ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2952番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/2/13
低学年のときほど知識的な勉強ではなく思考的な勉強を as/2952.html
森川林 2017/05/15 09:31 


 以前、ホームページの記事で、信号の話を書きました。
 小さい子供にお母さんが話しかけるとき、「赤は止まれ、青は進めだよ」というような知識を教えるような話しかけ方と、「赤の次はすぐ青になるのに、青から赤になるのはどうして途中に黄色が入るんだろうね」というような考える話し方をするのとでは差があるという話を書きました。

 子供が小さいとき、親の話はほとんどが新しいもので、その話を通して子どもはいろいろなことを吸収していきます。

 この親の話の中に、知識的な話と思考的な話があるのです。
 知識を教えるような話し方を中心にしていると、子供の知力の方向は答えを覚えるという方に進みます。
 考えを楽しむような話し方をすれば、子供の知力の方向はやはり考えることの楽しさを味わう方向に進みます。

 今の世の中は、本でも、テレビでも、インターネットでも、色々な媒体から知識の情報が流れてきます。
 親のできることは、更に知識を教えることではなく、考える楽しさを味わう方向で話しかけることなのです。

====
思考力は、答えのない世界を楽しむことで育つ
https://www.mori7.com/index.php?e=2207

 これからの学力で必要になるのは、知識の量ではなく、考える力です。

 あらかじめ用意されている答えを知識としてたくさん知っているというのが、これまでの学力でした。今の大人の多くは、自分自身がそういう勉強をしてきたせいで、いまだに知識の量を増やすことを勉強だと考えがちです。
 そのため、子供に対しても、知識の有無を問うような対応をしがちです。
 「これ、知っている?」「えー、こんなのも知らないの」「お父さん(お母さん)は、もっとこんなことも知っているよ」というようなやりとりです。
 しかし、そういう知識の量を増やすだけの学力は、もう時代おくれの学力です。

 これから必要になる学力は、思考力です。
 思考力とは、正しい答えを探す力というよりも、答えのない世界を楽しむ力です。

 子供の思考力を伸ばすためには、親が考える楽しさを示すことが大事です。それは、ちょうど、子供を読書好きにするために、親が楽しく本を読んでいる姿を見せることと同じです。

 だから、子供との対話も、「これ知ってる?」「えー、知らないの」というようなやりとりではなく、親が自分で体験したこと、発明したこと、発見したことを、楽しそうに子供に話すことが重要になります。

 発明、発見というと無理だと思う人もいるかもしれませんが、体験というのも、発明や発見と同じ思考力の表れです。「こう思ったから、こうしてみた」という行動は、答えのない世界を楽しんでいるからできるのです。

 子供との対話を楽しく進めるには、知識のやりとりをするのではなく、こういう思考力のやりとりをすることが必要になります。

 対話は、互いに自分の体験談で似た話をするから面白くなります。
 知識だけの話は次第に狭く収斂していきますが、体験談の似た話を次々に拡散していきます。
 この対話を楽しむことが、子供の思考力を育てていくのです。
====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20170515 1 
 子供に接するとき、親は全能で何でも知っているかのようにふるまう必要はありません。
 むしろ、わからないけれど一緒に考えるという姿勢が、子供の考える姿勢を育てます。
 作文の題材で、子供が親に似た話を聞くことがあります。
 特に感想文のときは、子供自身の体験以外にほかの人からの話を聞くのが役に立ちます。
 そのときに、親は、たとえぴったりの話が見つからなかったとしても、一緒に考えるという姿勢を示すことが大事なのです。


nane 20170515 1 
 知識の勉強は答えがはっきりしています。
 だから、ついそちらに目が行ってしまいがちですが、知識はあとからどうにでもなるのです。
 大事なのは考える勉強です。
 しかし、考える勉強は答えがはっきりしないので、つい後回しになりがちです。
 だから、考える勉強は、考えることを楽しむという形で進めていく必要があります。
 そのためには、親自身が考えることを楽しむような話し方で子供と接していくことが大事なのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
小学校低学年(79) 

記事 2951番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/2/13
教育の第一の目標は、すべての子供の創造力を育てること as/2951.html
森川林 2017/05/13 10:28 


