12月14日に「小学校最初の3年間で本当にさせたい『勉強』」の本が発売されました。
発売日の前に予約をしてくれた方が、ご連絡をいただいただけでも70人以上もいらっしゃいました。
ありがとうございました。
また、本の感想をアマゾンのレビューで書いてくださった方、ブログやfacebookなどで紹介してくださった方、ありがとうございました。
この場を借りて、お礼申し上げます。
本の中のおすすめ図書の紹介については、facebookグループ「読書の好きな子になる庭」などで、子供向けの本を多数紹介していただきました。
みなさんから紹介された本をこちらでも読んでみて、盛り込みたいものがかなりありましたが、ページ数が限られているために一部しか入れられませんでした。
ご紹介くださったみなさん、ありがとうございました。
本の内容については、もう少し深い話を書きたいところもありましたが、多くの人に読んでもらうものなので、現状を批判するような面はできるだけ避けました。そのため、普段ホームページなどで書いているような話が中心になりました。
それにもかかわらず、多くの人が高評価のレビューを書いてくださいました。
中には、「目新しさがない」などという低いレビューもありましたが、目新しさについては、言葉の森が普段の勉強の中で行っている指導は、新しい企画が次々と出てくるので、かえってみなさんに迷惑をおかけしているぐらいだと思います。
いつかそういう話も、機会があれば書きたいと思います。
今回の出版は、言葉の森の専門とする作文の話はあまり書かずに、読書と勉強と遊びの話を中心にしました。
作文については、オリジナルな話で書くことが数多くあるので、いつか書く機会があると思います。
また、今いちばん書きたいと思っていることは、創造教育と家庭教育と文化教育と自然教育とオンライン教育の融合した教育の話です。
しかし、これは、本に書くよりも先に、自然寺子屋合宿とオンエア講座をミックスした形でこの夏から取り組んでいく予定です。
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本の紹介ページは、カラーでいいですね。全部読んでみたくなります。
ベストセラー1位、おめでとうございます!
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12月3週のオンエア講座の小3から小6の一部のクラスで、子供たちの趣味を紹介する時間を設けました。
普段も、毎回読んでいる本を紹介してもらっていますが、この本の紹介がそれぞれみんな個性的です。
中には、小学生でこういう本を読むのかと驚くようなものもあります。
「平家物語」全巻を読んでいたり、「モモ」を読んでいたり、「鑑定防空」というような特殊な本を読んでいたり、最近話題の「カエルの楽園」や「えんとつ町のプペル」を読んでいたり、何しろ読んでいる本が充実しています。
しかも、その紹介の仕方がみんな上手で、内容を簡潔にわかりやすく話してくれる子が多いのです。
この毎回の全員の本の紹介が、お互いに刺激になるようで、これまで本にはあまり関心のなかった子も自分から本を選んで読むようになったというお母さんからの報告が何件もありました。
やはり、子供たちというのは、親や先生に言われるよりも、友達との関係でいろいろな経験に挑戦していくのだと思います。
今週は、一部のクラスで、本の紹介のほかに、それぞれの趣味や特技の紹介もしてもらいました。
この趣味の紹介の内容がまた多様で高度なのに感心しました。
レゴで大きな絵を作っていたり、ピアノの演奏をしたり、電車の旅の記録をびっしりつけていたり、どれもその子らしさのあふれる内容でした。
こういう子供たちの様子を見ていると、普段の生活の中で、個性を生かす余裕がたっぷりあることが感じられました。
もちろん、みんないろいろな習い事もしているので、時間のやりくりは大変なようでしたが、その時間管理が上手にできているようなのです。
勉強に追われるわけでもなく、暇をもてあますわけでもなく、限られた時間を有効に使って充実した生活を送っているようでした。
オンエア講座の中で行っている勉強は、構想図を書いたり、ミニ作文を書いたり、算数の似た問題を作ったりというかなり高度なものでしたが、どれも力作ぞろいで、子供たちが自分から進んで熱心にやっていることが感じられました。
実際に、何人ものお母さんやお父さんから、子供がすぐに勉強に取りかかり時間をかけてやっているという話を聞きました。
