ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1671番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/24
保護者アンケートより 1 as/1671.html
森川林 2012/12/10 16:39 


 今年の8月から10月ごろにかけて言葉の森の受講を始めた方を中心にアンケートをとらせていただきました。

 その内容を何回かに分けて紹介していきます。(全4回で、最初の3回は「よかった点」、最後の1回は「質問や要望」の予定です)

 まず、言葉の森を受講してよかった点から。



・音読が上手になった。

・先生からの励ましやほめてもらうことがうれしくて作文を書く意欲につながっているようです。まだ始めたばかりですので、ゆっくり時間をかけて指導していただきたいと思っております。

・作文を書く回数が増えた。

・親子で題材について話し合うので、親子で作文の構成の仕方がわかってきた。

・普段は考えないようなことについて考える機会ができた。

・これまで、ただ漠然と「楽しい」とか「おもしろい」と思っていたことが、作文にすることで、より具体的に深く認識できるようになったと思う。

・コミュニケーションは苦手なタイプですが、作文だと相手(こちらでは先生)に伝えたいという積極的な様子が見られるので驚いています。

・親子の対話が増えた。「本当はこんなふうに思っていたのか。」という、息子の気持ちが理解できるようになった。

・本を読む習慣がついてよかった。

・家庭学習がやりやすくてよかった。

・以前よりも作文を書くのが嫌ではなくなった。

・本を読む習慣がついた。

・家庭学習のやり方がわかった。

・学校の作文より字数が多く書けるようになった。

・暗唱が以前よりできるようになった。

・課題の準備で、親の小さいときの話が聞けるようになった。

・親も子も読書をするようになった。

・普段の生活で、学校以外で作文を書く機会がないので、文章を書くいいきっかけになると思います。国語の勉強は、漢字など語句以外はどのように勉強すればいいかわかりませんでしたが、音読、作文などテーマを与えられ、アドバイスを頂けて、総合的に国語の力がつけばいいなと思っています。

・学校で作文を書くときに、前よりすらすら書けるようになった。

・文章を自然体で書けるようになってきた。

・文と文の内容がつながるようになってきた。

・子供が本を読むきっかけになりました。今では、週末に図書館に通うようになりました。

・作文がうまくなった。文の構成を考えることができるようになった。

・短い時間ではあるが、週に一度、真剣に言葉に取り組む時間がもてるようになった。

・親がプリントアウトして同じことをやらせたとしても全く同じと思ったのですが、実際、受講してみると、子供の意識として「親からの押しつけ感」が多少違っているように思います。ズボラな私にとって、毎週送ってくださる新聞もありがたいです。



 言葉の森の受講をきっかけに、本を読む習慣がついたり、音読や暗唱の自習をする機会ができたり、親子で話をする時間が増えたりということが多いようです。

 これは、お母さんやお父さんが褒め上手だからだと思います。

 子供がどういう本を読んでも、どういう音読をしても、またどういうことを話しても、それをおおらかに認めてあげるということができているのだと思います。

 作文や国語の勉強は実力がつくのに時間がかかりますから、いちばん大事なことは楽しく長続きさせることです。そのためには、いつもいいところを認めて褒めてあげ、その一方で毎日の自習を気長に続けていくことです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
生徒父母向け記事(61) 質問と意見(39) アンケート・父母の声(0) 

記事 1670番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/24
勉強は気長に褒めて続けることで成果が出る(facebook記事より) as/1670.html
森川林 2012/12/09 17:56 



