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【再掲】読書感想文の書き方 as/3355.html
森川林 2018/06/27 04:50 

感想文が楽に書けるのは小5から

 感想文が楽に書けるようになるのは、年齢的には小学5年生からです。小学1~4年生は、全体の構成を考えて書くという能力がまだ育っていませんから、大人が全体の方向づけをしなければ自分で本の流れに合わせて感想文の流れを考えていくという書き方はできません。
 また、小学1~4年生の場合、似た話がうまく見つかる場合と見つからない場合とでは、作品の出来に大きな差が出てきます。大人(親や先生)が近くにいて、「この次はこんなことを書いたらいいよ」とときどきアドバイスをしてあげなければまとまった作品を書くことはできません。
 なぜ学校のふだんの授業で感想文を指導せずに、夏休みの宿題というかたちで感想文を書かせるかというと、感想文は(特に低中学年の場合は)、一人ひとり別のアドバイスをしなければならないからで、30人から40人を相手にした一斉指導ではそういうアドバイスはできないからです。
 感想文の宿題を書かせる時間があれば、その時間を読書に充てた方がずっと子供のためになります。

子供まかせでは書けない

 「なんでもいいから自分で好きな本を選んで、自分で好きなように書いてごらん」ということでは、感想文は書けません。小学生の場合は、大人がなんのアドバイスもせずに感想文を書かせるぐらいなら、感想文を書くことそのものをしない方がいいのです。単に字数を埋めるだけの感想文は、何の勉強にもなりません。

じょうずな感想文を書くコツはある

 書くからには、じょうずな感想文を書いて、コンクールなどに入選したいとはだれもが思うことです。作品の出来具合の半分は、似た話などの題材の部分に支えられています。また、もう半分は、感想の部分の一般化の深まりに支えられています。ですから、感動のある似た話が連想できるような本を選び、感想の部分で大人の人が一般化の手助けをしてあげれば、じょうずな感想文が書けます。
 しかし、こういうかたちで親や先生がアドバイスをすることは、子供にとってはあまりうれしいことではありません。また、親や先生に支えられてじょうずな作文を書いても、教育的な意義はありません。ですから、感想文の目標はじょうずな作品を書くことにではなく、ひとまとまりの本を読み、ひとまとまりの文章を書く練習をするということに置くべきです。

書き方の手順「まず本選び」

 まず本選びですが、子供が「この本、おもしろいから書きたい」と言うような本が必ずしも書きやすい本であるとは限りません。子供が自分なりに似た話を見つけることができたり、想像をふくらませたりできるような本が書きやすい本です。この本選びは、大人がアドバイスをした方がいいようです。少なくとも、子供には「似た話や想像した話が書けるような本が、感想文の本としては書きやすいよ」と言ってあげるといいと思います。
 書きたいテーマが決まっているときは、インターネットの書店を利用して関連する図書を数冊用意すると話題が広がって書きやすくなります。

書き方の手順「次に字数配分」

 感想文の宿題は、原稿用紙3枚程度(400字詰めで1200字)の分量で指定されることが多いようです。これだけの分量を1日で書くというのは大変です。無理のない字数配分は、1日1枚(400字)です。感想文の宿題をするために、4日間の予定を立てて、1日目に400字以上、2日目も400字以上、3日目も400字以上と書いていって、4日目に全体を通して要らないところを削り、清書するという予定を立てれば無理なく書くことができます。

書き方の手順「1日目の400字」

 本のはじめの方から一ヶ所、似た話や想像した話の書けそうな場所を選び、そこを引用し、自分の似た話を書き、最後に「たぶん」「きっと」「もしかしたら」などという言葉を利用しながら、自分の感想を書きます。
 本の引用(1)→似た話(1)(もし…だったらと想像してもよい)(たとえも入れる)→感想(1)(たぶん、きっと、もしかしたらなどと考えてみる)

書き方の手順「2日目の400字」

 2日目も同じです。本の中ほどから一ヶ所、似た話の書けそうな場所を選び、そこを引用し、似た話を書き、感想を書いていきます。
 本の引用(2)→似た話(2)→感想(2)

