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短文を書く練習をいくら続けても、まとまったひとまとまりの作文を書く力は育たない。それはLineのやりとりをいくらしても、作文を書く練習にならないのと同じ。作文通信教育講座「ブンブンどりむ」の広告を見て思ったこと as/4911.html
森川林 2024/01/08 17:15 

パンジー


●動画:https://youtu.be/JNM6RiEdk8M

 作文の練習法で、一見簡単そうに見えるやり方があります。
 それが、短文の練習を積み重ねる練習法です。

「いつどこで何をしましたか」
「最初はどんなことをしましたか」
「そのときに、どう思いましたか」
などという、短文の設問を続けていくのです。

 しかし、その短文が集まって、ひとつのまとまった作文になるのでしょうか。
 短文の集合だけでひとまとまりの作文になるのは、小学校低学年のごく初期のうちだけです。

 作文には、全体の流れが必要です。
 それは、作文の全体を書くことによって初めてできます。
 作文の力をつけるためには、最初から作文の全体を書く練習をしていく必要があるのです。

 作文通信教育講座ブンブンどりむの監修者と言われる齋藤孝さんの「こども文章力」は、短文を積み重ねる練習法です。
 こういう作文指導の仕方をするのは、齋藤孝さんが作文指導についての経験がないからです。
 たぶん、小中学生や高校生の作文を教えたことがないのだと思います。

 そのブンブンどりむが、朝日小学生新聞に広告を載せていました。

(2024年1月6日朝日小学生新聞より)

 「AI時代に輝くのは自分で考え、表現できる人」というのは、そのとおりです。
 そのためには、最初からひとまとまりの文章を書く力が必要です。

「ほめて伸ばす作文添削」は、いい言葉ですが、褒めるだけで作文が上達するのは小学校低中学年の最初のうちだけです。

 褒める評価の前に、事前の指導が必要です。
 事前指導によって、何かできたらいいのかということが子供自身にわかっていて、それができたときに褒めるのが、本当の褒める指導になるのです。


 作文は、最初からひとまとまりの文章を書くことによって上達します。
 その字数の目安は、学年の100~200倍です。
 小学1年生は、100~200字、小学2年生は、200~400字、……、小学6年生以上は、600~1200字です。

 ただし、中学生になると、「書くことは大体わかっているが、書く作業に時間がかかるから、その時間がなかなか取れない」という生徒も出てきます。
 そこで、今回、ChatGPTを利用した作文講習会を行うことにしました。(1/6現在定員のため締切)


 現在、子供たちの作文力が低下しています。
 また、同じように読書力も低下しています。
 作文力と読書力が低下しているのは、Lineのような短い文章しか、読んだり書いたりしていないからというのもひとつの原因です。

 時代の風潮に流されず、長い文章をしっかり読み、書く勉強をする必要があるのです。



▽齋藤孝さんの作文、読解、音読に関する記事
音読の宿題は、飽きるのが普通。齋藤孝さんの「1分間速音読」も、続けられる子はいない。――続けられる方法は、単なる音読ではなく暗唱をすること
齋藤孝さんの「こども読解力」、読解力に関する理論も方法もない解説――読解力は読む力と解く力の総合力が必要で、正しいやり方をすれば誰でも読解力がつく
齋藤孝さんの(5)「こども文章力」のそれぞれの章に対する解説と批判――日本の作文教育のレベルを下げる思いつきの作文指導では、子供たちはかえって作文を書けなくなる
日記を書かせる指導よりも、本を読ませる指導が大事、そして「何を書くか」ではなく「どう書くか」を考える――齋藤孝さんの(4)「こども文章力」の日記指導ではすぐに書くことがなくなる
齋藤孝さんの(3)「こども文章力」を読んで――例文にもなっていない例文をどう評価するか
齋藤孝さんの(2)「こども文章力」を読んで――「ブンブンどりむ」の監修者、齋藤孝さんの穴埋め作文では、作文を書く前の手間がかかるだけ――作文の構成には、学年に応じた指導が必要
齋藤孝さんの(1)「こども文章力」を読んで――あまりのレベルの低さに驚く

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ChatGPTを作文学習、創造発表学習に生かすための講習会(無料)――中学生対象1月14日(日)10:00~ as/4910.html
森川林 2024/01/08 17:11 

ドウダンツツジの芽

 作文の本質は、考えることです。
 書くことは、その結果にすぎません。

 楽しいのは、考える過程です。
 考えて、自分なりの題材や表現や主題を思いつくことが、作文の創造的な面白さです。

 しかし、それを作文というかたちで文章として表すのには時間がかかります。
 時間の余裕があるときは、作文を書くことに時間が取られてもいいのですが、すでに自分の中に結論が出ていることをわざわざ文章として書くのが二重の手間に思えることがあります。

