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記事 2551番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
なぜ自学自習か――人間は個性的に間違え個性的に理解する(1) as/2551.html
森川林 2016/03/17 21:00 


 ニワトリの摂食行動には個性がありません。だから、照明時間を長くすることで、どのニワトリも短期間で成長します。

 人間の勉強も同じように考えて、長期間教えればそれに比例して学力が上がるかというとそういうことはありません。人間の学習には個性があるからです。

 確かに小学校低学年のころは、学習内容に個性の差はほとんどありません。誰でもやればできるようになるし、やらなければできるようにならないという点で共通しています。

 しかし、学年が上がるにつれて、間違いの仕方も理解の仕方も個性的になってきます。同じ問題ができない場合でも、ある生徒はAの部分がわからないためにできないが、他のある生徒はBの部分がわからないためにできないということがあるのです。

 すると、当然その問題を理解する仕方も、ある生徒にはA’という解説が有効で、他のある生徒にはB’という解説が有効であるということが出てきます。

 ところが、これまでの教育では、生徒は受け身で教わる側に回っていることが多いため、教える側の先生がいくら熱心に教えても、その先生の説明の仕方もやはり個性的ですから、生徒と先生の理解のミスマッチングが起こることも多かったのです。

 優秀な先生が必ずしもよい先生になれないのは、この生徒と先生の個性の差があるからです。では、その反対に優秀でない先生がよいのかというと、これも同じようにその先生の個性に合わない生徒が出てきます。

 だから、生徒の個性を生かした勉強法で、最も能率のよい方法が自学自習なのです。(つづく)

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touko 20170120 77 
大勢を相手にした画一的な授業では、その子に合った解説受けられないことも多々あります。
自分で考え自分で理解する、それを手助けできる大人が身近にいることで、勉強がずっと楽に楽しくなると思います。

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家庭学習(92) 寺子屋オンライン(101) 

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オンエア作文の募集を開始します as/2550.html
森川林 2016/03/16 18:02 


 言葉の森では、現在寺子屋オンエアという名称で、ハングアウトのウェブ会議の機能を使った家庭学習の指導を行っています。

 この寺子屋オンエアを同じやり方で作文も書きたいという声がこれまでに何度かありましたので、担当の先生との時間が合えば、オンエア作文も始められるようにしました。
 追加料金などはかかりません。
 ただし、振替や代講の場合は、通常の電話指導になる場合もあります。

 やり方は、電話指導の10分前からハングアウトに入れるようにしますので、ウェブカメラのついたパソコンで指定されたリンクからハングアウトに入ってください。
 時間になると、先生から電話又はskype電話がありますから、その説明を聞いて作文を書いていきます(通常の電話指導と同じです)。
 作文を書いている間は、そのままハングアウトに入っていますが、途中の退出、再入室などは自由です。

 ハングアウトの1人あたりの接続時間は1時間ですので、1時間以上かかる場合は、いったん退出してそのまま自宅で続きの作文を書いてください。
 途中での質問や相談は、通常の電話指導と同じように事務局に電話をして聞いてください。

 通信での学習は孤独になりがちですが、ハングアウトで他の生徒の勉強している様子を見ながら勉強できると励みになると思います。
 詳細は、事務局までお電話でお問い合わせください。

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touko 20161006 77 
がんばっている人の姿を見ると、自分もがんばれます。

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寺オン作文クラス(2) 寺子屋オンライン(101) 

記事 2549番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
日本発の未来の教育――オンエア特別講座、寺子屋オンエア、オンライン作文、森林プロジェクト(10) as/2549.html
森川林 2016/03/15 20:42 


 アジアとともに、日本が目を向ける先はアフリカです。なぜなら、アフリカは地球の貧困の最後の焦点であり、アフリカが豊かにならないかぎり、世界に平和が訪れたと言える状態にはならないからです。