書き方の手順「3日目の400字」

 3日目も同じように、本の終わりのほうから一ヶ所選んで書いていきますが、最後の感想のところがちょっと違います。1日目、2日目は、引用した小さな箇所の感想でしたが、3日目は本全体についての感想を書いていきます。
 小学5・6年生の生徒の場合、この感想は、「○○は(人間にとって)……である」というような一般化した大きな感想を書いてまとめます。この感想の部分は、お母さんやお父さんと話し合いをして、子供自身の考えを深めていくといいと思います。そして、「私はこれから」などという言葉を使い、この本から得たことを自分のこれからの生き方にどうつなげていくかを考えてまとめます。中学生の場合は、結びの5行に「光る表現」を入れていくとよいでしょう。
 本の引用(3)→似た話(3)→大きな感想(○○は人間にとって……。私はこれから)

書き方の手順「4日目の清書」

 4日目は清書です。お母さんやお父さんが全体を通して読んであげると、要らないところが見つかると思います(書いた人自身には、要らない部分というものはなかなかわかりません。これは大人でも同じです)。この要らない部分を削ります。次に、書き出しの部分に本の引用として情景描写の部分を入れられれば、書き出しの工夫ができます。これは無理のない範囲でやっていくといいでしょう。


書き方の手順「できたらほめる」

 書いている途中でも、書き終えたあとでも、親や先生が「これは、おもしろいね」「それは、いいね」と、子供の書いた内容のいいところやおもしろいところをどんどん認めてあげることが大切です。多少おかしいところや変なところがあっても、子供が書いた内容をできるだけ尊重してあげてください。これと反対に「これは、こうした方がいいんじゃない?」「そこは、ちょっとおかしいんじゃない?」などという否定的なアドバイスをすると、勉強でいちばん大事な子供の意欲をそぐことになります。大事なことは、いい作品を仕上げることではなく、手順にそってできるだけ自力で書く力をつけることです。

教室では宿題の感想文の個別指導はしません

 感想文の指導には、生徒ひとりずつ異なるアドバイスが要求されます。更に作品として完成させるためには、書いている途中にも頻繁にアドバイスをする必要が出てきます。このような対応は、普段の勉強の中ではできませんので、夏休みの宿題のための感想文指導は、教室では行ないません。
 宿題として感想文を提出しなければならないという事情のある方は、教室で練習した長文の感想文で似た話のよく書けたものをベースにして、ご家庭で書き直していかれるといいと思います。
 また、どうしても書いた作品を見てアドバイスをしてほしいという場合は、担当の先生ではなく、言葉の森の本部に直接ファクスでお送りください。折り返しファクスとお電話で説明します。(これは有料です。)

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森川林 20180627  
 言葉の森が読書感想文指導を行うまでは、感想文の指導というものはどこでも行われていませんでした。
 ただ書かせて、上手に書けているものを表彰するというやり方がどこでも普通に行われていました。
 そうすると、小学校低中学年の子供はどういう書き方をするかというと、最初から最後までのあらすじを長々と書き、最後に、「楽しかったです。」などというような感想を書いておしまいにするのです。
 こういう何の勉強にもならない、ただ読書嫌いや感想文嫌いにするだけの教育がずっと行われていたのです。


森川林 20180627  
 もうだいぶ昔の話になりますが、読書感想文の書き方を教えてほしいという要望があったので、言葉の森で読書感想文講座を開いたことがあります。参加したのは、小3から小6ぐらいの生徒でした。
 3日間の講座で、全員がひととおり感想文を仕上げました。
 そこまではよかったのですが、秋になると、その子たちから次々と、「学校代表に選ばれました」とか、「コンクールに入賞しました」などの声が届きました(笑)。
 それで、あまり上手に書かせるのも問題だと思い、読書感想文講座は、その年だけでやめたのです。
 ただし、入賞を目的にしなければ、感想文の勉強自体は、意味のあるやり方で進めることができます。
 今年の夏休みは、その意味のある読書感想文講座を開く予定です。

