ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 1005番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
小学校4年生での上手さと高校生での上手さとの違い as/1005.html
森川林 2010/08/28 09:27 



 小学校4年生前後は、小学生のうちで作文がいちばん上手に書ける時期にあたります。

 小学校2年生のころまでは、まだはっきりと他人にどう見られるかという意識が出ていません。小学校低学年の子供たちは自分の書きたいことを書くだけで満足しています。他人の目という意識がまだありません。

 小学校6年生以上になると、作文の課題が難しくなり感想も一般化した大きい感想が要求されるようになります。そのころになると、文章を書いて他人から見られるということに逆に抵抗を感じるようになります。

 そういう意味で、小学校4年生前後が自由に生き生きと生活作文を書ける時期になるのです。

 小学校4年生のころは、他人がどう見るかという一種のサービス精神も出てきます。そこで、作文を面白く書く工夫をするようになり、家族や身近な人の面白い場面をわざと取り上げて書こうとします。

 小学校4年生で作文コンクールなどによく選ばれる子は、上手に書くコツというものを知っています。しかし、ここであまり上手に書くことを追求しすぎないことが大事です。なぜなら、小学校中学年の作文で上手に書くことを目的にしてしまうと、かえってその後に行き詰まることがあるからです。

 小学生のころの作文の上手さは、題材(実例)の表現の上手さです。つまり、出来事に依拠した表現の上手さです。社会に出てから書く文章の上手さは、主題(感想)の表現の上手さです。つまり、考え方に依拠した表現の上手さです。

 高校生の後半になって優れた小論文を書ける子供たちを見ていると、その子たちも小学生や中学生のころは特に上手に書いていたわけではありません。ただし、書く実力はあったので、しっかりまともな文章を書いていたという印象です。

 生活作文を上手に書ける小学校4年生のころの作文の目標は、まともに書くこと、つまり正しい表記と読みやすい表現で安定した文章が書けることです。サービス精神のある子は、これに加えて面白い文章を書くことを目指していくとよいでしょう。そして、作文を書く練習と並行して読む力をしっかりつけることです。

 小学校低学年の作文の目標は、毎週楽しく書くことと、やはり読む力をつけることです。

 そのためには、できるだけいいところを見て褒めることと、毎日の暗唱と読書を欠かさないことの二つが大事です。その反対に、避けなければならないのは、書いた作文の欠点を注意することと、勉強に追われて暗唱や読書を後回しにすることです。

 高校生になって優れた文章を書けるようになることを目標に、本質的なことに力を入れた勉強をしていってください。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 

記事 1004番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
7月の森リン大賞(小学生の部) as/1004.html
森川林 2010/08/27 19:49 

 7月の清書をもとにした森リン大賞です。

 代表作品は、小5以上の生徒から1位の作品だけを1編掲載していますが、掲載されていない作品にも力作がたくさんあります。





7月の森リン大賞(小1の部46人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1Iまつりのじゅんびをしたことあじさい6257047496280
2おいしかったきゅうしょくなりと6122444435786
3びよういん清良61232384350108
4シビッツきよれ6015938445495
5おとうばんのこときゆけ5931442435279
6おとうさんがいたりあにいったことあおの みき5939139435096
7びょういんひろは5710837504880
8すなばであそんだことこやり5710937504880
9プールくきあ5510337504973



7月の森リン大賞(小2の部102人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1ピタゴラ・スイッチキューピー6737446476589
2すごく速いターンを見せるぞ!とらたいがくん6646342507292
3ポケモンカードゲームきむち6639239496786
4あつい毎日しゅうちゃん6639947446386
5誕生日ケーキ作りみるく6670841486292
6また会えるといいねみやま6652239476286
7よいちに行ったよひゆあ6557744466379
8みいちゃんのおまつりちびこ6477244447179
9せみとくわがたトム6471239436689
10ザリガニつりはたくさんつれたきなは6464138446595