 褒めて励ませば、長続きするから成果が出る。

 直して注意すれば、続かなくなるから成果は出ない。

 勉強は、うどんのように

 細く長く続けるところに意義がある。


 保護者へのアンケートを見ると、

・音読の習慣がついた。

・本を読むようになった。

・家庭での対話の機会が増えた。

・家庭学習がやりやすくなった。

などのいい面を書いてくれる人がかなりいます。


 そういう家庭では、子供が例えば音読していたら、それをいつも褒めています。

 本を読んでいれば、それもいつも褒めています。

 長文の内容を説明すれば、それもいつも褒めています。

 だから、子供は気分がいいから、長続きするのです。


 アンケートの中には、次のようなものもたまにあります。

・もっと厳しく注意してほしい。

・悪いところ指摘してほしい。

・直して、いい表現を教えてほしい。


 しかし、直してすぐに結果が出るような勉強なら、もうとっくに直っていたはずなのです。


 音読をしたら、「もっとこういうふうに読みなさい」と注意したり、

 読書をしたら、「もっとこんな本を読みなさい」と注意したり、

 長文の内容を説明したら、「もっとわかるように説明しなさい」と注意したりすれば、

 すぐに嫌になり続かなくなるから、結局ますます成果が出ません。


 もちろん機械的にただ褒めればいいというのではありません。

 たまに優しく時に厳しく注意するということはあります。

 しかし、基本は褒めて続けさせることです。


 毎日の音読、暗唱、読書を気長に続けていくことが勉強の基本で、褒めて続けていたらいつの間にか力がついていたというのが理想の勉強の仕方です。

 直して成果が出るというのは、浅い勉強です。

 続けているうちに成果が出たというのが、本当に身につく勉強なのです。


 (中根)


 今日は寒い一日でした。

 日は明るいのですが、何しろ風が冷たいので、犬の遊びも早々と切り上げ。というか、犬が先に早々と帰り出しました(笑)。


 「いーぬはこたつで丸くなる」

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
facebookの記事(165) 家庭学習(92) 

記事 1669番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/24
これからの勉強はどうなるのか 4(国語と算数の違い) as/1669.html
森川林 2012/12/08 18:39 



 小学校の勉強は国語が基本です。国語と言っても、漢字の書き取りのような国語ではなく、文章を読む力という意味での国語です。読む力さえつけておけば、そのほかの勉強は、かなりあとからでも間に合います。だから、家庭学習の中心は、読書ということで考えてもいいと思います。

 しかし、国語はよくできるのに、算数は苦手という子がいます。それは、国語と算数の勉強の発想の仕方が違うからです。国語には、言葉を実感として感じ取る力が必要です。文章に書かれている内容をありありと思い浮かべられる子が読解力のある子です。

 しかし、算数はそうではありません。実感を通して学ぶ算数もあるようですが、ほとんどの場合算数は操作の仕方として習得します。だから、例えば、「分数の割り算は分母と分子をひっくり返して掛ける」とか、「未知数をx又はyと置き、未知数の数と同じ数だけ等号の式ができればその未知数は解ける」とかいう説明を聞くと、国語の得意な子はそれだけで息苦しさを感じてしまうのです。

 だから、国語と算数の両方を得意にするために、算数は独自に家庭学習として取り組んでいく必要があります。(つづく)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
facebookの記事(165) 家庭学習(92) 算数・数学(22) 

記事 1668番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/24
互いの違いを認め合うのが対話のいいところ(facebook記事より) as/1668.html
森川林 2012/12/08 06:43 



 対話の基本にあるのは、相手を認めること。

 親ガメの背中に子ガメを乗せるときのように、

 子供が安定するためには、母親が安定していることが必要で、

 母親が安定するためには、父親が安定していることが必要だ。


 夫婦というのは、一般に仲がよくなくなる傾向があります。(^□^)

 互いに異なるものを持っているところに引かれ合ったからです。

 だから、その父母の異なる長所を受け継いでいい子が育ちます。

 対話のときは、その違いを生かし合うことです。

 子供は、父と母の話の互いによいところを吸収して賢くなります。

 対話は、欧米のディベートではありません。(何度も書くけど)

 相手を論破しても得るものは何もありません。

 互いの違いを認め合えば、子供はそこからより多くのものを吸収するのです。

 まあ、たまにはスポーツのような論争もいいけど(笑)。


 昨日の夕方は突然の地震。そして、北日本では突風。

 日本は、ここしばらくは、自然災害に対する心の準備が必要です。

 今年の冬は寒くなりそうですから、停電で電気の暖房が使えなくなってもいいように、防寒シュラフを用意しておくとよさそうです。

 あとはみんなの助け合い。

 16日の総選挙でも、どの党が勝っても負けても互いに相手のよいところを認め合うことです。

 かつての勝海舟と西郷隆盛のような、敵味方の話し合いのできることが日本のいいところのはずです。



 今日も快晴。

 風は強そうですが、いい一日をお過ごしください。

 (中根)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
facebookの記事(165) 対話(45) 

記事 1667番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/24
これからの勉強はどうなるのか 3(国語の勉強) as/1667.html
森川林 2012/12/07 17:05 


