ログイン ログアウト 登録
 作文検定 | 言葉の森 | 作文教室【公式】
 
記事 974番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/6/19
作文が長く書けないときは構成図を使って as/974.html
森川林 2010/07/26 09:31 



 作文でも感想文でも、なかなか書き出せないとか、長く書けないとかいう場合の原因は、材料不足にあります。

 その証拠に、楽しい出来事があったときは、ほとんどの子供は長い作文を書いてきます。

 逆に、楽しい出来事でも、長く書けないのは、「明日の○○が楽しみ」という未来のことを書く作文です。これは、出来事がまだ始まっていないので、書きたい気持ちは十分にあっても、書くための材料がないからです。こういう未来のことを作文に書く場合は、去年の似た話などを思い出して書くというのがコツです。


 さて、作文が長く書けないときは、構成図を使って書くと、長く書けるようになります(言葉の森では、小3から構成図を使って書く練習をしています)。しかし、作文が長く書けない子は、構成図もなかなか書けないという面があります。

 では、構成図をうまく書くためにはどうしたらいいのでしょうか。


 実は、構成図という名前にやや問題があって、子供は、作文と同じようによく考えて書かないといけないという気持ちを持ちがちです。しかし、そうではなく、構成図は脱線してもいいので、思いついたことを次々と書いていくことが大事です。

 短文と短文の間は矢印で結んでいきますが、その矢印は、作文に書く順序ではなく、自分が思いついた順序があとでわかるようにするための矢印です。

 構成図は、ブレイン・ストーミングのような雰囲気で気軽に自由に書いていくものなのです。


 ときどき、構成図がなかなか埋まらない子がいます。「先生、ここまでしか書けない」と、途中で投げ出します。そういう子は、大抵の場合、「作文用紙に直接書いた方が簡単だ」と言います。

 言葉の森の構成図は、作文の設計図のようによく考えて書くものではなく、材料になりそうなものをとりあえず全部自由に並べてみるというものです。

 構成図が埋まらない子は、先生の横に座らせて、子供と話をしながら、先生が枠をどんどん埋めていくようにします。気軽に書くのが大事なので、先生が、「それからどうしたの」と聞いたときに、子供が「えーと、忘れちゃった」と言えば、構成図に、「えーと、忘れた」などと入れます。そこで、子供が「ははは」と笑えば、その「ははは」も書いてしまいます。このような感じでやっていくと、楽しくお喋りをしながら、ものの10分もかからずに構成図を全部埋めることができます。

 構成図の枠が全部埋まってから、「はい、これで作文を書いてごらん」と言うと、ほとんどの子は普段よりも長い作文を、ずっと早い時間で書き上げてきます。つまり、材料があれば、作文は書けるということなのです。

 このように構成図の書き方がわかった子は、次の回からは、自分で構成図を全部埋めてくるようになります。

 構成図がすばやく全部埋められるようになったら、「それから」「それで」と時間の順序で埋めていくのではなく、ある場面だけを詳しく書き出していくとか、「前の話」「似た話」「聞いた話」などに話題を変えて書くなど、構成図を立体的に埋めていく指導をすることができるようになります。


 構成図の書き方を、大人が子供につきっきりで教える時間は一見長くかかるように見えますが、一回教えれば、その次からはほとんどの子が自分の力でできるようになります。

 家庭で勉強していて、作文が長く書けないとか、構成図がなかなか埋まらないとかいう場合は、一度、お父さんやお母さんが一緒に構成図を埋めて、「構成図は気軽に何でも書いていい」という感覚を伝えてあげてくださるといいと思います。


▽構成図の書き方
https://www.mori7.com/mori/mori/kouseizu.html

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
作文の書き方(108) 構成図(25) 

記事 973番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2026/6/19
暗唱で言葉を身体化することによって読書力がつく as/973.html
森川林 2010/07/25 14:46 