 アフリカに必要なのは、その地域の特性を生かした経済の建設です。しかし、そのもとになるものは、そこに住む人々の知恵と工夫です。だから、経済の建設と並行してアフリカの子供たちの教育を進めていく必要があります。
 この点でも、日本の寺子屋教育は、アフリカの教育に貢献することができます。

 これまでの世界の教育は、明治以降の日本の教育も含めて、学校での一斉授業形式の教育が中心でした。この教育方法は、短期間に全員を一定のレベルに持って行くには有効でしたが、その有効性は主に教育の初歩的な段階に留まるもので、教育の内容が高度になると、一斉より上のレベルの生徒にとっても下のレベルの生徒にとっても不十分なものになるという面を持っていました。
 また、一斉授業は、校舎とそこで教える先生を必要とするために、普及させるための費用と時間がかかるという面も持っていました。

 これに対して、ネットを使った少人数の自学自習形式の寺子屋オンエア型の教育は、生徒個人に教材と情報端末さえ渡せば、短期間のうちに比較的低コストで学習できる環境を広げることができます。

 義務教育の期間の勉強は、解説の詳しい教材があれば、特に先生が工夫して教えなくても本人の独学と同級生や上級生のアドバイスでほとんどがカバーしていけます。
 もちろん、経験の豊富な先生が教えた方が能率がよいという面があるかもしれませんが、幅広い範囲に点在する生徒に短期間に教育を普及させるためには、先に学んだ生徒があとから学ぶ生徒を教える仕組みを活用していく必要があります。
 それは、子供たちの遊びの世界では既に行われていて、それらの遊びの中には、勉強に似た複雑なものももちろんあります。

 ネットを使った寺子屋オンエア形式の学習は、この上級生が下級生の質問や相談に答えるという形の自学自習の教育を可能にします。
 ネットを使っているので、上級生にわからないところだけ先生が登場して質問に答えるという形も取ることができます。

 このようなやり方で教育を普及させていくことが、アフリカの人たち自身の手による経済建設の最初の土台になるのです。

 以上、10回にわたって、個性の教育、実力の教育、創造性の教育、教育の起業、世界の教育と話を進めてきました。
 言葉の森は、これまでに述べたような展望で、これからの教育を進めていきたいと思っています。(おわり)

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日本発の未来の教育――オンエア特別講座、寺子屋オンエア、オンライン作文、森林プロジェクト(9) as/2548.html
森川林 2016/03/14 18:48 


 新しい経済のフロンティアを求めているのは、先進国だけではありません。新興国もまた新しい市場のフロンティアを求めています。
 先進国も途上国も、それぞれの国内の格差は広がっていますが、国どうしの格差は逆に小さくなってきています。だから、先進国で新しいニーズが生まれれば、そのニーズの一部は、途上国にも波及していきます。このニーズの玉突き現象によって、通貨が動き出し、その動きは社会の他の層にも広がっていきます。

 日本でこれから新しい仕事をする場合、そのマーケットは第一に日本国内であることは間違いありません。なぜなら日本の消費者は感覚的に洗練されているので、日本で売れるものであれば、それがガラパゴス的な付加価値でない限り、必ず他国に受け入れられる可能性を持っているからです。

 日本でこれから売れるものが、個性を発見する教育、全教科のバランスのとれた学力、創造性を育てる教育、家庭学習をシステム化するようなミニ起業であるとすれば、同じようなものが途上国でも新しいニーズとして生まれてきます。

 これまで日本と海外を隔てるものは、ひとつは海で、もうひとつは言葉の壁でした。
 しかし、海による距離は、インターネットに載せられる情報量が増大したことによって、次第に障害ではなくなってきています。技術的には、既にMOOCと同じように日本の寺子屋教育を世界に広げることができるようになっています。

