ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2221番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/25
1冊主義――1冊を軸にしてすべてに対応する as/2221.html
森川林 2014/09/19 20:19 


 問題集でも、参考書でも、これぞと決めた1冊を徹底して自分のものにするという勉強法が最も能率のよい勉強法です。

 ところが、多くの人は、これとは反対の勉強の仕方をしています。それは、例えば、学校で宿題があったり、テストがあったりすると、その宿題やテストに合わせた勉強をしてしまうのです。

 テストで間違えた問題やわからなかった問題があると、その問題を解けるようにしようとしてしまいます。
 できなかった問題ができるようにするのはいいのですが、自分のペースで行う勉強は後回しにして、その宿題やテストに取り組もうとするから、なかなか実力がつかないのです。

 では、どうしたらいいかというと、宿題やテストで出た問題を、自分が普段やっている問題集や参考書の中に位置づけるのです。
 つまり、同じ問題や似た問題がある箇所を、自分が普段勉強している問題集や参考書の中から見つけます。そして、宿題やテストができるようにするよりも、その自分のやっている問題集の中でできるようにしておくのです。
 このようにすると、ほとんどの問題は、結局自分の持っている問題集や参考書と関連づけられることがわかってきます。そして、その1冊の問題集や参考書を徹底して自分のものにする勉強法が正しい勉強法だと確信がわくのです。

 では、自分の持っている問題集や参考書に似た問題や該当する説明がない場合はどうしたらよいのでしょうか。
 それは、できなくてもよかった問題だとみなすのです。

 学校や塾の先生の中には、生徒にちょっと難しい問題を出して、生徒ができなかったり苦労したりするのを、生徒に考えさせる勉強だと思っている人がいます。
 特に、算数数学の問題は、そういうパズル的な難問を出しやすいので、そのために算数数学が苦手になる子が多いのです。
 本当は、生徒全員を同じようにできるようにさせるのが勉強なのですが、そして、それは十分に可能なことなのですが、そういう勉強は教える側としてはあまり面白くないのです。

 だから、生徒の側は、そういう難しい問題に合わせて勉強するのではなく、まず自分が決めた1冊の問題集又は参考書を徹底して身につけることを優先していく必要があります。
 そして、1冊が完璧に自分のものになれば、そういう難しい問題についても自然に対応できる力がついてくるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
勉強の仕方(119) 算数・数学(22) 

記事 2220番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2025/4/25
作文力の本質は思考力、思考力の本質は語彙力 as/2220.html
森川林 2014/09/18 20:13 


 作文の勉強は、表現の勉強だと思われがちです。伝えたい中身が既にあって、それをどう表現するか工夫するのが作文の工夫だと思われています。

 それは、文章を書くということが、「推すか敲くか」「梨花は一枝か数枝か」という細部にこだわることとして考えられてきた文学の歴史があったからです。

 細部の表現にこだわることも、もちろん大切です。しかし、それ以上に大切なのは伝えるべき中身です。
 大事なのは、推したのでも敲いたのでもいいから、要するに門が開いたのかどうかということであり、一枝でも数枝でもいいから、何しろ梨の花が咲いたのかどうかということです。

 ただし、これをあまり強調すると、味などどうでもいいから食べられればいいという粗雑な世界に入る可能性もあるので、ほどほどにということは必要です。しかし、中身の方が表現の仕方よりも大切だということは、作文の勉強の土台として考えておく必要があります。

 このことに関連して、たまに受験生から、「合格するためには嘘を書いてもいいんですか」と聞かれることがあります。そういうときは、はっきり、「もちろん駄目だよ」と言います。
 嘘かどうか、採点者にはわからないとしても、自分自身の生き方として嘘をつくことはいけないという価値観を持っておく必要があるからです。

 さて、中身が大切という場合の中身とは何かというと、一つには実例です。実例には知識的な実例と体験的な実例とがあります。人の知らないことや、人のしていないことを題材にした作文はそれだけで価値があります。
 実例のほかに大事なのは、意見や感想です。ほかの人の思っていないところまで思うというのが、意見や感想の価値です。ここで思考力というものが出てきます。

 みんながAだと思っているところに、「確かにAもわかるが、しかしBというものもある」と考えたり、みんながAかBかと論じているときに、「確かにAかBかということも大事だが、しかし、Cということもある」と考えたりする力が思考力です。

 その思考力がどこから出てくるかというと、それは、一つには自分なりの深い体験で、もう一つには語彙力です。
 自分なりの深い体験というものは、年齢を重ねる中で身につくものですが、語彙力は努力次第で身につけることができます。
 その語彙力をつける最もよい方法が、難しい語彙の使われている文章を読むということです。

 小中学生の場合は、問題集読書のような文章を、楽しく読む力をつけていくことです。
 高校生や大学生の場合は、世の古典と言われている本を読むことです。

 語彙力検定というものがありますが、語彙力を四字熟語やことわざを覚えるように知識として覚えても、使えるようにはなりません。語彙力は、難読の結果であって、語彙力そのものを目的として覚えるものではないからです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
森リン(103) 問題集読書(33) 
コメント1~10件
【合格速報】東 ののはな
東北大学へのご入学、おめでとうございます。 晴れ晴れとした 4/10
記事 5324番
【合格速報】東 とうこ
Yちゃん、ご入学おめでとうございます! 嬉しいご報告を、あ 4/10
記事 5324番
【合格速報】兵 匿名
すごい 3/26
記事 5281番
新しい教育のビ 森川林
 この勉強の目的は、どこかいい大学に入るようなことではありま 3/17
記事 5309番
これからの学力 森川林
発表広場に発表作品を入れています。 (カメラオフの発表のみ 3/5
記事 5306番
暗唱のコツは早 音楽
本当にありがとうございました。 テスト合格できそうな気がし 3/3
記事 700番
優しい母が減っ 森川林
あきろあさん、コメントありがとうございます。 子供は、もと 2/13
記事 979番
優しい母が減っ あきろあ
森リン先生の投稿をみて、母は甘やかしていいんだと、初めて気付 2/7
記事 979番
中根の担当する 森川林
YKさん、ありがとう。 私が子供にさせたいと思っていたのは 1/27
記事 5267番
中根の担当する YK
創造発表クラス面白くなりそうですね!イギリスの私立学校のカリ 1/27
記事 5267番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
2025年4月 森川林
●作文クラス ○小1の作文  小1のころ 4/22
森の掲示板
Re: 120 森川林
 小6以上の生徒は、1200字の作文を基準として評価していま 4/22
森の掲示板
Re: 人数報 言葉の森事務局
 人数報告のページはこちらです。 https://www. 4/21
森林プロジェクト掲示版
人数報告ページ Yumi Hasegawa
みつかりません 4/20
森林プロジェクト掲示版
作文、小論文と 森川林
 作文は、題材を中心にした文章です。小論文は、主題を中心にし 4/20
森川林日記
1200字換算 花ちゃん
小6,中2の生徒を担当しています。AI森リンの評価で、 4/20
森の掲示板
作文も小論文も 森川林
 作文も小論文も同じ。算数も数学も同じ。  内容のない人が 4/20
森川林日記
本日、森リン案 森川林
 本日、東京都の私立中の一部118校に、森リン案内を送付。 4/14
森川林日記
愛子さま天皇論 森川林
 大事なのは、近年のここまで続いてきた歴史を尊重することだ。 4/13
森川林日記
バースデイ ゆめ
 今日、私は16歳になりました。  誕生日のことなんて 4/10
ゆめ日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習