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提出率百パーセントの通信作文とは as/3422.html
森川林 2018/10/06 17:07 

 作文の勉強は、通信教育で行われていることが多いと思います。
 通学形式の作文教室ももちろんありますが、これは運営が少し難しいところがあります。
 それは、進度の異なる複数の生徒を同時に教えるカリキュラムのないところが多いからです。

 言葉の森の場合は、もちろんその進度別のカリキュラムがあります。
 言い換えれば、言葉の森が日本で初めて小1から高3までの進度別の作文指導のカリキュラムを作ったということです。

 しかし、そういう指導の流れがはっきりしている教室の場合でも、通学教室では、ひとりでもおしゃべりな子がいたり、質問ばかりする子がいたりすると、教室全体の運営が難しくなります。
 作文の勉強というのは、言葉を使った考える勉強なので、ほかの教科の英語、数学などの勉強に比べると、言葉の雑音にきわめて弱いところがあるのです。

 ですから、家庭で作文を書く場合でも、テレビの音声が背後で流れているような環境では、高学年の作文はまず書けません。
 そういう静かな環境を作るという点で、通学教室は運営が難しくなるところがあるのです。

 通信教育は、家庭で個別に行う学習ですから、家庭内で雑音がない状態を作れば、通学教室のような問題はありません。
 しかし、その分、通信教育は強制力がないので、続けにくいという問題も出てきます。

 子供が小学4年生のころまでであれば、作文の課題もそれほど難しくありませんし、何よりも親の言うことをまだよく聞く年齢ですから、提出が滞るということはあまりありません。
 しかし、小学校高学年になり、中学生や高校生になり、生徒本人の自主性に任せて勉強するような年齢になると、通信教育の強制力のなさが次第に表面化するようになってくるのです。

 これまでの通信教育は、たとえ言葉の森の電話通信指導であっても、先生からの電話の説明のあと、作文を書き出し、書き上げるのは本人の自主性に任されていました。
 そのため、電話の説明をよく聞いていても、実際の作文は書き出せず、翌日以降に持ち越してしまうという生徒がよくいました。

 ところが、今回、言葉の森が始めた寺子屋オンラインという少人数の通信指導では、この問題が根本的に解決する道筋が見えてきました。
 寺子屋オンラインは、当初、子供たちの作文を発表し合うという形で進めていました。
 正確には、作文を発表し合うというよりも、作文の準備を発表し合うということで、予習シートや構想図の発表、そして読書紹介などを中心とした運営をしていました。

 しかし、発表だけで1時間近く取って授業が終わってしまうと、そのあとの作文は、本人が別の時間に独自に取り組まなければなりません。
 これは、高学年の難しい作文を書く生徒にとっては、やや負担の大きいことになります。

 そこで、今度、寺子屋オンラインの少人数クラスでは、学年別の個別指導と、それに並行する形での作文実習を中心に行う形にしました。
 発表の方は逆に短時間にし、読書紹介などを中心とするものにとどめ、作文の発表と交流は月に1回の発表交流会で行うことにしました。
 この形であれば、学年別の個別指導は、電話通信の個別指導と同じで、しかも同じ学年の他の生徒の準備も聞けるので、より充実した内容になります。
 そして、その個別指導が終わったあとは、その場で会場を移動して作文実習を始めることができます。
 1時間の授業の終わりには、全員が再び集まり、どこまで作文を書いたかということがチェックできます。
 そのあとその作文を書き終えるまで、その会場にいるというようにすれば、作文を書き出す率は百パーセントで、最後まで書き上げる率も百パーセントに近いものになります。

 通学教室の利点は、提出率百パーセントということです。
 そのかわり、通学教室では、集中して作文を書けない状況がたまに生まれることがあります。
 集中して学習できるというのは、通信教育の利点です。
 そのかわり、強制力がないので提出率が低下するというのが通信教育の弱点でした。

 寺子屋オンライン方式の少人数クラスは、この通信教育と通学教育の両方の利点を生かし、両方の弱点を解消できるものになります。
 また、寺子屋オンラインクラスの更に優れたところは、全国の生徒が対象ですから、生徒数が多くなればなるほど、学年別・進度別の指導がしやすくなることです。
 そのかわり、少人数指導の運営をするための独自のノウハウが必要になりますが、これはシステムをプログラミングすれば何とかなります。