 ただし、事実中心の文章では、書きながら考えたり、書くことによって次の言葉が引き出されたりするので、それはそれで楽しいことです。

 しかし、説明文や意見文では、考えたことと書くことは、ほぼ一致しているので、考えることが済んだら、書くことが同じことの繰り返しのように思えることが多いのです。

 1200字の作文を書く場合、中学生や高校生では大体1時間半の時間がかかります。
 学校の勉強に追われているときは、この時間をできるだけ短縮したいと思うはずです。

 そこで、言葉の森では、昔、構想図をもとに音声入力をテキスト化するという方法を何人かの生徒に教えたことがあります。

 これは、構想図を書くのに15分、音声入力をするのに15分、テキスト化した文章を直すのに15分、という感じでした。


 構想図というのは、平面的なものです。
 作文にするための音声入力は、時系列的なものです。
 平面的なものを時系列的なものに変換するのは、考えなければできないので、音声入力にはある程度時間がかかりました。

 また、昔使っていたGoogleドキュメントの音声入力は、句読点がつかず、精度もそれほどよくありませんでした。
 そのために、修正の時間もある程度かかったのです。


 しかし、ChatGPTを使えば、平面的な文の集合体を、時系列的な文章に編集することができるようになりました。

 また、AIの進歩によって、音声入力に自動的に句読点がつくソフトも生まれるようになりました。
 また、音声テキスト自体の変換の精度もかなり上がってきました。


 だから、忙しいときは、作文の本質である考えることだけに時間を使い、それをテキスト化したり文章化したりすることはソフトを利用すればいいと思ったのです。

 もちろん、説明文や意見文でも、書きながら考えるという要素はあるので、時間があるときは、直接書くかたちでもいいのです。


 ChatGPTの利用は、作文の学習だけでなく、創造発表の学習にも生かすことができます。
 それは、自分の興味関心のあるテーマを、どう研究しようかというときに使えます。
 人間の興味関心は、個性的なものが多いの、周りの人に相談できないことが多いものです。
 お父さんや、お母さんや、先生や、友達に聞いても、「ふうん」という感じで受け止められてしまうことが多いのです。

 しかし、検索サービスで、自分の興味関心を深めようとすると、かなり時間がかかります。
 そのときに、ChatGPTは、身近な相談相手になります。
 「こういうことに興味があるけど、それをどういうふうに研究したらいいか、また、そのための資料などはどういうところにあるか」と聞けば、何度しつこく聞いても、同じように優しく答えてくれます。


 これからの勉強は、与えられたものを吸収し、その知識をテストで再現する勉強ではなく、自分の興味のあるものを探求し、自分なりの創造をする勉強になります。

 たぶん、今の子供たちが成長して、お父さんやお母さんの年齢になったとき、その子供たちから、次のように言われると思います。
「お父さんやお母さんは、そんなつまらない、今なら機械でもできる勉強に時間を使っていたんだね」

 もちろん、その時間は無駄だったのではありません。

 勝海舟は、辞書を買うお金がなかったため、知人から夜の間だけ辞書を借り、それを世を徹して何日も書き写しました。
 やっと1冊を書き写したあと、生活費の足しにするために、また何日もかけ、もう一度書き写しをしました。

 今なら、「コピーすればよかったのに」と言えることですが、そういう無駄に見える苦労が、勝海舟の人間性を形成したのだと考えることもできます。


 ただ、現在、すでに先が読める人は、新しい道に一歩踏み出しておく必要があります。
 そういう人は、アーリーアダプターに属しているので、世間一般の通念とは、キャズムという価値観の溝がまだあると思います。


 しかし、若者は、何でも先取りする方向で勉強を進めていくといいのです。


 そこで、中学生を対象にした「ChatGPT講習会」を行います。
・日時:2024年1月14日(日)10:00~11:00(時間は多少延長するかもしれません)
・会場:ZOOM会場_川
https://zoom.us/j/104606743?pwd=RjlRcGVyalVxT1ZId3gzNzNucGVJUT09
・定員:5名
・対象:中学1.2.3年生
・内容:テーマの構想図化、音声入力のテキスト化、ChatGPTの利用
・準備:ChatGPTを使うためにメールアドレスが必要です。自分用のメールアドレスを取得しておいてください。ChatGPTのアカウントを取得できる人は取得しておいてください。
・お申し込み:森の掲示板からお申込みください。
https://www.mori7.com/ope/index.php?e=15630
・費用:無料

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