港南台教室で、自習表のつけ方を説明しました。その動画です。
ウェブカメラが遠くにあったため音声が聞き取りにくくなっていますが、ご容赦ください。
なお、港南台教室では、10.1週は自習強化週間にしたので、10.2週の授業までに3日間自習表をつけてきた人には「言葉の森特製ロゴ入りシャーペン」、6日間つけてきた人にはそれに加えて福袋(笑)をプレゼントすることにしました。
この自習表のつけ方で大事なポイントは4つあります。
1、【そ】のつどつける。(まとめてつけない)
2、【や】やりかけたらできたことにする。(やりとげられなくてもよい)
3、【で】きそうなことをする。(むりなことをしない)
4、【な】なつぜんぶきめる。(勉強以外のことでもよい)
「そやでな」と覚えておきましょう。(覚えなくてもいいけど)
(2014/10/3 動画更新)
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子供と犬とを同じように考えるのはやや問題があるかもしれませんが、子供としつけと子犬のしつけは、似通っているところがあります。それは、最初が肝心だということです。
人間の場合は、まだ可塑性があるので、大人になってからの自覚によって自分を変えることができますが、それでも子供時代の影響はあとあとまで残るものです。
子犬の場合は、例えば、吠えないしつけをすれば、吠えない犬になります。ストレスがたまるのではないかと考える人もいるかもしれませんが、子供時代にしつければ、そういうものだと思って不自由なく生きていきます。
しかし、最初のしつけをしないと、成犬になってからではどんなに教えても、そのしつけが定着することはありません。最初の一歩がいちばん大事なのです。
これは、暗唱の場合も少し似ています。最初にうっかり「てにをは」を間違えて音読してしまうと、その間違いはなかなか直りません。1回目の読み方が最も大事なのです。
1回めに正しく読めば、2回めにも正しく読むようになります。そして、3回、4回と繰り返すにつれて、正しい読み方以外の読み方はしようがなくなります。
これがもし1回目に間違えて読んでしまうと、2回めもそういう間違った読み方をしてしまうことが多く、3回、4回と重なるにつれて、どんなに気をつけても間違った読み方をしてしまうというようになるのです。
子供時代のしつけの中で、第一に優先することは、正直に生きることではないかと思います。
子供は、特に悪気がなく、嘘をつくような結果になることをすることがあります。子供ですから、その嘘も些細なもので、特に誰かに迷惑をかけるというものでないことがほとんどです。
しかし、ここで、嘘はいけないことで、正直がよいことだという原則をしっかりと伝えておく必要があります。
ここで大事になるのは、父親の役割です。
母親は一般に、子供の感情を汲み取ることができるので、原則よりも子供の気持ちを考えてルール違反を見過ごしてしまうことがあります。
父親はその反対に、原則を守ることに敏感で、些細なことでもルール違反は厳しく叱る傾向があります。
褒めて育てることは、子育ての中心ですが、その背景に、いざというときは厳しく叱るという原則がなければなりません。
だから、家庭では、父親の帰りが遅いことを考慮して、父と子が(もちろん母と子も)対話をする時間を1週間の生活時間の中で確保していく必要があります。
その対話の時間のひとつが、長文音読とその長文をもとにした親子の対話です。
父親が単身赴任の場合も同じです。子供の長文と同じものを父親がコピーして(又はウェブで見て)、電話で子供と話をするようにすればいいのです。
こういう対話が重要になるのは、小学校高学年からですが、高学年になってから突然対話の習慣を作るということはできません。子供がまだ小さい低学年のころから、定期的に親子である一つのテーマをもとに話をする習慣を作っておくとよいのです。
この場合、障害になりやすいのがテレビです。
家族で話をするときはテレビを消すという習慣も、子供が小さいころからつけておけば、抵抗なくできるようになります。
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作文指導では、学年ごと学期ごとに目標の字数が決まっています。
小学生は、大体学年の100倍から200倍が目安なので、小学3年生は300~600字、小学6年制は600~1200字が目標です。