 これまでの社会では、価値あるものは不足から生まれてくると考えられていました。それがゴールドや資源の価値です。
 また、人間の生存に必須なものも、価値あるものとみなされてきました。それが例えば食料や安全の価値です。

 しかし、これらは究極の価値ではありません。
 むしろ、過渡的な価値と言えるものです。

 知識も同じです。
 世界を理解するための膨大な知識は、人間にとって習得することが困難でした。
 この困難さという不足が、知識を価値あるものとしていたのです。

 ところで、人間の知力は、底辺となる知識と高さとなる応用力の2つの変数で作られる三角形の面積と考えられます。
 そして、この知識の部分は、高度なものになるにつれて、人間の能力よりもかけた時間に比例するものとなってきます。

 ところが、今後、この知識の部分は人工知能に代替されるようになってきます。
 すると、人間の知力の中心は、知識よりも応用力または創造力というものになってきます。

 例えば、わかりやすい例で言うと、スマホ持ち込み可の漢字の試験があったとします。
 もともとの漢字力の差はあるとしても、その差は試験にはほとんど表れません。
 人間の知力は、知識よりも応用力が中心になってくるのです。

 もちろん、人工知能も応用力を持つことができます。
 しかし、その応用力の方向を決めるのは人工知能自身ではありません。

 例えば、囲碁や将棋で人間に勝つ人工知能があったとしても、その目的は「勝つ」という与えられた目的です。
 これに対して、人間が囲碁や将棋を行う目的は、「勝つ」という形で現れた「よりより人生を生きる」ことなのです。
 この差は、人工知能が生きたものではなく、人間が生きたものであるという差から来る本質的な差です。

 今後、人間に残された価値ある分野は、このよりよい人生に向けて応用し創造する力になってきます。
 だから、教育の第一の目標も、この創造力を育てることになってくるのです。

====
これからの世界、日本、教育 4

●創造性を育てる教育

 これからの教育の要になるものは、創造性を育てる教育です。創造性を育てる教育とは、オリンピックで金メダルを取るような教育ではなく、あまり適切なたとえではないかもしれませんが、ノーベル賞を取るような教育です。つまり、一定の分野で他人よりも優れていることが大事なのではなく、ほかの人のしていないことや見つけていないことを、発明したり発見したりすることが、最も大事な人間の創造的な能力です。

 この創造性を育てる教育をどのようにして行うかというと、それは第一に、幼児期からの親子の対話と自然との触れ合いによってです。
 第二は、作文の発表会のような形を通して、創造することが社会の評価の中心となるような文化的風土を作っていくことです。
 第三は、高校生の後半から大学生にかけて、抽象的な語彙を含む難解な古典の読書と思索を、青年期の必須な教養として育てていいくことです。

 創造性が社会に貢献するものであるためにも、人間と人間との対話が必要です。ベーコンは、「読むことは人間を豊かにし、書くことは人間を正確にし、話し合うことは人間を役立つものにさせる」と言いました。
 この読書と作文と対話のバランスの上に、創造性を育てることを教育のいちばんの目的として進めていく必要があるのです。
====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

森川林 20170513 1 
 私は、今の受験勉強は末期状態になっていると思います。
 昔の受験は、その受験勉強を通して本人が成長するという面がありました。
 今でももちろんそういう面は残っていますが、パターン化された解法の詰め込みという弊害の面の方が強くなってきているのです。
 そのため、物知りだが応用力がないという子が増えているような気がするのです。

nane 20170513 1 
 人工知能にも創造力はあります。むしろ人間以上にあると言ってもよいでしょう。人間がまず考えつかないような組み合わせを膨大な知識データの組み合わせから作り出すことができるからです。
 しかし、人工知能と人間の根本的な差異は、人間が希望を持って生きているのに対して、人工知能は生きていないということです。生きることを真似する人工知能はできますが、それはあくまでも真似です。
 だから、人間に最後に残された分野は、単なる創造力ではなく、希望に基づいた創造力なのです。