 では、具体的に小学生のころの勉強はどのように進めていけばいいのでしょうか。

 小学校では、国語、算数、理科、社会、英語などを教科の勉強として習います。

 この中で、国語と算数以外は、特に小学生のときはしなくてもいい勉強です(してもいいのですが)。学習塾などでは、学校の勉強に合わせて理科や社会もやるようになっているところが多いと思いますが、そういう勉強に時間をかけるよりも、国語と算数だけを家庭学習で確実に習得し、あとは学校の勉強に任せておくのがいいと思います。

 国語の勉強の基本は、難しい文章を読む力です。それは、難しい語彙を読む力と、難しい内容を読む力の両方が含まれます。戦後の日本ではルビ(ふりがな)を使わない書き方が一般化したため、子供たちの漢字を読む力が低下しました。難しい内容を読む前に、難しい漢字が読めないという壁ができてしまったのです。

 したがって、小学校中学年のころまでに、小学校で習う漢字を全部読めるようにし、小学校を卒業するころまでに、中学校で習う漢字も全部読めるようにしておくことがこれからの家庭学習では必要になります。

 漢字の読みの力をつけた上で、小学生の中高学年のころに、中学入試の国語の問題文になるレベルの文章を読んでいきます。問題集の文章というと、勉強のような感じがすると思いますが、読む力がついてくると読み物としても面白いものです。ただし、読むだけの勉強は形が残らないのでつい忘れてしまいがちです。忘れないようにするためには、傍線を引きながら読む、読んだあと四行詩のような形で印象に残ったことを書く、音読で読むなどの工夫が必要になります。この中では、音読が手軽で続けやすいと思います。しかし、この音読も真面目に普通に読むと飽きるので、抑揚をつけた棒読みで読むという工夫をするといいと思います。

 漢字の書き取りは、漢字の読みが土台になっていますから、書くよりもまず読む練習を優先しておきます。漢字の書き取りは、ドリルのような形で勉強すると、書ける漢字を何度も書くことになり時間がかかります。江戸時代の漢字の書き取りの練習の仕方は、半紙に書かれた手本を何度もなぞりその半紙が真っ黒になるまで書くという方法でした。このように一文字を徹底して書いて覚えるという方法であれば無駄がありません。この繰り返しの回数は40回ぐらいと決めておくといいと思います。一般に漢字の書き取りの練習は、繰り返しの回数が少ないからです。(つづく)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
facebookの記事(165) 国語力読解力(155) 家庭学習(92) 

記事 1666番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/24
漢字の読みの先取りが読む力をつける(付:常用漢字の追加の熟語)(facebook記事より) as/1666.html
森川林 2012/12/07 05:44 



 ふりがな付きの漢字なら誰でも読める。

 読めると、知人に会ったような気がして、

 知らない言葉も知っている気になる。

 だから、難しい文章も読めるようになる。


 小さい子供向けの絵本と、ちょっと大きい子供向けの漫画があった場合、漫画の方が難しい言葉が使われている場合があります。

 その漫画にふりがながついていると、自然に漢字の読み方を覚えてしまうということがあります。


 湯川秀樹が6歳から論語の素読をしていて、後年いちばんよかったと思ったことは、学校に上がったときにどんな本でも漢字が読めたことだったそうです。

 しかし、現代で論語の素読はあまり一般的ではありません。

 それよりも、教育漢字と常用漢字の読みだけを先取りするといいのではないかと思います。


 戦後の教科書は、ふりがなを使わずに、その学年までの漢字だけで文章を読めるにしています。

 だから、逆に読む力がつきません。


 学校教育はすぐには方向転換ができないので、家庭での教育の中で漢字の読みの先取りを進めていくといいと思います。


 下記は、2010年11月に、新しく追加された常用漢字による熟語です。(全部読めるかなあ。書けない字はかなりあるけど。)