 現在、作文指導とは別に行っている発表学習コースでは、読書好きで独創的な生徒が集まり、毎回充実したコミュニケーションを交わしているクラスがいくつもあります。

 これから、寺子屋オンラインの少人数作文クラスが多くなれば、そういう燃える作文クラスというものも多数生まれてくると思います。
 このために、現在、寺子屋オンラインクラスの作文を指導できる、言葉の森の講師資格を持つ先生をウェブで募集しているのです。

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森川林 20181006  
 先生の電話指導を受けたあとも、作文がなかなか書き出せないという生徒がこれまではいました。
 しかし、オンラインの少人数クラスなら、もうそういうことはありません。
 作文を書き終えるまで、そのクラスにいなければならないし、ほかの生徒も先生も一緒にいるので、自然に作文を書き出す環境が整っているからです。
 今後、寺子屋オンラインに参加できる生徒を増やし、学年別・進度別のクラスを増やせば、そのクラスでの毎月の発表交流会も充実したものになると思います。


nane 20181006  
 技術革新の進歩が速いので、一度作ったやり方も次々に変えていかなければなりません。
 こういうのを面白いと思う人と、大変だと思う人に大きく二つに分かれると思います。
 言葉の森は、もちろん面白いと思う方なので、一緒にやっている人は大変です(笑)。
 そして、このあと更にAIの飛躍的な進歩があるので、今常識に思われていることも、これから大きく変わってくると思います。

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8月の森リン大賞より(小5・小6・中1の部) as/3421.html
森川林 2018/10/05 09:22 

 毎月4週目の清書をパソコン入力で送ってもらった場合、自動的に森リン採点が行われます。
 その森リン点が最も高かった作品が森リン大賞となります。

 小学4年生以上でローマ字入力ができる人は、自分でパソコン入力する練習をしていくといいと思います。
 パソコン入力(タッチタイピング)の練習の仕方は、
1.それぞれのキーを打つ指を決めて入力するようにします。
2.自分の好きな歌を1曲歌いながら、その歌詞を入力するようにします。(これならテキストなどを見ずに、パソコンの画面だけ見て入力を続けることができます)
3.毎日10分を目安に続けます。(上達のコツは、短い時間でも毎日続けることです)
4.全部打ちきれない場合は、続きをお父さんやお母さんに打ってもらいます。
 これで、すぐにパソコン入力が上手にできるようになります。

 今は、音声入力で作文を書いている人もいます。
 中学生の人などで時間がないときは、音声入力を利用して作文を仕上げていくといいと思います。
▽音声入力の仕方はこちらの記事で。
https://www.mori7.com/index.php?e=3322#e3322

■8月の森リン大賞(小5の部123人中)

   「痛い」のあとには楽しみがある。
          幸村
 「熱いよー。痛いよ-。」
ぼくが三年生の頃、災難がぼくに降り注いだ。友だちと庭で花火をして遊んでいたら、誰かがけったロウソクがぼくの足に当たった。あまりに熱くて大泣きした。近くのプールにあわてて飛び込んだがなかなか冷えない。急いで車に乗って、亀田総合病院に行った。「あ、かめだ。」<だじゃれ>
 ここで、友だちの父親で心臓外科医の先生に
「このきずあとは、死ぬまで残るよ。」
と言われてしまった。ぼくはショックで頭がまっ白になった。そして、悲しみを感じた。死ぬまできずあとがのこるなんて信じられない。けれども、悪いことばかりではなかった。ふつうは入れない病院の裏側を見れたり、幸いにも友だちのお父さんが医者で近くに病院があったりしたから、ひがいも少しはおさえられたにちがいない。しかし、まるであざのようなきずあとは消えていない。
 祖母に、
「痛かった思い出ある?」
と聞いた。すると、
「小学六年生の時に、廊下を大急ぎで走っていてね。それで、角で小さい子とぶつかっちゃたな。向こうは頭だったから『あまり痛くない。』と言っていたけれども、わたしは鼻で一週間以上あざが出来ちゃった。それから廊下は走らないようにしたよ。」
と思い出しながら教えてくれた。ぼくも、痛い思いをしながらも学んだことはある。よそ見をしながら、階段を下りていったらつまづいて転んでしまった。それからは、階段を上り下りするときはよそ見をしないようにしている。
 ぼくは痛みを感じるメカニズムを調べてみた。刺激を受けた皮膚は未末梢神経に信号を送る。そして、伝わった刺激は神経線維を通り、感覚神経を通じて脳に伝わるのだ。痛みとは人に警戒心を持たせて危険から生命を守る危険信号であることも学んだ。
 ぼくは、人間にとって痛みとは苦しみと楽しみをそろえた試練だと考える。この試練を達成したときに楽しいことや新しい発見があるものだ。花火のように、時にはリスクがあっても、それを体験したときに新たな発見へとつながることもある。痛みを感じるということで、人は自分の生命を守るのである。

