ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 999番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/24
未来の教育は、作文を軸に学力を育てるものに as/999.html
森川林 2010/08/23 11:49 



 何年か前、夏祭りの模擬店で焼き鳥屋さんをやり、煙を吸いすぎてひどい目にあったことがあります(笑)。ところで、そのときに感じたことは、夏祭りに来ている人たちで、いちばん生き生きとしているのが模擬店を開いている人で、その反対に、お客さんで買いに来ている人はそれなりに楽しそうだがお店の人ほど生き生きとしてはいないということでした。

 人間は、ただ消費するだけよりも、何かを創造しているときの方が生き生きとするのだと思います。「こんなことやらされて大変だ」と口では言うものの、それがそれなりに楽しいというのが人間がもともと持っている性質です。

 ところが、現代の社会における仕事は、そのような喜びに結びついたものではありません。どちらかといえば、給料のために苦しい仕事を我慢してやるというようなものになっています。なぜ、そういう仕事になったかといえば、現代の社会ではまだ豊かさが不足しているために、人よりもいい収入を得たければ人よりもいいポジションにつかなければならないという事情があったためです。

 このいい仕事につくための努力が、勉強においては、いい学校に入るための勉強、そして、そのためにいい点数をとるための勉強になっていました。そこで、逆に、みんなにいい点数をとらせずに差をつけてふるいわけをするために、間違えやすい問題を出しそれを解く訓練をするというような勉強が主流になってきたのです。

 これからの社会は、もっと豊かさが普遍的なものになる社会です。その豊かな社会で、人間が単に消費の中で喜びを見出そうとすれば、その社会は進歩のない停滞した社会になるでしょう。

 しかし、人間は、もともと喜びをもって仕事をしたいと思う存在です。未来の社会の勉強は、豊かな社会の中で自分らしい仕事を見つけるために学ぶというものになってくると思います。

 その未来の勉強は、三つの方向で考えられます。一つは、世の中の情勢を理解し把握するための勉強です。これは、これまでの学校教育で行われてきた英数国理社などの勉強とほぼ同じです。違う点は、差をつけるための勉強ではなく、自分にとって役立つための勉強になっている点です。

 もう一つは、自分らしい創造をするための勉強です。

 そして、三つめは、その自分らしい創造を表現し、ほかの人に伝えるための勉強です。

 創造の勉強は、音楽、絵画、工作など、いろいろな素材によって異なりますが、言語による創造というものが重要な位置を占めます。同様に、表現の勉強についても、音楽、絵画、工作などさまざまな手段がありますが、言語による表現が重要な方法になってきます。もちろん、理解と把握のための勉強も、これまでと同じように言語を通しての学習が中心です。

 この言語による創造と表現が、これからの作文に求められる目標です。したがって、未来の勉強は、人よりも早く難問を解くという勉強ではなく、自分なりに新しい何かを創造し表現する、そのためにさまざまな知識や技能を身につけるというものになってきます。言い換えれば、自分らしい章を書くために、幅広い教養を身につけるという形です。この作文を中心にした国語力と学力を育てることが、未来の教育の姿になってくると思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 作文教育(134) 

記事 998番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/24
感想文の書き方はシンプルに as/998.html
森川林 2010/08/21 12:27 



 例年、夏休みになると、いろいろな方から、「感想文を見てほしい」という要望があります。

 しかし、これは原則としてお断りしています。その理由は、ひとつには小学校4年生ぐらいまで読書感想文の指導は無理があることです。もうひとつは、じっくり指導をすると上手になりすぎるからです。

 感想文が、自分の力で書けるようになる学年は、小学5年生からです。このころになると、文章を構成的に考えられるようになり、感想も一般化した形で書けるようになります。

 構成的な書き方とは、ひとつの段落の中身を文章全体との関連で考えて書くことです。一般化した感想とは、「自分がこう思った」ということだけでなく、「それは人間にとってこういうことだと思った」という感想です。

 しかし、小学5年生から書けるようになるとは言っても、意識的に上手に書けるようになるのは中学生の後半からです。ですから、感想文の宿題に意味があるのは、小学5年生以上、上手に書くことを条件にすれば中学3年生以上です。

