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自習をしたとうそをつく子、宿題の答えを丸写しする子 as/803.html
森川林 2010/02/25 21:37 




◆自習をしたとうそをつく子


 小3の生徒の保護者から相談がありました。親が、「自習をした?」と聞くと、子供は、「うん」と言います。しかし、実際にはしていなかったというのです。

 これは、「自習をした?」と聞いていること自体に問題があります。そう聞かれれば、やっていない子も、「うん」と言わざるをえません。つまり、子供がうそをついたことが問題なのではなく、親がうそをつかせていることが問題なのです。

 うそをつかざるを得ない状況を作っているのに、うそをつくなと言っても効果はありません。うそをつかなくても済むような状態を実際に作っていくことが大事です。

 親の役割は、事後的に勉強をチェックするだけでなく、一緒について勉強をやらせることです。そういうことができるのは、大体小学4年生ぐらいまでなので、年数で言えばわずかの間です。


 一緒にやらせるということは、暗唱の自習も読書についても同様です。親が見ている前で、やらせて、そして褒めるという形が勉強の基本です。もちろん、親は近くにいるだけで、ほかのことをしていればいいのです。

 子供部屋で勉強をさせると、こういう形の勉強はできません。食卓や居間で勉強をさせて、親が近くでほかのことをしているという状態がいちばんいい勉強のスタイルだと思います。

 うそをついたかどうかと問う前に(それは、また別の問題になりますが)、うそをつく必要のない状態を作っておくのが親や先生の役割です。


◆宿題の答えを丸写しする子


 もう一つは、ほかのサイトで話題になっていた問題で、中学1年生の子供が塾の宿題を丸写ししていたという相談です。

 この相談に回答を書いた人の中には、答えを隠しておいたらいいとアドバイスした人もいましたが、それでは動物の調教とあまり変わりません。^^; 動物でも犬のように知恵のある動物は、自覚によって行動を改善します。強制は必ずしも必要ないのです。


 中学生のうそは、二つの方向で考える必要があります。

 ひとつは、小6から中1にかけては、物事をごまかしてうまくやれる自分を発見する時期なので、その発見を試してみたくなる時期だということです。ですから、ここでは、うそをつくことよりも正直であることの方が尊いということを、ふだんの生活の中で話しておくことが必要です。


 もう一つは、宿題の量が多すぎるという問題です。中学1、2年生のころは、先生や親に言うことに対して素直ではないが、かといって自分で行動をコントロールするほど自覚もできていない時期です。そのため、学校でも、塾でも、何しろ量の多い宿題を出すという傾向があるのです。そういうときの宿題は、無駄に多いという面があります。わかっている問題も、わからない問題も、一律に大量に解かせるような問題が多いのです。

 ですから、この場合は、確実にできる範囲に分量を絞り、自分がやってみてよくできなかった問題だけを繰り返して解くという勉強の仕方に切り替える必要があります。

 意味のない問題が大量に出ている宿題であれば、親の公認のもとに、答えを丸写しするという勉強をしてもいいのではないかと私は思います。そして、その分、意味のある勉強をじっくりしていけばいいのです。

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T.W 20141125  
とても良かったです!


森川林 20141127  
ありがとうございます。

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記事 802番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/3
家庭で教える作文8 読点の打ち方 as/802.html
森川林 2010/02/25 05:26 


 読点の打ち方は、規則として確立しているわけではありませんが、大体次のように考えておきます。

1、はのあと:「は」(主語)のあとに打つ(「は」や「も」のあとです。ただし、「が」のあとには打たないほうが自然です)
2、そしてのあと:「そして」(接続語)のあとに打つ(「そして」「しかし」「だが」などのあとです)
3、かいわのまえ:会話の前に打つ(新聞など、字数を節約する必要のある文章では打たないこともあります)
4、ときのあと:時を表す言葉のあとに打つ(「○○したとき」や「日曜日に」などのあとです)
5、とといったの間:「と、○○が言った」のように、「と」と「言った」の間に言葉が入るときに打つ(「と言った」とつながっているときには打ちません)
6、のでのあと:「のでたらからると」(条件を表す語句)のあとに打つ(「○○したので」「○○したら」「○○したから」「○○すると」などのあとです)

 「はそかととの」と覚えます。

 小学校低学年のころは、全部を説明すると難しくなるので、「『は』のあとには打つ、『が』『の』『を』のあとには打たない」ということだけを説明します。子供の理解に応じて、少しずつ説明を追加していきます。

 「はそかととの」ルールのとおりに全部打つと、読点が多すぎて読みにくくなることもあります。そのときは、「句点『。』1つに、読点『、』は1つか2つ」ということを目安にしていきます。

 声を出して読んでみて、自然に区切るところが読点です。

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家庭で教える作文(55) 作文の書き方(108) 

記事 801番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/3/3
家庭での作文の教え方7 段落のつけ方 as/801.html
森川林 2010/02/24 10:04 



 言葉の森では、小学4年生から段落の指導をします。

 その前段階として、小学3年生までに、「会話以外の行は全部続けて書く」という練習をします。

 更に、その前段階として、小学1年生のときに、会話にカギカッコをつけ、行を変えるという練習をします。

 学校では、低学年のころから一文ごとに改行して1マス空けるという書き方をしているようですが、言葉の森は反対で、低学年のころから行は全部続けて書くという書き方をしています。


