将来の仕事に必要なのは、理系の頭脳と文系の頭脳 小3の思考発表クラブ5.2週の授業紹介――5.3週の作文はインドの牛の話 自学自習でやっていると、学年が上がるほど勉強の能率が上がる 今年の夏合宿は、たっぷり読書とたっぷり遊び 小4の思考発表クラブ5.2週の授業紹介

記事 2951番  最新の記事 <一つ前の記事 一つ後の記事> 2017/8/22 
教育の第一の目標は、すべての子供の創造力を育てること
森川林 2017/05/13 10:28 


 これまでの社会では、価値あるものは不足から生まれてくると考えられていました。それがゴールドや資源の価値です。
 また、人間の生存に必須なものも、価値あるものとみなされてきました。それが例えば食料や安全の価値です。

 しかし、これらは究極の価値ではありません。
 むしろ、過渡的な価値と言えるものです。

 知識も同じです。
 世界を理解するための膨大な知識は、人間にとって習得することが困難でした。
 この困難さという不足が、知識を価値あるものとしていたのです。

 ところで、人間の知力は、底辺となる知識と高さとなる応用力の2つの変数で作られる三角形の面積と考えられます。
 そして、この知識の部分は、高度なものになるにつれて、人間の能力よりもかけた時間に比例するものとなってきます。

 ところが、今後、この知識の部分は人工知能に代替されるようになってきます。
 すると、人間の知力の中心は、知識よりも応用力または創造力というものになってきます。

 例えば、わかりやすい例で言うと、スマホ持ち込み可の漢字の試験があったとします。
 もともとの漢字力の差はあるとしても、その差は試験にはほとんど表れません。
 人間の知力は、知識よりも応用力が中心になってくるのです。

 もちろん、人工知能も応用力を持つことができます。
 しかし、その応用力の方向を決めるのは人工知能自身ではありません。

 例えば、囲碁や将棋で人間に勝つ人工知能があったとしても、その目的は「勝つ」という与えられた目的です。
 これに対して、人間が囲碁や将棋を行う目的は、「勝つ」という形で現れた「よりより人生を生きる」ことなのです。
 この差は、人工知能が生きたものではなく、人間が生きたものであるという差から来る本質的な差です。

 今後、人間に残された価値ある分野は、このよりよい人生に向けて応用し創造する力になってきます。
 だから、教育の第一の目標も、この創造力を育てることになってくるのです。

====
これからの世界、日本、教育 4

●創造性を育てる教育

 これからの教育の要になるものは、創造性を育てる教育です。創造性を育てる教育とは、オリンピックで金メダルを取るような教育ではなく、あまり適切なたとえではないかもしれませんが、ノーベル賞を取るような教育です。つまり、一定の分野で他人よりも優れていることが大事なのではなく、ほかの人のしていないことや見つけていないことを、発明したり発見したりすることが、最も大事な人間の創造的な能力です。

 この創造性を育てる教育をどのようにして行うかというと、それは第一に、幼児期からの親子の対話と自然との触れ合いによってです。
 第二は、作文の発表会のような形を通して、創造することが社会の評価の中心となるような文化的風土を作っていくことです。
 第三は、高校生の後半から大学生にかけて、抽象的な語彙を含む難解な古典の読書と思索を、青年期の必須な教養として育てていいくことです。

 創造性が社会に貢献するものであるためにも、人間と人間との対話が必要です。ベーコンは、「読むことは人間を豊かにし、書くことは人間を正確にし、話し合うことは人間を役立つものにさせる」と言いました。
 この読書と作文と対話のバランスの上に、創造性を育てることを教育のいちばんの目的として進めていく必要があるのです。
====

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
創造が価値の源泉となる社会(9) 

コメント欄

森川林 20170513 1 
 私は、今の受験勉強は末期状態になっていると思います。
 昔の受験は、その受験勉強を通して本人が成長するという面がありました。
 今でももちろんそういう面は残っていますが、パターン化された解法の詰め込みという弊害の面の方が強くなってきているのです。
 そのため、物知りだが応用力がないという子が増えているような気がするのです。

nane 20170513 1 
 人工知能にも創造力はあります。むしろ人間以上にあると言ってもよいでしょう。人間がまず考えつかないような組み合わせを膨大な知識データの組み合わせから作り出すことができるからです。
 しかし、人工知能と人間の根本的な差異は、人間が希望を持って生きているのに対して、人工知能は生きていないということです。生きることを真似する人工知能はできますが、それはあくまでも真似です。
 だから、人間に最後に残された分野は、単なる創造力ではなく、希望に基づいた創造力なのです。


コメントフォーム
教育の第一の目標は、すべての子供の創造力を育てること 森川林 20170513 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。
 ハンドルネーム又はコード:

(za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
メルマガの配信
▼バックナンバー
○一般用 ダイジェスト版
○生徒用 完全版

