ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 4824番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/9/21
作文の上達度は、字数の推移を見ればわかる。小6以上の生徒は、毎回1200字以上の作文を書くことを目標に。字数という前提の上に、構成、題材、表現、主題の工夫がある。 as/4824.html
森川林 2023/10/11 09:39 

水草とメダカ

●動画:https://youtu.be/QcbLOc8qoCc

 文章力と字数の間には、高い相関があります。
 もちろん短くても、良い文章というものはあります。例えば、詩の文章、俳句や短歌の文章などがそうです。そういう例外はありますが、文章力と字数の間には、高い相関があるのです。

 子供の作文の字数が、どういうふうに進歩しているかを見れば、その子の作文力が上達しているかどうかということが客観的によくわかります。

 例えば600字を書いている子は、いつも600字の文章を書いています。
 その子に800字まで書いてみようと言っても、なかなかできないことが多いのです。
 つまり、普通に書くと600字までしか書けないというのが、その子の実力ということになります。

 ある会社の入社試験で、字数を2000字だか3000字だかの作文を書くことが試験の内容というものがありました。
 これは、ある意味でとても妥当な試験です。文章の内容よりも、まず何かテーマを与えられて、2000字、又は3000字書けるというのは、それだけ考える力、または題材の力、それから表現の力、主題の力があるということだからです。

 最近の高校入試などで、作文の試験とは言っても、せいぜい200字程度の文章の試験が出されることがあります。
 これは、全くと言っていいほど意味がありません。
 表記のミスがわかるけれども、そこで、その生徒の文章を書く実力や考える力の実力がわかるということはまずありません。

 かつて、大学入試の共通テストで150字の文章を評価するというような試みがなされたこともありますが、それも同じです。
 150文章で、その生徒の文章力を評価するということは、まずあり得ないと思います。
 せいぜい表記のミスがわかる程度で、短い作文の課題は何の意味もありません。

 なぜ短い作文の課題が出されるかというと、採点が大変だからという、全く評価の本質に関係ない理由からです。
 文章は、1200字以上書かなければ評価の意味が出てきません。
 逆に1200字の文章を何本か書かせれば、その人の考える力は、かなりよくわかります。

 字数力が1200字をコンスタントに超えるようになったら、次は森リン点を評価の基準にしていくということが考えられます。
 森リン点の推移を見ると、その作文の長所や弱点がよくわかります。

 例えば、長く書いているけれども、ほとんどが自分の身近な体験という実例で、主題の部分が短いというのは、小学生のころの作文としては上手だったとしても、中学生高校生の考える作文の力がまだないということです。

 そういう人は、まず読書に力を入れることです。特に、説明文の読書です。
 そして、常に1200字以上の文章を書くということを心がけていくといいと思います。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文教育(134) 

記事 4823番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/9/21
nottaで書く作文。作文の本質は、書くことではなく、考えることだから、書くことに時間をかける必要はない。忙しい中学生や高校生は、新しい方法で作文を書くことができる。 as/4823.html
森川林 2023/10/10 04:43 

ICレコーダ

●動画:https://youtu.be/kqnT-oKMx1s

 今日は、「nottaで書く作文」ということで、作文の新しい書き方を説明したいと思います。
 作文の本質というのは、考えることであって、文章を書くということは決して本質的なことではありません。

 ただ、これまでの歴史の中で、ペンや鉛筆を持って文章を書くという期間が非常に長かったので、まるで作文というのは、「書くこと」と同じだというふうに思われてきたのです。
 しかし、作文の本質は考えることです。さらに言うと、書くことによって新しいものを創造することです。

 文章の要素として、構成、題材、表現、主題、表記というものがあります。
 創造は、主に、題材、表現、主題の分野で生まれます。

 第一に、題材を創造するとは、他の人がまだ経験していないような話を実例として述べることです。これが、一つ創造です。

 第二に、表現の創造です。
 新しいたとえの表現を使ったり、新しい自作名言を使ったりというようなことも含めて、まだ他の人が使っていないような表現で物事を表すことが創造です。

 第三に、主題の創造です。
 新しい考えを述べるということが主題の創造です。

 題材の創造、表現の創造、主題の創造というのが、文章を書くことの本質的な価値です。

 ここまでが、前提となる話で、次に、実際に作文を書くときに、この考え方をどう活かすかということを説明します。

 中学生や高校生になると、文章書くことに、なかなか時間が取れないということがあります。
 時間的に忙しいから書けないということが時々出てきます。

 1200字の文章を書くときの時間は、大体60分から90分です。
 しかし、単なる作業としての60分から90分ではなく、新しいものを創造しながらの60分から90分ですから、かなり大変です。