 長い文章を暗唱をしていると、途中から眠くなります。特に眠くなるのは、だんだん暗唱ができるようになってきたときです。暗唱のし始めや、暗唱がすっかりできるようになったあとは眠くはなりませんが、暗唱がもう少しでできるようになるというころが、いちばん頭脳に負荷がかかるようです。

 脳の研究によると、音読は脳を活性化させるそうです。また、すっかり覚えた文章を音読しているときは、逆に脳はリラックスするそうです。ここから考えると、暗唱ができるようになる直前は、脳が、活性化でもリラックスでもない一種独特な状態になるときのようです。


 その独特な状態とは、文章が身体化する過程という状態です。50字程度の短い文章は、文節でいうと7文節以内であることが多いので、短期記憶で処理できます。しかし、300字から900字の長い文章は、身体の外部にあるもので、それを内部に取り入れるためには、普通は、文章を部分的に理解していくしか方法がありません。暗唱は、この長い文章を部分的に理解して消化する方法ではなく、長い文章のまま丸ごと自分の内部に取り入れようとする方法です。

 言葉は普通、道具として使われているので、言うときは言っておしまい、聞くときは聞いておしまい、という使われ方をします。例えば、犬がいることを相手に伝えようすれば、「犬がいる」といえばそれで済みます。また、相手から、「犬がいる」という言葉を聞いて理解できればそれで言葉の役割は終了します。長い文章の場合も、この小さい単位の部分的な理解を次々と連続させていくだけです。

 しかし、暗唱は、このような道具的な使い方ではなく、言い続ける、聞き続けるという行為を反復することですから、この反復を繰り返す中で言葉が道具以外のものに変化します。言い続けることで言葉が身体化し、聞き続けることで言葉が世界化すると言ってもいいでしょう。


 視覚や聴覚は、生まれつき身体化しています。これに対して、視覚や聴覚を補う眼鏡や補聴器は道具ですから、必要に応じて簡単に取り外すことができます。言葉は、眼鏡や補聴器ほど簡単につけたり取り外したりすることはできませんが、視覚や聴覚ほど身体化していない道具です。

 視覚や聴覚は、身体の一部になっているので情動と直接的に結びついています。しかし、言葉と情動の結びつき方は間接的です。だから、映像や音楽は、だれにとっても同じように感情的な影響を与えますが、言葉は受け取る人の言葉の身体化の度合いによって感情への影響度が異なります。


 この言葉を身体化する過程が、暗唱です。言葉が単なる道具ではなく、身体の一部になるにつれて、言葉の感受性や吸収力が増していきます。これは、あらゆる道具に共通する性質で、道具が反復によって身体の一部になると、その道具による表現力が増すだけでなく、その道具の対象となる世界に対する感受力も増してくるからです。

 絵筆が体の一部になっている人は、世界を見るときも、その絵筆の表現力に応じて世界をより絵画的に見ることができます。音楽でも詩でもスポーツでも同じです。表現力が高まり、道具が身体化する度合いに応じて、表現の対象に対する感受性が増してきます。

 言葉の吸収力が増すと、本を読んだ場合でも、その本の内容がより早く深く自分の内部に消化されるようになります。暗唱は、単独でも効果がありますが、毎日の読書と結びつくことによって更に大きな効果が発揮できるようになるのです。

