彙がどういう割合で書かれているかを集計するという方法です。

 これによって、作文における考える要素、知識的な実例の要素、わかりやすい実例の要素、多様な表現という要素などを集計し、それを子供自身にもわかるように表示します。

 これは、言葉の森が独自に開発した文章自動採点システム「森リン」です。

◆◆作文教育の日常化を

 これらの客観的な評価の方法があることによって、作文を書くための意欲が生まれます。
 それは、評価が他人から与えられたものでなく、子供自身が作り出した評価になるからです。

 これからの日本の教育を考える力を育てるための教育にしていくために、作文の学習を日常化していく必要があると思います。


※言葉の森のnoteの記事もごらんください。
https://note.com/shine007

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