挨拶 曖昧 宛てる 宛先 嵐 砂嵐 畏敬 畏怖 畏れる 畏れ 萎縮 萎える 椅子 語彙 茨城県 咽喉 淫欲 淫乱 淫らだ 唄 小唄 長唄 憂鬱 怨恨 怨念 才媛 愛媛県 妖艶 艶 色艶 旺盛 岡山県 静岡県 福岡県 臆説 臆測 臆病 俺 苛酷 苛烈 牙城 歯牙 象牙 牙 瓦解 瓦 瓦屋根 楷書 潰瘍 潰す 潰れる 俳諧 断崖 崖下 頭蓋骨 蓋 火蓋 形骸化 死骸 柿 顎関節 顎 葛藤 葛 葛湯 釜 鎌 鎌倉時代 韓国 玩具 愛玩 歌舞伎 亀裂 亀 毀損 毀誉 畿内 近畿 臼歯 脱臼 石臼 嗅覚 嗅ぐ 頭巾 雑巾 僅差 僅かだ 錦秋 錦絵 危惧 串刺し 串焼き 巣窟 洞窟 熊 参詣 詣でる 初詣 憧憬 稽古 滑稽 間隙 隙間 桁違い 橋桁 拳銃 拳法 握り拳 鍵盤 鍵 鍵穴 舷側 右舷 股間 股関節 内股 大股 虎穴 猛虎 虎 禁錮 勾配 勾留 心筋梗塞 脳梗塞 喉頭 咽喉 喉 喉元 乞う 命乞い 傲然 傲慢 持ち駒 頃 日頃 痕跡 血痕 痕 傷痕 沙汰 挫折 頓挫 采配 喝采 要塞 脳梗塞 閉塞 塞ぐ 塞がる 埼玉県 鉄柵 古刹 名刹 刹那 斬殺 斬新 斬る 恣意的 真摯 好餌 食餌 餌 餌食 鹿 鹿の子 鹿児島 叱責 叱る 嫉妬 腫瘍 腫れる 腫れ 腫らす 呪縛 呪文 呪う 領袖 袖 半袖 羞恥心 一蹴 蹴る 蹴散らす 憧憬 憧れる 憧れ 払拭 拭く 拭う 尻 尻込み 目尻 尻尾 芯 腎臓 肝腎 必須 裾 裾野 凄惨 凄絶 覚醒 脊髄 脊柱 親戚 煎茶 煎る 煎り豆 羨望 羨む 羨ましい 前立腺 涙腺 詮索 所詮 処方箋 便箋 膳 配膳 狙撃 狙う 狙い 遡及 遡上 遡る 曽祖父 曽孫 未曽有 爽快 爽やかだ 痩身 痩せる 失踪 捕捉 捉える 謙遜 不遜 沙汰 唾液 唾棄 唾 眉唾 固唾 堆積 戴冠 頂戴 誰 一旦 元旦 旦那 破綻 綻びる 緻密 精緻 焼酎 貼付 貼る 嘲笑 自嘲 嘲る 進捗 椎間板 脊椎 爪 生爪 爪先 爪弾く 鶴 千羽鶴 諦観 諦念 諦める 溺愛 溺死 溺れる 装填 補填 嫉妬 妬む 賭場 賭博 賭ける 賭け 葛藤 藤 藤色 瞳孔 瞳 栃木県 頓着 整頓 貪欲 貪る 丼 丼飯 牛丼 天丼 刹那 旦那 奈落 梨 謎 鍋 鍋料理 匂う 匂い 虹 捻挫 捻出 罵声 罵倒 罵る 剥製 剥製 剥奪 剥がす 剥ぐ 箸 氾濫 汎用 阪神 京阪 斑点 眉目 焦眉 眉間 眉毛 膝 膝頭 肘 肘掛け 岐阜県 訃報 隠蔽 煎餅 餅屋 尻餅 完璧 双璧 蔑視 軽蔑 蔑む 哺乳類 蜂起 蜜蜂 変貌 美貌 頬 頬張る 親睦 和睦 勃興 勃発 曖昧 三昧 枕 枕元 蜜 蜜月 冥福 冥加 冥利 麺類 冶金 陶冶 鍛冶 弥生 闇夜 暗闇 比喩 湧水 湧出 湧 妖怪 妖艶 妖しい 潰瘍 腫瘍 肥沃 拉致 辣腕 辛辣 出藍 藍色 藍染め 浄瑠璃 慄然 戦慄 僧侶 伴侶 明瞭 浄瑠璃 風呂 賄賂 愚弄 翻弄 弄ぶ 籠城 籠 籠もる 山麓 麓 脇腹 両脇



 今日も爽やか秋の空。

 遠くに広がる錦絵のような山裾。

 煎茶を飲んで親睦の一日にして頂戴。(といろいろ使ってみた)

 では、今日もいい一日をお過ごしください。

 (中根)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
facebookの記事(165) 漢字(17) 