同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
創造力(9) 
コメント181~190件
……前のコメント
読書感想文コン 森川林
 ChatGPT時代には、大勢の人数の中から一人を選ぶとか順 5/29
記事 4751番
声掛けは否定語 森川林
 あと、言わない方がいい言葉のひとつは、でも。  子供が何 5/27
記事 4748番
スマホの使用を 森川林
 時どき、「読書をしないので先生からも言ってください」と言わ 5/25
記事 4743番
40数年前、日 森川林
 言葉の森が作文教室を始めたころに来た子の多くは、「勉強はで 5/24
記事 4742番
壊れるものを見 森川林
 今、勉強の中心だと思われている数学、英語、国語などのほとん 5/23
記事 4740番
高校入試でも大 森川林
 昔、大学入試の改革で、国語に150字程度の記述問題が取り入 5/22
記事 4738番
ものたりない作 森川林
 勉強は、点数で成績がわかります。  作文は、点数ではなく 5/21
記事 4737番
創造力のある子 森川林
 自分自身を振り返ると、脱線の連続でした(笑)。  しかし 5/20
記事 4736番
生きがい 森川林
 昔の生きがい論は、世の中の役に立つことをすることと結びつい 5/19
記事 4735番
ChatGPT 森川林
 世の中は、ほとんどいい人だけで動いている、というのが大きな 5/19
記事 4734番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Xの使い方 森川林
・見たくない記事や動画は、右上の…で「このポストに興味がない 2/11
森川林日記
2月分 よこやまりょう
高校二年生の読解検定について質問です。 問1と問2がわかり 2/4
国語読解掲示板
Glitchの 森川林
https://hnavi.co.jp/knowledge/ 1/22
森川林日記
2026年1月 森川林
●作文について  忙しい中学生高校生が作文を能 1/22
森の掲示板
読解検定のやり 森川林
====読解検定のやり方 1.オンラインクラス一覧表の「全 1/16
国語読解掲示板
小4の12月の 森川林
問3 ○B すずめは、見慣れみな ないものが立っている 1/9
国語読解掲示板
2025年12 森川林
 12月8日から、中根が休講してしまい、いろいろな連絡が遅れ 12/22
森の掲示板
3I/atla 森川林
日本にはかつて穏やかに何万年も続いた縄文文明があった。そのよ 12/12
森川林日記
Re: 11月 森川林
 これは、解き方の問題ではなく、読む力の問題です。  読解 12/5
国語読解掲示板
Re: ICレ 森川林
 ChatGPT、あまり文章うまくないなあ(笑)。  音声 12/5
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●思考力を育てる作文教育
●本で最も進んでいるオンライン教育――少人数の対話と個別指導 無料体験学習 受付中。
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。小1から高3のオンライン少人数教育。

●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育
●小学1、2年生は作文を始める適齢期です
●小学3・4年生は、作文がいちばん伸びる時期です

●小5・小6から、作文は「考える作文」に変わります。
●高校入試につながる作文力を、中学生から
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(高校向け)

●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(塾高校向け)
●学校のための日本語作文検定(学校向け)
●学年ごとの「書く力」が一目でわかる(学校向け)

●総合型選抜・小論文評価業務に関するご提案(大学向け)
●学習塾のための日本語作文検定(塾向け)
●「書ける」ことが塾の強みになる(塾向け)

● 小1からのオンライン作文で、「読む力・書く力・考える力」を一生ものにします(生徒向け)
全国初の本格的な日本語作文検定作文の客観的評価で、誰でも作文が好きになり実力がつく。特許取得の独自のアルゴリズムとAIによる対話型600字講評。(学校塾向け)
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育 言葉の森

●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく

●志望校別の受験作文対策
●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法

●父母の声(1)
●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)

●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)
●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集

●大学受験作文の解説集
●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強

●小学1年生の作文
●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準

●国語力読解力をつける作文の勉強法
●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策

●父母の声(2)
●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策

●父母の声(3)
●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導

●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信
●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準

●国語力は低学年の勉強法で決まる
●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から

●いろいろな質問に答えて
●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで

●父母の声
●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1

●作文の勉強は毎週やることで力がつく
●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応

●作文の通信教育の教材比較 その2
●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート

●森リンで10人中9人が作文力アップ
●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習