 そこで、考えたのが、考える作業だけを作文の中心にして、書く作業は機械に任せるという方法です。

 しかし、これは、ChatGPTに、「こんなことを書いて」という指示を出して書いてもらうというやり方ではありません。
 考える作業は、人間の喜びですから、それを機械に任せてしまうというのは、方法を目的と取り違えていることになります。

 では、どうしたらいいかというと、まず、構想図を書くのです。
 構想図を書いてる時間というのは、自分が考えている時間ですから、時間はかかっても楽しい時間です。
 1200字の文章を書くための構想図の時間は、大体15分ぐらいです。

 そのあと、その構想図を見ながら、ICレコーダに向けて内容を喋ります。
 その音声を、テキスト化のソフトで文章にしてもらいます。
 喋ることは、書くことよりもずっと負担が少なく、時間もかかりません。

 テキスト化するためのソフトやウェブサービスは、いろいろあります。
 今回使ったのは、nottaという新しいウェブサービスです。

 以前は、Googleドキュメントを使っていましたが、Googleドキュメントが、ICレコーダからの読み込みができなくなってしまったので、新しいサービスを使うことにしました。

 notta(無料版もあるが、自分が使ったのは有料版)は、かなり高性能で、録音したMP3ファイルも読めるし、句読点も適度に打ってくれます。(Googleドキュメントは、句読点がつきません。)

 ワードのディクテーションという機能でも、音声のテキスト化ができるようなのですが、やってみたところ、句点や「?」マークがあちこちについて、全く使えませんでした。(使い方が悪かったのかもしれませんが。)

 今後、たぶんもっといいウェブサービスも出てくると思います。
 しかし、今のところ、nottaというサービスがいちばん使えます。

 nottaで音声入力をテキスト化したあと、ChatGPTで250字ぐらいに要約したもらえば、読み手の助けになります。

 近い将来の作文の授業は、次のような流れになると思います。

課題のテーマ

生徒どうしのディスカッション

構想図を書く

音声入力

テキスト化

要約

発表して質問や感想を言い合う

 このやり方なら、書く負担は少なくなり、考える楽しさと話し合う楽しさだけが残ります。

 現在、中学生や高校生の人で、作文の勉強は続けたいが、時間がかかるのが負担だという人は、時代を先取りして、この方法で作文を書いてみてください。

▼参考までに、上の文章のChatGPTによる要約は下記のようになります。
(読みやすくするために、改行はこちらで入れました。)
====
 作文の本質は考えることであり、新しいものを創造することにあります。
 考え方を中心にし、書く作業はテクノロジーを利用して効率化する新しいアプローチを提案します。
 まず、15分程度で構想図を作成し、それを基に文章を喋って録音します。
 その録音を「notta」などのテキスト化ソフトで文章化し、ChatGPTを使用して要約を作成します。
 この方法により、中学生や高校生でも時間を効率的に使いながら、作文の本質である「考える楽しさ」を追求することが可能となります。
 近未来の作文はテーマ選定からテキスト化、要約までのプロセスが一連となり、よりアクセスしやすくなるでしょう。
====

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
音声入力(10) 作文の書き方(108) 未来の教育(31) 

記事 4822番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/9/21
読書の傾向が説明文主体になることによって、読解力、作文力思考力が、向上してくる。国語読解の力をつけるには、正解の分析の前に、読書力をつけることが大事。 as/4822.html
森川林 2023/10/09 06:47 

ニチニチソウとアゲハチョウ

●動画:https://youtu.be/CnDsgUYOlCo

 国語読解の成績が上がる生徒は、読書傾向が違います。それがはっきりわかったのは、夏期講習の国語読解ディスカッションクラスの授業のときです。

 ある文章を読んで、その文章について、自分の感想や意見を順に言ってもらうのですが、そのときに、読み間違いのある生徒が多いのです。
 それは、もちろんやむを得ないことです。日常生活では見たり聞いたり話したりしたことのない語彙が、問題集の説明文では、次々と出てくるからです。

 物語文は、難しい文章と言っても、日常生活の延長の語彙で書かれています。読む力の差が出てくるのは、物語文ではなく、説明文なのです。

 ところが、説明文の読みで、読み間違いのほとんどない生徒もいました。
 その生徒は、日常の読書生活の中で、そういう説明文の語彙のある文章を読んだ経験があるからです。これが読書力の差です。

 国語の成績を上げるコツは二つあります。一つは、読解問題の理詰めの分析です。この理詰めに解くという方法がわかるだけで、国語の成績が急上昇する生徒が毎年何人もいます。

 しかし、もう一つのコツは、問題の分析以前の文章を読む力で、この文章を読む力という前提が不十分だと解き方のこつを理解していても、成績は途中までしか伸びないのです。
 だから、優しい文章では、高得点を取れるのに、難しい文章では得点が低くなる生徒というのは、解き方のコツ以前の、文章を読み取る力がまだないということなのです。

