ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4521番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/11/5
「学校 あの不思議な場所」の詩をふと思い出して as/4521.html
森川林 2022/09/01 07:54 


●動画:https://youtu.be/3CoC3024_NU

  学校 あの不思議な場所
    茨木のり子

午後の教室に夕日さし
ドイツ語の教科書に夕日さし
頁がやわらかな薔薇いろに染った
若い教師は厳しくて
笑顔をひとつもみせなかった
彼はいつ戦場に向うかもしれず
私たちに古いドイツの民謡を教えていた
時間はゆったり流れていた
時間は緊密にゆったり流れていた
青春というときに
ゆくりなく思い出されるのは 午後の教室
やわらかな薔薇いろに染った教科書の頁
なにが書かれていたのかは
今はすっかり忘れてしまった
 "ぼくたちよりずっと若いひと達が
 なにに妨げられることもなく
 すきな勉強をできるのはいいなァ
 ほんとにいいなァ"
満点の星を眺めながら
脈絡もなくおない年の友人がふっと呟く

学校 あの不思議な場所
校門をくぐりながら蛇蝎のごとく嫌ったところ
飛びたつと
森のようになつかしいところ
今日もあまたの小さな森で
水仙のような友情が生れ匂ったりしているだろう
新しい葡萄酒のように
なにかがごちゃまぜに醗酵したりしているだろう
飛び立つ者たち
自由の小鳥になれ
自由の猛禽になれ

====

 茨木のり子さんの詩です。
 わかるなあ。

「蛇蝎のごとく嫌ったところ
 飛びたつと
 森のようになつかしいところ
 今日もあまたの小さな森で
 水仙のような友情が生れ匂ったりしているだろう」

 子供のころを思い出すと、いろいろ理不尽なことはあり、子供だったからそれに敏感だったこともあり、蛇蝎のごとく嫌ったこともありますが、大きく見れば、学校はやはり森のようになつかしいところでした。

 言葉の森のオンラインクラスの運営も、そのようになつかしいところにしていきたいと思います。
 そのためには、勉強の目的を、成績の輪切りの上に行くことではなく、オンリーワンになることに置く必要があります。

 昔、年功序列と終身雇用の時代には、輪切りの輪のひとつでも上に行くことが勉強の目標でした。
 今も、多くの先生は、その昔の意識で子供たちを指導しています。

 しかし、未来は、ベーシックインカムと独立起業の時代になります。
 今はまだ、その萌芽もほとんど見られないかもしれませんが、時代は確実にその方向に向かっています。

 子供たちは、教科の成績の輪切りに収まらない、無限の個性の可能性を誰もが持っています。
 もちろん、これからの個性は学問に裏付けされている必要があります。
 だから、学問の実力をつけることは前提ですが、勉強の目的は、勉強そのものではなく自分の個性を生かして生きていくことなのです。

 言葉の森は、そういう新しい学校のような場所になることを目指しています。

 と書いていてい、ふと「学校ごっこ」という言葉を思い出しました。
 子供たちは、学校はあまり好きではありませんが、学校ごっこという遊びは好きです。
 勉強したり、教えたり、教えられたちということは、本来楽しいものなのでしょう。
 それが、制度として強制されるのでなければ、学校は楽しい場所になるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

lemonade 20220902  
いつも示唆に富んだ記事を公開して下さり、ありがとうございます。いつか中学生高校生と親のかかわり方について、先生のお考えをお聞きしてみたいと思います。中高生たちは、大きな変化の時代が訪れた社会に出ることが目前に迫った今現在も、頻回の試験や膨大な課題と向き合っています。親はどのような姿勢で子どもと過ごせばよいとお考えでしょうか。よろしくお願いいたします。

森川林 20220902  
 lemonadeさん、コメントありがとうございます。
 今度の記事で、子供たちの今後の勉強の方向を書く予定です。
 未来は、たぶんもっと明るいものになると思います。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
言葉の森のビジョン(51) 

記事 4520番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/11/5
プログラミングの学習は、小1から、オンライン4人クラスで始めるのがおすすめ as/4520.html
森川林 2022/08/31 04:37 


https://youtu.be/sKpQVzZBjmc

 プログラミング学習の面白さは、創造と発表があることです。
 ただ、言われたとおりに教えてもらって、そのとおりにできただけでは、本当の面白さはわかりません。

 子供たちは、自分で何かをして、それをみんなの前で発表して、ほかの人の発表に刺激を受けて、自分も更に工夫しようと思うことで成長していきます。

 子供たちが、勉強より遊びが好きなのは、遊びにはそういう創造と発表と交流という要素があるからです。
 この創造と発表と交流のある遊びのような勉強が、プログラミング学習です。

 創造性のある子は、最初はテキストのとおりにプログラミングの学習をしていても、途中で必ず自分なりの工夫を試みるようになります。
 この工夫が、本当の勉強の面白さなのです。

 工夫とは、すでにわかっている知識を組み合わせて、まだ誰も作ったことのない新しい創造をすることです。
 必要なことは、知識がある程度あることですが、もっと大事なのはその既存の知識を組み合わせて、新しい知識を作り出すことです。

 プログラミング学習は、その点で、算数数学の難しい問題の解法を考えることと似ています。
 算数数学もまた、既存の知識を組み合わせて、新しい解法を作り出すことだからです。

 ただし、今の受験の算数数学は、解法を覚えることが中心になっているので、勉強自体が面白いというものではなくなっています。

 勉強の本当の面白さを実感できるのは、プログラミングと創造発表と作文なのです。
 この3つの学習に共通しているのは、自分らしい工夫ができることです。

 多くの子供たちは、勉強というと、漢字の書き取りや計算の練習のようなことを考えると思います。
 それらは、勉強の準備にすぎません。
 本当の勉強は、自分で新しい工夫することのできるものです。

