ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 646番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/5/11
楽しかった江戸時代の寺子屋教育 as/646.html
森川林 2009/10/04 20:53 


 江戸時代の寺子屋教育では、子供たちは、自由に遊びながら勉強していました。朝の七時半から午後の二時半まで小学校一年生から六年生ぐらいの子が長時間勉強するのですから、おとなしく静かにしていられるわけがありません。

 もし、これらの子供たちをおとなしく長時間勉強させようとすれば、先生が教材を丹念に準備し、学年別に一斉指導する教室を分け、その一方で規律を守らせる仕組みをつくりながら勉強をさせなければなりません。

 江戸時代と同じころヨーロッパで行われていた教育は、少人数の恵まれた家庭の子供たちを対象にした教育でしたが、先生は、ムチを持ちながら勉強を教えるというスタイルでした。それに対して、日本の江戸時代の寺子屋教育は、庶民から武士までさまざまな階層の子供たちが楽しくいたずらをしながら勉強をするという雰囲気でした。しかし、それでいて、当時の日本人の識字率は、七〇から八〇パーセントという世界最高の水準を達成していたのです。(当時のヨーロッパの先進国の識字率は、二〇から三〇パーセントだと言われています)

 日本の寺子屋教育のように子供たちが楽しく騒ぎながら勉強するというスタイルがなぜ可能だったかというと、勉強の方法が、優れた見本を反復して自分のものにするというやり方だったからです。もちろん、深く考える勉強は雑然とした雰囲気の中ではできません。しかし、小学生のころの勉強は、たとえ深い理解を必要とするものであっても、単純な反復練習を通して、深い内容も丸ごと把握するという形でやっていけます。

 だから、江戸時代の寺子屋では、騒いでいる子がいる一方で勉強をする子もいるという自由な雰囲気が可能になり、その中で、多くのすぐれた教育が行われていったのです。


暗いヨーロッパの教育(T_T) 泣いている子も。……先生はムチを持って。


明るい江戸時代の教育(^o^) 騒いでいる子ばっか。先生はうたた寝。

(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)


 江戸時代の寺子屋教育では、子供たちは、自由に遊びながら勉強していました。朝の七時半から午後の二時半まで小学校一年生から六年生ぐらいの子が長時間勉強するのですから、おとなしく静かにしていられるわけがありません。

 もし、これらの子供たちをおとなしく長時間勉強させようとすれば、先生が教材を丹念に準備し、学年別に一斉指導する教室を分け、その一方で規律を守らせる仕組みをつくりながら勉強をさせなければなりません。

 江戸時代と同じころヨーロッパで行われていた教育は、少人数の恵まれた家庭の子供たちを対象にした教育でしたが、先生は、ムチを持ちながら勉強を教えるというスタイルでした。それに対して、日本の江戸時代の寺子屋教育は、庶民から武士までさまざまな階層の子供たちが楽しくいたずらをしながら勉強をするという雰囲気でした。しかし、それでいて、当時の日本人の識字率は、七〇から八〇パーセントという世界最高の水準を達成していたのです。(当時のヨーロッパの先進国の識字率は、二〇から三〇パーセントだと言われています)

 日本の寺子屋教育のように子供たちが楽しく騒ぎながら勉強するというスタイルがなぜ可能だったかというと、勉強の方法が、優れた見本を反復して自分のものにするというやり方だったからです。もちろん、深く考える勉強は雑然とした雰囲気の中ではできません。しかし、小学生のころの勉強は、たとえ深い理解を必要とするものであっても、単純な反復練習を通して、深い内容も丸ごと把握するという形でやっていけます。

 だから、江戸時代の寺子屋では、騒いでいる子がいる一方で勉強をする子もいるという自由な雰囲気が可能になり、その中で、多くのすぐれた教育が行われていったのです。


暗いヨーロッパの教育(T_T) 泣いている子も。……先生はムチを持って。


明るい江戸時代の教育(^o^) 騒いでいる子ばっか。先生はうたた寝。

(この文章は、構成図をもとにICレコーダーに録音した原稿を音声入力ソフトでテキスト化し編集したものです)


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

コメント欄

kawait 2010年10月7日 23時2分  
始めまして。
教育風景の画像をお借りしました。
http://blog.katei-x.net/blog/

寺子屋の風景、ほんとに楽しそうですね!

森川林 2010年10月8日 3時28分  
 はーい、どうぞ。

コメントフォーム
楽しかった江戸時代の寺子屋教育 森川林 20091004 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
しすせそ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「しすせそ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
教育論文化論(255) 
コメント1~10件
優しい母が減っ 森川林
 娘さんの友達から怖がられているというお母さん、コメントあり 5/8
優しい母が減っ 娘の友達
娘は中3。私は自称甘い母親です。世の中の厳しい先輩ママたちか 5/7
学習グラフのペ 森川林
言葉の森の今後の方針は、デジタルなデータをアナログで送信する 5/6
森リンベストの 森川林
じすけ君、ありがとう。 統合失調症のような、また似たような 4/21
森リンベストの じすけ
こわばんは 今日は元気一杯、体験発表をさせて頂きます。 4/20
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
Re: 読解検 森川林
 ご質問ありがとうございます。  こういう質問ができる 5/10
男は、というか 森川林
男は、というか、自分は、あれこれ説明はしない。 聞かれれば 5/10
大事なのは理念 森川林
大事なのは理念だ。 損得や利害ではない。 遠くの星を目指 5/10
読解検定4月中 あうせれ
問3のAが×だと思いました。←「小学校低学年らしい男の子」と 5/8
マスクしない、 森川林
マスクしない、ワクチン打たない、消毒しない。 人類は、何十 5/7
まだ夜なのに、 森川林
まだ夜なのに、小鳥が鳴いている。 元気がよくていいや。 5/7
夜の山道を車で 森川林
夜の山道を車で走っていると、なぜか左側が暗い。 降りてみる 5/7
競争から創造へ 森川林
競争で勝つということは、負ける相手がいるということだ。 大 5/6
人はみな、未来 森川林
人は皆、未来に生きている。 親がレールを敷こうとしている未 5/4
Re: 読会検 森川林
 千個というのは、立方体のことなので、例えば、1辺が1ミクロ 5/3

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習