7月の森リン大賞(小3の部145人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1一番すきな遊びパルキア7468249617286
2一番好きなあそびかなろ7167946577080
3わたしの好きな遊びレモネード7187844516489
4雨の日のずぶずぶ野球イナズマ7057349497581
5目標は一番上のよこぼうにのることすももちゃん7066148446289
6ラテン人になりたいふうこ7080649476084
7おふろのいろいろりすっぴ7094946486092
8理解と愛情とユーモア(清書)ゆまちゃん6962543456787
9いちばん好きな遊びローズマリー6968744436086
10一番好きな遊びきやも6849143537084



7月の森リン大賞(小4の部134人中)

順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1推理小説~臨海学舎の生活~原作 XYZMANCHESTER U78893399710160
2私達の逃走中みゃお7780646508689
3がんばればいい事がスヌーピー7781342617890
4友遊(ゆうゆう)遊んだめがね74389441018876
5ママの子どものころって・・・まめっち7488147557783
6ぼくのお父さんりんご7465548627583
7ジャングルおには、楽しいなまあやん72116648487289
8大好きなたかたかおにとこおりおになっち7277942476480
9古くせえもなぁ。でも大事にピカピカ7270652516183
10なわとび最高!ショコラ7299851465881



7月の森リン大賞(小5の部138人中)

私の両親と母の両親は正反対
ひんこ

 二人とも長いかげを体にひっつけていました。
「楽しかったね。」
太陽はとてもまぶしくて目を大きく開けるのがむずかしい日でした。
「また来週遊ぼうね。」
とても暑かったので、あせがダラダラ流れていました。

 私の父は、いつもアドバイスをくれて、私がなにか上手になるのを手助けしてくれます。父が私と遊んでくれる時、父は、子供にもどったようにワイワイギャアギャア遊んでくれます。一方、私の母の父は、母をいろいろな所へつれて行ってくれましたが、私の父のようには遊ばなかったようです。いつも母のことを見守っていたそうです。たとえば、大人は天皇で、子供は家来だとしたら、父は天皇側で私は家来側です。でも父は、そんな事は関係なく家来と遊んでいるようなかんじです。母の父は、いつでも天皇だぞ、というような人だったそうです。家来にいいことをしますが、家来のように低い位には行きたくな人です。私は、母の父が不思議に思えます。なぜかと言うと、私の周りには、母の父のような人がめったにいないからです。それは、今の時代だからかも知れません。今の人は、みんなで大人子供関係なく遊んでいます。もしかしたら、母の時代の大人は、みんな母の父のようだったかも知れません。

 私は、父と毎週週末スケートボードで遊びます。父は、
「パパも乗らせて~!」
と叫んで手を大きくふります。
「いいよ~。」
と私は笑いながら動きを止め、スケートボードを父の方へ向けてけります。父は、私のおりることのできる階段をおりるのに挑戦しています。階段の前まで来ると急に方向を変えてしまいます。きっと、こわいからだと思います。やっとおりたと思ってもガンゴンガーン。こけてしまいます。階段おりのコツを教えてくれたのは父なのに、父自身ができないのが不思議でたまりません。私が父に、父が教えてくれたコツをアドバイスした時、その直後にはできるのに、ちょっと休けいした後に乗ったらいつの間にかできなくなっています。そうやって父自身が必死に練習しています。

 母は、朝、昼、晩、とご飯を作ってくれます。私にお手伝いさせてくれます。母は、
「ちょっと勉強しよう。」
と声もかけてくれます。母は、時々一緒に遊んでもくれます。もっと遠くにボールを投げるアドバイスなども沢山くれます。
 母の母もまたまた正反対です。自分の用事でしょっちゅう出かけたらしいですが、子育てや、子供自身に興味がなかったようです。

 私の両親と母の両親は、正反対だという事がわかりました。私は想像してみました。私の両親の時代の大人は、子供大人関係なく遊ぶ人達。母の両親の時代の大人は、子供と大人の差をきちんと区別できる人達なのかもしれない。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1私の両親と母の両親は正反対ひんこ84113456788189
2あいまい文化と日本人まーりん80106248546892
3砲撃開始シャーロック・ホームズ79147238689683
4成長するってすごいネミント79107853578286
5断れない日本人リラックマ7994947617786
6間の大切さトゥインクル7895444649580
7kuro is my faborite pet☆みっくまっく78190846689383
8僚太からのプレゼントピッピ78107141669284
9幼中と成虫はありときりぎりすがいあ78114947579084
10犬や猫ではないペット四葉のクローバー78106742488283