 もうひとつの壁である言葉のギャップは、機械翻訳の進歩によってやがて壁として意識されないものになります。
 日本語は、世界の中では特殊な言語ですから、自然な翻訳のレベルに達するまで時間がかかりますが、それでもその方向の進歩への流れは止まりません。
 そしていったん機械翻訳が実用レベルにまで達すると、それは、翻訳メガネや翻訳ヘッドセットという日常的な使用に抵抗のない形で社会の中に溶け込んでいきます。
 すると、まず壁のなくなったアジアが、日本の国内と同じような市場になります。しかし、この市場は大企業が自分の商品の売り先を確保するような意味の市場ではありません。なぜなら、売るものは工業時代の商品ではなく、文化時代の商品ですから、消費者だけでなく生産者も作り出す新しい市場となるからです。
 この市場は、進出元の先進国を豊かにするだけでなく、進出先の新興国や途上国も豊かにします。

 アジアの市場から始まる新しい経済は、やがて世界に広がります。言語の壁がなくなることは、言語の壁を大きなハンディとしてきた日本にとって、世界の日本文化を伝える大きなチャンスとなるのです。(つづく)

※次は、「アフリカの経済と教育について」です。

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記事 2547番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
日本発の未来の教育――オンエア特別講座、寺子屋オンエア、オンライン作文、森林プロジェクト(8) as/2547.html
森川林 2016/03/13 21:15 


 オンエア特別講座、寺子屋オンエア、オンエア作文などの教育を進めていく主体として、言葉の森が考えているものが森林プロジェクトです。

 森林プロジェクトでは、言葉の森の教材と指導システムを使い、小1から高3までの子供たちに作文を教えます。
 それは、作文の勉強というものが、独学や家庭学習だけでは十分にやりきれないものであるからという理由もあります。しかし、それ以上に大事なのは、森林プロジェクトで作文指導を行うことによって、プレゼン作文発表会や作文検定などのより発展的な作文学習ができるということなのです。

 また、森林プロジェクトは、作文を指導するだけでなくオンエア特別講座や寺子屋オンエアの講座も併設できます。つまり、家庭における自学自習を支えるとともに、子供たちどうしが個性を伸ばし合う場も提供することができるのです。

 この森林プロジェクトは、未来の社会ですべての人が消費者でありかつ生産者であるという時代の、生産者のひとつの先取りです。
 最初は、自宅の近くで近所の子供たちの作文を見てあげる仕事です。近所なので、プレゼン作文発表会なども近所でリアルに行うことができます。
 週に1回だけの教室では、自宅での音読や暗唱や読書の指導まで徹底できないことがあるので、寺子屋オンエアで、教室に来る日以外の家庭学習のアドバイスもします。もちろん、これは生徒と先生の希望によるオプション指導です。
 オンエアで家庭学習を見てあげることに慣れてきたら、その先生が自分の得意分野でオンエア特別講座を開講することができます。

 オンエア特別講座は、インターネットによって世界中に開かれていますから、自分の得意な分野がニッチなものであればあるほど、ロングテールのニーズを見つけやすくなります。
 これからの時代は、多くの人が関心を持つメジャーな分野で供給者どうしが激しい競争をするのではなく、自分だけのオリジナルな分野で、遠く細いニーズとつながる方が効率のよい仕事になります。ダーウィン流の適者生存の競争の時代から、今西錦司流の棲み分けによる共存の時代になっていくのです。

 このようにして新しい仕事を作り出すことも、これからのひとつの創造になります。
 そして、その自分独自のオンエア特別講座に、更に大きく広げる見通しが出てくれば、自分が直接教えるだけでなく、新たに教える人を育てるという仕事に、教える仕事のレベルを一段階上げていくことができます。

 個性的なものは、かけた時間に比例して他の誰もが真似のできないものになっていくので、供給者どうしの競争という混雑から離れて、自分独自の世界を深め広げていくことができます。こうして、多くの人が自分の個性を生かして生きていくことが未来の社会を準備することにもなります。

 このような仕組みを作れる可能性の最も近くにある国が日本です。そして、この可能性は、日本だけ留まらないのです。(つづく)

※次は、「アジア、アフリカのフロンティアについて」です。

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手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

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●本当の国語力は作文でつく
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●国語の勉強法
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●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

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●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
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●入試の作文・小論文対策
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●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
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●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
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