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小学4年生までは基本の勉強さえできていればあとは自由な時間を過ごし、受験の直前になったら詰め込みの勉強をするという勉強スタイル as/3253.html
森川林 2018/03/23 21:05 


 数学者の岡潔さんは、普段は自分の好きな勉強だけをしていて、定期テストの直前になると出題範囲の問題を全部覚えて試験に臨んだそうです。

 これが勉強の理想の姿だと思います。
 自分の好きなことと、試験に合格することを両立させるには、今はこういう方法しかありません。
 そして、この方法が結構うまく行くのです。

 この反対の方法が、試験のずっと前から、試験に合わせた勉強をしていくことです。
 そのために、自分の好きなことはとりあえず後回しにして、勉強時間のほとんどを試験勉強のために充ててしまうというやり方です。

 こういうやり方をすれば、確かに試験の点数はよくなります。
 しかし、同時に、こういう勉強をしている子は、決して勉強好きにはなりません
 その結果、どうなるかというと、大学合格がゴールになり、無事にゴールまで行ったあとは、もう勉強をしようという気がなくなるのです。

 ところが、人間が本格的に知的に成長するのは、18歳以降です。
 そして、その知的な成長が20代、30代、40代とずっと続いていくのです。

 だから、子供の勉強を考える場合、今の点数をよくすることと同時に、もっと重要な将来勉強好きになるような勉強のさせかたをしていくことが大事になると思います。

▽関連記事
「明日の教育と今日の教育を両立させる勉強を――はせくらみゆきさんの「チェンジ・マネー」を読んで」より
https://www.mori7.com/index.php?e=2806
====
 近い未来に、こういう世の中が来るだろうことを、私は確信していますが、しかし同時に、まだこのような社会になっていない現在でも、人間は生きていかなければなりません。
 明日よりよく生きると同時に、今もよりよく生きるという両方の選択をするのが現代という過渡期の時代なのです。

 それは、具体的には、喜ばれるために仕事をすると同時に、勝つために仕事をするということです。
 子供の勉強に関して言えば、創造と共感の人間らしい生き方をするために勉強をすると同時に、当面の受験を頂点とする試験教育に勝つために勉強をする必要もあるということです。

 この二つの水と油のような教育を両立させることは、私は十分に可能なことだと思っています。
 そのひとつの例が、数学者の岡潔さんのような勉強法です。岡さんは、学生時代、普段は自分の好きな勉強を楽しむためにやっていましたが、定期試験の前だけは短期間でその試験の出題範囲を全部覚えて好成績を上げていたそうです。
 創造的な仕事をしている人に、こういう勉強法をしている人は多いと思います。

 この正反対の勉強法が、普段から自分のあまり興味の持てない勉強を、苦しいのを我慢しながら早めに取り組んで、試験のためだけの勉強を長時間続けることです。
 これは、今日の勉強のために、未来の勉強を犠牲にしていることと同じです。
 未来の勉強のために、今日の勉強を犠牲にすることもいいことではありませんが、今日のために未来を犠牲にすることはもっと決定的によくないことです。

 最近の学習塾で行っている英語教育の中には、小1から英語の学習を始めて小2か小3のころまでに英検2級を取るというようなスケジュールのコースがあるそうです。そのために、家庭での保護者の協力による宿題が大量に出るのです。
 子供が自分で選んだわけではもちろんありません。親がよかれと思ってやっていることですが、この子たちが数年後、肝心の日本語がうまく使えるようになっているかどうかはわかりません。日本語だけでなく、肝心の自由な遊びの時間なども制限されるでしょう。
 こういう勉強が、今日のために明日を犠牲にしている勉強です。

 普通の賢い母親は、小学校低学年のうちから子供を勉強漬けにするようなことはしません。しかし、自由放任で遊び放題というのでもありません。
 低学年のうちは、いつも言っていることですが、読書と対話と遊びと、自主的な勉強習慣をつけることを目標にしていくことです。そして、勉強は決して長時間やらせたり、難しいものをやらせたりするのではなく、基礎的な1冊を反復するという形で進めていくことです。
 平凡なことですが、これが、未来と今日を両立させる勉強の仕方です。