Facebookページ
言葉の森作文ネットワーク
いいね! 15,983件
新着コメント1~10件
コメントは24時間以内に表示
通信教育を通学 森川林
 勉強は、いい教材があれば進むものではあ 4:52
2020年度大 森川林
 作文力が短期間で上達する子は、読書力の 8/21
人と人との触れ nane
 「どういう教材を選んでいいかわからない 8/20
人と人との触れ 森川林
 福井県の場合、できる子ほど塾に行ってい 8/20
読書指導のもう nane
 高校生で本を読まない子は、大学生になっ 8/19
読書指導のもう 森川林
 小学生の読書時間は、10年前とほぼ同水 8/19
子供の教育にお nane
 ときどき、「どの本がいいですか」とか、 8/18
子供の教育にお 森川林
 よい教材というのは、確かにあります。 8/18
将来の作文教育 森川林
 OCRの機能が向上しているので、たぶん 8/17
子供によい本を nane
 お母さんの好きな本は物語文になる傾向が 8/17
……次のコメント

オープン教育 1~10件
オープンの川
過去の記事

過去の1~30件目を表示
■将来の仕事に必要なのは、理系の頭脳と文系の頭脳 5月12日
■小3の思考発表クラブ5.2週の授業紹介――5.3週の作文はインドの牛の話 5月11日
■自学自習でやっていると、学年が上がるほど勉強の能率が上がる 5月11日
■今年の夏合宿は、たっぷり読書とたっぷり遊び 5月10日
■小4の思考発表クラブ5.2週の授業紹介 5月9日
■自然科学の世界でリアルな対話を 5月9日
■小6の思考発表クラブの授業紹介5.2週 5月8日
■小4の思考発表クラブ5.1週の授業紹介 5月5日
■今年の夏合宿は読書三昧の合宿に 5月4日
■小6の思考発表クラブ5.1週の授業紹介 5月3日
■小3の思考発表クラブ4.4週の授業紹介 5月2日
■家庭学習と学校の宿題がぶつかったとき 5月2日
■小5の思考発表クラブ4.4週の授業紹介 4月30日
■夏休みの合宿の勉強の企画 4月30日
■読書に熱中する経験を小学生の時期に 4月29日
■小2の思考発表クラブの授業4.4週 4月28日
■家庭がいちばんの個別指導の場 4月28日
■プレゼン作文発表会のご案内 4月27日
■直すところを指摘するのは簡単だが、それで上手になる子はいない 4月26日
■小4の思考発表クラブ4.4週の授業 4月25日
■小6の思考発表クラブ4.4週の授業紹介 4月25日
■どんな子でもできるようになる勉強法――そのコツは毎日続けること 4月24日
■よい勉強の仕方は意外と単純 4月22日
■小学校低中学年の勉強は時間の余裕を考えて 4月21日
■小3の思考発表クラブ4.3週の授業 4月20日
■田舎の自然の中で行う夏の寺子屋合宿 4月20日
■思考発表クラブで作文の予習の話――掲示板に掲載 4月19日
■子供に作文を教えるために、自分が作文を習う方法もある 4月18日
■勉強をコントールする力をつける――そのための親の勉強観 4月17日
■大事なのは勉強そのものではなく勉強の方法――特に高3生は過去問を 4月16日
……前の30件
HPの記事検索
ホームページの全記事

 言葉の森新聞

Google+ページ
言葉の森作文オンエア

Twitter
言葉の森@kotomori

RSS
RSSリーダー

代表プロフィール
森川林(本名中根克明)

講師ブログ
言葉の森の講師のブログ

算数の通信教育
できた君の算数クラブ

カテゴリー
全カテゴリー
ICT教育(1)
遊び(6)
新しい産業(23)
暗唱(121)
生き方(41)
息抜き(19)
いじめ(1)
インターネット(25)
英語教育(10)
オープン教育(24)
親子作文コース(9)
オンエア講座(41)
オンエア作文(2)
音声入力(10)
音読(22)
外国人と日本語(4)
科学(5)
学問コース(1)
学力テスト(2)
合宿(14)
家庭学習(92)
家庭で教える作文(55)
漢字(17)
帰国子女(12)
教育技術(5)
教育論文化論(255)
教室の話題(26)
行事と文化(1)
ゲーム的教育(4)
合格情報(27)
高校入試作文小論文(10)
構成図(25)
公立中高一貫校(63)
国語問題(15)
国語力読解力(155)
子育て(117)
言の葉クラブ(2)
言葉の森サイト(41)
言葉の森の特徴(83)
言葉の森のビジョン(51)
子供たちの作文(59)
作文教育(134)
作文検定試験(4)
作文の書き方(108)
算数・数学(22)
自習検定試験(10)
自習表(5)
自然災害(1)
実行課題(9)
質問と意見(39)
受験作文小論文(89)
小学校低学年(79)
森林プロジェクト(50)
政治経済(63)
生徒父母向け記事(61)
生徒父母連絡(78)
全教科指導(2)
センター試験(7)
創造が価値の源泉となる社会(9)
大学入試(14)
対話(45)
他の教室との違い(22)
知のパラダイム(15)
中学生の勉强(21)
中高一貫校(11)
寺子屋オンエア(101)
読書(95)
読書感想文(19)
読書実験クラブ(9)
友達サイト(7)
日本(39)
日本語脳(15)
発達障害(1)
東日本大震災(15)
facebook(29)
facebookの記事(165)
プレゼン作文発表会(20)
プログラミング教育(5)
勉強の仕方(119)
未来の教育(31)
MOOC(2)
無の文化(9)
メディア(8)
森の学校オンエア(2)
森リン(103)
問題集読書(33)
読み物(1)
四行詩(13)
未分類(378)

QRコード






 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。