実は、字数が最も伸びるのは小学4年生のころで、この時期は小学生らしい作文が最もよく書ける時期です。
小学5年生から6年生になると、逆に字数が伸びなくなる生徒が増えてきます。それは、作文の内容が考えて書くものになってくるからです。
この目標字数に関して、子供たちに二通りの傾向があります。
ひとつは、目標字数は意識しますが、その字数を超えても自分が書きたいところまで書く子です。
もうひとつは、目標字数ぴったりに書いて終わらせる子です。書くことがまだあっても、字数ぴったりに終わらせるのです。
目標字数ぴったりに終わらせる子の多くは、作文の項目についてもきちんと全部盛り込みます。だから、特に欠点はありません。
しかし、勉強に取り組む姿勢に、省力、省資源、省エネルギーの雰囲気が漂っているのです。
なぜ勉強に取り組むときに省力化の姿勢で臨むかというと、頑張ってやったのでは、あとが続かないと自分で思っているからです。
そういう生徒の多くは、勉強のスケジュールが無駄なく決まっていることが多いので、低中学年のときは成績はいいのです。
しかし、高学年になってもその省力化の姿勢が続くために、学年が上がるにつれてかえって伸び悩むことも多いのです。
では、どうしたらいいかというと、勉強の目標を自分で決めさせることです。
そして、それが親から見てものたりないものであっても、子供が自分で決めた目標を守ることを勉強の進め方の基準とすることです。
こういう勉強の文化は一朝一夕ではできません。子供が小学校低学年のころから、物事を自分で決めて自分で実行するという仕組みを工夫していくことが大事なのです。(つづく)
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勉強の基本は、家庭で行う自学自習です。
ところが、低学年のうちは親が見てあげることによって家庭での自習も順調に進みますが、学年が上がるにつれて、家庭で子供が自分で勉強をするという体制を作るのが難しくなってきます。
そこで、多くの子供の勉強は、次のようになりがちです。
・親が何度も言わないと勉強しない。
・勉強に集中せずにすぐに気が散る。
・宿題があると、宿題だけをやっておしまいにする。
・家庭で親が教えると親子げんかになる。
・毎日、勉強のことで口うるさくいうので、親もくたびれる。
・目先の変わったものがあると興味を持って取り組むが、すぐに飽きて続かなくなる。
・塾に行かせればその時間は何かやっているとは思うが、あまり身についているようには思えない。
こういう家庭学習のやり方を改善するのが「自習表」です。
この「自習表」の特徴は、子供が自分で決めた自習の課題ができたら、あるルールにそって色を塗るということにあります。
この色の塗り方のパターンは、何千億通りもあるので、同じ図になることはまずありません。
自習の課題ができて一つ色を塗るたびに新しい図が現れてくるので、その図を完成させるために自習がはかどります。
勉強というのは形のないものです。その形のないものに外側から形を与える仕組みが、点数、競争、褒美、強制などです。
理想は勉強の内容そのものが面白くなるということですが、それは、ほとんどの場合、高校生や大学生になってからのことで、小中学生は勉強の内容そのものが面白くなるということはまずありません。
「自習表」は、形のない勉強に、内側から形を与える仕組みです。その形も、あらかじめ与えられたものではなく、各人が自由に創造できるものですから、自習の記録をつけること自体が面白くなるのです。
この「自習表」の付け方で大事なポイントは、努力すれば全部できるぐらいの課題に絞っておくということです。
また、7マス×7マスの「自習表」を完成させるために、勉強以外のことも含めて毎日7種類の課題を決めておくことです。
マスに色を塗るときは、全部の自習課題できてからまとめて塗るのではなく、一つの自習課題ができるたびに一つずつ塗っていく方が楽しみが増します。
この「自習表」は、小学校低学年から使えますが、中学生や高校生になってからも使えます。むしろ、自分の意志で勉強する必要のある中学生や高校生の方が活用できると思います。
▽「自習表Ver4.2」と記入例
https://www.mori7.net/teraon/jisyuu.php
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