そして、この構想図書きや似た問題作りの中で、親子の対話も楽しく行われているようでした。
こういう学力もあり、個性もある子供たちが、このまま素直に成長していくと、日本の将来は今よりもずっと豊かになっていくのではないかと思いました。
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子供たちに、趣味の紹介をしてもらうと、みんな勉強以外の時間にたっぷり個性的な生活を送っていることがわかりました。
このお互いの紹介がまた刺激になって、みんなの関心の幅が広がっていくと思います。
その趣味の紹介の仕方が、オンエア講座で実演付きなので、また面白いものでした。
普段の保護者の方からの相談事を聞いていると、いろいろ問題のある家庭が多いのだなあと漠然と思っていましたが、オンエア講座で子供たちの様子を見ていると、どの子もみんな充実した生活を送っているようでした。
昔と比べると、自然の中で遊んだり、友達と遊んだりする時間は限られているのだと思いますが、それでもそれぞれに充実した勉強と遊びの生活を過ごしていることがわかりました。
自然が少ない分、それを補う出会いが必要なのかもしれません。
小さい頃の遊びは大人が関与することが多いですが、第三者の方から素敵だねって言われると親としてもとても嬉しくなります。
今は、出来合いの遊びが多いので、子供たちが創造的に遊べる工夫を、これからは作っていく必要があるとお、もいます。
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港南台の通学教室のクリスマス会、と言っても、ただちょっと話をしてプレゼントを渡すだけですが、そこで、今回は絵を描く練習をしました。
冬にちなんだ歌を流して、その歌の情景を絵で描くという練習です。
普段の作文は、字を書くことが中心なので、どうしても左脳的になります。
理路整然と書くことは大事なのですが、作文のもう一つの生命は創造性があることです。
創造性には、たとえやダジャレや自作名言のように言葉を使ったものもありますが、言葉以外の要素も意外と重要です。
その言葉以外の要素の一つが絵を描くことです。
構想図を書くというのは、字を書くことと絵を描くことの中間ぐらいの位置にあります。
原稿用紙のマス目に埋めたり、箇条書きに書いたりするだけでは、どうしても脱線しにくいものですが、構想図のような散らし書き風の書き方をすると、発想が自由に脱線します。
この脱線が創造性なのです。
今回、子供たちに絵を描かせてみて、みんな短時間でしっかり描けることに驚きました。
そして、クリスマス会では、その絵に俳句を書くことにしました。
これも、どの子もすぐに理解してすらすらと書いていました。
絵を描いたり俳句を書いたりという勉強らしくないことに、すぐに対応して取り組める子供たちに、ちょっとたくましさを感じました。
これからもこういう柔軟性を持ち続けていってほしいと思いました。
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「評価」と言っていいのかどうかわかりませんが、作文の評価の一つは、面白いことです。
誤字がないとか、まともに書いてあるとかということも大事ですが、魅力はその子らしい個性の感じられる面白さがあるかどうかです。
だから、どんなこともすぐに楽しめるというのは、一種の能力ではないかと思いました。
子供たちを連れてキャンプに行くと、普段教室で言うことを聞かないような子ほど、がんばっていろいろなことをしてくれるのです。
学校の中で勉強をしているだけでは、真面目に勉強する子がいい子のように思ってしまいますが、社会に出てからの基準はまた違います。
勉強的なことがちゃんとできるだけでなく、勉強的でないことも楽しめるというのが、人間像の目標になると思いました。
どの生徒もすぐに絵を描き始めたところがすごいなあと思いました。
(絵心はないけど、面白俳句作りは大好きな私は、半右脳ということでしょうか。もっと右脳を鍛えたいと思います。)
絵を描いて、俳句を書く、さすがですね。今度やってみます。(^^♪
絵で表現すると、自由自在、構造図もひろがりそうですね。
勉強も遊び感覚にできると楽しいですね。これはいいアイディアです。
勉強だと構えずに、遊びから入っていくと、楽しんで学べますね。