 文章を読み取る力をつける一番の方法は、問題集読書を続けることです。
 しかし、問題集読書を続けるというのは、実はあんまり張り合いのある勉強ではありません。もともと、読む力のある生徒は、問題集の1500字ぐらいの文章を楽しく読めるのですが、読む力のない生徒は、1500字程度の難しい文章を読むのに、飽きてしまうことが多いのです。

 そこで、言葉の森のオンラインクラスが毎週行っている読書紹介で、中学生の場合は、毎週説明文の本も必ず読むことということを提案しました。

 物語文の方はもちろん、いくら読んでもいいのです。物語文を通して、感動する気持ちを育て、感受性を豊かにすることがあるからです。
 読書は、楽しい知的な娯楽ですから、物語文を読むということ自体はもちろんよいことです。
 しかし、物語文しか読まず、説明文の本を読んでいないと、読書を通しての考える力がつかないのです。

 説明文の本の選び方は簡単です。
 一つは、図書館の児童書のノンフィクションコーナーに行って、自分の関心のある本を見つけてくることです。
 しかし、図書館が近くにないと利用しにくいものです。

 学校の図書室で、説明的な文章の本を選ぶ、ということもありますが、学校の図書室では、数が多いと言っても、読みたい本は限られています。

 そこで、もう一つは、今のネット環境を利用するのです。
 Amazonなどのネット書店で、説明文の中学生高校生向けの本を探すことです。

 今のところ、ちくまプリマー新書や、岩波ジュニア新書というシリーズが、中学生高校生向けの本として出版されています。
 これらの本を検索して、自分の関心のある分野の本を読むと、本の傾向に応じてさらにおすすめの本を探していくことができます。

 読書については、かかる費用はもったいないと思わないことが大事です。
 読書によって得た影響は、その読書が終わったあともずっと残ります。
 だから、勉強のために費やす費用と時間以上に、読書のために費やす時間と費用を惜しまないことが大事です。

 中学生、高校生の説明文読書は、今かなり効果を生み出しています。
 言葉の森の読書記録のページに行くと、同じ学年の生徒が読んでいる本のリストが出てきます。
 その中で、自分も読んでみたい本があったら、それを購入して手に入れて、ぜひ読んでみてください。
 読書を通して、みんなの思考力、読解力、作文力が向上していくことを期待しています。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 
コメント1~10件
「桃太郎」を例 匿名
役に立った 8/15
記事 1314番
日本人の対話と 森川林
ヨーロッパの対話は、正反合という弁証法の考え方を前提にしてい 8/6
記事 1226番
日本人の対話と よろしく
日本人は上に都合がよい対話と言う名のいいくるめ、現状維持、そ 8/5
記事 1226番
夢のない子供た 森川林
「宇宙戦艦ヤマトの真実」(豊田有恒)を読んだ。これは面白い。 7/17
記事 5099番
日本人の対話と 森川林
 ディベートは、役に立つと思います。  ただ、相手への共感 7/13
記事 1226番
日本人の対話と RIO
ディベートは方法論なので、それを学ぶ価値はあります。確かに、 7/11
記事 1226番
英語力よりも日 森川林
AIテクノロジーの時代には、英語も、中国語も、つまり外国語の 6/28
記事 5112番
創造発表クラス 森川林
単に、資料を調べて発表するだけの探究学習であれば、AIでもで 6/27
記事 5111番
総合学力クラス 森川林
子供は、暇そうにしているのがいちばんです。 年がら年中がん 6/22
記事 5107番
さまざまな勉強 森川林
勉強は、作文と読書と算数数学と歴史を中心にやることです。 6/21
記事 5106番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 意見要 森川林
 ありがとうございます。  言葉の森のやっていることは新し 9/21
森のアンケート
意見要望 あおれす
作文への指導、本の紹介等、素晴らしいシステムでいつも楽しく参 9/21
森のアンケート
Re: 無題 森川林
 ありがとうございます。  子供の作文では、お母さんが自分 9/20
森のアンケート
無題 どきんちゃん
お世話になっております。 娘は年中からお世話になっておりま 9/20
森のアンケート
Re: 無題 森川林
 わかりにくいのは、慣れていないからです。  そういうとき 9/20
森のアンケート
無題 ミラン
ホームページが分かりづらいため、慣れるまで苦労しています。 9/19
森のアンケート
Re: いつも 森川林
 ありがとうございます。  お返事送れてすみませんでした。 9/18
森のアンケート
データ実例はC 森川林
 課題フォルダに入っている「データ集」「ことわざ集」「ダジャ 9/18
森川林日記
Re: 色々な 森川林
 ありがとうございます。  生徒どうしが交流できることが、 9/18
森のアンケート
AIを使いこな 森川林
 プログラミングはなぜ必要かと言えば、新しいことを始めるとき 9/18
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習