この記事に関するコメント
コメントフォームへ。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
暗唱(121) 読書(95) 
コメント141~150件
……前のコメント
齋藤孝さんの( 森川林
勉強は、面白くなければなりません。作文も、そうです。 しか 11/26
記事 4862番
これから世の中 もは
 もうすでに、世の中の方向は大きく変わりました。  だから 11/26
記事 4861番
齋藤孝さんの( 森川林
穴埋め式の作文指導をすると、作文力のある子は、面倒に思って嫌 11/25
記事 4860番
齋藤孝さんの( 森川林
ブンブンどりむは、結局、作文教育について何の理念も思い入れも 11/24
記事 4859番
齋藤孝さんの( 森川林
勘違いした作文教育を受けて、作文を書くことが嫌いになりそのま 11/24
記事 4859番
小学1年生から 森川林
小学1年生でいちばんのおすすめの習い事は作文です。 私のう 11/18
記事 4853番
プリペイドカー 森川林
AI翻訳の時代には、和製英語が生きてくる。 このことに気づ 11/15
記事 4847番
「読書をする子 森川林
低学年のよくできる子は、特に勉強しすぎないことが大事です。 11/14
記事 4846番
ベネッセの上場 森川林
 ひとことで言えば、答えのある教育の時代は、もう終わったとい 11/12
記事 4845番
これからの文化 森川林
 日本のこれからの国際競争力は、文化教育産業の分野で伸ばす必 11/10
記事 4843番
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
皇室の話につい 森川林
 皇室の話について、たかだか数十年しか生きていない人間が何を 6/18
森川林日記
noteのペー 森川林
 noteのページを作り直す予定だったけど、その前に、ホーム 6/17
森川林日記
今の時代の基準 森川林
 今の時代の基準を文化に当てはめようとすると歴史の伝統を変え 5/24
森川林日記
藤原直哉さんは 森川林
 藤原直哉さんはいいことを言ってるが、高市さんを批判して、い 5/24
森川林日記
Re: 読解検 森川林
 これは、その言葉があるかどうかではなく、文脈として読み取る 4/28
国語読解掲示板
読解検定小5の みきひさ
読解検定 小5 4月について3問教えてください。 どうぞよ 4/27
国語読解掲示板
茨木のり子さん 森川林
 茨木のり子さんが晩年に書いていた言葉、 「倚(よ)りかか 4/27
森川林日記
軽くて意味のな 森川林
軽くて意味のない広告の文面を書いていたのでくたびれた。 嘘 4/27
森川林日記
Re: 例えば 森川林
 この歌の本質は、「言えない」又は「言わない」というところに 4/27
森川林日記
例えば、敷島の 森川林
 本居宣長の「敷島の大和心を人問はば朝日ににほふ山桜花」は、 4/27
森川林日記

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
■小1から高3まで、年間の作文指導と結びついた作文検定
●評価サンプル
●知識偏重の教育から思考力重視の教育へ
AIと独自アルゴリズムを組み合わせた「日本語作文検定」がリニューアル


●【重要】7月の新学期から作文用紙と封筒用紙の配布を廃止します――手書きの人は作文ノートの利用をおすすめします
●森からゆうびん2026年2月
●思考力を育てる作文教育

●本で最も進んでいるオンライン教育――少人数の対話と個別指導 無料体験学習 受付中。
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。小1から高3のオンライン少人数教育。
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育

●小学1、2年生は作文を始める適齢期です
●小学3・4年生は、作文がいちばん伸びる時期です
●小5・小6から、作文は「考える作文」に変わります。

●高校入試につながる作文力を、中学生から
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(高校向け)
●入試小論文に対応した作文評価を提供する作文検定(塾高校向け)

●学校のための日本語作文検定(学校向け)
●学年ごとの「書く力」が一目でわかる(学校向け)
●総合型選抜・小論文評価業務に関するご提案(大学向け)

●学習塾のための日本語作文検定(塾向け)
●「書ける」ことが塾の強みになる(塾向け)
● 小1からのオンライン作文で、「読む力・書く力・考える力」を一生ものにします(生徒向け)

全国初の本格的な日本語作文検定作文の客観的評価で、誰でも作文が好きになり実力がつく。特許取得の独自のアルゴリズムとAIによる対話型600字講評。(学校塾向け)
●担任制で対話のある、5人以内の少人数オンライン教育 言葉の森
●詰め込む学習から、創造する学習へ。小1から高3のオンライン少人数教育。

●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習