 そして、これもいつも言っていることですが、そのために、作文を勉強の中心として、読書と対話と遊びと日々の勉強を回転させていくのです。言葉の森では、そういう勉強の仕方をしている人がかなりいると思っています。
====

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森川林 20180323 1 
 勉強は本来面白いものですが、試験の点数をよくするための勉強は面白いものではありません。
 それは、知的な喜びを伴う勉強ではなく、差をつけるためのテストで、人よりもいい点数を取るための勉強だからです。
 そして、そういう競争のための勉強をしすぎると、勉強の本当の面白さに気づけなくなってしまうのです。
 だから、子供が小さいときは特に、勉強の面白さというものがわかるような子育てをしていくことが大事になるのです。

nane 20180323 1 
 面白い勉強とはどういうものかというと、答えのない問題を考える勉強です。
 面白くない勉強とは、知識を詰め込む勉強です。
 そして、試験で問われるのは、主に知識の有無です。
 だから、試験のための勉強をしないことが、勉強の楽しさを味わうための大事なコツなのです。


ggg 20180325  
4月から小学一年になる子を持つ親です。先生の本も読んで、先生の言う教育を実践しようかと思っています。
ところで先生がお勧めする「基礎的な問題集」はありますか?田舎なので書店が近くになく、インターネットで調べると膨大な数が出てくるので自分で判断するのに困っています。
ご教授よろしくお願いします。

森川林 20180325  
 gggさんありがとうございます。
 解説のくわしい「これでわかる算数」シリーズがおすすめです。
 算数以外のほかの教科はやる必要がありません。
 算数で受験対応の難問を載せている問題集は、受験期になってからやるようにするといいと思います。
 ところで、大事なのは勉強よりも読書です。家庭学習は読書中心に進めていくといいと思います。
 あと、笑顔と(笑)。

ggg 20180327  
ご返信ありがとうございました。
算数の問題集、さっそく買ってみました。
これを一年でまわして少しずつ勉強のペースをつけていきたいと思います。
読書は息子が大好きな11ぴきのねこのシリーズを朝やっています。簡単なものから始めて、だんだん先生のオススめの本も読んでいきたいと思います。
ありがとうございました。

森川林 20180327  
はい。気長に楽しくやっていってください。

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どんな子でも作文が好きになる――好きになれば上達する as/3252.html
森川林 2018/03/22 21:30 


 作文が好きになるようにするためのやり方は簡単です。
 いいところを褒めればいいのです。
 そのいいところを書けるように事前に指示するのが、言葉の森が行っている事前指導です。

 作文を書く前に、「こういうふうに書くといいよ」と、その子供ができる範囲の事を指示して、それができたら褒めるのです。
 そうすれば、誰でも書いた作文を褒められるようになります。
 この事前指導をするのが、言葉の森のオリジナルな指導法です。

 事前の指導なしに自由に書かせて、書いたあとに赤ペンで添削すると、どうしても、赤ペンは直すことが中心になります。
 真面目な先生ほど、一生懸命に直そうとします。
 それが、作文嫌いの子を作り出しているいちばんの原因なのです。

▽関連記事
「作文の勉強を好きにするのも嫌いにするのも教え方次第」
https://www.mori7.com/index.php?e=2807
====
 小学生に楽しく作文力をつけるのは簡単です。勉強の仕方の基本をいくつか守っていけばいいのです。

 しかし、小学生を作文嫌いにするのはもっと簡単です。それは、欠点を注意していればいいだけだからです。
 小学生の書く文章で、欠点のないようなものはまずありません。また、欠点がないように見えるものでも、見つけようと思えばいくらでも欠点は見つかります。それは、作文の評価のかなりの部分が主観的に行われているからです。
 だから、「面白みがない」とか、「何が言いたいかわからない」とか、「書かれていることが表面的」とかいうような、曖昧で、どうしたらよいのかわからない評価がされることがあるのです。
 中には、通知表で、作文を書くという項目だけが低く評価されているが、その理由は、子供にも、親にも、書いた先生にもわからないというような意味のない評価もあります。