nane 20180627  
 作文や感想文というと、表現力の問題だと考える人が多いと思います。
 しかし、本当は内容の問題なのです。
 内容とは、その文章を書く目的と、その文章の中身となる実例です。
 表現の仕方の問題は、そのずっとあとに出てくることなのです。
 例えば、野口英世のお母さんが、英世あてに書いた手紙は、表現など全く無視しています。
 しかし、それは英世にとって最も価値ある手紙だったのです。
====
おまイの しせにわ みなたまけました わたくしもよろこんでをりまする なかたのかんのんさまに さまにねん よこもりを いたしました べん京なぼでも きりかない いぼし ほわこまりをりますか おまいか きたならば もしわけかてきま
しよ はるになるト みなほかいドに いてしまいます わたしも こころぼそくありまする ドかはやくきてくだされ かねを もろた こトたれにもきかせません それをきかせるト みなのまれて しまいます はやくきてくたされ はやくきてくたされ はやくきくたされ はやくきてくたされ いしよのたのみて ありまする にしさむいてわ おかみひかしさむいてわおかみ しております きたさむいてわおかみおります みなみたむいてわおかんておりまする ついたちにわしをたちをしております ゐ少さまに ついたちにわおかんてもろておりまする なにおわすれても これわすれません さしんおみるト いただいておりまする はやくきてくたされ いつくるトおせてくたされ これのへんちちまちてをりまする ねてもねむられません (野口シカの手紙)
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夏休み朝の作文体験学習募集中――3週連続。親子作文、読書感想文、受験作文の3コースから【7/6更新】 as/3354.html
森川林 2018/06/26 06:09 
「きみも、おいでよ。」

 言葉の森では、この夏休みの8月中に、3週連続の朝の作文体験学習を行います。
 募集するコースは、幼長から小2の生徒を対象にした親子で作文を書く親子作文コース、小3と小4の生徒を対象にした理科系の読書感想文コース、小5と小6の生徒を対象にした考える受験作文コースです。
 オンラインで行うため、保護者の協力がある程度必要になりますが、ほかではまず経験できない企画ですので、言葉の森の作文の勉強に関心をお持ちの方は、この機会にぜひ体験学習にご参加ください。

■コースと対象学年
(1)科学と実験の親子作文コース
 対象学年は、幼長、小1、小2。
 「しぜんとかがくのはっけん」という本をもとに、家庭で自然の発見や実験をしていただき、その体験をもとに親子で作文を書きます。
 お子様がまだ作文を書けない年齢でも大丈夫です。作文を書く楽しさを味わっていただくための企画です。

(2)理科系の読書感想文コース
 対象学年は、小3、小4。
 「理科好きな子に育つ ふしぎのお話」という本をもとに、家庭で対話や実際の経験をしていただき、その対話と経験をもとに読書感想文を書きます。
 読書感想文の書き方と、書く楽しさを味わっていただくための企画です。

(3)中学入試の受験作文コース
 対象学年は、小5、小6。
 「公立中高一貫校適性検査問題集」をもとに、問題文を読み取り、家庭で対話や調査研究をしていただき、その対話と調査研究をもとに受験に合格する作文を書きます。
 受験作文の書き方と、考える楽しさを味わっていただくための企画です。

※現在、寺オン作文コース、発表学習コースでオンラインの授業を受けている方は、この夏休みの体験学習はできません。

■日程
 8月中に同じ曜日で3週連続。
・水曜クラス:8月1日(水) 8日(水)22日(水)いずれも9:00~9:45
・木曜クラス:8月2日(木) 9日(木)23日(木) 〃
・金曜クラス:8月3日(金)10日(金)24日(金) 〃
・月曜クラス:8月6日(月)20日(月)27日(月) 〃
・火曜クラス:8月7日(火)21日(火)28日(火) 〃
原則として同じ曜日に3回受講していただきますが、他の曜日のクラスに空きがある場合は、他の曜日に振り替えて受講することができます。
※体験学習は、当初同じ曜日で3日間としていましたが、ご都合のつかない方も多いようなので、3日間どの日を選んでもよいようにしました。変更される場合は、新しい日程を選び、古い日程は×で消去しておいてください。(7/6追加)
※1クラスの定員は6名までです。45分間の授業は学年混在ですが、指導内容はそれぞれの学年に対応したものになります。

■会場
 会場は、Zoom会議室です。
https://zoom.us/j/104606743
・パソコンで上記のリンク先にアクセスすると、Zoomの会議室に入れます。
(初めてアクセスするときは、Zoomアプリのインストールが数分行われます。)
・会場の下見でいつでも自由に入室していただいて結構です。

