ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2404番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
上田渉さんの「勉強革命」を読んで――音読を基本にした国語力 as/2404.html
森川林 2015/08/24 05:48 


 上田さんは、落ちこぼれの小中高時代→東大合格→オーディオブック会社の経営、という経歴の持ち主です。
 その著書「勉強革命」の国語の勉強法のところを読んで、言葉の森の普段の指導と同じような内容だったので、似たことを考えていた人もいるのだと少し驚きました。その引用です。

 上田さんが、大学受験を前にして、偏差値30というどん底の中から編み出した勉強法は、徹底して音読するという方法でした。
 まず、すべての学力の基礎は国語力だと認識して、国語力のアップに取り組みました。

 国語力が最も大事だというのは、小中学生だけでなく、高校生にもあてはまる真理です。
 小学生の場合は、計算ができても文章題が理解できないという子がときどきいます。高校生の場合は、英語の単語や文法は理解できても、その英語で書かれた内容で論説文の難しいものになると、国語力がないために読み取れないということが起こります。難関大学の英語力の半分ぐらいは国語力だと思います。

 さて、著書の上田さんは、難しい文章を百回音読するということから始めました。
 百回というのは、江戸時代の教育家である貝原益軒も述べている方法です。それは、論語を百字ずつ百回ずつ読み、空で読み空で書けるようにするという方法でした。

 言葉の森の音読指導で、よく保護者から質問があるのは、「意味のわからない言葉があったらどうするのですか」というものです。言葉の森の回答は、「意味はわからなくていいです。わからなくてもすらすら読めるようになればいいのです」というものです。
 意味がわからず、つっかえつっかえ読んでいる子に、辞書を引いて意味を調べさせるようなことをすれば、すぐに音読が嫌になります。そして、結局調べた意味も頭の中に残りません。
 ところが、音読を続けて、すらすら読めるようになればいいと思ってやっていると、調べなくても自然にわからない言葉の意味が大枠としてわかってきます。その大枠がわかってくると、自然に身近な人に聞いたり自分で調べたくなったりするのです。
 わからないから調べるのではなく、わかりかけてきたからはっきりさせたいと思って調べるのです。

 だから、親は、「わからない言葉は調べなさい」などと言わずに、ただ「すらすら読めるようになればいい」とだけ言っていればいいのです。そして、繰り返して音読をしていれば、誰でも例外なくすらすら読めるようになります。例外なくできるようになるというのが、この音読のよい点です。
 ところが、学校などの宿題として出される音読は、いくつか問題があります。第一に、もとになる文章が易しすぎるものであることが多い点です。第二に、繰り返しの回数があまりにも少ないのです。百回読むなどということはまずありません。第三に、宿題として出されたからという理由でやっていると、宿題がないとやらないようになるのです。音読は、基本となる勉強ですから、宿題としてではなく家庭学習として独自にやっていく必要があります。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
音読(22) 国語力読解力(155) 

記事 2403番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
親が簡単に教えられる小1、小2の時代にこそ正しい勉強法を as/2403.html
森川林 2015/08/21 09:21 


 小1、小2の勉強では、やることがはっきり決まっています。漢字の書き取り、計算の練習、そこに少し難しい文章題があるくらいです。
 やることが単純で明確ですから、この時期の教材は、紙の教材にしてもパソコンの教材にしても工夫されたものが多く、その工夫された教材をやっていれば、誰でも勉強ができるようになります。
 しかし、誰でもできるからこそ、そこで逆に間違った勉強法を定着させてしまうことも多いのです。
 間違った勉強法とは、第一に難しいことをやりすぎることです。第二に長い時間やらせすぎることです。第三に親がすぐに教えすぎることです。なぜこれらが間違っているかというと、今はよくても子供の将来の成長にとってはマイナスになるからです。
 低学年のころは、難しいことをやらせても頭がよくなるわけではありません。それよりも勉強というものを嫌いになることが多いのです。長い時間やらせると、確かにその時点での成績は上がります。しかし、だらだらと勉強をする癖がついてしまいます。また、親がていねいに教えすぎると、親がいないとできないとか、誰かに教えられないとできないという自主性のない勉強になってしまうのです。
 このようなことが結果として出てくるのが、小学校中高学年からです。しかし、そのころになると、いったんついた習慣はなかなか変えられません。だから、小学校低学年の簡単に勉強させられる時期に、正しい勉強の仕方をしていくことが大事なのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
小学校低学年(79) 家庭学習(92) 

記事 2402番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
集中力がない子にどう接するか as/2402.html
森川林 2015/08/20 09:09 