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作文指導は簡単です。間違ったところを直して、よいところを褒めるだけであれば。
しかし、それで実力がつくかというと、ただ書かせて添削するだけの指導では、実力がつくのにきわめて長い時間がかかります。
教科の勉強では、3ヶ月が上達の目安と言われています。3ヶ月やって成果が上がらなければ、その勉強の仕方はうまく行っていないことなのです。
ところが、作文はそうではありません。作文という形で現れる成果の背後に、作文の勉強以外の日常生活の読書や音読という読む力が控えているからです。
だから、もちろんすぐ上達する子もいますが、読む力の土台がまだできていない子は、作文を書くという勉強をしているだけでは上達に長い時間がかかるのです。
作文の勉強は、読書や音読で読む力をつける勉強とセットで行っていく必要があります。
そこで、言葉の森が行っているのが、寺子屋オンエアなどによる音読と読書の練習です。
オンエアの勉強で、子供たちが今読んでいる本を先生や友達に紹介するだけで、読書生活ははかどるようになります。
今まで本を読まなかったり、簡単な本しか読まなかった子が、より高度な本を自然に読むようになるのです。
また、問題集読書や長文音読のような勉強は、ひとりでやっていてはなかなか長続きしません。勉強したあとが形に残らないので、意欲的に続けにくいのです。
しかし、寺子屋オンエアでは、生徒は担当の先生に毎日音読の実際の練習を送ることができます。毎日音読をするという習慣がつくだけで、国語力と作文力の土台がしっかりできてくるのです。
更に、言葉の森では、暗唱検定を行っています。これは通信の生徒も家庭で取り組めるオンラインの検定試験です。
暗唱の勉強も、ひとりでやるには強い意志力が必要です。
しかし、検定試験という目標があり、作文の担当の先生に毎週暗唱のチェックをしてもらえるという仕組みがあると、暗唱のような難しい勉強も楽に続けられるのです。
言葉の森の作文指導は、作文の指導の面だけ取り上げても、日本で一番進んでいると思います。それは、35年間、作文指導を専門的に行ってきたという実績があるからです。
苦手な子から得意な子まで、小学1年生から大学受験生や社会人まで、どんな生徒にも対応できる指導の厚みがあります。
だから、今力を入れているのは、その作文力の土台となる読む力を含めた学力全体の土台を作ることです。
作文という創造性を育てるための高度な勉強を目標として、学力全体の土台を作るという基礎の勉強に力を入れているのです。
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言葉の森が最初に作文指導を始めたころは、作文の勉強がなぜ大切かというところから説明しなければなりませんでした。
そのころは、作文を勉強しようというニーズもなく、作文教室という名前のつく教室もどこにもなかったからです。
しかし、今は、作文指導を行う教室が言葉の森以外にも増えてきたので、そういうところが作文の勉強の意義を説明してくれるようになりました。
だから、言葉の森は今、作文の勉強の前提となる学力の土台作りに力を入れ、作文の勉強の先にある創造性教育を開発しているのです。
作文を作文指導だけで上手にしようとすると、どうしても子供にいろいろな注意をするようになります。
すると、確かに多少は上手にはなるのですが、それ以上に作文が嫌いになり、作文の勉強が長続きしなくなります。
作文は、息の長い勉強です。本当に上手にするためには、長く続けていくことがいちばん大事です。
作文指導の原則は、(1)事前指導、(2)よいところを褒める指導、そして(3)読書や音読などの読む力をつける自習です。
音読と読書は、本当に実力につながることを実感しています。ドリルを解くよりも大切ですね。
「先生」という他人の存在があることで、生徒のモチベーションはグッとあがるので、たいくつに思える音読や読書も続けることができるのだと思います。
「作文という形で現れる成果の背後に、作文の勉強以外の日常生活の読書や音読という読む力が控えている」という点は、本当にそのとおりだと思います。
保護者の方から、作文がなかなか上達しないという相談を受けることがあります。そんなときは、必ず、毎日読書と音読をするようにアドバイスしています。
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10月から行っていたオンエア講座「作文と勉強」は、12月でいったん終了します。
