ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2074番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/25
入試の作文は字数を埋めることが第一。情報処理化した国語の勉強の仕方 as/2074.html
森川林 2014/02/04 17:25 



 入試で作文試験が行われる場合、最初の年は、課題も比較的易しいのが普通です。それは、どういう課題を出したらいいのか、試験を出す側も見当がつかないからです。
 実際に試験を行ってみると、1年めは点数にある程度のばらつきがありますが、2年めからは、どの生徒も差がつけにくいぐらい上手に書いてくるようになります。
 そこで、作文試験の課題は、年々難化していきます。

 現在、中・高・大の入試で行われる作文試験の課題の多くは、試験を出した先生でもまともに書けないだろうと思うものがかなりあります。
 それを短時間の制限の中で書かせるのは、そういった試験にしないと、点数の差がつかないからです。

 だから、試験対策は、第一に、まず時間内に字数を全部埋めるということになります。
 そのためには、課題の長文をかなりのスピードで読み、細かい設問をかなりのスピードで解くことが要求されます。
 国語の試験が情報処理の試験になっているというのは、こういう事情からです。

 したがって、いちばんいい勉強法は、試験問題に出るような文章を読み慣れておき、試験問題に出るような文章を書き慣れておくことです。

 試験問題に出る文章に慣れておくという点では、過去問が最も役に立ちます。
 ところが、中学入試の課題は、小6の生徒対象に作られているので、小5までの生徒には、ふりがながないと読めない漢字も使われています。
 そこで、漢字の読みを先取りする勉強をしていく必要が出てくるのです。

 また、文章が読めるということは、すらすら読めるということです。すらすら読めるようになるためには、繰り返し読むことが必要になります。
 その繰り返しの読みを行うために、音読という勉強法が役に立ちます。

 長文がなめらかに読めるようになると、どこがよく理解でき、どこがあまり理解できていないかがわかってきます。
 そこで、家族との対話が必要になります。難しい長文を、お父さんやお母さんの身近な体験談と結びつけることでより深く理解していくのです。

 だから、国語の勉強法は、まず、読書、次に漢字の読み、そして音読、対話、作文となるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
受験作文小論文(89) 国語力読解力(155) 

記事 2073番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/25
勉強は、ひとりでするより、ほかの人が一緒にいる方がはかどる as/2073.html
森川林 2014/02/04 16:39 


 facebook記事より。

====

 子供は、みんなと一緒にいるのが好きです。
 その点では、子犬にちょっと寝ています。(うちの犬は寝るときにも、人の腕を枕にして寝ます。)

 遊びでも、勉強でも、友達がいるから楽しいのです。

 居間で勉強した方がはかどるというのは、雑音に強くなるからではありません(笑)。
 日本人の日本語脳は、雑音、特に人の話し声がない状態でフルに能力を発揮します。
 居間で勉強が進むのは、近くに誰かがいるという感覚があるからなのです。(実際にはいない場合であっても)

 高校生で、自分の家でひとりで勉強するより、図書館や自習室に行った方が勉強する気になるのは、やはり同じ事情からです。

 だから、勉強は、そういう環境をうまく作ることが大事になるのです。

 今日は、久しぶりの曇り空。
 ときどき、細い雨がパラパラと降ってきます。
 でも、暦は立春。寒いとはいっても、もうあたりは春の気配です。

 近所の庭に、白い梅が咲いていました。

 それでは、今日もいい一日をお過ごしください。

====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
勉強の仕方(119) 寺子屋オンライン(101) 

記事 2072番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/25
ネット教育に必要なのは、ITテクノロジーではなく教育についての哲学 as/2072.html
森川林 2014/02/03 18:40 



 ネットを使った教育には、大きな可能性があります。
 それは、まずネットが持つ利便性、「いつでも、どこでも、誰でも、限りなく無料に近く」というものがあるからです。
 更にそこに、「双方向性、リアルタイム性、リッチコンテンツ性」などが加われば、ネットは子供たちの教育に大きな力を発揮します。
 そして既に、その実践は、さまざまなところで行われています。

 ところが、ここにいくつかの問題もまたあるのです。
 それは、魅力的な教育コンテンツを作るために、教材が果てしなくリッチになっていくことです。
 そういったネット教育は、勉強がゲームをやるよりも面白いものになることを目指しています。ところが、このゲーミフィケーション的な面白さの追求に問題があるのです。

 その問題点は、大きく四つあります。

 第一は、従来から指摘されていることですが、ゲーム化できるような教材は、低学年の初歩的なものに限られるということです。
 小学校の低中学年で学ぶ簡単なものが、いくらゲーム的に面白いものになっても、それで子供たちの学力がこれまでよりも意味があるほど早くつくわけではありません。

 第二は、これもしばしば指摘されていることですが、勉強の内容が身につくのは、先生に教えてもらったり、画面に見入ったりしているときではなく、ひとりで静かに内容を反芻しているときだからです。
 ネットの勉強の面白さが、かえってその本当の勉強を定着させる時間を減らしてしまう可能性があるのです。