 多くのお母さんが困っていることとして、子供に集中力がないということが挙げられます。集中してやればすぐにできることを、気が散ったり、ほかのことをしたり、ぐずぐずしたりして、結局時間ばかりがかかってしまうというようなことです。
 しかし、少し想像力を働かせてみればわかるように、あまり面白くないことでも義務だからといって集中してできる子がいたら、それは勉強だけすればいい学生時代にはいい子かもしれませんが、社会生活の上ではそうではありません。社会生活の中で、他人と協同して仕事をしたり、人の上に立ってリーダーシップを発揮したりすることは、かえって難しくなることが多いのです。勉強の面でのいい子は、生活や人生の面では必ずしもいい子ではありません。

 創造力のある子ほど、好きなことには集中しても、興味のないことにはすぐに飽きます。しかし、本人は、興味のないことであってもちゃんとやらなければならないことはある、とうすうす分かっているのです。
 そういう子が、受験などで集中して勉強する必要を感じたときに、自分のそれまでの経験から、集中しにくいことをどうしたら集中できるかという工夫を自分なりに考え出していきます。だから、集中できないことも、それがかえって自分の貴重な経験になっているのです。
 そのような一見無駄に見える経験をさせずに、集中してやらざるを得ないように、塾に入れるとか、賞罰でコントロールするとかいうことをしていると、子供はかえって自分の成長によって克服するということができなくなります。

 子供の成長という観点から見ると、親のアドバイスも変わってきます。単に、「もっと集中してやりなさい」ではなく、集中の大切さを説明し、その困難さに共感し、集中するための工夫をいくつか提示してあげるのです。しかし、その工夫を生かすかどうかは本人の自主性と成長に任せます。
 大事なことは、今すぐの結果ではなく、その子供の将来の成長なのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 

記事 2401番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
注意する言葉であっても、明るい波動で as/2401.html
森川林 2015/08/19 06:06 


 言葉の森では、よく保護者の皆さんに、「作文はいいところを見て、褒めるだけにしてください」と言っています。
 すると、中には、「間違っているところがあっても、注意してはいけないのですか」と聞かれる人がいます。
 その気持はわかります。しかし、そうなのです。間違ったところがあっても、そこは注意せずに、作文のほかのよいところを褒めるだけなのです。
 しかし、「見るとつい注意したくなるから、作文そのものを見ない」というのは駄目です。身近なお母さんやお父さんが関心を示してくれることによって、子供も書くことに張り合いが出てくるからです。

 では、なぜ間違ったところも注意してはいけないかというと、正しい注意であっても、その注意の言葉に乗る波動(のようなもの)に問題があるのです。
 例えば、「この字が違っているよ」と指摘するのは、正しい注意です。しかし、そのとき、その言葉の中に、「こんな字も間違えていて、しょうがないわねえ。何て馬鹿なの」と、そこまでは思わないかもしれませんが(笑)、そういう気持ちが乗ってしまうことが多いのです。
 すると、子供は、その注意の言葉よりも、その本心である波動の方を読み取ります。それで、だんだんと気持ちが暗くなり、そういう波動を出す人を避けるようになるのです。
 お母さんの前では音読をしない、お母さんに作文を見せない、お母さんと一緒には勉強しない、というのは、すべてこの波動のせいです。

 だから、逆に言えば、どんなに注意をしても、そこによい波動があれば、子供はその注意の言葉を素直に受け取ります。(ただし、受け取るからすぐできるようになるかというと、それはまた別の問題です。)
 よい波動を出すコツは、どんなときにも、楽しい、嬉しい、面白いという気持ちで子供に接することです。
 そのためには、子供を成長する存在として見ることです。例えば、よく間違える、言うことを聞かない、真面目にやらない、などの今は欠点に見えることであっても、それを上からコントロールして親に従わせようと思うのではなく(上からの断固としたコントロールが必要なときはもちろんありますが、それは滅多にあるものではありません)、本人の自覚と成長に期待するということです。
 今あるように見える欠点も、必ず本人の成長によって長所に変わると確信することが、明るい波動をで接する前提になるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 

記事 2400番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/20
親子で仲良く家庭学習をするために as/2400.html
森川林 2015/08/11 21:57 


 家庭学習は、小学校1、2年生のころは、誰でもうまくできます。それは、第一に、勉強の内容が簡単で、子供も言われたことをすぐに理解するからです。第二に、その時期の子供は、親や大人の言うことをよく聞くからです。
 しかし、小学校3、4年生になると、家庭学習を続けることがだんだん難しくなってきます。それは、すぐにはわからないことが出てくるので何度も教えるようになるからです。また、子供に自立心が出てくるので、「嫌」ということが言えるようになるからです。