■8月の森リン大賞(小6の部123人中)

   親孝行をいつかしたい
          らるせ
「じゃあ行くよー。」
私の家族はこの間、兵庫県の宝塚市に家族で旅行に行った。なぜ宝塚になったのかというと、私がだいの宝塚歌劇団のファンで、まだ本場の宝塚市でミュージカルを観たことが無かったから行けることになった。それが決まってミュージカルのチケットが取れたと聞いた日、私は嬉しくて何もできなかかった。そして、朝8時の便の飛行機に間に合うように朝早く家を出た。
 2~30分後。羽田空港の駐車場に到着した。
「見えたー!」
心の中で叫んだ。
空港が見えた時、私は宝塚にやっと行けるという、ワクワク・ウキウキした気持ちが込み上げてきた。朝早かったから、家ではなく空港でご飯を食べた。そして荷物、つまりトランクを預けに行った時。私たちが予約していた飛行機がエンジン不具合のため運休になってしまったという話を聞いた。家族そろって一瞬動きが止まった。まるで銅像のように。思わず父は何回も聞いていた。
「本当に運休なんですね。本当なんですよね。じゃあ、次の便の飛行機には乗れますか?ちょっと探していただけますか?」
凄く慌てていた。そうでないと、兵庫(大阪)に着いてからの予定が狂うからだ。あーまた始まる。何が始まるかというと、夫婦喧嘩だ。私は運休という言葉を聞いたとたん、始まると思った。
「あなたがゆっくりご飯を食べているから~~ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ・・・・・・」
次に言い訳をする父
「だって~~ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ・・・・・・」
「もうしょうがないじゃん!!!」
私がけんかをおさめる。そこにいた担当の人もこの状況を見て困っていた。・・・・・・・・・1時間後。次の便の飛行機に席はバラバラだが乗れることになった。これを聞いた父と母は安心したようだ。1時間前は喧嘩していたのに、今となってはもう仲良しだ。このように喧嘩する二人だが、喧嘩をしないと父はすごく面白い。変な面白くない冗談を言ったり、虫みたいに不思議な行動をしたり。私の父はとにかく何をするかわからない。だからこそ、私の家族は充実していて、楽しいのだと思う。だから、たくさんの場所に連れて行ってくれたり、面白がせてくれたりする家族にいつか親孝行ができれば良いと思う。
 こうして、旅行はあっという間に楽しく幕を閉じた。大好きな宝塚を観ることが出来たし、おいしいものも食べることが出来て最高の旅行だった。
 人間にとって、家族とは大切な宝物で、励ましの存在であると思う。私にとても優しく面白く接してくれる人は、家族以外いないと思うから、これからもこの気持ちを忘れず家族を大切にしたいと思う。永遠にこのような雰囲気の家族でありますように。(笑)

■8月の森リン大賞(中1の部79人中)

