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読書を歯磨きのように as/22.html
cynthia 2006/03/03 14:51 
 「どうしたら本を読むようにさせられますか」という相談をよく受けます。

 そういう相談をするお母さんほど、自分が子供時代によく本を読んでいるので、どうして自分の子供が本を読まないのかわからないという悩みを共通にかかえています。

 ひとことで言うと、読書の環境は昔も今もそれほど変わりません。むしろ今の方が恵まれているでしょう。しかし、読書以外の環境がこの十数年で激変しているのです。漫画、テレビ、ビデオ、ゲーム、携帯電話、インターネット、メール、学習塾と、親の世代が経験しなかったような環境が次々と現れています。それらがすべて、読書の時間とぶつかるかたちで登場しているのです。

 読書というものは、毎日読む習慣がないと、自然に消滅していきます。テレビも同様で、連続ドラマなどを見出すと、つい毎日気になって見るようになりますが、いったん見ることをやめると、あらためて見たいという気が起きなくなります。

 読書は毎日読んでこそ読み続けられるものです。週に2、3日読むという読書生活はすぐに週に0冊の生活に変わります。週に7日読むときに初めて読書生活が成り立つのです。

 と考えると、読書をさせるためのコツは簡単です。毎日本を読む時間を作ればいいのです。

 ここで問題なのは、自分が本好きのお母さんほど、「読書は強制してまで読ませるものではない」という考えを持っていることです。しかし、昔と今とでは読書以外の環境がまったく違います。最初は半強制的に、「1日○ページ読むこと」というふうに決めなければ読み始められません。「たまには本でも読んだらどう?」という控えめなアドバイスの仕方では、子供が本を読むようにはなりません。「読みなさい」と言って初めて読むことができるのです。

 半強制的に読ませることによって読書嫌いになったという子はいません。逆に、半強制的に読ませることによって読む力がつき、どの子も本好きになっていくのです。
 ですから、親は子供に読書を勧めるときに、子供に歯磨きをさせるぐらいの断固とした確信を持ってさせる必要があります。子供に歯磨きをさせるときに、「歯磨きを無理にさせて、嫌いになったら困る」と心配する親はいません。逆に歯磨きをさせ続けることによって次第に、子供は食後に歯を磨くと気持ちがいいということを実感していくのです。

 また、読書の内容も、子供の興味に合わせて低くする必要はありません。ときどき、「漫画や雑誌のようなものでも読んでいるうちに、もっとちゃんとした読書に進んでいくのでは」と期待するお母さんがいますが、漫画を読んでいるうちに読書も好きになったという子はいません。漫画の好きな子は、そのままずっと漫画しか読みません。それぐらい現代の社会では、魅力的な漫画がふんだんに発行されているのです。しかし逆に、読書の好きな子が漫画も好きだということは自然にあります。だから漫画そのものが悪いというのではありません。漫画が発展して読書につながるという考えが甘いということなのです。

 小学4年生のころまでは、いい本がたくさんあります。このころは読書選びにあれこれ考える必要はありません。、図書館や書店にある本をどんどん与えていけばいいのです。確かに、どの子もおもしろがって読むような本はありますが、親がそういう甘い味付けのある本をわざわざ探してあげなければ読めないということではありません。本として発行されているほどの本であれば、どの本も読み出せばそれなりにおもしろくなるものです。

 家庭での毎日の勉強が終わったら、子供に向かって、「はい、勉強のしめくくりは読書50ページね。それが終わったら遊びなさい」と言うだけです。それを歯磨きと同じように毎日続けていけば、どの子も例外なく読書好きになっていきます。読書50ページは、小学校高学年の子が普通に読んで約1時間ほどかかる長さです。低中学年の子は、その子の読む力に合わせて、ページ数を少なくしていけばいいと思います。また、低中学年のころは、読み聞かせも読書と同じ効果があります。読み聞かせは幼稚園までと思わずに、小学校4年生ぐらいの子でも、寝る前の本読みをときどきしてあげるといいと思います。ただし、コツは「優しく楽しく面白く」ですから、読んだあとに問題を出すようなことはしないで、にっこり笑って寝るだけにしてあげてください。