 学年順にくわしく説明すると、

1、小学1年生で、会話にカギカッコをつける練習をします。

 カギカッコの開きには、1マス使います。カギを原稿用紙のマス目の線にそって書く子がいますが、マス目の真ん中に書くようにします。カギカッコの閉じにも、1マス使います。ひとつのマスの真ん中に句点(「。」)とカギカッコの閉じの両方を書きます。

 パソコンで書くと、句点とカギカッコの閉じは2文字になるので、2マスに分けて書く書き方をする場合もあります。また、中学生以上は、句点は省略してカギカッコの閉じだけを書くことが多くなります。

 小学1年生は、会話にカギをつけるというときの、会話という言葉の意味がよくわかりません。「人の言ったこと」と説明しますが、それでもその内容がなかなか理解できません。しかし、すぐにわからせる必要はなく、気長に何度も教えていくようにします。大事なのは、楽しく書くことなので、会話にカギカッコが正しくつけられるかどうかということは些細なことだからです。

2、小学1年生で、会話にカギカッコをつけられるようになったあと、カギカッコのところで行を変える練習をします。

 これも、小学2年生になるころまでなかなかできない子がいますが、やはり楽しく書くことが大事なので、すぐにできるようにする必要はありません。

 会話を書いてしまったあと、改行に気づく場合がありますが、そのようなときは消しゴムなどを使わずに、「改行するつもりだった」ということがわかるような記号をつけておきます。

3、会話にカギカッコがつけられるようになり、会話のところで改行ができるようになったら、そのあと、「会話以外の行は全部続けて書く」という練習をします。

4、会話以外の行が全部続けて書けるようになったら、小学4年生から段落をつける練習をします。段落指導は、小学3年生の途中から始めてもかまいません。

 段落の練習は、最初は、「会話以外の『。』が3つ続いたら、行を変えて1マス空ける」という教え方をします。

5、「『。』3つで段落をつける」ということができるようになったあと、「内容の変わっているところで段落をつける」という練習をします。


 小学3年生までの段落のついていない作文をコンクールなどに出すときは、どうしたらよいのでしょうか。それは、先生又はお母さんが段落をつけてあげて、それを清書させるというやり方になります。この場合、どうしてそこに段落をつけるのかという説明は必要ありません。


 日本語には、もともと段落という概念が希薄です。欧米では、1パラグラフに1つの内容という考え方がはっきりしています。日本語では、読みやすくするために段落をつけるという考え方が主流です。

 段落の字数の平均値は、150字前後です。1文が約50字ですから、3文ぐらいで段落をつけているということになります。そこで、小学4年生の段落指導は、「会話の中の『。』は数えずに、会話以外の『。』が3つ続いたら段落をつける」という指導になります。

 実際に、子供の書いた作文を「。」3つで段落をつけてみると、不思議に内容が変わっているところで段落がつきます。

 最初は、内容があまり変わっていないように見えても、形の上だけで「。」が3つ続いたら段落をつけるというようにします。小学4年生の子供は、この教え方ですぐに段落の感じがつかめるようになります。


 現在、小学5年生で約半数の子が段落を正しくつけられないと言われています。正しくつけられないとは、全部続けて書く形か、1文ずつ段落にしてしまう形が多いということです。これは、段落を内容面から説明して教えるのでわかりにくくなっているためです。


 「『。』3つで段落をつける」という形で2、3回作文を書くと、すぐにその書き方ができるようになります。そのあと、「段落は、『。』1つでつけることもあるし、2つでつけることもあるし、4つでつけることもあるし、5つでつけることもある」という説明をします。

 これをいっぺんに指導すると、次のような言い方になります。

「会話の中の『。』を数えずに、会話の外の『。』が3つ続いたら行を変えて1マス空ける。しかし、『。』は1つでも2つでも3つでも4つでも5つでもかまわない」

 このように1回説明するだけで、多くの子は、すぐに段落のコツをのみこみます。

 しかし、最初のうち、子供は不安なので、「ここで段落をつけていいの」と確認のために聞いてきます。感じをつかむことが大事なので、教えるときはあまり複雑に考えたり理屈で説明したりしません。子供が「いいの」と聞いてきたら、返事は「いいよ」です。


 段落は、意味から説明して、子供に自分で考えさせて、結局できない子を増やすよりも、形だけ百パーセントできるようにさせたあと、意味を教えるという指導の仕方で教えていきます。

 何か、自動車教習所で、縦列駐車の仕方を教えてもらうときとちょっと似ています。

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MiOSC 20111004  
段落指導を読ませていただきました。今回大人の方に段落の説明をすることになったのですが、新聞や雑誌を見慣れていると段落の意味が泣かない伝わらなくて困ってしまい改めてネットで調べたところ森川林先生のHPがあり読ませていただきました。とても参考になりました。私の言葉でまた説明します。それと「子供がいいのと聞いてきたら、返事はいいよ」これは最高です!これもとても参考になりました。

森川林 20111004  
 MiOSCさん、コメントありがとうございます。
 日本語の文章は、段落という意識があまり強くありません。1段落1内容と無理に考えるよりも、読みやすくするために150字ぐらいを目安に段落をつけると考えていくといいと思います。

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