   チームワークを大切に
          なっち
 「がんばるぞ。」
私は、ときには「チームワーク」というものが、必要とされることは必ずあると思う。そして、一人では、絶対にできないこともあると思う。そんなときに、仲間というものが存在され、助け合い、喜びを分け合い、味わうものなのではないだろうか。私は、チームワークを大切にすること必要だと思う。
 その理由は第一に、チームワークがなければ成り立たないことがたくさんあると思うからだ。例えば私は、小学六年生の運動会で組み立て体操をしたことがある。組み立て体操は、一人で行う演技もあるが、二人以上で行う演技の方が多い。サボテンやタワーやピラミットなどの技は協力しないと上手くできない。特に、クラス全員で作るピラミットはチームワークがしっかりしていないとできない。一人でもずれていたり、やる気がなかったりして心が一つになっていなければ素晴らしい演技にはならない。そのために、私のク
ラスでは、
「せえの」
という大きなピラミットを作ることにした。すると、最初はバラバラだったのがきれいに軽く乗れ、ピラミットを作れるようになった。作れるようになるまで、みんなで何回も練習し、苦労したがピラミットを作れたときはとてもうれしかった。運動会本番でもみんなで心を一つにしてピラミットを成功させることが出来た。私は、そのときチームワークって大切なんだと改めて感じた。チームワークがなければ成り立たないことはたくさんあると私は思う。そのときにどうやって心を一つにして行うことが出来るかということが大切だと私は思う。
 その理由は第二に、チームワークによって味わえる喜びがあるからだ。例えば私は、小学五年生のときに毎年行われる球技大会でTボールというのをした。Tボールとは、野球を少し簡単にしたものだ。だから、野球なんてやったことない私にでもできるスポーツなのだ。一つのクラスで二チーム作って他のクラスと戦う。そして、一番強かったチームが優勝だ。私達のチームは、その優勝に向かって作戦を考えた。私のチームには、野球を習っている男の子が一人いた。その男の子を四番目に登場させ、満塁の所にホームランのように打ってもらうという単純な作戦だ。すると、この作戦が案外上手くいき、私たちの試合では得点版を暇にさせなかった。次の試合もその次の試合も相手のチームを負かし、私たちのチームは、なんと決勝まで来てしまっていた。私たちのチームワークは、みるみる高まっていった。私たちは、うれしくて円陣まで組んで決勝に挑んだ。すると私たちのチームは、相手チームにヒットすらまともに打たせず、私たちのチームだけどんどん点を入れていき試合は終了した。私たちは、あまりの嬉しさにみんなで大声で喜んだ。今、」私は中学生になったが、今でもあのときのまるで奇跡のような優勝は覚えている。私は、そのときチームワークにより、味わえる喜びがあることに気づいた。 
 確かに、個性をうずめて、チームワークを重んじるのは、良くないという意見もある。しかし、「よい友人を得たければ、まず自分が良い友人でなければならない。」という名言があるようにチームの輪を重んじながら自分も努力してチームを高める勇気が必要だ。だから、私はチームワークを大切にすることは必要だと思う。これから、チームワークを大切にしなければ成し遂げれないことがあれば、組み立て体操のときやTボールのときのように仲間と協力して成し遂げたい。

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森川林 20181005  
 近い将来、AIによる小論文自動採点の時代が必ず来ると思います。(もう、あるのかもしれませんが)
 すると、入試の中身は、○×試験よりも作文試験の方が中心になるでしょう。
 作文力の方が、○×の知識よりも、本当の学力との相関は高いはずからです。
 しかし、この場合の作文力は、文学的な表現力よりも、経験力や思考力に近いものになります。
 文章をこね回すような表現力ではなく、豊かな経験と深い思考が評価されるようになるからです。


nane 20181005  
 森リン大賞は、小4までは作文を載せていません。1位の作文を掲載しているのは小5からです。
 どうしてかというと、小4までの生徒のお母さんは、1位の作文とわが子の作文を比べて、必ず何かひとこと言いたくなるからです(笑)。
 そして、それを言うことによってプラスになることは何もなく、かえってマイナスになることしか出てこないからです。
 親は、自分の子を他人と比較せずに、自分の子のいいところだけを見ていくことが大事なのです。


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今、寺子屋オンラインシステムで考えていること(3)――森林プロジェクトの講師 as/3420.html
森川林 2018/10/04 12:01 
△水引草