★1位の作文は優れた内容でしたが、要約の部分が多かったので、代表作品としては表示しませんでした。次回から、清書の場合、要約は省略するか、自分なりの説明に書き換えておいてください。


7月の森リン大賞(小6の部141人中)

サンタさんからのプレゼント
クローバー

 「あった~。やった~。かわいい~。」
一昨年のクリスマス、プレゼントを見つけた時、私は、喜びに満ち溢れてとび跳ねた。その時の嬉しさは、今までのプレゼントのなかで、一番嬉しかった。ほかのプレゼントもとっても素敵なものばかりだが、特にこの時にもらった、レオタード二着などのことを書くことにする。

 明け方、ふと目が覚めた時、いつもプレゼントが置いてある枕元を見ると、プレゼントが置かれていなかった。そして、
「プレゼントがないよ~。」
と、一人でしくしく泣いた。でも、
「朝早いからまだサンタさんが来ていないのかも知れないよね。」
と自分で自分に言い聞かせてもう一度気を取り直して寝た。そして、また六時に起きるとまだプレゼントがなかったので、また私は泣いた。すると、父が来た。そして笑いながら
「しょうがないよ。あきらめな。」
と言ってリビングに行った。私は肩をがくんと落として、父の後について行った。ふとクリスマスツリーに目をやると、そこにある大きな靴下の中からプレゼントが顔を出していた。私は、「あれ?」と思った。「生まれた時から一度もプレゼントが入っていたことがなかったのに。あれは私の書いた手紙かな?」とも思った。でもそのあとすぐ、それがプレゼントだと分かった時、私は涙が一瞬で満面の笑みに変わった。その時のほっとした感じは今でも忘れられない。そこに入っていたのは黒にピンク色のリボンがついているフリルなしのレオタードと、水色とピンクのフリル付きのレオタードだった。とてもかわいかった。

 昔もらったクリスマスプレゼントの中で、レオタード以外に特に嬉しかったものは、魚釣りゲームだ。私が幼稚園生のときにもらったもので、ずっと欲しかったものだった。それは、上を向いた魚がぐるぐる回りながら口を開いたり閉じたりする。中には磁石がついていて、つりざおにも磁石がついているから、魚が口を開いている時につりざおをたらせば、魚が釣れるというものだ。もう、とってもとっても嬉しくて、何度も何度も遊んだ。こわれたものが久しぶりに出てきて、母が捨てようとした時、とても名残惜しくて悲しかったが、しょうがなくしぶしぶ
「分かった。」
と言って捨ててもらった。でもそのときは、まるでやっと出てきた宝物と別れるような思いだった。

 人間にとってプレゼントは、人の心を温かくするものだ。子供は、サンタさんから欲しいものをもらうと、素敵な気持ちになる。私は、サンタさんがいなかったとしても、ずっとサンタさんのことを信じていたい。それは、伝説のあの優しい子供にプレゼントを配るサンタさんが好きだからだ。私が大きくなって、子供のお友達ができたら、その子が素直に喜べるものをプレゼントしてあげたい。


順位題名ペンネーム得点字数思考知識表現文体
1上品な食べ方しもん8088546688090
2サンタさんからのプレゼントクローバー80113539557487
3使いやすく心のこもった贈り物まかじろう7912074910011884
4手作りのプレゼントかふた7998743607583
5愛犬「クレア」トリウム781090466310189
6私は改めて自分の部屋にひたえ7887942648083
7悪魔の引き出しきろや78100942517889
8私達が守る十二所の森ドレミ7887446607787
9エベレスト盛りあんこ78106943487583
10日本文化コレルリ7781042628084


この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
森リン(103) 子供たちの作文(59) 

記事 1003番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
読む練習が書く文章の雰囲気を作る as/1003.html
森川林 2010/08/27 09:04 