今後は、この勉強法を生かして、新たに「読書・作文・算数・理科実験クラブ」のようなオンエア講座を学年別に企画していく予定です。
オンエア講座の参加者は、合計で41名でした。(読書実験クラブ、思考国算講座も含む)
内訳は、
小1:2名
小2:10名
小3:6名
小4:7名
小5:8名
小6:8名
でした。
小1の単独の学年別クラスは、参加希望者が少なかったので行いませんでした。これは、小1の子にはまだ難しいと思われた保護者の方が多かったせいだと思います。
しかし、参加していた小1の生徒は、読書の紹介などもひとりでよくできていました。お母さんが一緒にいる形で参加すれば、全く無理なくできると思いました。
中学生は、開始時刻が18:00と19:00の2コースだったので、時間的に参加しにくかったようです。
本当は、中学生は塾などに頼らずに、家庭での寺子屋オンエアによる自学自習と、週に1回のオンエア講座による勉強計画という形の勉強が最も能率よく高度な勉強ができます。
しかし、中学生は、保護者のフォローがないと、話を聞くだけでおしまいにしてしまうということになりがちです。
将来は、保護者との連携ができる体制を作りながら時間の枠を広げる方向で取り組むことを考えています。
オンエア講座に参加された生徒の保護者の声を紹介します。
・「作文と勉強」という堅い名称なので子供はやる前はあまり乗り気ではなかったが、始めてみると面白い勉強だということがわかった。
・同じ学年の子の本の紹介を見て刺激になり、本人もこれまでよりも高度な本を読んで紹介するようになった。
・授業が終わると、親が何も言わないのに、すぐ指定された勉強に取り組んでいた。
・自分で問題を作ったり構想図を書いたりするのが面白いらしく、ひとりで長い時間をかけて取り組んでいた。
・自分の作った問題や行った実験が紹介されるのをいつも期待して待っているようだった。
・友達のやっている理科実験を見て、自分もすぐに同じことをやりだした。
・親子だけだと対話や実験をするきっかけがあまりないが、授業があると一緒にいろいろなことができた。
・みんなが同じように作文の勉強をしているのを知って、作文にやる気が出てきた。
私がいちばん大事だと思ったのは、この「みんながやっているのを見て、自分もやる気が出た」というところだと思います。
読書や作文や算数の問題作りや理科の実験などは、本当は面白い勉強です。
だから、この面白さがわかっている子で、そういうことをする時間と機会のある子は、誰に言われなくても自分ひとりでそういう勉強をします。それは、その子にとっては勉強というよりも、遊びの延長のようなものなのです。
ところが、ほとんどの子にとって、こういう創造的な勉強は、一緒にやる仲間がいません。
読書の場合は、ひとりで好きな本を読むという子はいますが、作文が好きでひとりでいつも何かを書いているとか、理科実験が好きで自分でいろいろな実験をしているというような子はまずいないと思います。
しかし、作文や算数の問題作りや理科実験などは、同じことをやっている子が身近にいれば、自分もやってみたくなります。
そして、そこで友達と互いのやった結果を発表したり共有したりできれば、更に駆風したことをやりたくなります。
これは、ちょうど昔、若者たちがプログラミングに熱中して、互いのソフトを発表し合ったような感覚の勉強なのです。
(つづく)
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オンエア講座で子供たちの勉強を見ていて、小学校2・3・4年生ぐらいの子供たちがとても優秀なのに驚きました。
たぶん、この子たちはまだ本格的に勉強漬けになっていないので、頭が柔らかいのです。
それが、小学校高学年になり中学生になり、成績を上げるために知識を詰め込むようになると、みんな頭が悪くなっていくのです。
成績を上げるために頭が悪くなる、これが今の受験勉強のいちばん大きな弊害です。
だから、受験勉強は短期間に集中して済ませるというのが、家庭でできる対処法になると思います。
答えのある勉強で百点を取っても、本当はそれほど面白くありません。
それよりも、答えのない勉強に取り組むとき、子供は誰に言われなくてもその勉強に熱中するのです。
一人での勉強は、気が散ってしまうこともありますが、カメラを通して相手がいると、集中できますね。
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