 寺子屋オンラインの授業は、今後、実習時間の確保、学年分け、定期テストなどの改良とともに、クラス数も増やして、誰でも利用しやすいようにしていく予定です。

 ところで、この寺子屋オンラインシステムの拡充のためには、現在の言葉の森の講師の人数では間に合いません。
 現在の講師はそれぞれ担当時間が埋まっているため、新しく時間を割くことが難しいからです。
 そこで、更に多くの講師を、森林プロジェクトの寺子屋オンライン作文講師育成講座で募集することにしました。

 その募集の前提として、言葉の森では、講師の役割を次のように考えています。
 まず、勉強の重要な要素は、教室、教材、教師などだと考えられています。
 しかし、私はいちばん大事なものは、一緒に学ぶ友達と、教育の目的だと思います。

 今の学校や塾で行われている勉強の多くは、答えがある問題のその正しい答えを早く見つける勉強です。
 そのため、答えを見つける勉強の発展した形は、難しい問題を解く勉強という方向に進みます。
 それは結局、難しい問題を出すことによって子供たちに差をつけて評価することを目的としているからです。

 しかし、勉強の本来の目的はそうではなく、すべての子供が必要な学力をつけることと、そしてその基本となる学力を生かして、創造的な学力を育てることです。
 例えば、算数の問題でも、難問を解く力よりも、自分で新しい問題を作る力の方が重要になってくるのです。

 創造力を育てるという勉強の目的にとって重要なのは一緒に学ぶ友達です。
 子供たちは、勉強にしても、遊びにしても、他の人との関わりがあることによって意欲的に取り組めるからです。

 こういう教育の目的を考えると、先生の役割というものはこれまでとは大きく違ったものになってきます。
 これまでの先生は、教えることを中心とした仕事をしていました。
 そのため、現在も学校の教科書は、教えることを前提にして作られています。決して、独学で学べるようには作られていないのです。

 しかし、教科書以外の市販の問題集や参考書の中には、子供が保護者と協力して独学で学べるような仕組みのものも数多く作られています。
 また、ネットを使ったビデオ授業のように、子供がその授業を視聴するだけで、新しい勉強の中身を習得できるようなものも増えています。

 すると、先生の役割は、ますます勉強を教えるということからは遠ざかります。
 そしてそのかわり、参加する子供たちの集団を活性化し、仲間はずれを作らず、みんなが協力し励まし合いながら勉強進めていくような、動的なクラスを作ることが重要な仕事になってくるのです。

 もちろん、先生には、教える教科の知識があるに越したことはありません。
 しかし、小中学校の義務教育の範囲の勉強は、大人であれば既に一度は学び終わった内容ですから、少し時間をかければ誰でもできるようになるのです。

 寺子屋オンラインは、単に勉強を教える教育ではなく、従来の学力とともに新しい思考力・創造力・共感力・発表力を伸ばす教育として広がげていく予定です。
 その寺子屋オンラインの少人数クラスをカバーする先生は、教える先生よりも、子供たちの集団を活性化する先生です。
 そういう先生を、今後、森林プロジェクトの寺オン作文講師育成講座で募集していきたいと思っています。

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森川林 20181004  
 今の教育は、次第にティーチングからコーチングの方向に向かってします。
 先生が知っている知識を、その知識をまだ知らない生徒に教えるというのは、インターネットがなかった時代の古い教育です。
 これからは、知識はそれぞれの生徒が自主的に習得し、その成果を互いに発表し合い、友達との交流の中で創造的に発展させるという学び方になってきます。
 そういう時代の先生の役割は、これまでとは大きく変わったものになってくるのです。


nane 20181004  
 寺子屋オンラインの少人数クラスは、通学教室よりも能率がよく、通学教室よりも友達と仲よくなれるクラスです。
 しかし、その分、先生の勉強の進め方に工夫が必要になります。
 今は、そのためのノウハウを蓄積しているところです。
 ここで、ほかのところでは得られない、作文と発表を中心とした創造的な教育を広げていきたいと思っています。



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今、寺子屋オンラインシステムで考えていること(2)――実習時間の確保、学年分け、定期テストなど as/3419.html
森川林 2018/10/03 09:09 