 小学校3、4年生で家庭学習を表面的にはうまく続ける方法があります。それは、無理のない易しいプリント学習をすることです。易しい問題を易しい形でできるようにして、しかも見た目は何かを成し遂げたかのような外見を持つ、工夫された教材というものがよくあります。そういう教材であれば、親が口を出さなくても、子供は自分でやっていけます。しかし、親が口出しをしなくてもできるような教材は、いくらやっても力がつくことはないのです。
 力をつけるための教材であれば、必ず難しいところが出てきます。それを身近な親に質問して、親が子に教えてあげるというのが家庭学習です。

 ときどき、親子で勉強すると喧嘩になるので、塾にお任せするという人がいますが、塾で勉強していても、力のつく勉強であれば、必ず難しいところが出てきます。学校でも、塾でも、その難しいところを先生がすべて個別に対応して子供に理解させてあげることはできません。だから、同じような勉強をしていても学力に差が出てくるのです。

 中3までの勉強は、高校受験の勉強も含めて、基本的に親が教えられるものです。なぜなら、中3までは義務教育で、誰でもひととおり同じことを習っているからです。
 もちろん、実生活であまり使わない分野の数学や理科は、子供の質問にすぐ答えることはできないのが普通です。しかし、親であれば、問題と解法を照合すれば、必ず理解できるだけの素養があります。問題と解法だけでは理解できない場合でも、身近な人に聞けば、すぐにわかるようになります。それでもわからない問題は、できなくてもよい問題と割り切ればいいのです。

 子供が学校や塾や通信教育で勉強していて、その勉強でわからないことがあったときだけ親に聞くという体制ができていれば、その子の学力は必ず上がります。わからないことがあったら学校や塾の先生に聞けばいいと思うかもしれませんが、ほとんどの子供は先生に質問するということに遠慮するのです。たとえ質問をしても、先生がある程度教えてくれれば、それで自分が百パーセント理解できたわけでないときも納得してしまいます。だから、どんな塾に行こうが、学力をつけるためには親子で勉強できる体制を家庭で作っておく必要があるのです。

 では、親子で仲良く勉強するために必要なことは何でしょうか。それは、決して叱らない、注意しない、けなさない、からかわない、笑わない、馬鹿にしない、などです。つまり、子供がいつもいい気分で勉強できるように、親がいつもにこやかに子供のやることを認めてあげることです。勉強面では、いつも褒めてあげるというのが基本です。子供がテストでどんなに悪い点数を取ってこようが、それを明るく認めて、励ましてあげるという姿勢で接するのです。

 勉強では全面的に褒めて認めてあげる代わりに、躾の面ではある線までは厳しくする必要があります。これは、どちらかと言えば父親の役割になると思います。例えば、朝起きたら挨拶をするとか、玄関の靴をそろえておくとか、返事ははいと言うとか、乱暴な言葉を使わないとか、そういうことです。躾に一本筋が通っていれば、勉強面でどれほど甘く接しても、いい加減になることはありません。そのためには、躾は例外なく厳しくして(と言っても、厳しく叱るようなことは年に数回あるかないかで、そのうち叱ること自体がなくなるでしょうが)、その一方で勉強は全面的に甘く優しく楽しくやっていく、これが家庭学習を親子でうまく続けていくコツです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

sizuku 20161214 51 
家庭で勉強しようが、塾で勉強しようが、学力をつけるためには結局は家庭で親子で勉強できる体制があるかどうかなのですね。
しかも長く続けるには喧嘩せずよいムードでないといけません。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
家庭学習(92) 
コメント1~10件
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
【合格速報】東 森川林
 T君、いつも椅子に腹ばいになってずっと本を読んでいたものね 3/11
1月の森リン大 森川林
 小1から高3までの作文が並ぶと、学年に応じて、みんなの考え 3/11
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
日本復活の道筋 森川林
 工業製品を経済発展の原動力をした資本主義は終わりつつある。 4/17
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7
タイマー勉強法 森川林
 勉強も、家事も、仕事も、やらなければならない細かいことがた 4/2
人間の役割 森川林
うちの子が1歳か2際のとき、 車で30分ほどの三浦海岸につ 4/2
舞岡のシラサギ 森川林
舞岡八幡宮に行ったら、帰りにシラサギがいた。 3/29
身体や物理的現 森川林
身体や物理的現実は、時間や空間に限定されているが、意識はそれ 3/29
メジロとか、ヒ 森川林
メジロとか、ヒヨドリとか、スズメとか、ヤマバトとかが、毎日わ 3/28
批判と創造 森川林
人を批判することはたやすい。 大事なことは、批判ではなく創 3/27

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習