記事 1665番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/24
これからの勉強はどうなるのか 2(なぜ家庭学習が必要か)  as/1665.html
森川林 2012/12/06 20:41 



 英数国理社などの教科の学習は、人に教えてもらうよりも自分でやる方が能率がいいのですが、小学校低学年のころは、勉強の能率などあまり関係のない初歩的な学習が中心なので、一斉授業のように人に教えてもらう形でも差し支えありません。

 しかし、学年が上がるにつれて学習の定着度には個人差が出てきますから、人に教わる形の勉強よりも自分のペースで進められる独学の方が能率がよくなります。

 ただし、独学とは言っても上手な独学の方法というものは必要です。特に受験勉強のような競争の中で行われる勉強は、それなりのノウハウがあります。実際の勉強の中身は独学でいいのですが、勉強の方向を決めるというような大きな方針の部分については、経験から得られた方法論が必要になるのです。

 しかし、大きな方針さえはずれていなければ、勉強は自分のペースでやる方が無駄なくできます。その能率のよさで浮いた時間は、自分の個性を育てる時間として生かしていくといいのです。

 小学校の早い時期から学習塾など他人に頼る形の勉強をしていると、勉強の中身を親が把握しにくくなり、学年が上がると更に親の手を離れた勉強になっていきます。本当は、中学3年生までの勉強は家庭でも見てあげられる内容ですが、小学校の低学年から塾に行く形の学習をしていると、中学生になっても当然その延長で塾に頼る勉強になります。

 そういう勉強の仕方をしてきた子は、高校生になっても自分の力で勉強するということに不安を感じるようになり、結局高校生でも予備校に頼った勉強になります。(今の日本ではほとんどの人がそうだと思いますが)

 そういう子は大学生になっても自分で勉強のテーマを見つけるのではなく、与えられた勉強を求める姿勢になりがちです。それでは、実社会で役立つ勉強はできません。(つづく)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
facebookの記事(165) 家庭学習(92) 

記事 1664番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/12/24
幼児期は英語教育よりもまず日本語の土台を(facebook記事より) as/1664.html
森川林 2012/12/06 07:01 



 幼児からの英会話教室を開いている方が、こんなことを言っていました。
「英語のスピーチコンテストをするために、最初に日本語で作文を書いてもらうのだけど、その日本語の作文が書けていない子が多くて・・・・・・」

 英語は国際的な共通語として必要です。しかし、子供が最初に学ぶのは日本語です。
 両方できればいいというのは当然ですが、言語習得の初期の時期には、二つの言語がぶつかり合うことがあります。

 カナダなど英語とフランス語が両方使われている国では、そういう研究は行われているようですが、それでもまだはっきりしたことはわかっていません。
 日本では、更にそういう研究は遅れています。しかも、日本語と英語は、フランス語と英語よりもはるかに共存しにくい言語です。

 幼児期から英語を習わせたいという親の気持ちはわかります。
 しかし、幼児期に英語のCDなどを聞かせられすぎた子が、成長して日本語をうまく操れなくなるという現象も起きています。

 遊びとしてやる程度であればいい経験になりますが、勉強としてやらせすぎると弊害も生まれてきます。
 英語の勉強を安心して始められる時期は、日本語脳が確定する小4からではないかと思います。

 知人に、英語を教えている人も多いので、こういうことは書きにくいのですが、日本の子供たちのためにあえて書くことにしました。

 何事も、やるのはいいけど、やりすぎないことです。

====

 この記事のあと、いろいろコメントをいただきました。
 そのコメントに体する返信から。


 幼児期の言語習得についての研究は、日本ではほとんど行われていないのではないかと思います。
 その点で、この角田氏の研究はユニークです。

 言語学者という文系の人が、もっと理科的なアプローチで考えていくといいと思うのですが。

「日本人の脳―脳の働きと東西の文化」角田 忠信
http://www.amazon.co.jp/dp/4469210684


 英語のCDは、活用できると思います。
 しかし、機械は手加減を知らないからやらせすぎてしまうことがあります。
 よく「英語をシャワーのように」という言葉がありますが、小3まではシャワーではなく水遊び程度にしていく方がいいと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
facebookの記事(165) 英語教育(10) 
コメント331~340件
……前のコメント
即自存在、対自 森川林
 中学生のころは、たぶん子供が人生で最も打算的に生きる時期で 12/3
記事 4374番
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習