 昨日の「江戸時代の模倣という方法を現在の作文の勉強にも生かすことができる」という話のつづきです。


 文章を模倣する練習というのは、家庭や学校のような場所でなければなかなかできません。民間の学習塾などが文章指導と銘打って、ただよい文章を書き写す練習をしていたのでは、人が集まらないでしょう。

 しかし、そういうことを言ってもいられません。言葉の森では、現在、約千字の文章を暗唱する練習をしていますが、これを今後、暗唱から暗写へという形の練習に発展させていきたいと思っています。

 文章の暗唱の成果というものは、すぐに出てくるわけではありません。その文章を暗唱したことを忘れたころに、暗唱した文章の雰囲気が作文の中に表れてきます。

 先日、小学校5年生の生徒たちの「痛かったこと」という作文の課題で、子供たちが構成図を書いたあとに、その痛かった場面の描写を特に詳しく書くようにアドバイスしました。

 ちょうど1年ほど前に、水泳の文章の暗唱で、ごく短い時間の話を詳しく描写するような文章を暗唱する練習をしていましたが、その文章の雰囲気と同じような盛り上がりのある描写が、今回の「痛かったこと」の作文の中に自然に書けていました。書く対象が違うので、表現する言葉は全く違いますが、そのピークに向かって盛り上がるという雰囲気がとてもよく似ていたのです。

 暗唱の成果というものは、このように文章の雰囲気が似ているという形で表れてきます。ですから、暗唱の成果がすぐに出るのではなく、それがすっかり自分の中に消化されて、その文章を暗唱したことなど忘れたころに、自分の書く文章の中に暗唱の経験が生きてくるのです。

 本の好きな子は、その本の文体と似た文章を自然に書くようになります。読む練習は、書く練習と深く結びついているのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 

記事 1002番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
世界最高の識字率を生んだ江戸時代の勉強法を現代に生かす as/1002.html
森川林 2010/08/26 09:06 


 江戸時代の寺子屋の教育は、一斉指導でも個別指導でもありませんでした。それは、子供たちの自学自習をもとにして成立していました。

 勉強の方法は、先生が何かを教えるという面は少なく、子供たちがある手本を真似することによって自ら学ぶという形でした。

 真似をする学習というものは、その真似がすっかり自分のものになるまではあまり面白い勉強とは言えません。しかし、完璧に真似ができるようになると、その真似を表現することが楽しくなってきます。

 徹底した真似は、初歩的な個性発揮よりもはるかに程度の高いものです。

 欧米が個性と才能と天才の文化だったとすれば、日本の文化は、模倣と技能と熟練の文化だったと言ってもよいでしょう。



 この模倣という方法を学校での作文の勉強にも生かすことができます。

 日本の学校教育における作文指導は、二つの問題点を持っているように思います。

 ひとつは、小学校低学年で作文指導をしすぎるという問題です。読む力がまだ不十分で、作文の書き方(表記)の基礎を身につけていないのに、自由に作文を書かせて間違いを直すというようなところに力が入れられすぎています。小学校低学年のころは、よい文章を繰り返し読んで、読む力をつけることによって書く力の土台を作ることが大事で、書くことをそのものを追求するのは、多くの子供にとって先取りしすぎた指導になっています。

 問題点の第二は、小学校低学年での作文指導のしすぎとは反対に、小学校高学年から中学生高校生にかけての作文指導の不足です。この原因は、作文という生徒の個性を発揮する学習に対して、先生の評価や講評が追いつかないという理由によるものです。この場合も、生徒が模範となる文章を模倣して書き写すという練習を中心にしていけば、文章を書く機会は今よりももっと飛躍的に増やすことができます。

 この手本の模倣というのが、江戸時代の寺子屋教育の中心で、この方法によって日本では当時の世界最高の識字率と手紙普及率が育っていったのです。(つづく)

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 

記事 1001番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
受験作文小論文と、反対意見に対する理解 as/1001.html
森川林 2010/08/25 11:49 


