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記事 840番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/5/4
新しい付箋読書と夕べの10分間読書 as/840.html
森川林 2010/03/25 09:22 



 読書の大切さは、多くの人が感じています。実際、本をよく読んでいる子は、勉強が多少遅れていてもいつでも追いつけます。逆に、本を読んでいないと、いくら勉強ができていても、やがて頭打ちになります。わかりやすい例は漢字の書き取りで、本をよく読んでいるが漢字の書き取りがあまりできない子と、本をあまり読まないが漢字の書き取りはよくできる子がいた場合、漢字力は途中で逆転します。

 読書は、特別な練習など必要でなく、だれでもできるものと考えられがちですが、実際にはそうではありません。保護者の方からよく、「子どもが本を読まないが、どうしたらいいか」という相談があります。教室でも、子供たちに本を読む課題を出すと、小学校低中学年では、おっくうがってなかなか読もうとしない子がいます。また、小学校高学年や中学生、高校生で普通に読む力はあるのに、今読んでいる本がないとか、いつも同じ本が読みかけであるという子がかなりいます。つまり、家で本を読んでいないのです。理由を聞くと、「忙しくて本を読んでいる暇がない」と言います。

 無読率の調査というものがあります。毎年5月の1ヶ月間で、読んだ本が1冊もない子の割合で、1990年では、高60%、中50%、小15%でした。それが、2004年には、高40%、中20%、小7%と改善されています。とは言っても、小学生は学校で本を読む時間があるでしょうから、小中学生の約2割、高校生の役4割が家庭で本を読んでいないと考えてよいと思います。5月の1ヶ月間本を読んでいないということは、読書というものは、習慣ですから、年間を通してほとんど読んでいないということです。小中学生の5人に1人は本を読んでいないし、高校生の2人に1人は本を読んでいないというのは、ある意味で驚くべき数値ではないでしょうか。

 では、読書の対策は、どのようにしたらいいのでしょうか。答えは、とても単純です。朝の10分間読書の原則は、毎日、10分間、自分の好きな本を読む、ということです。ただこれだけの方法で、子供たちの読書習慣が大幅に改善されました。読めば、力がつき、本が好きになる、というのが読書の仕組みです。本を好きにして、読ませて、力をつける、という順序ではありません。どんな本を読むか、どう読むかということ以前に、まず読むことが大事なのです。本には、どの本にも必ず読み手を引きつける力があります。だからこそ、本という形になっているのです。

 ところが、朝の10分間読書の問題は、学校で読んでいるから家庭で読まなくてもよいと保護者に思わせている面があることです。読書とは、本来家庭中心で行うものです。家庭でできない子がいるから学校でカバーしているのに、読書は学校でやるものだと勘違いしてしまう人もいるのです。また、学校では朝の10分間でやめなければなりません。読み続けたい本があっても、そのあとの授業に食い込むことはできないからです。

 そこで、考えたのは、家庭における夕べの10分間読書です。時間は、夜の勉強のあと、又は、夕食のあとと決めておきます。勉強の締めくくりに読書、又は、食後の一休みに読書という時間設定です。このときに、その日に読み終えたページに付箋を貼っておくのが役に立ちます。付箋を貼っておくと、外からどこまで読んだかわかるので、読み続けやすくなります。また、何冊かの本を並行して読んでいくことができます。この単純な読書指導に、今後力を入れていきたいと思っています。

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記事 839番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/5/4
日本は新しい世界の希望の国となれ。―アメリカと中国のはざまにおける日本の国家戦略 as/839.html
森川林 2010/03/25 02:11 


 これは、ブログに書いた記事(四行詩)ですが、日本の現状を考えて、言葉の森のホームページにも載せます。
 子供たちの教育を考える場合、その教育の土台となる社会を支える、政治、経済、文化もともに考える必要があります。
 よりよい教育を目指すために、よりよい社会を作っていきましょう。


 アメリカと中国という二つの超大国にはさまれている日本が、
 その条件を不利にする戦略と、
 有利にする戦略とがある。
 その根本を考える。

 不利にする戦略は、
 日本人が米国派と中国派に分かれて、米中の代理戦争をすることだ。
 単なる反米、単なる反中は、そうなるだろう。
 日本人は、日本人どうし戦ってはならない。

 二つの超大国のそれぞれの長所は、それぞれの短所だ。
 アメリカの軍事力は、アメリカの強さであるとともに弱さである。
 中国の人口は、中国の強さであるとともに弱さである。
 日本は、ミニアメリカ、ミニ中国になろうとするな。

 アメリカの軍事力は、平和な世界では単なる負担になる。
 アメリカの弱点は平和だ。
 中国の人口は、自由な世界ではその大きさが制約になる。
 中国の弱点は自由だ。そして、アメリカにも中国にも貧富の差がある。

 だから、日本は第二のアメリカになろうとして軍事力を強化するのではなく、
 むしろ、平和で平等な国家を目指せ。
 また、日本は第二の中国になろうとして移民で人口を増やすのではなく、
 むしろ、粒ぞろいの国民で、自由と平等の国家を目指せ。

 アメリカの国民は、次第に日本のような平和で平等な社会を目指すようになり、
 中国の国民は、次第に日本のような自由と平等の社会を目指すようになる。
 そのようにして、世界の国民が日本のような社会を目指すことが、
 日本の国家戦略になる。

 平和と自由と平等の世界の中で、
 日本は、日本の文化を発展させるとともに、
 アメリカのよい点と、中国のよい点に学び、
 新しい世界の希望の国となれ。

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