 作文力をつけるのは簡単ですが、しかし、もちろん時間はかかります。
 それは、作文というものは、その生徒の読書や対話や経験などの日本語を使う生活の集大成だからです。他の教科の勉強は、その勉強に力を入れれば、すぐに成績が上がります。しかし、作文は、力を入れてすぐに結果が出るものではないのです。

 そのかわり、楽しく作文を書くということはすぐにできるようになります。
 この楽しく書けるということが最も重要で、楽しく毎週作文を書いてさえいれば、それに伴って作文力はついてきます。
 では、楽しく書くためにはどうしたらよいかというと、まず何をどう書いたらよいのかをはっきりさせることです。この反対に自由に書かせて、あとからどこができていないなどと批評するのが最も子供のやる気を失わせる勉強の仕方です。基準をはっきりさせて、その基準に合わせて褒めるということが大事なのです。
 作文のような主観的になりやすいものだからこそ、指導も評価もできるだけ客観的にしていく必要があるのです。

 言葉の森の作文指導の特徴は、事前指導に力を入れていることです。作文を書く前の準備が充実していれば、それに応じて内容のよい作文が書けます。
 そのために、事前に課題の長文を読んだり、事前に両親に似た例を取材したりすることが重要になってきます。

 事前の長文音読は、小学校低学年のころであれば、習慣化することが容易です。朝ご飯の前に長文を音読すると決めておけば、音読の時間はわずか2、3分ですから、歯を磨いたり顔を洗ったりするのと同じ感覚で自然にできるようになります。
 しかし、これが学年が上がり、小学4、5年生になってから毎日の音読をさせるというと、かなり難しくなります。この場合は、その自習をさせ続けるという親の強い決心が必要になります。また、音読の仕方についても決して注意をせずにいつも温かく褒めてあげるという忍耐心が必要になります。

 事前の親子の話し合いは、やはり小学校低学年のころから始めれば、家庭の習慣として定着するようになります。普通の日本の家庭では、あるテーマについて家族全員で話し合いをする機会があるというところはほとんどないと思います。だから、作文の勉強をきっかけにして、そういう親子の話し合いの文化を作っていくといいのです。
 もちろん、これはすぐにスムーズにはできません。最初のころはいろいろな試行錯誤があるはずです。しかし、小学校低学年のころから対話の習慣をつけておけば、学年が上がるにつれてその対話は更に充実したものになっていきます。

 言葉の森が、小学校低学年からの作文の勉強をすすめるのは、低学年だからこそ作文の準備となるいろいろな習慣がつきやすいからです。
 そのかわり、作文は楽しく勉強することを最優先させなければなりません。せっかく作文を書いているのだからと、間違いをきれいに書き直しさせたり、上手な表現に書き直させてコンクールに応募したりするのは、そのときは子供は素直に従っているように見えても、決して楽しい作業ではありませんから、かえって作文の勉強が長続きしなくなることも多いのです。

 書いたものはいつも褒めてあげ、その一方で事前の準備としての読書、音読、対話などに力を入れるのが、作文の勉強の基本なのです。

 ここで、蛇足のようにも思いますが、こういう作文指導を子供の勉強全体の大きな流れの中で見ていることが大事です。作文指導であれば何でもよいというのではありません。
 というのは、小学生の作文指導は、低学年のうちは誰にでもできるような気がするからです。

 言葉の森の作文指導は、小学校低学年から始めて高校生まで続ける子がよくいます。これは、一つには担当の先生からの電話指導が毎週あるからです。もう一つには高校生の大学入試小論文まで高度に指導するカリキュラムがあるからです。
 だから、小学校低学年から作文の勉強を始めるとしたら、まず言葉の森で始めていくのがいいのです。
====

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寺子屋オンライン保護者懇談会の資料――春からの新しい勉強 as/3251.html
森川林 2018/03/22 06:55 


 寺子屋オンラインの保護者懇談会用の資料です。
 寺子屋オンラインの作文、自主学習、思考発表に参加されている方は、お時間のあるときにごらんください。
▽資料の動画(約20分)