 昨日、突然、高校3年生の子が慶応大学文学部の推薦小論文入試の書き方を教えてもらいたいというのでやってきました。

 そこで、持ってきた過去問の課題を見て、書き方を説明しました。その際に、「結びの意見には、『反対意見に対する理解』を入れていくのがコツだよ」という話をしました。その子は、「何でそんなものを入れるのか」と納得できないような顔をしていましたが、その後実際に書いたものを見てみると、反対意見に対する理解が文章の印象をよくするのにかなり役立っていました。

 受験の作文小論文のコツは、文章をよく見せるだけでなく、書いている自分自身をよく見せることです。ただ自分の考えを述べていればいいというのではなく、こんなに深く考えて述べているということもアピールする必要があるのです。

 もちろん、こういうコツは、ある程度書く力があることを前提としていますから、実力がまだ伴っていない生徒の場合は、実力をつけることをまず最初に優先しなければなりません。

 受験生をおおまかに分けると、まず実力のある子と実力のない子がいます。更に、実力のある子の中に、上手に書ける子と上手に書けない子がいるということになります。


 日本では、中学高校での作文小論文の指導はほとんどありませんが、そのわりには、かなりの子が一定の文章力を持っています。

 話は少し変わりますが、 フランスの調査会社が2010年2月にツイッターで使われている言語を調査した結果によると、英語が50パーセントで第1位で、日本語がそれについで14パーセントで第2位だったそうです。

 日本人がいかに文章を書くことが好きな民族であるかがわかると思います。この原因は、日本語が漢字かな混じり文という視覚的な言語であることが大きな理由になっているように思います。日本語は、喋るよりも書いてみたときの感覚が美しくて楽しいという気持ちを持ちやすいのです。

 この日本語を書く人口が多いということは、これからの日本の社会の可能性を大きく広げています。

 近代の社会では、マスコミが情報を作り出し、一般大衆はそれを受け入れるだけという構造で運営されてきました。ところが、インターネットの普及によって、日本の場合は一般の人が情報を作り出す力があるということが次第に明らかになってきました。

 これまでの工業社会は、今後次第に創造社会に移行すると思われます。このときに、国民ひとりひとりが自ら情報を作り出すことができる日本と日本語は、新しい時代を作るうえで世界の中で最も有利な位置にいると思います。


 さて、言葉の森では、受験作文小論文コースは入試の5ヶ月前からということにしているので、9月から受験作文コースに切り換える生徒が多くいます。

 作文の実力はこれまでの練習の中でつけているので、この受験コースは仕上げという位置づけの勉強になります。つまり、今ある実力の中でどれだけ上手に書くかということを中心にした指導です。このため、講師は生徒に対して、普通の練習では注意していないようなところまで注意します。

 これまでの作文の練習では、生徒の努力を評価していましたが、受験作文小論文の指導では、努力よりも結果を評価します。例えば、いい表現を入れようとして書いているだけでは不十分で、実際にいい表現になっていないとだめだということです。教える方は簡単ですが、書く子供の方は大変です。(^^ゞ

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
受験作文小論文(89) 
コメント1~10件
コメントは24時間以内に表示
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
【合格速報】東 森川林
 T君、いつも椅子に腹ばいになってずっと本を読んでいたものね 3/11
1月の森リン大 森川林
 小1から高3までの作文が並ぶと、学年に応じて、みんなの考え 3/11
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
日本復活の道筋 森川林
 工業製品を経済発展の原動力をした資本主義は終わりつつある。 4/17
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7
タイマー勉強法 森川林
 勉強も、家事も、仕事も、やらなければならない細かいことがた 4/2
人間の役割 森川林
うちの子が1歳か2際のとき、 車で30分ほどの三浦海岸につ 4/2
舞岡のシラサギ 森川林
舞岡八幡宮に行ったら、帰りにシラサギがいた。 3/29
身体や物理的現 森川林
身体や物理的現実は、時間や空間に限定されているが、意識はそれ 3/29
メジロとか、ヒ 森川林
メジロとか、ヒヨドリとか、スズメとか、ヤマバトとかが、毎日わ 3/28
批判と創造 森川林
人を批判することはたやすい。 大事なことは、批判ではなく創 3/27

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習