 [:月:]
 「どうしたら本を読むようにさせられますか」という相談をよく受けます。

 そういう相談をするお母さんほど、自分が子供時代によく本を読んでいるので、どうして自分の子供が本を読まないのかわからないという悩みを共通にかかえています。

 ひとことで言うと、読書の環境は昔も今もそれほど変わりません。むしろ今の方が恵まれているでしょう。しかし、読書以外の環境がこの十数年で激変しているのです。漫画、テレビ、ビデオ、ゲーム、携帯電話、インターネット、メール、学習塾と、親の世代が経験しなかったような環境が次々と現れています。それらがすべて、読書の時間とぶつかるかたちで登場しているのです。

 読書というものは、毎日読む習慣がないと、自然に消滅していきます。テレビも同様で、連続ドラマなどを見出すと、つい毎日気になって見るようになりますが、いったん見ることをやめると、あらためて見たいという気が起きなくなります。

 読書は毎日読んでこそ読み続けられるものです。週に2、3日読むという読書生活はすぐに週に0冊の生活に変わります。週に7日読むときに初めて読書生活が成り立つのです。

 と考えると、読書をさせるためのコツは簡単です。毎日本を読む時間を作ればいいのです。

 ここで問題なのは、自分が本好きのお母さんほど、「読書は強制してまで読ませるものではない」という考えを持っていることです。しかし、昔と今とでは読書以外の環境がまったく違います。最初は半強制的に、「1日○ページ読むこと」というふうに決めなければ読み始められません。「たまには本でも読んだらどう?」という控えめなアドバイスの仕方では、子供が本を読むようにはなりません。「読みなさい」と言って初めて読むことができるのです。

 半強制的に読ませることによって読書嫌いになったという子はいません。逆に、半強制的に読ませることによって読む力がつき、どの子も本好きになっていくのです。
 ですから、親は子供に読書を勧めるときに、子供に歯磨きをさせるぐらいの断固とした確信を持ってさせる必要があります。子供に歯磨きをさせるときに、「歯磨きを無理にさせて、嫌いになったら困る」と心配する親はいません。逆に歯磨きをさせ続けることによって次第に、子供は食後に歯を磨くと気持ちがいいということを実感していくのです。

 また、読書の内容も、子供の興味に合わせて低くする必要はありません。ときどき、「漫画や雑誌のようなものでも読んでいるうちに、もっとちゃんとした読書に進んでいくのでは」と期待するお母さんがいますが、漫画を読んでいるうちに読書も好きになったという子はいません。漫画の好きな子は、そのままずっと漫画しか読みません。それぐらい現代の社会では、魅力的な漫画がふんだんに発行されているのです。しかし逆に、読書の好きな子が漫画も好きだということは自然にあります。だから漫画そのものが悪いというのではありません。漫画が発展して読書につながるという考えが甘いということなのです。

 小学4年生のころまでは、いい本がたくさんあります。このころは読書選びにあれこれ考える必要はありません。、図書館や書店にある本をどんどん与えていけばいいのです。確かに、どの子もおもしろがって読むような本はありますが、親がそういう甘い味付けのある本をわざわざ探してあげなければ読めないということではありません。本として発行されているほどの本であれば、どの本も読み出せばそれなりにおもしろくなるものです。

 家庭での毎日の勉強が終わったら、子供に向かって、「はい、勉強のしめくくりは読書50ページね。それが終わったら遊びなさい」と言うだけです。それを歯磨きと同じように毎日続けていけば、どの子も例外なく読書好きになっていきます。読書50ページは、小学校高学年の子が普通に読んで約1時間ほどかかる長さです。低中学年の子は、その子の読む力に合わせて、ページ数を少なくしていけばいいと思います。また、低中学年のころは、読み聞かせも読書と同じ効果があります。読み聞かせは幼稚園までと思わずに、小学校4年生ぐらいの子でも、寝る前の本読みをときどきしてあげるといいと思います。ただし、コツは「優しく楽しく面白く」ですから、読んだあとに問題を出すようなことはしないで、にっこり笑って寝るだけにしてあげてください。

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