 読書感想文の宿題を出す先生は、子供たちのこういう実態を知りません。

 小学校低中学年のほとんどの子は、感想文というと、本のあらすじを一生懸命書くか、又は、親に手伝ってもらう形で書くかのどちらかです。こういう宿題は、一言で言えば無意味です。読書感想文の宿題は、少なくとも小学校低学年では廃止すべきだと思います。

 言葉の森では、感想文の書き方は、希望があれば小学1年生から説明しますが、標準的な課題として行うのは小学3年生になってからです。それも、感想文の形を身につけるということを重点にした指導です。

 では、言葉の森では、感想文をどのように教えているのでしょうか。教え方の基本は、書き方の流れを決めて、その流れの中に内容をあてはめていくという形です。例えば、「本のはじめの部分の内容を書き」→「自分の似た話を書き」→「本のはじめの部分の内容についての感想を書く」という書き方です。これを1ブロック400字とすると、このブロックを毎日1つずつ書いていき、3日間で3ブロック1200字の感想文を書くことが出来ます。1日400字であれば、どの子も抵抗なく書けます。また、書き方の流れが決まっているので、苦手な子でもそれなりに書くことができます。

 感想文の指導のプロの人から見れば、幼稚な書き方のように見えるかもしれませんが、この書き方の利点は、考え方がシンプルなので、だれでも教えることができ、だれでも書くことができるという点です。そして、単に書きやすいだけでなく、この書き方で多くの子が感想文コンクールに入選しています。

 文章のよさのほとんどは、中身のよさです。似た話の中身が充実していれば、単純な構成であっても読み手を引きつけるいい文章を書くことができるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

柚稀 20100822  
すごくいいです!私は小学校6年生ですが、毎年感想文の宿題は最後までできず、結局お母さんに手伝ってもらいます。
私も感想文の宿題は廃止して欲しいです。
作文を書くのも苦手だし、どういう風に書けば上手に見えるかも全然分かりません。だから感想文の宿題は、廃止しないなら中学校くらいからにして欲しいと思いました。

森川林 20100823  
 柚稀さん、コメントありがとう。
 感想文の宿題は、単に惰性で出されているだけです。毎年出されているから今年も出そう、ということです。工夫も何もありません(笑)。
 中学生になると、税金の作文や人権の作文の宿題を出すところがありますが、これも全然工夫がありません。せめて出すなら、書き方の説明をしてだれでも書けるように準備をしてから出してほしいですね。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書感想文(19) 
コメント331~340件
……前のコメント
基礎学力コース 森川林
幼長、小1、小2対象の基礎学力コースの無料体験学習は、1月1 12/19
記事 4383番
作文の上達度は 森川林
 作文力がどのくらいついたかということは、本人にはわかりませ 12/17
記事 4382番
幼長、小1、小 森川林
 基礎学力コースは、小1の子にはおすすめです。  国語と算 12/5
記事 4377番
即自存在、対自 森川林
 中学生のころは、たぶん子供が人生で最も打算的に生きる時期で 12/3
記事 4374番
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●【重要】7月の新学期から作文用紙と封筒用紙の配布を廃止します――手書きの人は作文ノートの利用をおすすめします
●森からゆうびん2026年2月
●思考力を育てる作文教育

●本で最も進んでいるオンライン教育――少人数の対話と個別指導 無料体験学習 受付中。
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。小1から高3のオンライン少人数教育。
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育

●小学1、2年生は作文を始める適齢期です
●小学3・4年生は、作文がいちばん伸びる時期です
●小5・小6から、作文は「考える作文」に変わります。

●高校入試につながる作文力を、中学生から
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(高校向け)
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(塾高校向け)

●学校のための日本語作文検定(学校向け)
●学年ごとの「書く力」が一目でわかる(学校向け)
●総合型選抜・小論文評価業務に関するご提案(大学向け)

●学習塾のための日本語作文検定(塾向け)
●「書ける」ことが塾の強みになる(塾向け)
● 小1からのオンライン作文で、「読む力・書く力・考える力」を一生ものにします(生徒向け)

全国初の本格的な日本語作文検定作文の客観的評価で、誰でも作文が好きになり実力がつく。特許取得の独自のアルゴリズムとAIによる対話型600字講評。(学校塾向け)
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育 言葉の森
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。

●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習