▽資料の画像
https://www.mori7.net/izumi/gazou/2018/3220618000.jpg
https://www.mori7.net/izumi/gazou/2018/3220618001.jpg

 寺オンクラスの概要は、下記のページに掲載されている動画をごらんください。
https://www.mori7.net/teraon/syoukai/

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森川林 20180322 1 
 昨日の雪とは打って変わって、今日は爽やかな春の朝になりました。
 昨日、雪道を車で走っていて、もうサクラが咲いていたことに初めて気が付きました。
 最初は、ピンクの雪かと思いましたが、雪の中でもう咲いていたのですね。

 今週は、発表交流会、講師研究会、保護者懇談会などで、1週間ずっと朝から晩までZoomの会合です。


nane 20180322  
 光の春という言葉がぴったりの朝です。
 いろいろ新しいことが始まりそうな予感がしていいですね。


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山菜採りに出かけよう――実行課題集より as/3250.html
森川林 2018/03/21 09:37 

 小学1、2年生の作文は、自由な題名が中心です。
 その理由は、題名を指定して書かせるようにすると、書けなくなるからことが多いからです。
 例えば、ごく簡単な題名と思われそうな「私の好きな食べ物」などで作文を書かせようとした場合、「カレーライスです。」と書いてそれで終わってしまうのが普通です。
 あるテーマをもとにして、身近な実例を結びつけるというのは、実はかなり高度な頭の使い方を必要とするのです。

 そこで、小学1、2年生の生徒には、実行課題集を渡しています。
 これは、季節ごとの行事や遊びを紹介するものです。
 その実行課題集を参考に、お父さんやお母さんが子供と一緒にいろいろな経験をしてみるのです。
 そうすれば、作文の題材が自然に生まれます。

 実行課題集は、下記のページで見ることができます。
▽実行課題集
https://www.mori7.net/jk/

 「山菜採りに出かけよう」は、4月の実行課題集の一部です。
====
山菜さんさい採りと 出かけよで   

山菜さんさいとは

 山菜さんさいとは、やま自生じせいしている食用しょくよう植物しょくぶつのことで、苦味にがみがあり、アクが強いつよ のが特徴とくちょうです。アケビ、ウド、セリ、ゼンマイ、タケノコ、タラの、ツクシ、フキノトウ、ワラビなど、いろいろな種類しゅるいがあります。 
 山菜さんさい食べた られ始めはじ たのは、縄文じょうもん時代じだいではないかと言わい れています。平安へいあん時代じだいには、からだ良いよ 食べ物た ものとして広まりひろ  ましたが、山菜さんさい広くひろ 知らし れるようになったのは江戸えど時代じだいです。江戸えど時代じだいの三だい飢饉ききんのときの食糧難しょくりょうなんにより、山菜さんさいのいろいろな食べた かた考案こうあんされました。米沢よねざわはん莅戸のぞき善政よしまさ執筆しっぴつした「かてもの」には、やく80種類しゅるい山菜さんさい特徴とくちょう調理ちょうりほう解説かいせつされています。 
 山菜さんさいには、血圧けつあつ下げるさ  効果こうかがあるもの、こう酸化さんか作用さようのあるもの、糖尿とうにょうびょう予防よぼうするもの、鎮痛ちんつう作用さようのあるもの、解毒げどく作用さようのあるものなど、種類しゅるいによってさまざまな健康けんこう効果こうかがあります。

山菜さんさい採りと 注意ちゅういてん

 山菜さんさい採りと 行くい ときは、長袖ながそでながズボンで、帽子ぼうし軍手ぐんて必需ひつじゅひんです。 
 やまなか迷いまよ やすいので、経験けいけんしゃ一緒いっしょ行きい ましょう。クマよけ対策たいさく必要ひつようです。 
 家族かぞく食べた られる必要ひつようぶんだけを採りと ましょう。また、次期じき繁殖はんしょくのために、根こそぎね   採っと てしまわないようにをつけましょう。ウドやタケノコは、つちギリギリのところをナイフで切りき ます。ワラビ、ゼンマイ、たらのなどは、自然しぜん折れるお  ところから採りと ます。食べごろた   過ぎす てしまったものは採らと ないようにしましょう。 
 ウルシ、スイセン、ドクゼリなど、山菜さんさいとよくた、毒性どくせい植物しょくぶつもあるので注意ちゅういしてください。

