素直に勉強する子がいます。親や先生が「これをしなさい」と言えば、素直に「はい」とやります。
しかし、こういう素直すぎる子がどういう勉強をしているかというと、無理のない範囲で手を抜きながらそつなくやっていることも多いのです。
これは、人間の本能的な対応で、嫌なことでも一生懸命やってしまうと、次にはもっと大きい負荷がかかってくるに決まっています。そうしたら、手を抜きながらぎりぎりのエネルギーでそつなくこなすしかないのです。何か、昔の社会主義諸国の仕事の仕方に似ているようです。^^;
「休まず遅れず働かず」という勉強の仕方をすれば、外見上は親や先生の言うことをよく聞くよい子です。しかし、そういう勉強法では、実は大したことは身についていないのです。小学校低学年からこつこつ真面目に毎日勉強していた子が、それまでずっと遊んでいて中学生の後半から急にがんばりだした子にすぐに追いつかれてしまうのは、こういう事情があるからです。
だとすれば、言うことを素直に聞かない子には、まだそういう手抜き勉強の仕方に慣れてないという点で見所があるのです。
子供に勉強をさせるときのコツは単純です。大事なことは、絶対に断固として尻を叩いてでもやらせる。しかし、内容については明るく楽しく褒めるだけ。この二つです。多くのお母さんは、この「断固として」という点が弱いのです。しかし、断固としてやらせられるお母さんの多くは、この「褒めるだけ」ができません。
しかし、どちらかしかできないとすれば、お母さんの役割は、やはり「褒めるだけ」の方です。子供はいずれ社会に出て、嫌なことでも「断固として」やらなければならない状態に遭遇します。しかし、温かく「褒めるだけ」で接してくれる人に出会うことはまずありません。褒められて自分に対する肯定的な感情を持って生きていくためには、子供時代にお母さんにたっぷりかわいがられて育つ必要があるのです。