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人間の想念の力は強い――だからいつも子供のよい面を見て as/2680.html
森川林 2016/09/21 06:18 


 子供は、自分にとっていちばん身近な親が見るように世の中を見ています。
 子供の成長は模倣から始まります。
 親が見たり考えたりしたりしなかったりするのを模倣しながら、子供は自分の見方や考え方や行動の仕方を身につけていくのです。

 だから、親が読書好きなら、子供も自然に読書好きになります。
 しかし、大事なことは、比較しないということです。親の読書好きが行き過ぎると、子供につい、「もっと本を読まなきゃだめ」というような言葉を言ってしまいます。
 子供は、行動は模倣しますが、言葉にされたことは模倣しないのです。

 親が楽観的に生きていると、子供も楽観的な人生を自然に歩むようになります。
 親が取り越し苦労をしていると、子供も自然に先のことを心配して生きるようになります。
 だから、親が、子供を見て、悪い面を直さないと将来が心配だと思い、注意ばかりしていると、子供は自然にその注意を受けるような方向に行ってしまうのです。

 親は、子供のよい面、明るい面を見て、それが将来どんどん発展して立派な社会人になるように考えていくことです。
 そして、そういうよい面が伸びていけば、今欠点に思われるようなこともすべて小さなエピソードになってしまいます。
 ニュートンは、あるとき考え事に熱中していて、ゆで卵を作るつもりで、持っていた時計をゆでてしまったそうです。ニュートンだから、こういう失敗さえかえって愛嬌のあるエピソードになるのです。

 欠点を見て、それを直そうとがんばるよりも、よい面を見てそれを伸ばしていくことを先に考えることです。
 そういう親の見方が自然に子供に影響して、子供は自然によい子に育っていくのです。

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森川林 20160921 1 
 お母さん方はみんな謙虚なので、「うちの子はこんなこともできなくて、だめなんですよ」というようなことをよく言います。
 それは日本の社会における謙譲の美徳なのですが、それを横で聞いている子供は、その言葉を親の期待のようなものと受け止めてますますそういう傾向を強くしてしまいます。
 だから、親は、子供のいるところでは、できるだけその子のよいところを言っていくといいのです。
 例えば、「うちの子は字がきたないんですよ」と言いたくなったら、「字がきたなかったんですが、だんだんていねいに書くようになってきたんですよ」と言うといいのです。


nane 20160921 1 
 想念の出発点は言葉です。口に出して言うことが大切です。
 子供の音読の仕方が下手で、注意したくなったら、
「だんだん読むのが上手になってきたね」
と言うのです。
 ウソではない褒め言葉を工夫して言っていると、だんだん本当に上手になっていくのです。


jun 20160921 2 
暗示の力というのは確かにあると思います。子供は純粋なので、特に言葉の影響を受けやすいのかもしれませんね。

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考える力を育てる国語・作文と算数数学の勉強 as/2679.html
森川林 2016/09/20 13:07 

△田んぼにいたサギ

 国語の勉強というと、漢字の書き取りや国語のドリルと考えがちですが、それだけではもうこれからの学力に対応できません。
 同じく、算数の勉強というと、計算の練習や算数のドリルと考えがちですが、それだけではやはりもうこれからの学力に対応できません。

 もちろん、基礎的な知識と技能というものはいつの時代も必要なので、漢字の書き取りも計算の練習もやっておく必要はあるのです。
 しかし、答えを出す勉強ばかりしていたのでは、今の成績はそれなりに上がりますが、本当に考える力は育ちません。

 考える力を育てる勉強は、答えのない勉強です。あるいは、答えがいくつもあるような勉強です。
 答えがない、又はいくつもある勉強は、一般に時間がかかります。簡単に済ませることももちろんできますが、自分らしく考えようと思うと、どうしても時間がかかってしまうのです。

 しかし、勉強の能率を上げることを優先するのは、受験勉強の半年か1年間だけです。それまでの勉強は、能率を上げるよりも深く考える力を育てることに費やした方がいいのです。

 言葉の森が今、オンエア講座でやっている国語・作文の勉強は、入試問題レベルの文章を読んで、四文で短い文章を書くことです。
 四文の中身をふくらませれば、そのまま四段落の作文になりますから、構成の上では600字から1200字の作文を書くことと同じです。
 しかも、その四文の中身に、自分の体験と、両親などへの取材と、結びの光る表現を入れる練習ですから、時間をかければすぐに作文になるほど密度が濃いのです。
 これで、読解力と記述力の両方を同時につけていくのです。