山菜さんさい使っつか 料理りょうり

・タラの天ぷらてん   
 タラののはかまの部分ぶぶん取りと 天ぷらてん  をつけて揚げあ ます。 
 天つゆてん  しおをつけて食べた ます。 
・ウドの炒めいた もの 
 塩ゆでしお  をしたウドを炒めいた ます。最後さいごしょう油   ゆ、みりん、砂糖さとう味つけあじ  をします。 
 豚肉ぶたにくやシーチキンと一緒いっしょ炒めいた てもおいしいです。 
 フキ味噌みそ、ゼンマイのお浸しひた 、セリの白和えしらあ 、ツクシのたまごとじ、タケノコご飯 はんなど、山菜さんさい使っつか 料理りょうりはほかにもたくさんあります。とりあえず、タラの天ぷらてん  作っつく てみタラ? ツクシづくしもいいかもしれませんね。

   

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森川林 20180321 1 
 実行課題集の中には、お父さん、お母さんがやったことのないようなものも含まれています。
 節分やひな祭りは大体どこの家でもやりますが、針供養をする家はまずないでしょう(笑)。
 山菜採りも、お父さんお母さんの性格によってかなり差があると思います。
 しかし、こういう季節の行事が、子供の作文の題材の参考として出されていると、家族の話題ができていいのではないかと思います。
 特に、海外で暮らす日本の子供たちにとっては、日本の季節の行事が課題として出されるのは、貴重な経験になると思います。


nane 20180321 1 
 山菜採りか。子供のころは、よくやったなあ。
 フキノトウとか、タラの芽とか、ツクシとか、ヨモギとか、タケノコとか。
 今は、そういうのが汚いとか危険だとか言う人もいそうですが、少し汚いぐらいの方が免疫ができていいのではないかと思います(笑)。


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作文を上達させるコツは、事前の準備と親子の対話 as/3249.html
森川林 2018/03/20 05:30 

 作文の実力の一つは、どんなテーマであっても、必要な字数を時間内に書く力です。
 それは、勉強していれば誰でも身につきます。

 もう一つは、深く考えて書く力です。
 その考える力は、語彙力に表れてきます。

 ところが、中学受験の作文に臨むころの小学6年生では、まだそういう語彙力がない子がほとんどです。
 例えば、受験作文でよくテーマとして出される「多様性」という課題で、小学6年生の子が作文を書こうとしても、書くための言葉が出てきません。
 具体例を書こうとしても、どういう具体例と結びつけたらいいのかわかりません。

 そこで、親子の対話が必要になるのです。
 このころの子供は、言葉は理解できるので、話を聞けばすぐに書くことができます。
 しかし、自分から言葉を見つけて書くことはまだできません。

 この親子の対話のためのツールが、予習シートです。
 予習シートという形があれば、自然に親子で、次の週の作文について話をすることができます。
 その親子の対話の中で、子供たちの深く考える力が育っていくのです。







▽小3~小6の予習シートのページ
https://www.mori7.net/oka/yosi.php

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森川林 20180320 1 
 昔は、教室に来た生徒に、「書くことを決めてきた?」と聞くと、「いいえ」という生徒がよくいました。
 今は、予習シートがあるので、ほとんどの生徒が、「決めてきた?」「はい」と言い、お父さんやお母さんに取材した話のメモを見せてくれます。
 そのお父さんやお母さんの話が、ときどきすごく傑作なことがあるのです。
 そういう予習シートを見ると、親子で話している家庭の楽しげな様子が浮かんできます。

nane 20180320 1 
 作文の予習で大事なのは、大人の人に取材することです。
 だから、予習シートは、お母さんだけでなく、お父さんや、田舎のおじいちゃんや、おばあちゃんに取材してもいいのです。
 そういうふうに、あるテーマについて大人と話していると、自然に語彙力が育ってきます。
 その語彙は、辞書を引いて調べた語彙とは違って、自分もすぐに使える生きた語彙になるのです。


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