(ただし平日17:00~21:00、土曜9:00~12:00は授業が行われていますので、その時間以外でお願いします。)

■受講料
 どのコースも3週連続で9,180円(消費税含む)
 教材として、下記の図書をお送りします。
 図書費も受講料に含まれますので、既に同じ図書をお持ちの方はご連絡ください。その場合、受講料は、図書費を差し引いた6,480円となります。

■お振込み(7/6追加)
.受講料は下記の金額で7月17日(火)までにお振込くださるようお願いいたします。
▽お振込先
三井住友銀行 港南台支店
普通 6599615 株式会社言葉の森
▽金額(手数料はお客様負担でお願いします)
図書を言葉の森に注文される方 9,180円
図書をご自宅でご用意される方 6,480円
(海外の方は、図書をご自宅でご用意ください。)
※期日までにお振込みがない場合はキャンセルとさせていただきます。

■教材とする図書(受講料に含まれます)
(1)科学と実験の親子作文コース
「しぜんとかがくのはっけん! 366」(主婦の友社)2,484円
(2)理科系の読書感想文コース
「理科好きな子に育つ ふしぎのお話365」(誠文堂新光社)2,484円
(3)中学入試の受験作文コース
「2019年度受検用 公立中高一貫校適性検査問題集 全国版」(みくに出版)2,700円
※海外にお住まいの方には図書はお送りできませんので、それぞれのご家庭でおそろえくださるようお願いいたします。

  

■オンライン授業の概要
(1)必要な機材は、ウェブカメラのついたパソコン(又はタブレット)です。
(2)Zoomというウェブ会議システムを使います。操作は簡単で、設定の必要はありませんが、45分間の授業には、大人の方も一緒にご参加ください(大人の方は画面に入る必要はありません)
(3)事前に授業の動画を見て、似た例を考えたり実行したりしておきます。
(4)授業の中で、自分の考えたことやしたことを発表します。(低学年の子で自分でまだ発表できない場合は保護者の方がかわりに発表してあげてください)
(5)その発表のあと、作文や感想文を書きます。
(6)書き上げた作文・感想文はカメラで撮影しjpg画像にして、言葉の森のページの指定の場所にアップロードしていただきます。
(7)45分の授業のあと、希望される保護者は懇談会にご参加いただけます。

■資料等(7/6追加)
体験学習の資料等は、後日ウェブに掲載しご連絡いたします。

■掲示板(7/6追加)
体験学習の質問・相談・連絡用の掲示板を作りました。ご自由にご利用ください。
https://www.mori7.com/ope/index.php?k=103

■お申込みはウェブフォームから、又はお電話で
 ウェブフォームは、
https://www.mori7.com/kform_pre.php?f=tkg201808

 お電話は、0120-22-3987(045-830-1177)(受付は平日9:00~20:00)

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森川林 20180626  
 朝9時から始めるオンラインの作文体験学習です。
 テキストを読むだけでなく、実際にその場で教えてもらわないとわかりにくい、親子作文、読書感想文、受験作文の3つのコースについて体験学習を行います。
 対象年齢は、幼長から小6まで。オンラインで行う勉強の面白さを味わっていただければと思います。


nane 20180626  
 作文は、マニュアルどおり教えたつもりでも、うまく書ける子と書けない子の差が出てきます。
 だから、家庭で教えるのは難しいのです。
 よくあるのが、すべて子供の手で自主的にやらせようとすることです。
 書くことがなかなか出てこない子から、無理やり書くことを引き出そうとして、結局書けなくしてしまうのです。
 もうひとつはその反対に、親が細かくアドバイスをして書かせことです。
 最初のうちは、うまく行きますが、やがて親も子もくたびれてきます。
 そして、アドバイスをしてうまく書かせたことは、結局子供の実力にはならないのです。
 作文をうまく書かせるコツは、手を抜きながら温かく見守り、書き出してからよりも、書く前の準備に力を入れておくことです。

匿名 20180627  
いつもお世話になっております。
仕事の関係で平日朝では参加できないので、冬休みなどには土日等のコースも設定頂けると大変ありがたいです。
次回以降、ご検討よろしくお願いいたします。

森川林 20180627  
確かにそうですね。今後検討したいと思います。

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●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

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●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

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