 もうひとつは、算数数学です。
 算数数学は、問題を見て解いて答え合わせをして○をつけるだけでは、それほど考える勉強にはなりません。
 ○をつけたあとに、もうひと工夫して、自分でも同じような似た問題を作ってみるのです。

 似た問題ですから、中身の数字を少し変えるだけでももちろん似た問題です。これなら時間はかかりません。
 しかし、もっと工夫して、問題文を変えたり、もとの問題から更に発展させた問題を作ったりすることもできます。これは、凝りだすと時間がいくらあっても足りません。

 自分の関心に応じて、自分なりの似た問題を作っていると、問題の構造をより深く理解できるようになります。
 それは、今の点数を上げる勉強ではなく、将来の考える力を育てる勉強なのです。

 大学入試に合格することまでをゴールとすると、そういう遠回りをするよりも、短時間で能率よく解法を覚える方がずっと時間の節約になります。
 しかし、本当のゴールは大学に合格することではなく、その先にある大学生活や社会生活で自分なりの学問や仕事ができることです。

 途中までの方向は同じようなものですが、ゴールはできるだけ先の方に置いて置くことが大事なのです。

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森川林 20160920 1 
 これからの勉強は、問題を与えられてそれを解くだけという受け身の勉強ではなく、問題を自分で作るような勉強になると思います。
 問題を作るためには、その問題をは当然解けなければなりません。だから、問題を作るというのは、解くだけよりもずっと難しい勉強なのです。
 しかし、なぜこういう勉強があまり行われていないかというと、それは評価をするという仕組みに乗りにくいからです。
 勉強は評価のためにあるのではなく、子供たちの真の実力を育てるためにあるのだという原点を忘れないようにしたいと思います。


nane 20160920 1 
 ○がついて、先生に褒められて嬉しいというのは、実は大した嬉しさではありません。
 それは、ちゃんとやれば誰でもできることだからです。
 工夫して自分だけができるようなことをするのが本当の嬉しさです。
 勉強の仕方にも、そういう工夫ができると思います。


touko 20160921 77 
これは、力がつきそうですね!!

namura 20160921 10 
いい学校に入ることを目的にするのではなく、いい人生を送りたいですね。

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子供たちに科学の面白さを as/2678.html
森川林 2016/09/20 06:13 

△図は「科学のふしぎな話365」(日本科学未来館監修)より

「タイの中にタイがいる」
 マダイを食べると、その胸のところに小さなタイの形の骨があり、胸びれを支える役目を果たしています。
 オメデタイが二重になるので、江戸時代から縁起物として大切にされてきたそうです。
 知らなかった。

「世界最大の生き物はキノコ」
 キノコの本体は菌糸で、太さは髪の毛の10分の1ぐらいしかありませんが、ずっと遠くまで広がっていて、キノコによっては数平方キロメートル、重さにすると数千トンになるそうです。
 キノコを何回も繰り返し割くと、細い糸のようなものになります。これが菌糸のかたまりだそうです。
 知らなかった。

「シャボン玉はどうしてできる」
 水の泡がすぐに壊れるのは水の分子の表面張力が強いからで、そこに石けんを加えると、表面張力が弱くなるので泡が壊れにくくなります。
 壊れにくいシャボン玉を作るコツは、PVA洗濯のりを入れて一晩寝かせておくのだそうです。
 知らなかった。

 身近にあるもので、科学的な話で、実際に確かめてみることができて、親子で一緒に楽しめる。
 小学校3、4年生ぐらいまでは、勉強にかける時間を少し減らして、こういう半分遊びのような実験にかける時間を増やしていく方が、考える力のある子が育つのではないかと思います。

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森川林 20160920 1 
 頭で理解するだけでなく、実際に手を動かして確かめてみる。
 そういう機会を増やしていくことが、子供たちの生きた思考力を育てます。
 国語の勉強は、文学的な感性を育てるだけでなく、こういう科学的な思考力を育てる勉強でもあるのです。


nane 20160920 1 
 「タイの中にタイがいる」を見て、今度、おめでたい日にタイを食べてみようと思いました。
 おめでたい日……。何かあるかなあ。
 ……毎日がおめでたいと言えばそうも言えるが。



kira 20160921 52 
 大人になっても、改めて知って驚くことがあります。遊びながら、おいしいものを食べながら、子どもと話したいですね。

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