 寺子屋オンラインシステムの運営で、第三に考えていることは、自主学習コースで、毎月、学年別の定期テストを実施することです。
 テストの実施については、以前から行うことを考えていましたが、生徒の進度に応じてどのような形で行うかという仕組みづくりが難しかったので、実施が先延ばしになっていました。

 自主学習コースの現在の教材は、誰でも入手しやすい市販の問題集で解説の詳しいものを中心にしています。
 国語については、問題集読書を毎日続ければ必ず国語力が上がります。これ以外に国語力を上げる効果的な勉強法はないと言ってもいいぐらいです。
 算数数学については、普通レベルの問題集が百パーセントできるようになれば、小中学校の算数数学もほぼ完璧にできるようになります。ほとんどの生徒は、難問の入っている問題集が八割ぐらいしかできないまま勉強を続けているから成績が上がらないのです。
 理科・社会については、学校で教科書を中心に学ぶだけで十分です。小学校低中学年のころから、学校の教科に合わせて家庭で理科も社会もやるようにするから、いたずらに多忙になるのです。

 基本的な問題集で自分のペースで勉強を続けられるという点で、自主学習コースは理想的な勉強スタイルなのですが、小中学生でまだ勉強の自覚がないうちは、できなかった問題もできたことにしたり、よくわからない問題もそのまま済ませたりということが起きてきます。
 そのために、定期テストをしたいと思ったのですが、市販の教材のままだと、その教材を生かしたテストを作るのはかなり時間がかかります。(既に、小1から中3まで一応作ってはあるのですが、まだ問題数が少ないため)

 そこで、個別指導の学習塾で使われていて定評のある問題集を、算数数学、英語に絞って取り入れることにしました。
 国語については、現在の市販の国語問題集を引き続き利用し、テストについては、毎月第4週に読解マラソン集の読解問題を行うようにします。この読解マラソン集の問題で満点が取れれば、国語の読解力は完璧と言っていいからです。
 算数数学と英語については、個別指導塾の問題集をもとにしてテストを定期的に行うようにします。これで、本人も保護者も学寮kの状況がより正確に把握できるようになります。

 学校や塾のテストは、差をつけることを目的としているので、80点取れたからいいとか、90点取れたから安心だということになりがちです。
 しかし、本来、テストは100点を取らなければならないものです。基本的な学力については、完璧にできていなければならないのです。
 そのかわり、自主学習コースでは、その学年の学力が完全についたら、学年の先取りをして学習を続けていきます。
 このようにしていけば、受験期に、受験に特化した勉強をするようになったときもすぐに対応できるからです。

 これまで、言葉の森で作文の勉強をしている生徒の保護者から、教科の勉強について相談されることが多かったのですが、今後は、この自主学習コースに参加してもらう形で、教科の勉強はカバーできるようにしたいと思います。
 自主学習コースは、通常の個別指導塾の2分の1から3分の1の受講料で、利益よりも生徒へのサービスとして行うクラスですから、効率よく教科の勉強をしたいという言葉の森の生徒はぜひ参加されるとよいと思います。
(つづく)

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森川林 20181003  
 勉強の基本は自主学習です。
 自分のペースで、重点を決めてやっていくのが最も能率のよい勉強の仕方です。
 この勉強姿勢は、学年が上がるにつれて効果を発揮してきます。
 社会人の勉強の基本は独学です。
 変化の速い時代には、独学でなければ必要なことを学ぶことができないからです。
 子供も、大人も、教えてもらうのを待っていては、どんどん遅れてしまうのです。


nane 20181003  
 勉強は、できる子だけができればいいというのではありません。
 全員が、例外なくできなければならないのです。
 この勉強の典型が暗唱です。
 暗唱は、早い遅いの違いはあっても、やれば誰でもできるようになるからです。
 同じように、テストも、全員が百点を取ることを目的として行わなければならないのです。


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今、寺子屋オンラインシステムで考えていること(1)――実習時間の確保、学年分け、定期テストなど as/3418.html
森川林 2018/10/02 10:43 

 寺子屋オンラインシステムとは、Zoomというウェブ会議システムを使った少人数のオンライン教育の仕組みのことです。

 Zoomの利点は、第一に、マイクやカメラの設定でトラブルがほとんどないことです。
 そのため、初めての人でもZoomの会場のリンクをクリックすれば、そのまま自然に参加できます。