 第三は、これはまだ多くの人が気づいていないと思いますが、面白い教育というものが、人間の動物性を助長するような面白さになりがちだということです。それが、特に低学年のころに集中して行われることに、大きな問題があります。
 幼児や低学年のときに、刺激と感覚で面白い勉強の仕方を味わうと、確かに知識は多少は早くつくかもしれません。しかし、それによって、衝動的、感覚的、物質的、自己中心的な感性が身についてしまうのではないかと思うのです。
 数学者の岡潔(おかきよし)氏は、「情緒と想像」という著書の中で、幼児期に衝動的な判断や物質主義的な考えを持たせてしまうことの危険性を繰り返し述べています。
 ゲーム的な面白い勉強を低学年のうちにさせることによって、かえって人間らしい成長を阻害してしまう可能性があるのです。
 そして、学年が上がり勉強が高度になるにつれて、ゲーム的な面白い勉強というものは次第に作れなくなります。本当は、高校生ぐらいになれば、勉強そのものの持つ面白さに目覚めていくものなのです。

 第四は、教材や授業がリッチコンテンツになり、ゲーム的な面白いものになるにつれて、その教材作りを担うのが、資本のある大企業に限られてくるということです。
 教育は、社会全体の関心事です。子供にどういう勉強をしてほしいかを決定するのは、本当は親を中心とした社会全体でなければなりません。だから、教材や授業は、手作りが可能な範囲で、いつでも誰でも作成や編集に関与できるものであるのが理想なのです。
 ところが、ネットで提供されるゲーム的な面白い勉強というものは、その理想と逆行する旧時代的な教育になる可能性が大きいのです。

 以上、ネット教育について、四つの問題点を挙げました。
 教育に生かすネットの可能性はまだ未知の部分が広範囲に残っています。
 だから、ネットを使った教育を考えるときに大事なのは、ITテクノロジーではなく、教育についての哲学なのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
インターネット(25) 寺子屋オンライン(101) 未来の教育(31) 

記事 2071番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/25
教育のネット化が、人間の動物性を助長するものにならないように as/2071.html
森川林 2014/02/03 17:27 



 facebook記事より。

====

 教育のネット化が進んでいます。

 しかし、面白い授業を配信するというのは、テレビ番組に似てくるようです。
 カラフルな教材というのは、中身よりも余計なところに飾りがついている感じです。
 ゲームで興味を引きつけるというのは、競争心を育てるだけのような気がします。
 いろいろな賞品がおまけにつくというのは、かえって射幸心を煽る結果になりそうです。

 と考えると、人間の動物性を助長するような形で、教育にネットが利用されていくような感じがするのです。

 能率よく知識をつけるというのはいいのです。
 しかし、それよりももっと大事なのは、人間性を育てていくことです。

 いちばんいいのは、知力も育て、人間性も育てることです。
 そこで今考えているのは、江戸時代の寺子屋をネット化するという方向です。

 新しいネット教育は、これからいろいろな試行錯誤の中で進んでいくと思います。



 近所の庭に、もう梅の花が咲いていました。

====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
インターネット(25) 未来の教育(31) 

記事 2070番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/25
本質的な変化や成長は、忘れたころにやってくる as/2070.html
森川林 2014/02/03 17:23 



 facebook記事より。

====

 よく、「○日間で偏差値が○上がった」などと言いますが、それはもともと偏差値で測るようなものではないのです。
 すぐ変わるようなものは、表面的なものです。
 本当に大事なものは、少しずつ時間をかけて変わっていきます。

 子供の作文を見ていると、なかなか上達しないと思うことがあります。
 しかし、それでもいつも褒め続けて、毎日音読を続けていると、ある日、「いつの間にか上手になっていた」と思うときが来ます。

 本質的な変化は、このように、「ある日気がついたら」という形でやってくるのです。

 今日から2月。
 もうすぐ立春です。
 太陽の光も、心なしか暖かさを増したような気がします。

 やがて、本当に暖かい春が来るでしょう。

====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
勉強の仕方(119) 
コメント1~10件
森リンベストの 森川林
じすけ君、ありがとう。 統合失調症のような、また似たような 4/21
森リンベストの じすけ
こわばんは 今日は元気一杯、体験発表をさせて頂きます。 4/20
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
毎日新聞に言葉 森川林
 しばらく前に、毎日新聞の人が取材に来ました。  そのとき 4/24
テスト送信 森川林
https://www.mori7.com/za2024d0 4/24
4月保護者懇談 森川林
シラン ●今後の「森からゆうびん」の学習デ 4/22
マスクにしても 森川林
マスクにしても、ワクチンにしても、消毒にしても、 自分たち 4/21
イエスも釈迦も 森川林
イエスも釈迦も、理想の社会を築きたいと思っていた。 しかし 4/21
日本復活の道筋 森川林
 工業製品を経済発展の原動力をした資本主義は終わりつつある。 4/17
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7
タイマー勉強法 森川林
 勉強も、家事も、仕事も、やらなければならない細かいことがた 4/2

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習