 AIの時代には、知識よりも、個性、思考力、創造力が必要になります。
 その新しい勉強は、遊びのように面白い勉強になります。

 ただし、その遊びのような勉強も、35人学級のような大人数の授業では、本当の面白さはわかりません。
 全員が発表し交流できる人数は、4~5人です。

 4~5人のクラスをコンスタントに作るためには、そのクラスはオンラインである必要があります。
 オンラインと言っても、動画を一方的に流すようなオンラインではなく、全員が参加し交流できる双方向型のオンラインです。

 そのオンラインクラスで、みんなと一緒に勉強する面白さを知れば、それはプログラミングに限らず、作文にも、総合学力にも、国語、数学、英語の勉強にも生かせるようになります。

 将来の学校教育も、いずれオンライン4人クラスを組み入れたものになります。
 同年齢、同進度の子供たちが、交流しながら学び合い、互いの学習成果を発表するという形の教育が、未来の新しい教育のスタイルになるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
プログラミング教育(5) 

記事 4519番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/11/5
不登校で学校に行かないなら、プログラミングと創造発表の勉強を as/4519.html
森川林 2022/08/30 10:31 


●動画:https://youtu.be/8NBPP9Tg-w4


 この記事を書こうとしていたとき、ちょうど、学校に行きたくないという小4の子のお母さんから電話がありました。

 学校に行きたくない理由は、別に学校が嫌いなわけではなく、勉強によっては好きなものもあるが、すでにわかっていることを聞くだけの授業はつまらないから行きたくないということでした。
 具体的には、理科や社会の教科のようです。

 それは、誰でも納得すると思います。

 理科と社会は、自分で本を読めばわかることばかりです。
 授業を意味あるものとするためには、各人が研究した成果を発表するようなかたちの授業にする必要があります。
 しかし、それは35人学級の現実では、まずできません。

 この学校教育の根本的な行き詰まりを打開する方法は、オンラインの4~5人のクラスで勉強を行える仕組みを作ることです。
 しかし、学校が変わることは当面は期待できませんから、とりあえずの選択肢は、言葉の森のオンライン4人クラスで、自分が希望する勉強をすることです。

 おすすめするクラスは、プログラミングと創造発表です。
 国語、算数数学、英語などの教科の勉強は、市販の問題集や参考書で間に合います。
 もし、苦手な科目があれば、オンラインクラスで受講すれば済みます。

 大事なことは、自分の生活をうまくコントロールしながら、好きなことをより深める学習をすることです。
 生活のコントロールのためには、朝起きてすぐの時間の使い方が大切です。
 だから、できれば朝8時か9時の授業に参加するといいと思います。

 勉強は長時間やる必要はありません。ひとりでやるのですから、学校の集団授業よりもずっと能率のよい勉強ができるからです。

 ところで、自分の好きなことがないと、無駄に時間を費やすことになります。
 プログラミングと創造発表は、いくらでも時間をかけられる勉強です。
 こういう特定の分野で時間をかけて勉強すれば、それは将来の入試にも生きてきます。

 将来の入試は、今のような知識の詰め込み、解法の丸暗記の反復、短時間で問題を解く訓練ではなく、その子なりの個性と実力によって評価されるようになるからです。

 大事なのは実力ですから、不登校を生かして実力をつけていくことを中心に考えていくといいと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
不登校(0) 
コメント101~110件
……前のコメント
森川林
これまでの人生では、お金を儲けることとか、他人から評価される 1/7
記事 番
森川林
ブンブンどりむ、相変わらず。 齋藤孝さんも、有名だけど、ほ 1/6
記事 番
森川林
 勉強は、家庭で自分のペースでやっていれば十分なのですが、小 1/4
記事 番
「頭のいい人ほ 森川林
 語彙力をつける本などを読んでも語彙力はつきません。  大 1/1
記事 4900番
「英語を生かそ 森川林
 日本語における風の吹き方。 ====ChatGPT さ 12/23
記事 4893番
「英語を生かそ 森川林
 英語を過度に学ぶ必要はありませんが、他の言語を学ぶという意 12/23
記事 4893番
「会話の書き出 森川林
「パターン化された手紙の書き方をするな」と批判する人はいませ 12/16
記事 4886番
言葉の森がオン 森川林
工業製品に関しては国境がなくていいのですが、教育や文化に関し 12/11
記事 4881番
合格しなくたっ 森川林
 英語辞書さん、その心意気が大事です。  本気で取り組む人 12/11
記事 4000番
合格しなくたっ 英語辞書
2024年度受験生です。私は偏差値59で都立国際高校を目指し 12/10
記事 4000番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
画像送信テスト 森川林
回回回 11/2
森川林日記
Thunder 森川林
https://www.thunderbird.net/ja 10/29
森川林日記
この忙しいとき 森川林
この忙しいときに、というかいつも忙しいけど、今は特にというと 10/28
森川林日記
もう二度とGm 森川林
 Gmailが突然、大量のPOP3は受信できないようにした。 10/28
森川林日記
2025年10 森川林
△ミズヒキグサ ●紙ベースの勉強が基本。デジタルの 10/22
森の掲示板
3I/Atla 森川林
それは、いい結果になるだろう。 10/2
森川林日記
SDGsとかL 森川林
SDGsとかLGBTQとかいう新しい言葉を使う人は、考えの浅 9/27
森川林日記
千葉県立千葉中 森川林
受験生に点数の差をつけるためだけのテスト。 横浜市立南 9/25
森川林日記
2025年9月 森川林
●家庭学習の習慣を  小学生のうちから家庭学習 9/22
森の掲示板
OCRのオシロ 森川林
今からOCRのオシロンの作り直し。 これまでgoogl 9/20
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習