 第二に、ブレークアウトセッションという分科会の会場をメイン会場の中に作れることです。
 必要に応じて参加者が分科会に分かれることができるので、柔軟な運営ができるようになりました。

 第三は、参加人数に制限がないことです。
 かなり大勢の人が同時に参加しても、動作が遅くなったり画面が粗くなったりすることなくスムーズに運営ができます。

 当初、このZoomを使って、子供たちが自由な研究発表のできる思考発表クラブ(現在の名称は、発表学習コース)を行ってきました。
 子供たちが、自分の研究や実験をあらかじめ画像や動画でアップロードしておき、Zoomの会場でそれらを画面共有で見ながら各自が発表するという勉強です。

 この発表学習コースで、子供たちの思考力や創造力や発表力がトータルに伸びているという実感があったので、今年から作文指導についても、寺子屋オンライン作文コースという名称でスタートさせることにしました。

 しかし、作文コースの方も、発表学習コースのように発表と交流の時間を長く取ったために、週1回の授業のあと、別に作文を書く時間を取らなければならないということになってきました。
 こうなると、高学年の難しい作文を書く生徒には、負担が大きくなると考えたので、今後は、全体の発表を少なくし、個別指導の時間と作文実習の時間を多く取るようにしようと考えています。

 これが、寺子屋オンラインシステムの運営の変更点として、第一に考えていることです。

 実習の時間を確保できるようにすると、作文はその日のうちに仕上げるられようになります。
 作文を書き終えるまでZoomの会場にいるということにすれば、ある程度強制力があるので、電話指導だけではその日のうちに書き上げられなかった子も、最後まで書き上げることができるようになります。
 その意味では、高学年や中高生の生徒の方が、この寺子屋オンラインシステムの作文コースは利点が大きいかもしれません。

 個別指導と作文実習を行うと、Zoomの教室の中での交流が少なくなるので、その分、作品を発表するgoogleコミュニティの中で、ほかの人の作品にコメントを書けるような形で交流を深めていきたいと思っています。

 個別指導については、生徒と先生が1対1で行うこともできますが、Zoomの特性を生かして、同学年の生徒2、3人が合同で行うことを考えています。
 そうすると、同学年の同じ課題で、他の生徒がどういう準備をしてきたかがわかるので、自分の書く作文の参考にもなると思います。

 寺子屋オンラインシステムの運営で、第二に考えていることは、少人数のクラスをできるだけ同学年か近い学年にまとめることです。
 自分より高学年の生徒の発表は参考になりますが、それは全体の発表交流会の見学で行えるようにし、普段の学習は同学年の生徒で共通の課題や関心のもとに行えるようにしたいと思っています。
(つづく)

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森川林 20181002  
 Zoomを使った寺子屋オンラインシステムの教育は、大きな可能性を秘めています。
 それは、特に、思考力や創造力や発表力という点数になりにくいものの教育に向いているからです。
 成績を上げるだけなら、ビデオ授業でも、同じ学力の生徒の一斉指導でも、それぞれの生徒に併せた個別指導でもできます。
 しかし、これから求められる新しい学力は、従来の授業形態ではなかなかできません。
 少人数を維持したままて集団授業が行えるというところに、寺子屋オンラインの特徴があります。
 その特徴を生かす工夫を今しているところです。


nane 20181002  
 先日まで、携帯電話の代わりにskypeを利用などと言っていましたが、今はskypeよりZoomです。
 また、作文の画像をアップロードするというのは、昔は限られた人だけでしたが、今は次第にその方が主流になりつつあります。
 今後は、作文の画像も、言葉の森のページにアップロードするのではなく、自分のgoogleフォトなどにアップロードしてそのリンクを言葉の森にアップロードするようになると思います。
 最近は、手書きで書くのに時間がかかるからという理由で、音声入力で書く子も何人か出てきました。
 これらは、社会全体のAI化、デジタル化の流れの一環なので、これから加速することはあっても後戻りすることはありません。
 こういう新しいことは大好きです(笑)。


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手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習